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【山椒】サンショウの栄養・効果

山椒(サンショウ)イメージ
  1. 山椒とは
    1. 山椒の歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. 山椒の栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. 山椒の活用・民間療法

山椒(サンショウ)とは

爽やかな香りと「山椒は小粒でもぴりりと辛い」ということわざ通り、独特の辛味・刺激を持つ山椒。欧米では“Japanese pepper”(日本の胡椒)と呼ばれていますが、日本でよく使われているかと言うと「ウナギにはかけるけど…」という微妙なポジション。ちりめん山椒や七味唐辛子、もしくはお煎餅やスナック菓子などで山椒の風味には馴染みはあるものの、キッチンに山椒が常備されている・日常的に利用しているかと聞かれれば「無い」という方のほうが多いのではないでしょうか。

山椒はミカン科サンショウ属の落葉低木で、大きく4つの利用法があります。「木の芽」と呼ばれる山椒の若葉はお吸い物や酢の物、お刺身やちらし寿司などに彩りとして主に利用されます。花を漬けたものは「花山椒」として彩り用や佃煮に、未熟な緑いと果実は「青山椒(実山椒)」として佃煮やちりめん山椒に加工されます。完熟して果実が赤くなったものは果皮を乾燥させて挽き「粉山椒」にします。一般的に調味料として利用されているのはこの粉山椒で、ウナギの臭み消しのほか七味唐辛子やお菓子の風味付けなどにも利用されています。
ちなみに麻婆豆腐などに使われる中国の“花椒”は花山椒と混同しやすいですが、華北山椒(Zanthoxylum bungeanum)という同属別種です。漢方生薬の場合の花椒もこちらの種を指します。

山椒=ウナギという印象の強い日本に対し、ヨーロッパのレストランなどでは肉料理を始めドレッシングやスープ・スイーツなどに使える万能スパイスとして山椒が高く評価され様々な料理に利用されているそうです。パティシエの辻口広哲さんが考案した山椒チョコレート「SANSHO」がサロン・ドゥ・ショコラで最高位を獲得されたことも有名ですね。ご家庭でもパスタやクッキーなどに活用できますし、お味噌汁に振り掛けたりお米を炊くときの隠し味に少し入れるだけでも爽やかさが楽しめます。

山椒(サンショウ)の歴史

山椒は日本~朝鮮半島が原産。縄文時代の土器からも山椒の果実が発見されており、有史以前から獣肉や魚などの臭み消しとして利用されていたと考えられています。このため山椒は“日本最古の(随一の)香辛料”とも言われています。食用以外に山椒の樹皮と木炭を混ぜたものを川に流して魚を採ることにも使われていたようです。魏志倭人伝や古事記などの文献には「椒(ハジカミ)」という記述が見られますが、これは元々は特定のものを指す言葉ではなく、香辛料や薬味を表す言葉だったようです。古い時代はハジカミと言えば山椒のことでした。

大陸との行き来が盛んになると、中国からショウガが伝来し区別のために山椒は「房椒(ふさのはじかみ)」など、生姜は「呉の薑(くれのはじかみ)」と呼び分けるようになります。時代とともにハジカミ=薑(生姜)という認識が強まっていきます。平安時代になると中国から伝わった生姜などの生薬の利用が定着し、山椒も生薬の一つとして利用される反面、この頃から仏教の関係による肉食の減少、食材や料理法よる香辛料の使い分けが行われたことから山椒の使用率は低下していきます。

しかし室町時代に書かれた『大草家料理書』には鰻の蒲焼きなどに利用されていたとの記述があり、現在のように鰻+山椒という食べ合わせが行われていた事がうかがえます。また江戸時代には醤油が普及したことで山椒(木の芽)の佃煮や柳川鍋(ドジョウ鍋)の臭み消しなどにも利用されるようになります。味噌に山椒を混ぜて豆腐などに塗り焼いた田楽も庶民のおやつとして親しまていたそうです。お屠蘇を飲む習慣も江戸時代以降に庶民に広まったと考えられおり、当初「屠蘇散」に含まれていなかった山椒などが定着したものこの頃では無いかと考えられます。

山椒(サンショウ)はこんな方にオススメ

  • 食欲不振・夏バテ
  • 胃もたれ・胸焼け
  • 消化機能のサポートに
  • 集中力を高めたい方
  • 血行不良・冷え性
  • 新陳代謝を高めたい方
  • ダイエットのサポートに
  • アンチエイジングに
  • 生活習慣病の予防に
  • 濃い味付けが好きな方

山椒(サンショウ)の主な栄養・期待される効果

山椒は100gあたりで見ればカリウムやカルシウムなどのミネラルを非常に多く含んでいますが、粉山椒は勿論のこと実山椒であってもさほど薬味として少量を利用するものであり、大量に食べるものではありません。そのため栄養補給源としては考えないほうが良いでしょう。山椒に期待できる働きは非栄養性機能物質や薬効成分と呼ばれる、芳香・辛味成分などに由来します。

【胃腸の働きを助ける】

山椒の辛味成分はサンショオールサンショアミドと呼ばれており、大脳を刺激して内臓器官の働きを活発化させる作用があると考えられています。またシトラール、フェランドレン、ジペンテン、リモネンなど山椒の芳香成分にも食欲増進や消化促進作用があると言われています。

このため漢方でも山椒は芳香性苦味健胃薬として利用されています。代表的な用途である「ウナギに山椒」も臭み消しだけではなく、脂の多い鰻と組み合わせることで胃もたれを予防するという意味もあります。消化不良や胸焼け・胸苦しさなどの緩和にも有効とされていますから、夏バテや食欲不振時にも活用できるでしょう。ジペンテンには胃酸過多抑制作用が、シトラールにはリラックス効果があるとされていますから、神経性の胃腸トラブルの緩和にも効果が期待できます。

【集中力向上】

山椒に含まれているシトラールはレモングラスなどの代表成分とも言える香り物質で、精神安定や集中力向上効果が期待できる成分と言われています。またサンショオールなどの辛味成分も脳を刺激することで覚醒させる働きがあり、脳波測定では山椒のほうが唐辛子よりも脳の覚醒に強い作用が見られたことも報告されています。このため山椒は集中力アップなどにも役立つと考えられています。

また花椒(華北山椒)に含まれている物質には神経細胞死や神経カルシウム毒性を減少させる作用が見られたという実験報告もなされており、アルツハイマー病・アルツハイマー型認知症などへの応用も研究されているようです。

【血行促進・冷え改善】

山椒の辛味成分サンショオールは中枢神経系に働きかけることで内臓機能を活性化させます。またアドレナリンなどのホルモン分泌を促して新陳代謝向上・発汗などの働きを持つともいわれており、これらの働きが体を温めることに役立つと考えられています。漢方で「腹部の冷えをとる」と言われるのもこの働きに由来します。

加えて山椒に含まれるポリフェノールや芳香成分にも血行促進作用があると考えられています。代謝向上と血液循環の改善が相乗することでより高い冷え性改善効果が期待できるでしょう。近年はサンショオールに脂肪燃焼促進効果があることも報告されており、ダイエットのサポート・メタボリックシンドローム予防としても注目されています。

【味覚の増強】

山椒に含まれる刺激物質は舌の触覚神経を興奮させる働きがあることが2008年にカリフォルニア大学により報告されています。山椒を食べると舌がピリピリと痺れたようになりますが、味覚が麻痺して味がわからなくなるということはなく、逆に鋭敏になっていると考えられておいます。NHK“ガッテン”でも山椒を食べた後に冷奴などの味を濃く感じたことが報じられています。

【老化・生活習慣病予防】

近年山椒には抗酸化差物質が豊富に含まれていることが報じられ、「山椒ポリフェノール」と呼ばれています。また芳香成分であるジテルペンも免疫細胞を活性化さ抗酸化作用を高めるという働きが期待されていますから、山椒ポリフェノールと相乗して悪玉コレステロール減少や血液・血管の保持などに役立と考えられます。

味覚を強める働きによって味をしっかりと感じるようになることで塩や醤油など調味料の使いすぎを予防する働きも期待できますから、減塩・高血圧予防にも活用できます。抗酸化作用と相乗して高血圧・動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞などの予防効果も期待できるでしょう。

【むくみの緩和について】

山椒はむくみの改善に役立つ食品として紹介されることもあります。これは内臓機能向上や血流改善によって水分代謝も向上するためではないかと考えられます。カリウムが豊富なためとする説もありますが、カリウム補給源としてはあまり期待しないほうが良いでしょう。と言うのは山椒粉100g換算だと1700mgとカリウムを非常に多いものの、実際1回に振り掛ける量は2~3g程度ですから摂取できるカリウム量は40mg前後です。

山椒(サンショウ)の選び方・食べ方・注意点

山椒粉はなるべく空気に触れさせないように密閉容器に入れ、冷蔵庫など冷暗所で保管するようにしましょう。実のままのものを買ってミルで使う分ずつ粉にするようにするとより香りや刺激の劣化を防ぐことが出来ます。

未加工の山椒の実が手に入る場合は、枝から実を外し塩を加えたお湯で指で潰せるくらいの硬さまで茹でます。茹で上げた後にザルで水洗いしつつ残っていた小枝などを取り除き、辛味抜きに水に晒せば下処理が完了です。
醤油漬け・ちりめん山椒・佃煮などにするのがメジャーですが、オリーブオイルなどの油に漬け込んでフレーバーオイルにするのもオススメ。食べた時の刺激感はほとんどなくなるので辛味が苦手な方も取り入れやすいですし、山椒の爽やかな香りがつくことで“油なのにサッパリした風味”でチャーハンやパスタにもよく合います。

山椒(サンショウ)のオススメ食べ合わせ

  • 山椒+ピーマン・パプリカ
    ⇒イライラ緩和に
  • 山椒+白菜・鶏肉・ニシン
    ⇒冷えの緩和に
  • 山椒+酢・ソラマメ・キャベツ
    ⇒食欲増進に
  • 山椒+お粥
    ⇒腰痛・胃痛の緩和に

山椒(サンショウ)の民間療法

昔は山椒の煎じ汁を空腹時に飲むことで虫下しとして利用していたそうです。

山椒を軽く炒ってから布に包んみ、霜焼けを起こした箇所に温湿布のように当てる良いと言われています。
また軽く炒ったものを袋に入れ入浴剤として利用すると冷え性・神経痛・痔などの緩和に役立つそうです。手先が冷えて寝付けないような方にも良いかもしれません。

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