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【西洋梨】洋ナシ/ラ・フランスの栄養・効果

洋梨/ラ・フランスイメージ
  1. 洋梨とは
    1. 洋梨の歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. 洋梨の栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. 洋梨の活用・民間療法

洋梨(ラ・フランス)とは

とろけるような食感と甘く芳醇な風味を持つ洋梨は、同じ梨であってもシャリシャリ感・あっさりとした甘みが特徴の「和梨」とは異なった魅力を持つ果物と言えます。ジャム・コンポートやタルトなどをはじめ、その濃厚な風味からキャンディーなどのフレーバーとしても親しみのある存在ですね。

洋なしと言うとラ・フランスを真っ先に思いつかれる方も多いかと思いますが、実は約4000品種が存在すると言われているほど品種が多い存在。ラフランスと同じくフランス発祥で雫形のル・レクチェ、イギリス原産のバートレット、アメリカ原産のオーロラやブランデーワインなど様々な品種が流通しています。日本でも国内生産量の半分以上を占める山形県ではバラードやメロウリッチなどの品種が生み出されています。

梨は「日本なし(和梨)」「西洋なし」「中国なし」の3種類に大きく分かれます。種類によって違いはありますが、和梨が球に近い形であるのに対して洋梨は縦長楕円・女性の体型の比喩として使もわれるように下部に丸みがある形が多いのが特徴です。形状のほかに和梨と大きく違う点として、穫後に“追熟”が必要なため食べごろの判断が難しいという事があります。日本で普及が遅かった原因の一つとしても、この追熟の見極めが難しかったことが挙げられています。

洋梨(ラ・フランス)の歴史

梨そのものの起源は中国~中央アジア、東西へと分化してそれぞれ分化していったと考えられています。スイスにある先史時代(木全然5000年頃)の湖畔住居群遺跡からも梨が発見されているそうですから、かなり古い時代にはヨーロッパへも伝わっていたと考えられるでしょう。
古代ギリシアでは果樹としての栽培が行われるようになりますし、紀元前のローマでは6種類が栽培品種として存在していたと伝えられています。また『博物誌』の著者である大プリニウス(1世紀頃)は40種類の栽培品種を確認していたそうです。

ローマ人は梨を非常に好み生・加熱・醗酵(お酒や酢など)と様々な形で利用していました。品種改良や栽培技術向上にも国をあげて取り組んでいたそうですし、日持ちがしたことから交易品としても重宝されヨーロッパ各地にも梨が普及するようになります。ローマ帝国の滅亡後には最大60とも言われた品種は6種類と10分の1にまで減少してしまいますが、16世紀までには400種以上の栽培種が作られ、ドイツやイギリスでも洋梨の栽培が行われる様になります。

日本へは明治時代のはじめに伝わっていましたが、日本の気候が栽培条件に合わず山形県などのごく一部地方でしか定着しなかったこと・見た目が好まれなかったことなどから、産地以外での生食はされず加工用としての生産が主だったそうです。食の欧米化・多様化が定着する1970~80年代頃になって、ようやく青果として日本中に広がっていきます。

洋梨(ラ・フランス)はこんな方にオススメ

  • 疲労回復
  • 二日酔いの解消
  • 喉の不調に
  • 消化機能サポート
  • むくみ予防・緩和
  • 便秘予防・緩和
  • 肌のハリが欲しい方
  • 紫外線・シミケアに

洋梨(ラ・フランス)の主な栄養・期待される効果

洋梨は水分量が全体の85%と和梨よりもやや少なく、カロリーは100gあたり54kcalと高めになっています。ビタミン・ミネラルを幅広く含んでいますが、含有量はさほど多くありませんので補給源としては期待しないほうが良いでしょう。

【疲労回復・強壮に】

洋梨にはアミノ酸の一つであるアスパラギン酸が含まれています。アスパラギン酸は筋肉や内臓のもととなるたんぱく質の合成に必要な物質で、細胞内で不足したミネラルを取り入れバランスを取り戻すことでエネルギー代謝の促進したり、スタミナ増強に有効な成分とされています。

アスパラギン酸含有量が際立って多いというわけではありませんが、梨には代謝を行うTCAサイクル(クエン酸回路)の活性化に役立つリンゴ酸やクエン酸などの有機酸、即効性のあるエネルギー源であるブドウ糖なども含まれています。これらの成分が相乗することで疲労回復効果が期待できるでしょう。

【風邪のケアに】

洋梨に含まれている糖アルコールの一種「ソルビトール」という成分には咳止めや喉の炎症緩和、解熱効果もあると言われています。そのため声枯れ時や風邪気味の時に洋梨を食べることで、喉の不快感を緩和させる・解熱を助けるなどの働きがあると考えられています。

また洋梨には抗菌・消化促進作用があるとされるポリフェノールの一種タンニンや、タンパク質分解酵素プロテアーゼが含まれており、体力を取り戻すのサポートをしてくれます。水分含有量が多いことと合わせ、夏バテ時や病中・病後食としても役立ってくれるでしょう。

【むくみ・二日酔いケアに】

洋梨には比較的多くカリウムが含まれています。アスパラギン酸にも塩分やアンモニアを体内に排出する働きがありますし、アルブチンにもリンパの流れを整えて老廃物の排泄促進(利尿)効果が期待されています。カリウムと相乗してむくみの解消にも効果が期待出来るでしょう。またタンニンにはアルコール排出を促す作用もありますので、水分含有量の多さやカリウムと合わせて二日酔いの解消にも役立つと考えられます。

【便秘改善に】

洋梨の最大の特徴といえるのが100gあたり1.9g、和梨の二倍以上の食物繊維を含んでいることです。独特のねっとりとした食感の元でもあるペクチンの含有量が多く、食物繊維の比率でみても不溶性食物繊維1.2g:水溶性食物繊維0.7gと水溶性食物繊維が多く含まれています。

水溶性食物繊維は水分を含むことで便の硬さを保持する働きがありますし、ソルビトールも吸水作用によって便を柔らかくし腸の蠕動活動を活発にしてくれますから、相乗して便通の改善に役立つと考えられています。また水溶性食物繊維は腸内で善玉菌のエサになりますから、便秘の改善と合わせて腸内フローラの状態を整える働きも期待できるでしょう。

【美肌作りに】

洋梨は果物に多く含まれるビタミンCやカロテンなどをほとんど含まないため、ビタミン補給源としては期待しないほうが良いでしょう。しかしラ・フランスにはアルブチンが豊富に含まれています。アルブチンはシミやくすみの元となるメラニン色素を生成するチロシナーゼという酵素の働きをブロックしてくれる成分で、肌を白く透明感ある状態に導いてくれると言われています。日焼けが気になる方にも良いでしょう。

そのほか抗酸化作用をもつフラバノールやアントシアニンなどのポリフェノールも含有しているためお肌のアンチエイジング(シワ・シミ・たるみなどの予防)に役立つと考えられています。また際立って含有量が多いというわけではありませんが、アスパラギン酸も肌の新陳代謝も促進し、肌を保湿をする効果があるとされています。たんぱく質の合成に必要な物質でもありますからお肌のハリを整えるのにも有効ですし、抗酸化物質とと合わせて肌のエイジングケアにも効果が期待できるでしょう。

洋梨(ラ・フランス)の選び方・食べ方・注意点

洋梨がしっかり追熟されているかの確認方法としては、概ね軸の周辺の果肉を軽く押した時の柔らかさ・香りの強さで判断することが出来ます。指で押してハッキリと“柔らかい”と感じるものは熟しすぎている可能性が高いので、弾力がありやや柔らかい、位の時に食べると良いそう。

もう少し追熟させたい場合は紙袋などに入れ、15~20度位を保てる場所に置いておきましょう。追熟を遅らせたい場合は気温の低い場所・冷蔵庫などに置きます。完熟したものは短期間なら冷蔵庫で保存できますが、痛みが早いので注意が必要です。すぐに食べられない場合は串切りにしてレモン汁を絡め、冷凍保存するようにしましょう。

【和梨との違い】

成分的にハッキリとした差があるのは食物繊維量、特に水溶性食物繊維の含有量くらいです。便秘・腸内フローラの改善を目指す場合は洋梨の方が適しているといえるでしょう。また洋梨(ラ・フランス)の場合はアルブチン含有量が多いとされていますので、美白・内側からの紫外線ケアに期待したい場合に選んでみても良いでしょう。

ただし和梨には食物繊維と同じ働きをしてくれる石細胞(リグニンやペントザン)が含まれていますので、便通改善についてはさほど差が無いとする説もあります。カロリーが低く噛みごたえがあることから和梨はダイエット用としても利用されています⇒和梨についてはこちら
上記の違いがある程度で、洋梨も和梨も含んでいる栄養成分・含有量はさほど変わりません。どちらも梨ではありますが、食感・風味がかなり異なりますので気分や好みに合わせて選ぶと良いと思います。

洋梨の活用方法

梨に含まれている消化酵素プロテアーゼはタンパク質を分解する働きがあります。そのため肉を食べた後のデザートとして食べることで消化を助けると言われていますが、すりおろして漬けダレなど料理の下ごしらえとして利用することでお肉を柔らかくすることも出来ます。洋梨は香りも良いので、カレー用の肉の下ごしらえなどに利用することで肉の柔らかさ維持+隠し味としての風味付けにも役立ってくれるでしょう。

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