SlowBeauty

命を頂くことに感謝して、栄養満点のご飯を食べよう

【春菊/菊菜】シュンギクの栄養・効果

春菊/菊菜イメージ
  1. 春菊とは
    1. 春菊の歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. 春菊の栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. 春菊の民間療法

春菊(菊菜)とは

お鍋の定番野菜の一つに数えられながら、独特の香りと苦味から苦手という方も多い存在。しかしこの香りと苦味がたまらなく好きという方も多く、鍋料理以外にも胡麻和えやサラダ菜、天麩羅(春菊天)などにもよく使われていますね。最近ではβ-カロテン豊富な野菜として健康維持や美容面からも注目されており、パスタなど洋食へのアレンジや、苦手な方でも食べやすいレシピも多く考案されています。

名前の通り春菊はキク科の植物で、秋に咲くものが多い菊の花に対し、春に花が咲く・春に葉を食べるからなどの説があります。春菊は関西地方では菊菜(キクナ)と呼ぶ地域もありますが、おそらく同じような意味から名づけられたと考えられます。日本では葉を食用として食べるため“花”のイメージはありませんが、黄色の可愛らしい花を付けます。花輪菊という鑑賞種とよく似ていますが、こちらは有毒でお腹を壊す可能性があるので要注意。またマーガレットの和名は春菊に似ていることから“木春菊(モクシュンギク)”というそうです。

春菊は葉の切れ込みの形によって大葉種・中葉種・小葉種大きく3種類に分けられています。「小葉種」は葉の切れ込みが深く香りも強いのですが、現在ほとんど流通していません。葉の切れ込みが緩やかで肉厚・風味にクセの少ない「大葉種」は中国・九州・四国地方で多く栽培されています。小葉種と大葉種の中間に位置するのが「中葉種」で、現在流通しているものの大半がこの系統です。ちなみに中葉種は茎が立ち上がって分枝したものを順に摘み取っていく“株立ち型(摘みとり型)”、茎があまり立ち上がらずに横に伸びるため株ごと抜き取る“株張り型”の2つに更に分かれます。株立ち型は関東、株張り型は関西で主に栽培されています。

春菊(菊菜)の歴史

日本もしくはアジア原産という印象がある春菊ですが、意外なことに原産地は地中海沿岸地域。ギリシアやポルトガル、トルコ、イスラエルなど広い範囲で見ることが出来ますが、苦味が食用に不向きとされ観賞用として親しまれてきました。一部ではハーブとしても利用されていたそうですが、基本的に食べ物とは認識されていなかったようです。

いつ頃に中国など東アジアに伝来したのかは定かではありませんが、1000年代後期には既に栽培が行われていたと考えられます。春菊は東アジアに伝わって初めて“野菜(食材)”として利用されるようになります。現在でも春菊を食用とするのは日本~東アジアの限られた地域だけと言われていますが、近年は和食などの影響から、ヨーロッパでも春菊を食用として利用されるようになっているそうです。

日本への春菊伝来時期についても明確ではありませんが、室町時代頃と推測されています。15~16世紀の文献には野春菊や高麗菊などそれらしき記述が見られますが、これらが現在で言う“春菊”を指しているかについては諸説あるそうです。外国から来たという意味で、当時は高麗菊以外にもローマ菊・ルソン菊などとも呼ばれていたそう。江戸時代の農書『農業全書』(17世紀末)などに種まき時期など栽培に関わる記述が見られることから、江戸時代には食用野菜として栽培が行われていたと考えられています。

春菊(菊菜)はこんな方にオススメ

  • ストレスが多い方
  • 情緒不安定や不安の緩和に
  • 不眠・寝付きが悪い方
  • 胸焼け・食欲不振に
  • ストレス性の胃腸トラブル
  • 口臭が気になる方
  • 便秘・むくみの予防改善
  • 骨粗鬆症の予防に
  • 老化を抑制したい方
  • 生活習慣病の予防に
  • 風邪をひきやすい方
  • 免疫力を高めたい方
  • 貧血・血行不良・冷え性
  • シミ・シワなどが気になる方
  • 肌荒れ・乾燥肌のケアに
  • 肌トラブルの予防に

春菊(菊菜)の主な栄養・期待される効果

春菊の代表成分としてはβ-カロテンが挙げられます。100gあたりのβ-カロテン含有量は4500μg(茹でであれば5300μg)と、緑黄色野菜の中でもβ-カロテンが豊富とされるカボチャホウレンソウを上回るほど。
β-カロテン以外にもビタミンEやB群などのビタミン類、カリウム・カルシウム・鉄分などのミネラル、食物繊維を豊富に含む栄養価の高い野菜です。カロリーは生100gあたり22kcal

【リラックス・精神安定】

あの臭いがキライ…という方も多い春菊の香りですが、10種類以上の様々な働きを持つ芳香成分(精油成分)が含まれており、香りの面からも私達の健康をサポートしてくれると考えられています。中でも代表的な芳香成分がα-ピネンとリモネンで、この2つは副交換神経を高めリラックスや精神・自律神経安定効果が期待されています。春菊はビタミンやミネラルが豊富に含まれていることから、芳香成分の働きと相乗して生理前のイライラなどの症状(PMS:月経前症候群)緩和にも役立つと考えられています。

また副交感神経が活性化することでリラックスしやすくなることや、血流が整うことなども期待できます。そのため春菊を夜ご飯に食べたり、入浴剤として利用すると不眠の予防・緩和にも役立つと考えられています。ストレスが多い・緊張状態が続いている方、お家に帰っても仕事モードからうまく切り替えられない方などは春菊を取り入れてみると良いかもしれません。アロマテラピーなどではα-ピネンは強壮効果も期待できると言われています。

【胃腸機能のサポートに】

春菊に非常に多く含まれているβ-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAへと変換されます。ビタミンAは粘膜の保護・修復に関わる存在のため、胃腸を丈夫にすると考えられています。ストレスや暴飲暴食でダメージを受けている胃腸のケアとしても効果が期待できるでしょう。加えてリモネンやペリルアルデヒドなどの芳香成分も唾液・胃液などの分泌を促すことで食欲を高め、消化をサポートしてくれると考えられています。

これらの働きから春菊は胃腸そのものの状態を整える・消化吸収を高めると2段階で消化工程を助けてくれると考えられます。胃もたれ・胸焼け・食欲不振・消化不良などの消化器系諸症状緩和に役立つだけではなく、胃腸の機能低下から起こる口臭の予防・改善にも有効とされています。

【便秘の予防・改善】

春菊は100gあたり3.2gと食物繊維を比較的多く含んでいます。また野菜類としては水溶性食物繊維の含有量が100g中0.8gと多く、ニラブロッコリーなどとほぼ同量となります。水溶性食物繊維による善玉菌活性化が期待できるほか、β-カロテン(ビタミンA)の粘膜保護作用も有りますので、荒れてしまった腸・腸内フローラの改善にも効果が期待できます。

不溶性食物繊維は便の容量を増加させ蠕動運動を促す働きがあり、リモネンにも腸の蠕動運動促進作用が期待できます。また緑色の色素成分である葉緑素(クロロフィル)は胃腸の中に付着した老廃物を吸着する働きもあり、食物繊維の入れない小腸絨毛など細かい部分の有害物質の排泄にも有効とされています。これらの成分が複合して働くことで高い便秘解消・デトックス効果が期待できます。春菊にはストレス緩和に役立つ芳香成分が多く含まれていますから、ストレス性の便秘・下痢の改善にも役立ってくれるでしょう。

【むくみ改善・スタイルキープに】

春菊はカリウムやマグネシウムなど水分バランスの正常化に役立つミネラルを含んでいます。特にカリウムは100gあたり460mgと野菜類トップクラスで、同グラムで比較した場合はナスやキュウリの2倍以上となります。このためむくみの改善に対しても役立つ野菜と言われています。

便秘やむくみの改善に役立つこと・葉緑素(クロロフィル)の働きでデトックス効果が期待できることに加え、春菊は代謝に関わるビタミンB群をバランスよく含んでいます。100gあたり22kcalと低カロリーですし、ダイエット中に不足しやすいカルシウムなどのミネラル補給としても役立ちます。直接的に脂肪燃焼を促すような働きは期待しないほうが無難ですが、食事に摂り入れることで健康的にスタイルの維持をサポートしてくれるでしょう。

【老化・生活習慣病予防】

春菊は豊富なβ-カロテン以外にも、葉緑素(クロロフィル)、ビタミンEなど抗酸化作用のある成分を含んでいます。これらの成分の働きから活性酸素による酸化ダメージを抑制し、体内外の老化を防ぐ働きが期待できます。血液や血管の状態を整える働きが期待できることから動脈硬化などの予防にも効果が期待されています。

また葉緑素(クロロフィル)はコレステロール低下に、カリウムはナトリウムの排泄を促すことで高血圧予防に有効とされています。抗酸化成分と相乗して生活習慣病予防としても役立ってくれるでしょう。カルシウム含有量も100gあたり120mgと牛乳よりも多く含まれていますので、骨粗鬆症予防にもなります。

【免疫力アップ・風邪のケアに】

β-カロテンから変換されるビタミンAは呼吸器などの粘膜保護にも利用されるため、体本来の抵抗力を高めて雑菌やウィルスの侵入を防ぐ働きが期待できます。またβ-カロテン自体が抗酸化作用を持っていますので、体内で過剰に発生している活性酸素を抑制・除去することで免疫力を高める働きもあります。この2つの働きによってβ-カロテンは免疫力向上や風邪・インフルエンザ予防などに役立つと成分とされています。

β-カロテンに加えて春菊に含まれている芳香成分には痰を切る・咳を鎮めるなどの働きもあると言われています。β-カロテン(ビタミンA)も粘膜保護作用から喉のイガイガ感や咳の緩和に役立ってくれるでしょう。ちなみに漢方で春菊は解熱(のぼせの改善)や抵抗力・回復力増進にも役立つとされ「食べるかぜ薬」と呼ばれているそうです。

【貧血・冷え性の緩和】

春菊は100gあたり鉄分を1.7mg、葉酸を190μg含んでいます。加えて葉緑素(クロロフィル)も酸素や血液の循環を助ける働きがあり、貧血予防に役立つ成分と言われています。葉酸やカルシウムなど妊娠中に多く必要とされる栄養素が豊富に含まれているため、妊婦さんの栄養補給・健康維持としても適した食材とされています。

ビタミンEは末梢血管を拡張することで末端まで血液を届けるサポートをしてくれますし、α-ピネンやリモネンなどの芳香成分にも血行促進効果があると言われています。抗酸化作用からも血液サラサラ効果や血管の柔軟性保持など血液循環をスムーズにする働きが期待できます。これらの成分が一つで補給できることから春菊は血行不良や冷え性の緩和用としても役立ってくれるでしょう。

【肌老化予防・美肌】

β-カロテンを筆頭として豊富な抗酸化物質を含む春菊。含有量が際立って多いわけではありませんがビタミンEやビタミンCと含まれていますので、抗酸化作用の相乗効果が期待できるビタミンACE(※ビタミンAはβ-カロテン)がまとめて摂取できる存在ということもあり、肌のアンチエイジングに役立つ野菜としても女性に注目されています。シミ予防・食べる紫外線対策としても役立ってくれるでしょう。葉緑素(クロロフィル)とビタミンCは相乗して美肌・美白効果をもたらすとも言われていますので、ハリと透明感のある肌作りに効果が期待できますね。

β-カロテンはビタミンAに変換されることで皮膚粘膜の形成・保持を助ける働きも有りますから、お肌の角質化・乾燥・肌荒れ予防にも役立ちます。春菊にはコラーゲン生成促進に役立つビタミンC、皮膚・髪・爪の再生を助けてくれるビタミンB2、殺菌抗菌作用に優れた葉緑素(クロロフィル)なども含んでいます。そのためニキビや乾燥など肌トラブルを予防する、起きてしまったトラブルの修復促進どちらにも役立つと考えられています。

春菊が食卓によく登場する冬~春はお肌の乾燥やトラブルが起きやすい時期ですから、風邪予防など健康を守ってくれるだけではなく、お肌を守るという点でも心強い味方と言えそうです。

春菊(菊菜)の選び方・食べ方・注意点

春菊はアクが少ないので下処理はしなくても食べられますし、葉の部分は生でも利用することが出来ます。葉部分は加熱するほどに苦味が増しますので、苦手な方は葉先を千切ってサラダなどに利用したほうが食べやすいと言われています。茎は加熱しても苦味を持ちませんので炒めものなどに利用しましょう。β-カロテンは脂溶性ビタミンなので、油もしくは脂質の豊富な食材と合わせて摂取すると良いでしょう。

保存する場合は葉が萎れやすいため、軽く湿らせた新聞紙などに包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫(野菜室)に入れます。2~3日程度は冷蔵庫で保存できますが、それを超える場合は固めに茹でて水気を切り冷蔵保存するようにしてください。冷凍の場合でもなるべく2週間以内、遅くとも1ヶ月以内には食べ切るようにしましょう。

春菊(菊菜)のオススメ食べ合わせ

  • 春菊+レタス・チーズ・くるみ・イチゴ
    ⇒美肌・不眠予防に
  • 春菊+菜の花・サツマイモ・セロリ
    ⇒便秘の予防・改善に
  • 春菊+人参・カボチャ・ナス・鰻
    ⇒目の疲れ・眼精疲労ケアに
  • 春菊+ゴマ・わかめ・大豆・豆腐
    ⇒集中力アップ、肌荒れ予防に

春菊(菊菜)の民間療法

春菊の煎じ汁(春菊の5倍程度の量の水を入れ、水が半分になる程度まで煎じたもの)は喉の痛み・痰の改善に役立つと言われています。50cc~100ccを一日2~3回飲むと良いそう。苦味が気になる方は蜂蜜などを加えると良いでしょう。春菊を柔らかく茹でてからすり潰してポタージュのようにしたもは便秘・下痢の緩和に良いと言われています。

春菊の絞り汁は湿布として利用することで捻挫・打撲のケアなどにも利用されています。また体を温める働きが期待できるので、温湿布として肩こりや腰痛・神経痛などの箇所に付けても緩和効果が期待できるそう。陰干ししたものは入浴剤としても利用できます。

 - 野菜, 食材の種類別に探す , , , , ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

  関連記事

ダイコンイメージ
【大根】だいこんの栄養・効果

大根は消化酵素が多く天然の消化剤と言われるように胃腸サポートに役立つ食材ですし、辛み成分イソチオシアネートによる脂肪燃焼・抗酸化・デトックス効果から「生大根ダイエット」が話題になったこともあります。大根の葉は更に栄養価が高い緑黄色野菜で内側からのアンチエイジング・美肌食材、健康維持

オクライメージ
【秋葵】オクラの効果

夏バテ解消や美容に役立つヘルりーなネバネバ食材として若い女性にも人気のオクラ。ネバネバの元であるムチンやガラクタンは免疫直向上や胃腸粘膜の保護修復に役立ちますし、水溶性食物繊維が豊富なため便秘解消や糖質吸収抑制などダイエットに嬉しい効果も期待出来ます。またムチンは細胞を活性化させ老化防止・美肌作りに

茄子(ナス)イメージ
【茄子】ナスの栄養・効果

なすは約94%が水分で低カロリーなのでダイエットに嬉しい食材。ビタミンB群、ビタミンC、カリウム、カルシウムなども含んでいます。食物繊維と水分が多いので便秘解消にも役立ちます。茄子色の元となっているアントシアニン系色素の「ナスニン」の抗酸化作用は強力で、ブロッコリーやほうれん草よりも抗酸化力が高いとする説も

帆立(ホタテ)貝イメージ
【帆立】ホタテ貝の栄養・効果

ホタテは低脂質でアミノ酸を豊富に含む良質なタンパク源といえる存在。牡蠣と並んで貝類ではタウリンの含有量も多いので疲労回復や筋力アップ・ダイエットなどにも役立ってくれますし、鉄分や亜鉛などのミネラル含有量が多いので貧血・冷え性改善・妊活サポート・不眠緩和・肌や髪の維持など

洋梨/ラ・フランスイメージ
【西洋梨】洋ナシ/ラ・フランスの栄養・効果

和梨とは異なりねっとりとした食感と甘味が特徴的な西洋梨。特徴としては水溶性食物繊維の含有量が高いこと、カロリーが100gあたり54kcalと高めなことが挙げられます。ビタミン補給源としてはあまり期待できませんが、ラ・フランスにはアルブチンが豊富なほか、ポリフェノール類が多く含まれており抗酸化作用による老化予防

水菜/京菜
【水菜/京菜】ミズナの栄養・効果

水菜は100gにβ-カロテンが1300μg以上含まれる緑黄色野菜。ビタミンCも100g55mgと非常に多いうえ水菜ポリフェノールなど抗酸化成分を多く含み、23kcalと低カロリーなことからダイエットや美肌・アンチエイジングなど美容効果にも期待が寄せられています。鉄分・カリウム・カルシウムなどもミネラルも

PAGE TOP