クレソン/ウォータークレスとその栄養成分・効果効能
|低カロリーで栄養&抗酸化物質豊富なスーパーフード?!

食べ物辞典:クレソン

野菜というよりは香味野菜もしくはハーブに近い、爽やかな香りと辛味・苦味が特徵のクレソン。ペルシアやギリシアでは紀元前から健康食材として親しまれていた存在で、近年では栄養密度の高いスーパーフードとして世界的に注目を集めました。日本でもかつては“添え物”扱いでしたが、鉄分やカルシウムなどのミネラル・ビタミンCやβ-カロテンなどの抗酸化物資も豊富で低カロリーなことから女性を中心に取り入れられつつあります。アブラナ科の特徴成分であるシニグリンなども含まれているクレソンの栄養や健康メリット、歴史などについて詳しくご紹介します。

クレソン/ウォータークレスのイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:オランダガラシ(和蘭芥子)
英語:Watercress

クレソン(ウォータークレス)のプロフイール

クレソンとは

ピリリとした辛味とほろ苦さ・独特の香りを持つクレソン。日本ではステーキやハンバーグなど肉の付け合せとして使われる事が多く、苦味や芳香から得手不得手が分かれる野菜でもあります。料理に添えられていてもパセリ同様に「食べない」ものとして扱う方も少なくありません。しかし近年は非常に栄養価が高い食材であると注目され、緑黄色野菜の一つとしてミックスサラダなどに利用されています。欧米のレシピを参考にサラダやサンドイッチなどに使うほか、炒めもの・胡麻和え・鍋や味噌汁の具など和食とも組み合わせやすい食材ですよ。特に油であげると辛味や苦味が抜けるので、天ぷらやかき揚げにすると食べやすいと思います。

クレソンが日本で注目されるようになったきっかけは、2014年に米ウィリアム・パターソン大学の研究者が17種類の必須栄養素の含有量を元に作成した『栄養素の高い果物と野菜トップ41』。この中でクレソンがスコア100点・第1位を獲得したことがCDC(アメリカ疾病予防管理センター)の機関紙によって発表されたことで、栄養豊富なスーパーフードとして世界的に注目されるようになったと言えます。第2位のChinese cabbage(白菜チンゲンサイなど)は91.99点。一位と二位でスコアの差が大きかったこともあり、クレソンは「最強の野菜」と称される事もあるほど。日本でも健康志向の高まりやスーパーフードブームなどの関係から、彩り用として使うだけではなく野菜として食べる方が増えたと言えます。昔よりも日本人が香草系の苦味と香りを受け入れやすくなっていますしね。

今やクレソンという呼び名がすっかり定着していますが、和名では和蘭芥子(オランガラシ)・水芥子(ミズガラシ)・西洋芹(セイヨウゼリ)などとも呼ばれています。セリが付く呼び方もありますが、植物としてはカラシと同じアブラナ科に分類される多年草で学名はNasturtium officinaleofficinaleは薬用植物として使用されていたこと、Nasturtiumは「ねじれた鼻」の意味で草の形状からローマ人がそう呼んでいたと考えられていますよ。私達が使っているクレソン(Cresson)という呼び名はフランス語に由来しており、英語ではWatercress(ウォータークレス)と言います。ちなみに同じく“クレス(cress)”には食用されるものであればガーデンクレスやランドクレス、その他にもアブラナ科の別種植物が多く含まれています。

植物としては半水生であることと、繁殖力が極めて高いことがクレソンの特徵。日本の広い範囲で野生化していることから、クレソンは在来種植物を駆逐する恐れのある要注意外来生物に指定されている存在でもあります。お庭に植える際などには注意したい植物ではありますが、室内でもプランターもしくは水耕栽培で簡単に育てられるというメリットもありますよ。キッチンハーブ感覚で栽培しつつ利用できる食品としてもクレソンは人気なのだとか。本来の旬は春ですが商品としては通年流通していますし、高温にならないように注意すれば室内で通年育てることが出来ますよ。また最近はカイワレダイコンに似た外見の、発芽してすぐのクレソンも「クレソンスプラウト」として販売されています。

クレソンの歴史

クレソンの原産地はヨーロッパから中央アジアにかけてのエリアだと考えられています。原産地に含まれるヨーロッパでは最古の薬用野菜の1つとも称されており、3000年以上も昔から様々な健康効果がある食材として親しまれてきました。紀元前5世紀アケメネス朝ペルシア帝国とギリシアで戦争が行われた際には、ペルシアの王クセルクセス1世が遠征時でも兵士が健康を損なわないためにクレソンを食べることを命じたという逸話もあります。現在でもこの判断は壊血病予防として有効であったと考えられていますよ。

そのほかペルシアでは子どもがクレソンを食べさせると健康に育つ・身長が伸びるという伝承もあったそう。また古代ギリシアやローマではサラダにしてクレソンを食べる習慣があったそうですし、医学の父と呼ばれる五代ギリシアの医師ピポクラテスはクレソンに刺激・去痰作用があると考え、野生のクレソンを育てて治療に用いていたと伝えられています。ギリシャには「クレソンを食べて知恵を得よ」という言い伝えがあり、ローマでは「皇帝が大きな決断をする時に食べた」という話もあります。どのエピソードからも、ユーラシア大陸の西側ではクレソンが健康に役立つ食材として親しまれていたことがうかがえますね

紀元前から人々に食されていたクレソンですが、作物として栽培されるようになったのは14世紀のフランスであるとも、16世紀半ばにドイツであるとも言われています。現在クレソンをよく利用しているイギリスで商業栽培が開始されたのは1808年以降。当時クレソンは安値で、栄養豊富な食材として親しまれていました。朝食前の時間帯にクレソンを売り歩く子どもたちがいたこともあって、クレソンのサンドイッチが労働者階級の方によく食されていたんだとか。ペルシア軍と同じくビタミンCの不足によって起こる壊血病の治療薬としても利用されました。ちなみに現在は観光用として親しまれているイギリスの鉄道“Watercress Line(クレソンライン)”も、1960年代までクレソンをアレスフォードからロンドンへと出荷するために活躍していたのだとか。

日本にクレソンが伝わったのは戦後……かと思いきや、明治の初期には在留外国人向けの食材として既にクレソンが導入されていました。オランダから伝わったのか、イギリスやアメリカから伝わったのかは定かではありませんが、おそらく産地名としてではなく“外国(もしくは西洋)”を意味するために和名にオランダを使ったと考えられます。パセリをオランダゼリと呼んだり、南蛮〇〇と呼ばれる食品類と同じ様なニュアンスですね。明治には外国人向けのレストランなどへの出荷様程度しか栽培されていませんでしたが、外国人宣教師が伝道活動を行う際に持ち歩いて普及・分布させたという説もあります。地域によってはポルトガル語で神父を意味する“パードレ(padre)”の日本語訛りから「パーテラゼリ」と呼ばれることもありますよ。

クレソンの栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

クレソンは100gあたり15kcalと低カロリーな食材ですが、栄養素密度ナンバーワンと称されるように菜の花チンゲンサイを上回るβ-カロテンを筆頭にビタミン・ミネラル・カロテノイドなどをバランスよく含んでいます。カルシウムや鉄分など不足しがちなミネラルの補給にも役立ちますし、GI値も23とキュウリと同じ程度。カロリーや血糖値を気にして食事制限中でも取り入れやすいこともメリットと言えます。

クレソン(ウォータークレス)のイメージ

クレソンの効果効能、その根拠・理由とは?

丈夫な骨・歯の維持に

クレソンは様々な栄養素を含むと注目されている野菜ですが、ミネラル類の中でも100gあたり110mgとカルシウムを多く含んでいることが特徴と言えます。ケール水菜などクレソン以上にカルシウムを含む食材もありますが、野菜類としては上位グループ。カルシウムは私達の骨や歯を維持するために必要なミネラルで、不足すると歯が脆くなったり骨密度低下による骨粗鬆症リスクが高まることが指摘されています。お子さんの成長のサポート・加齢による骨粗鬆症予防のためにも意識的に摂取したいミネラルですね。

加えてクレソンには骨を丈夫に保ってくれるビタミンとして注目されているビタミンKも豊富に含まれています。カルシウムが骨に沈着するために働くタンパク質を活性化する働きがあり、不足は骨粗鬆症のリスクを高めることが指摘されています。クレソンはカルシウムとビタミンKの両方を補給できることから、骨粗鬆症が気になる方に適した野菜であると考えられています。骨粗鬆症予防としてはカルシウムの吸収・沈着を助けたり血中カルシウム濃度を一定に保つ働きを持つビタミンDを含む食材と組み合わせるとより効果が期待できるでしょう。

貧血予防・妊娠中の栄養補給に

クレソンは生100gあたり150μgの葉酸を含んでいます。葉酸はタンパク質や核酸(DNAやRNA)の合成・神経細胞の代謝などに関わることから胎児・赤ちゃんの健全な発育をサポートしてくれる栄養素でもあります。妊娠中や授乳中は一日の推奨摂取量が多く設定されていますし、妊活の段階から取り入れる方もいらっしゃいますね。同じく妊娠中や授乳中に意識したいカルシウムも豊富に含まれていること、β-カロテンやビタミンCなどの補給にも役立つことから、妊娠中の栄養補給に役立つ食材としてクレソンが紹介されることも増えました。

また、葉酸は赤血球の合成に関わることから“造血のビタミン”とも呼ばれており、不足すると悪性貧血(巨赤芽性貧血)のリスクが高まることが指摘されています。際立って多いわけではありませんがクレソンは鉄分も100gあたり1.1mgと比較的豊富で、植物性鉄分の吸収を高めてくれるビタミンC・鉄の利用率を高める働きのあるモリブデンなども含まれています。造血に関わる成分を広く補給できることから、貧血予防としても役立ってくれるでしょう。フランスでクレソンは滋養強壮に役立つ「健康草」と呼ばれていたそうですが、現代人にとっても不足しがちな栄養素を補給できる健康食材と言えるのではないでしょうか。

消化サポート・口臭予防

クレソンはピリッと舌を刺すような独特の辛味・苦味のある食材。オランダカラシやミズガラシという和名も辛さに由来していますし、辛味の元となっているのはグルコシノレート(からし油配糖体)の一種であるシニグリンという成分。シニグリンは同じくアブラナ科植物のワサビ大根などにも含まれている成分で、刻む・すり下ろすなどするとミロシナーゼという酸素と反応してアリルイソチオシアネートに変化します。このリルイソチオシアネートは大腸菌・サルモネラ菌・O-157・腸炎ビブリオ・黄色ブドウ球菌など多くの食中毒の原因となる菌の増殖を抑制する働きが報告されており、お弁当に入れる抗菌・防腐シートなどにも活用されていますよ。

加えてシニグリンやアリルイソチオシアネートには、唾液や消化液の分泌を促進する働きもあり、食欲増進や消化を促す働きがあると考えられています。肉や魚などメインディッシュの付け合せとしてクレソンが利用されているのも彩りとしてだけではなく、食欲を高めたり胃腸の負担を軽減し胃もたれを予防するという実用的な配慮もあると言えますね。日本でのワサビ大根おろしに近い感覚ですね。消化を促すことに加えて抗菌作用が期待出来ることから、食事の最後に食べることで口臭予防にも繋がりますよ。

抗酸化(アンチエイジング)に

クレソンはβ-カロテンを筆頭に、ビタミンC・ビタミンEと抗酸化作用を持つビタミン類をしっかりと含む食材でもあります。特にβ-カロテン含有量は生100gあたり2700μgと、同グラムで比較した場合はブロッコリーオクラの3倍以上。アブラナ科食材の特徴成分であるアリルイソチオシアネート(アリルからし油)にも抗酸化作用が認められていますし、クレソンにはゼアキサンチンやルテインなどキサントフィル類に分類されるカロテノイドも含まれています。様々な抗酸化物質を含むことから、クレソンはアンチエイジング食材としても優秀だと考えられています。

活性酸素は酸素を利用する代謝活動において自然にも発生する物質で、体内に侵入した細菌や異物の無害化など私達の身体を守る働きも持っています。しかし紫外線やストレスなどで増えすぎると自身の細胞や血管などを酸化させ、様々な病気の発症リスクを高めたり老化を促進するなどの悪影響もある存在です。このため活性酸素を除去・抑制する働きを持つ抗酸化物質の補給が、若々しさや健康を保持することに繋がると注目されています。β-カロテンほかカロテノイド類の補給から血液や血管を正常に保持し、高血圧や動脈硬化・高脂血症などの生活習慣病予防にも効果が期待されていますよ。2008年にイランの大学から報告された実験では、クレソン抽出物を投与したラットに善玉(HDL)コレステロールの上昇・悪玉(LDL)コレステロールと中性脂肪の低下が見られたことが報告されています。

免疫機能向上・風邪予防に

カロテノイドの一種であるβ-カロテンは抗酸化物質として働く以外に、体内でビタミンAへと変換されるプロビタミンA(ビタミンA前駆物質)であることも認められています。ビタミンAは皮膚や粘膜の形成や維持に関わる脂溶性ビタミンのため、喉や鼻などの呼吸器粘膜を強化することでウィルスが体内に侵入するのを防ぐことに繋がりますね。ビタミンAへと変換されなかったものは抗酸化物質として酸化ダメージを抑制してくれることからも、免疫機能の正常化が期待できます。ビタミンCもまた抗酸化以外に、白血球の機能促進・抗ウイルス作用を持つインターフェロンの生成促進など免疫機能に関わる働きが期待されています。

シニグリンから生成される辛味成分アリルイソチオシアネートも抗酸化作用に加えて、抗菌作用が認められている成分白血球を活性化して体が持つ殺菌能力を高める・アレルギーを引き起こすタンパク質に働きかけ変性させる働きが見られたなどの報告もあり、免疫機能のサポーターとして注目されている成分です。他ビタミン・ミネラルの補給も身体を健康に保って抵抗力を高める働きことに繋がりますから、クレソンは総合的に免疫機能を整えて風邪やインフルエンザなどの予防を手助けしてくれる食材とも言えます。アリルイソチオシアネート働きや抗酸化物質の補給によって免疫機能を整えることで、アレルギーの予防や軽減に繋がる可能性もあるでしょう。

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デトックス・ダイエットサポートに

クレソンは伝統医療や民間療法の中で、強力なデトックス効果を持つ薬用植物として扱われてきた側面もあります。中国や日本では肝臓浄化に、フランスでは血液浄化に役立つ薬草として伝統的に利用されてきた食材。成分的に見てもグルコシノレート(シニグリン)には肝臓の機能を助けることで、老廃物や有毒物質の排出を促す=解毒作用を持つという見解がありますし、ミネラルの一種であるモリブデンには老廃物代謝促進作用があると考えられています。

またクレソンは100gあたり2.5gの食物繊維、330mgのカリウムを含有しています。共に野菜類の中で特別多い部類ではありませんが、サラダなどにしてお食事に加えることで不足の緩和には役立ちます。抗酸化物質やシニグリンなどの補給と合わせて、便秘やむくみが気になる方のスッキリをサポートしてくれるでしょう。抗酸化物質の補給によって有害物質や老廃物の無毒化・排泄に関わる肝臓や腎臓の機能を高めてくれる可能性もあるため、現在でもクレソンはデトックスをサポートしてくれる食材として注目されています。

クレソンは100gあたり15kcalと低カロリーで、カロリーを考えると栄養密度の高い食べ物であることも評価されています。ダイエット中の食事に加えることで満腹感を与えてくれるだけではなく、栄養の偏りを抑えることで代謝やダイエットの効果が落ちてしまうのを防ぐ事にも繋がるでしょう。シニグリンとミロシナーゼが混ざることで生成されるアリルイソチオシアネートには代謝促進作用を持つ可能性も報告されていますし、抗酸化や老廃物の排出からも代謝促進が期待できます。食べるだけで代謝が上がるか・痩せるかは未知数ですが、健康的なダイエットのサポーターとして取り入れる分には有用な食材と言えるでしょう。

美肌保持・肌のアンチエイジングに

クレソンにはビタミンCやビタミンE、β-カロテンやルテインなどのカロテノイド類と、様々な抗酸化物質が含まれています。ビタミンA(β-カロテン)・ビタミンC・ビタミンEは細胞の内外と働く場所が違い、かつ互いの抗酸化作用の持続時間を回復させるなど協力し合って作用している存在でもあります。このためビタミンACEは合わせて摂取すると相乗効果があり、より高い抗酸化作用を発揮するとも言われています。クレソンのβ-カロテン含有量は生100gあたり2700μg、ビタミンCは26mg、ビタミンEは1.6mgと全体的に豊富な部類でもあります。

活性酸素が肌細胞を酸化させると、シワ・シミ・くすみ・たるみなど肌の老化減少が進んでしまいます。このため抗酸化物質の補給は肌を酸化から守り若々しく保つ=アンチエイジングをサポートしてくれると考えられますし、過酸化脂質の生成を抑制することでニキビ予防にも繋がります。加えてビタミンACEは抗酸化作用だけではなく、それぞれ別の方面からも肌の健康維持をサポートしてくれますよ。中でもビタミンCはコラーゲンの生成促進・チロシナーゼ活性阻害作用によるメラニン色素生成抑制効果が認められていますから、抗酸化と合わせて肌のハリアップや紫外線対策としても役立ってくれそうですね。

そのほかβ-カロテンはビタミンAに変換されることで皮膚粘膜の保持に働きかけ、お肌の乾燥を予防したり新陳代謝を整える働きが期待できます。ビタミンEは血流を促すことで肌の新陳代謝を高める・くすみの改善に役立ちます。クレソンには鉄分など造血に関わる栄養素や、皮膚の健康維持に関わるビタミンB2やビタミンB6も含まれています。様々な栄養成分を補給することからも、肌荒れや乾燥・くすみ予防をサポートしてくれるでしょう。血液循環が良くなることからクマの軽減や肌の透明感アップにも期待できますよ。

疲れ目・ドライアイにも…?

β-カロテン(ビタミンA)は肌だけではなく粘膜の保持にも関わる栄養成分のため、ドライアイの予防や軽減に役立つ可能性もあります。またビタミンAは網膜で光を感知するロドプシンの生成にも利用される成分のため、不足なく補うことで視界をクリアに保つ・目の疲れを軽減することにも繋がるでしょう。クレソンにはビタミンAの元となるβ-カロテンが豊富に含まれているほか、スマホやパソコンの画面などから発生するブルーライト(青色光)を吸収して目を守る働きが報告されたことで「天然のサングラス」とも称されるルテインも含まれています。夜盲症やドライアイ予防・疲れ目の軽減など、目の健康維持にも一役買ってくれるかもしれません。

クレソンの選び方・食べ方・注意点

クレソンは水溶性もしくは熱に弱い性質の栄養素を多く含んでいます。このため栄養成分を効率よく摂取したい場合には生もしくは蒸して食べることが推奨されています。β-カロテンなどは脂溶性で少量の油と組み合わせると吸収率が高まりますので、サラダに加える場合でも少量のオリーブオイルなどを掛けると良いでしょう。

ただしクレソンの苦味は個体差がありますし、人によって得意か苦手かが分かれるもの。しっかりと苦味を抜くために水に20分程度浸してアク抜きをするという方もいらっしゃいます。そこまでしたくはないけれどクレソンの苦味や辛味が気になるという場合は、さっと湯通ししてみてください。また生のままで食べにくいと感じている方でも、炒めものやスープに加えると食べやすく感じることもありますよ。欧米ではサンドイッチにレタスの代わりに挟んだり、グリーンスムージに加えて取り入れる方も多いそう。無理なく食べられる形で取り入れてみてください。

美味しいクレソンの選び方・保存方法

クレソンを選ぶ時は、茎から細いひげ根があまり出ていないもの・茎が太く枝分かれの多いものを選びます。花がついたものも食用出来ますが、花がつく頃になると茎が固くなり苦味も強くなります。サラダなど生で食べたい場合であれば蕾がなく、茎に柔らかさ・瑞々しさを感じられるものを選んだほうが無難です。中心の太い茎は料理に使用しないことが多いので、苦味が好きという方であれば茎がガッシリしたものを選んでも良いでしょう。

保存はクレソンの茎部分を水に挿し、葉部は乾燥を防ぐため袋をかけた状態で冷蔵庫に入れるのがベスト。グラスや紙コップに水を入れて切り花のようにクレソンを立て、上からポリ袋を掛けて輪ゴムなどで止めると良いでしょう。ただしすぐに使う予定があれば湿らせた新聞紙で包むなどして、冷蔵庫に入れても問題ありません。若干萎れてしまった程度であれば、茎部分を冷水につけることでパリッとした食感を回復させることが出来ますよ。

クレソンはリボベジ可能(再生野菜)

野菜として販売されているクレソンでも、一部の茎葉を残し綺麗な水につけるておくと再発芽させることが出来ます。豆苗ワケギなどと並んで室内・土を使わず水耕栽培で、手軽に収穫し直すことが出来るリボベジ(再生野菜)としても人気を集めています。水耕栽培する場合はこまめに水をすべて入れ替えること・水温が上がり過ぎないように注意すると失敗しにくいですよ。新芽(新しく出てきた葉)が濡れないように水位は調節してください。もう一度収穫する程度であれば茎をコップに入れ、水を入れるだけでも結構育ちます。

参考元:All you need to know about watercress10 Impressive Health Benefits of WatercressHistorical facts – Love watercressクレソンは今も昔も薬になる野菜 [コラム集] – Dole Japan, Inc.