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【Watercress】クレソンの栄養・効果

クレソン/ウォータークレスイメージ
  1. クレソンとは
    1. クレソンの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. クレソンの栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
  4. クレソンの活用・民間療法

クレソンとは

ピリリとした辛味とほろ苦さ・独特の香りを持つクレソン。2014年に米ウィリアム・パターソン大学の研究者が17種類の必須栄養素の含有量を元に作成した『栄養素の高い果物と野菜トップ41』の中でクレソンがスコア100点・第1位を獲得したことがCDC(アメリカ疾病予防管理センター)の機関紙で発表されます。第2位のChinese cabbage(白菜やチンゲンサイなど)は91.99点と大きくスコア差が開いたこともあり、近年クレソンは「最強の野菜」として世界中で注目を集める存在となっています。

クレソンはアブラナ科の多年草で、日本では和蘭芥子(オランガラシ)・水芥子(ミズガラシ)・西洋芹(セイヨウゼリ)などと呼も呼ばれています。ちなみに現在日本で統一名称となっている「クレソン」はフランス語で、英語ではWatercress(ウォータークレス)と言います。本来の旬は春ですが、品種改良や施設栽培技術が進んだことで通年流通しています。また最近はカイワレダイコンに似た外見の、発芽してすぐのクレソンも「クレソンスプラウト」として販売されています。

クレソンは日本でステーキやハンバーグなど肉の付け合せとして使われる事が多く、パセリ同様に「食べない」という方も多い存在でした。しかし近年は非常に栄養価が高く健康維持に役立つ食材であると注目され、緑黄色野菜の一つとしてミックスサラダなどに利用されています。サラダやサンドイッチなどほか、炒めもの・胡麻和え・天ぷら鍋や味噌汁の具など和食とも組み合わせやすいですし、繁殖力が強いのでキッチンハーブ感覚で栽培しつつ利用できる点も人気を集めています。

クレソンの歴史

クレソンの原産地はヨーロッパで、3000年以上昔から様々な健康効果があると考えられてきた最古の薬用野菜の1つとも言われています。紀元前5~4世紀頃にはペルシア戦争においてクセルクセス1世は遠征で兵士が健康を損なわないためにクレソンを食べることを命じた、古代ギリシアの医師ピポクラテスはクレソンに刺激・去痰作用があることを認め治療に用いたなどの伝説が残っています。ギリシャには「クレソンを食べて知恵を得よ」という言い伝えもあるのだとか。

クレソンの栽培はフランスで14世紀頃に始まり、クレソンの産地として知られるイギリスでは1808年に商業栽培が開始します。子供が朝食前にクレソンを売り歩き、栄養豊富で安価であったことから労働者階級の方によく食されていたため「貧者のパン」と呼ばれていた時期もあるようです。ビタミンCの不足によって起こる壊血病の治療薬としても利用されました。現在は観光用として親しまれている鉄道“Watercress Line(クレソンライン)”もかつてクレソンの都市出荷に用いられれ、クレソン産業の発展を支えた存在です。

日本には明治時代初期、在留外国人用の野菜としてクレソンが導入されたと言われています。和名もオランダから伝わった辛味のある野菜であることからオランダカラシと命名されました。外国人宣教師が伝道活動を行う際に持ち歩いたため広い地域に広がったと考えられており、ポルトガル語で神父を意味する“パードレ(padre)”の日本語訛りから「パーテラゼリ」と呼ぶ地域もあるそうです。
クレソンは繁殖力が極めて高く、現在は日本の広い範囲で野生化しています。スーパーフードの1つとして注目されている反面、在来種植物を駆逐する恐れのある要注意外来生物に指定されている存在でもあります。

クレソンはこんな方にオススメ

  • 貧血の予防や改善に
  • 骨粗鬆症の予防として
  • 食生活の乱れが気になる方
  • ダイエット中の栄養補給に
  • 食欲不振・消化不良に
  • 口臭が気になる方に
  • 老化予防・紫外線対策として
  • むくみや便秘の予防に
  • 免疫力向上・風邪予防に
  • アレルギー症状の緩和に
  • 肌荒れ・乾燥肌の予防に
  • 夜盲症やドライアイの予防に

クレソンの主な栄養・期待される効果

クレソンは栄養素密度ナンバーワンの食材とされているたけに、菜の花やチンゲンサイを上回るβ-カロテンを筆頭にビタミン・ミネラル・食物繊維をバランスよく含んでいます。かつ90~95%くらいが水分のため100gあたり15kcalと低カロリーで、タンパク質の割合が多くGI値はキュウリと同じ23とされています。お料理に加えたり、食事制限中でも取り入れやすい存在です。

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【貧血予防・健康維持に】

クレソンは100gあたり1.1mgの鉄分野菜類トップクラスに入る150μgの葉酸を含んでいます。鉄分含有量自体が際立って多いというわけではありませんが、クレソンは植物性鉄分の吸収を高める働きのあるビタミンC、鉄の利用率を高める働きのあるモリブデン、赤血球の合成に関わる葉酸などの栄養素も含んでいるため貧血予防としてクレソンは優れた食材であると考えられています。

そのほか葉酸・カルシウム含有量が多いので、妊娠中の栄養補給源としても役立つと考えられています。骨にカルシウムを沈着させる働きがあるビタミンKの含有用も多いため、骨粗鬆症予防としても取り入れられています。フランスでは「健康草」と呼ばれ滋養強壮用に利用されていたそうですが、現代においても不足しがちな栄養素を補給できる存在・ダイエット中の栄養の偏り対策として役立ってくれるでしょう。

【消化サポート・口臭予防】

クレソンのピリリとした辛味はワサビや大根と同じ「シニグリン配糖体」という成分が含まれており、酸素と触れることで「アリルイソチオシアネート」という物質に変化します。アリルイソチオシアネートには唾液や消化液の分泌を促進することで食欲増進・消化吸収促進があります。肉の付け合せとしてクレソンが利用されているのは彩りだけではなく、食欲を高めたり胃腸の負担を軽減し胃もたれを防ぐという実用的な配慮でもあると考えられています。

加えてシニグリン/アリルイソチオシアネートは強い殺菌作用を持っています。そのため食事の最後に食べることで口内の細菌の繁殖を抑え、口臭予防にも役立つと言われています。葉をよく噛むようにして食べると効果的です。

【老化予防(抗酸化)】

クレソン100gあたりのβ-カロテン含有量は2700μgと多く、同グラムで比較した場合はブロッコリーオクラの3倍以上に相当します。β-カロテンは抗酸化作用を持ち、紫外線やストレスなどで増加する活性酸素によって起こる老化や内臓機能の低下を防いでくれます。

クレソンにはβ-カロテン以外にもビタミンCやビタミンEなど抗酸化作用を持つビタミン類を含んでいますし、アリルイソチオシアネートにも高い抗酸化力があると考えられています。これらの抗酸化成分が複合して働くことで、血液サラサラ効果や血管の柔軟さ保持、動脈硬化・高脂血症などの生活習慣病予防、ガン予防など幅広い健康効果が期待されています。

【免疫力向上】

β-カロテンは体内でビタミンAに変換され皮膚や粘膜を補強することでウィルスの侵入を防ぐ働きがありますし、β-カロテン自体の抗酸化作用によって活性酸素による免疫力低下予防にも役立ちます。クレソンにはβ-カロテンが豊富に含まれているだけではなく、免疫機能を担う白血球(好中球)の活性を高めたり増強に役立つとされるビタミンC白血球を活性化して殺菌機能を高めるとされるアリルイソチオシアネートなども含まれていますから相乗して免疫力向上に役立つと考えられています。

またアリルイソチオシアネートはアレルギーを引き起こすタンパク質に働きかけ変性させる働きが報告されており、花粉症予防に効果が期待されている成分でもあります。クレソンは抗酸化作用が高い食材ですから活性酸素による免疫力低下・免疫過剰(アレルギー)を予防にも効果が期待できるでしょう。古くは喘息などに良いと言われていたのもこれらの働きによるものと考えられています。アレルギーが無い方も、風邪やインフルエンザ予防としても取り入れたい食材と言えるでしょう。

【夜盲症・ドライアイ予防】

ビタミンAは「目のビタミン」とも呼ばれるように、網膜の細胞ロドプシンの合成物質でもあります。クレソンはビタミンAの元となるβ-カロテンが豊富ですし、不足すると夜盲症を起こすとされるモリブデンも含まれているため、視機能保持、特に暗いところでの視界の維持に役立ちます。またビタミンAは皮膚や粘膜の保護・強化にも利用されるためドライアイ対策としても役立ちます。

【便秘・むくみ改善】

クレソンは100gあたり2.5gの食物繊維330mgのカリウムを含有しています。共に野菜類の中では中堅といえる含有量で、普段のお食事に加える事で不足を補ってくれるでしょう。活性酸素を除去し血液をサラサラにする抗酸化物質と相乗して、むくみ・便秘の改善に役立つと考えられています。100gあたり15kcalと低カロリーですからカロリーを気にせずに食べられるのも嬉しいポイントですね。

抗酸化物質による内蔵機能向上やモリブデンの老廃物代謝促進などの働きから、強力なデトックス効果があるとも言われています。中国や日本では肝臓浄化に、フランスでは血液浄化に役立つ薬草として伝統的に利用されてきた存在であることから、クレソンは老廃物や毒素を溜め込まないための「デトックス食材」としても効果が期待されています。

【美肌・美白】

クレソンは合わせて摂取することで相乗効果を発揮すると言われるビタミンA(β-カロテン)・ビタミンC・ビタミンEが豊富に含まれています。ポリフェノールも100gあたり141mgと豊富に含まれていることから、肌など外見のアンチエイジングに高い効果が期待できる食材としても女性から注目されています。シワやシミなどのほか、ストレスによる肌荒れ対策にも効果が期待できます。

またビタミンCはコラーゲンの生成促進やチロシナーゼ活性阻害作用によるメラニン色素生成抑制に、ビタミンAは皮膚の保護に、ビタミンEは血流を促すことでターンオーバーの正常化・くすみの改善などに働きます。クレソンには造血に関わる栄養成分も幅広く含まれていますから、肌荒れや乾燥・くすみ・シミなどを予防し、透明感のある滑らかな肌作りに有効と考えられます。夏場の内側からの紫外線対策としても役立ってくれるでしょう。

クレソンの選び方・食べ方・注意点

花がついたものも食用出来ますが、茎が固く苦味が強いため生食用は花がつく前の、茎が細めで柔らかいものを選ぶようにしたほうが食べやすいです。
保存はクレソンの茎部分を水に挿し、葉部は乾燥を防ぐため袋をかけた状態で冷蔵庫に入れるのがベスト。短時間であれば湿らせた新聞紙で包んで冷蔵庫に入れても問題ありません。萎れてしまった時には茎部分を冷水につけることで、パリッとした食感を回復させることが出来ます。

クレソンは生でドレッシングなど脂質を含むものと合わせて食べるのが水溶性・脂溶性両方の栄養素を効果的に摂取できます。クレソンの苦味や辛味が気になり生状態が食べにくい場合は、「さっと火を通す」程度に加熱することで食べやすくなります。

クレソン活用方法・民間療法

野菜として販売されているクレソンでも、一部の茎葉を残し綺麗な水につけるておくと発根させることが出来ます。豆苗やネギなどと並んで室内・土を使わず水耕栽培で、手軽に収穫し直すことが出来るリボベジ(再生野菜)としても人気を集めています。週に一回位は水をすべて入れ替え、水温が上がり過ぎないように注意すると失敗しにくいようです。

クレソンの葉をすり潰したものをパックにするとシミ・ソバカスの改善を促進する、絞り汁で頭皮マッサージを行うと抜け毛予防に良いと言われています。化粧品原料として利用されるウォータークレスエキス(オランダガラシエキス)は保湿、抗菌、美白、育毛、血行促進作用があるとされており、近年は肌の水の通り道とされる“アクアポリン”を増加させる働きなども報告されています。

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投稿日:2016/08/14 (更新)
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