えのき茸とその栄養成分・効果効能
|ダイエット以外に、鉄分やビタミンB群補給にも♪

食べ物辞典:エノキタケ

日本国内でのきのこ生産量一位で、通年安定した価格で購入できるえのき。鍋ものから炒めもの・酢の物まで幅広く利用でき、癖のない風味から麺類などのカサ増しにも役立ちます。低カロリーな食物繊維補給源としてダイエットにもよく使用されている食材ですし、近年はノコキトサン・エノキタケリノール酸に抗肥満効果が報告されたこともあって更に注目されています。キノコ類の中では鉄分量が多く、ナイアシンやビタミンB1などビタミンB群の補給にも役立ってくれますよ。そんなエノキタケの歴史や栄養効果について詳しくご紹介します。

エノキ/えのき茸のイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:えのきたけ(榎茸)
英語:Enoki mushroom

エノキタケ(榎茸)のプロフイール

えのき茸とは

シャキシャキとした歯応えと細長い形状が特徴的なキノコ、えのき。椎茸などのように濃厚な旨味はないものの、淡白な味でクセがないことから様々な料理に活用しやすいことが魅力でもあります。すき焼きや寄せ鍋などお鍋の名脇役としては勿論、野菜炒め・酢の物・味をつけて煮込んだ「なめ茸」など様々な形で利用されていますね。また細長い形状と自己主張の無さから、パスタなどの麺類や、細かく切ってお米のカサ増しなどにも利用されています。ダイエット中にお世話になったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

お馴染みの食材とも言えるエノキタケはキシメジ科ももしくはタマバリタケ科に分類される食用キノコ。天然物はエノキの樹木だけではなく柿・欅・柳・ポプリなど様々な広葉樹の枯れ木や切り株から生えてきます。別名ユキノシタとも呼ばれていますが、これは外見からではなく冬場に成長し雪の中からでも生えてくることが由来白く細長いイメージのあるエノキですが、実は野生のエノキタケは傘は茶褐色で柄も黄褐色~黒褐色でずんぐりした形状をしています。傘もマッチ棒の先のようなものではなく2~8cmと大ぶり、表面には細かい毛が生えており粘性もあるため身近なキノコで言えば“なめこ”に似ています。知識がなければ天然物は発見できないほど、普段目にしているエノキとは別物のビジュアルですね。ちなみに下に行くほど色が黒くなることから「アシグロナメコ」とも呼ばれています。

他の主要食用キノコ類と同じく、えのき茸も市販されているものは工場などで菌床栽培されたものが主。色が白いのはモヤシのようにほとんど光を当てずに栽培されているためと言われていますが、現在は光を受けてもと傘や柄が黄褐色に変化しない“純白系品種”と呼ばれるものも多くなっています。また近年は野生種のエノキダケと栽培種である白エノキと交配したことで濃厚な風味が楽しめる“ブラウンエノキ(味えのき)”なども流通され、歯応えや風味の良さから人気になっていますね。根本を切ると一本一本バラバラにほぐれやすいことなども品種開発・品種改良の賜物ですし、長く細く育つようにと紙やプラスチックを筒状に巻いて栽培されています。

そんなエノキタケは20年以上も日本国内でのきのこ生産量第一位に君臨しているキノコ。一年を通して価格の変動が少なく購入しやすい点が嬉しい食材でもあります。しかし、軟白栽培というイメージもあって栄養面では食物繊維補給くらいしか期待されていない存在でした。近年では低カロリーな食物繊維補給源としてだけではなく、キノコに多く含まれているβ-グルカンなどの優れた働きが報じられたことからも注目されています。またダイエットやストレス対策に効果が期待できる成分が含まれていると健康番組などで紹介された関係もあり、乾燥エノキやえのき氷がブームになった時期もありました。ブームが過ぎ去っても日本人にとっては何気なく口にする機会の多いキノコであることには変わりありませんから、改めてエノキを見直してみてはいかがでしょう?

えのきの歴史

エノキタケの子実体は日本だけではなくアジア・ヨーロッパ・アフリカと非常に広い地域に分布しています。文献などの記述が少ないこともあって詳細はわかっていませんが、各地で自然発生したものを一部の人が食べるという意味では食用キノコとして歴史は古いと考えられています。和食ブームの影響などもあって英語でもenoki mushroomと表現されることが多くなっていますが、エノキは日本だけではなくアジア圏で広く食されているキノコ。中国や韓国、ベトナムなどでも料理に使われていますよ。中国では“金針菇”と呼ぶことから、英語でも中国語を直訳したgolden needle mushroomと呼ばれることもあります。

野菜や果樹栽培と比較するとキノコの栽培技術時代の開発は遅かったため、近世までキノコは安定供給される食材とは言い難い存在でした。山を歩いて運良く発見できたら食べられる、くらいの感覚ですね。エノキタケもそうした事情から町中で売られているような食材では無く、現在のように通年どこでも購入できるようになったのは昭和中期くらいと最近のことです。現在のようなエノキタケ人工栽培が行われるようになったきっかけは、昭和3年に月刊誌『主婦の友』に森本彦三郎氏が書いた“簡単で有利ななめ茸(エノキ)の人工栽培”という記事が掲載されたこと。ちなみに森本彦三郎氏は“キノコ栽培の父”とも称される方で、おがくず人工栽培法を考案しエノキ以外にも様々な食用キノコの栽培に成功した方です。

エノキタケの菌床栽培時代はこの記事が書かれる以前=大正には成功していました。ただし人工栽培がより普及したのは長野県で長谷川五作氏らの努力によるものと言えます。長野県の生物学教諭であった長谷川五作氏は『主婦の友』に掲載された記事を見て、農家の冬期副業に役立てられると考えて周囲の人達にキノコ栽培の方法を教えてきました。昭和6年には松代町の山寺信さん達によってガラス瓶内でのエノキタケの栽培方法が確立、昭和8年になると野生種のエノキを種として入れ菌糸を成長させていく方法から、現在の栽培法の元となるビンの口に紙を巻いてえのきたけを生長させる方法が考案されます。暗室で軟白栽培することで茎が多く、クセのない味のエノキが作られるようになったのもこの頃のようです。

しかし開発されたエノキタケ栽培方法は特許化され、同一グループ内で門外不出とされていました。当時エノキタケを栽培していた生産者は20人程度と極めて少人数でしたし、戦争が始まえると戦時統制によってエノキタケ栽培は中断されてしまいます。人工栽培法は昭和初期に確立されていましたが、戦後までは栽培えのきが普及したとは言えない状態だったのです。戦後になって統制が解除され特許の時効も切れたことで再び栽培が開始され、1950年代となると県も冬期の副業としてエノキタケの栽培を推奨する体制になります。1960年代になると全国的に栽培も行われるようになり普及し始めると、急速に品種改良や自動化が進んで栽培規模も大きくなっていきました。

エノキタケの栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

エノキタケは100gあたり22kcalと低カロリーで、食物繊維を豊富に含みます。あまり栄養がないと思われがちですが、ビタミンB群や鉄分などのミネラルもしっかりと含んでいる食材。食事のカサ増し兼食物繊維補給だけではなく、栄養の偏りを軽減してくれる可能性もありますよ。キノコ類の特徴成分であるβ-グルカンや、キノコキトサン・エノキタケリノール酸にも健康や肥満予防に対する有効性が報告されています。

※下記栄養成分含有量は日本食品標準成分表の数値を記載していますが、キノコ類は栽培条件等により栄養成分にかなり差が生じると言われていますので目安としてお考えください。

エノキイメージ

えのきの効果効能、その根拠・理由とは?

便秘・腸内環境サポート

えのきの栄養成分として代表的なのが食物繊維。エノキタケの食物繊維含有量は100gあたり3.9gときのこ類の中では豊富な部類で、生100gのキャベツセロリの約2倍。全体的に食物繊維が豊富とされるキノコ類の中でも食物繊維が多い部類ですし、料理にも加えやすいので便利な食物繊維補給源であると言えますね。加えてえのきにもキノコ類の特徴成分の一つとされる高分子多糖体のβ-グルカンが含まれています。β-グルカンは不溶性食物繊維の一種として扱われていますが、腸内の善玉菌を増やすなど水溶性食物繊維と重なるような働きも報告されている成分。食物繊維補給源として便秘予防に役立つだけではなく、腸内環境を整える働きも期待できます。

ただしエノキに含まれている食物繊維は大半が不溶性食物繊維。100gあたりの食物繊維量の内訳としても、日本食品標準成分表(七訂)では不溶性食物繊維3.5g+水溶性食物繊維0.4gと記載されています。不溶性食物繊維は腸を刺激することで蠕動運動を促したり、腸内の老廃物を吸着して排出してくれる働きがあります。しかし一方で水を吸ってしまうという性質から、水分を補給せずに食べすぎると便をカチカチに固めて便秘を悪化させてしまう可能性もあります。また腸を刺激することで下痢になってしまう場合もありますから、お腹の調子と相談して取り入れるようにしましょう。

貧血予防・血行改善に

えのきは生100gあたり1.1mgと鉄分を豊富に含むキノコでもあります。1.1gと言われても分かりにくいですが、同グラムの鉄分含有量はクレソンモロヘイヤとほぼ同等で、ブナシメジの約3倍近い量になります。鉄分だけではなく葉酸や亜鉛など造血に関わるビタミン・ミネラルも含まれていることから、エノキは貧血予防にも役立つ食材と考えられています。葉酸含有量については100gあたり75μg、茹でて調理した場合は30μgに減少するため豊富とは言い難いものの、料理への加えやすくバリエーションも多いので妊娠中の葉酸補給源サポートにもオススメ。便秘・貧血対策としても役立ってくれるでしょう。

またエノキにはナイアシン(ビタミンB3)が100g中6.8mgと非常に多く含まれています。ナイアシンと言えばアルコール分解を助けてくれることから二日酔い予防によく取り入れられている成分ですが、そのほかに毛細血管拡張作用を持つことも報告されています。血流を促すことで冷え性・肩こり頭痛などの緩和に役立つと考えられていますから、造血成分の補給と合わせて血行不良の改善や冷え性にも効果が期待できるでしょう。

ストレス対策としても期待

えのきには生100gあたり1.4mgとパントテン酸が多く含まれています。パントテン酸はビタミンB5とも呼ばれる水溶性ビタミンで、代謝やホルモン・神経伝達物質などの合成に関わる栄養素。ストレスを緩和するために分泌される副腎皮質ホルモン合成をサポートする働きもあるため「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。交感神経の興奮を抑える神経伝達物質の1つとして働くGABA(γ−アミノ酪酸)も含まれていることから、合わせてストレス抵抗力アップや心の健康をサポートしてくれる可能性もあるでしょう。

加えてエノキタケには補酵素として働くナイアシンも豊富に含まれています。ナイアシンは体内でも合成されるため極端に不足することは少ない栄養素ですが、体内合成はトリプトファンを使って行われます。ナイアシンが不足気味の時はナイアシン合成が優先され、同じくトリプトファンを原料として合成されるセロトニンやメラトニンなどのホルモン不足を引き起こす場合もあると考えられています。適切なナイアシンはセロトニン・メラトニンレベルを正常に保持することに繋がりますし、ナイアシンは血行を促すことで脳神経の強化を手助けしてくれるという説もあります。このためパントテン酸やGABAの働きと合わせて精神安定や不眠症緩和にも効果が期待されています。

疲労回復

えのきはきのこ類トップクラスのビタミンB1を含む食材でもあります。エノキタケのビタミンB1含有量は100gあたり0.24mg、同ブラムで比較した場合はにんにくを上回る含有量で、しいたけの2倍以上。ビタミンB1は糖質をエネルギーとして利用する際に必要な補酵素として働く成分で、代謝促進によってエネルギー供給や疲労蓄積を防ぐ働きがあります。脳のエネルギー源であるブドウ糖の代謝に関わることから、脳神経機能を正常に保持するためにも必要な栄養素です。このため肉体疲労・脳疲労とどちらの“疲労”についても予防や軽減に繋がるでしょう。

エノキタケにはビタミンB1と共に糖代謝を中心的な役割を担うパントテン酸や、脂質の代謝に関わるビタミンB2、三大栄養素すべての代謝に関わるナイアシンなどその他のビタミンB群も豊富に含まれています。これらの成分が複合して働くことで、エノキタケは代謝の向上や疲労回復に役立つ食材と考えられています。精神面への働きかけもありますから慢性疲労などの緩和にも期待できますし、育ち盛りのお子さんの栄養サポートとしても役立つ食材と言えます。

免疫力向上・正常化に

キノコ類に含まれているβグルカンは食物繊維として便通や腸内環境を整えるだけではなく、腸内の免疫細胞に働きかけることで免疫機能を高める働きがあることも報告されています。βグルカンにはいくつか種類がありますが、マクロファージやナチュラルキラー細胞など人間の免疫機能に関わる細胞を活性化させる作用・インターフェロンの生成促進作用を持つ可能性が報告されているものもあります。食物繊維類だけではなく、エノキには粘膜保持に必要なビタミンB2やB6などのビタミンB群も含まれています。こうした栄養成分の補給に役立つことから、エノキは免疫力を整えて風邪やインフルエンザの予防をサポートしてくれると考えられています。

肥満予防・ダイエットに

実は鉄分やビタミンB群の補給にも嬉しいえのきですが、何らかの健康目的があって取り入れる場合には便秘改善もしくはダイエットのサポートという方が多いのではないでしょうか。実際に100gで22kcalと低カロリーで食物繊維を豊富に含む食材ですから、空腹感を感じるダイエットが嫌な方・つい食べ過ぎてしまう方にとって心強い存在と言えますしね。長らくダイエット中の食事のかさ増し用として利用されてきたえのきですが、近年はそれだけではなく脂肪吸収阻害・脂肪燃焼促進作用を持つ可能性も報告されたことで更に注目されています。

こうした働きはエノキタケに含まれている、キノコキトサンもしくはキトグルカンと呼ばれる植物性キトサンやβ-グルカンなど多糖類が結合した成分によるもの。エノキタケ抽出物(キノコキトサン)を使用した実験では、体重や体脂肪率・内臓脂肪率の低下が見られたことが報告されています。またエノキタケ抽出物にはエノキタケリノール酸と呼ばれる脂肪酸の複合体も含まれており、βアドレナリン受容体を刺激することによって脂肪分解を促進する可能性があることも報告されています。βアドレナリン受容体を刺激することで“善玉ホルモン”や“やせるホルモン”とも言われているアディポネクチンなどの分泌を促すと考えられており、糖代謝や脂肪代謝が促されることで体脂肪減少にも繋がると注目されています。

キノコキトサンやえのきの特徴成分とされるエノキタケリノール酸の抗肥満硬貨についてはヒト介入試験でも有効性を示唆した報告が多くなされていますが、実験で使用されるのはエノキそのものではなく抽出物。エノキタケリノール酸はエノキタケの細胞壁中に多く存在していると考えられており、生のえのきをそのまま料理して食べてもエノキタケリノール酸は補給できないことが指摘されています。このため干して乾燥するなどして細胞壁を破壊したえのきの摂取がダイエット用としては注目されています。

ただし生のえのきを調理して食べた場合でも、キノコキトサンの働きによって脂っぽい食事と合わせてエノキを食べることで余計な脂肪吸収を抑える働きは期待できると考えられています。また、えのきには代謝に関わるビタミンB群が豊富に含まれていますし、腸内フローラを整える事からも代謝向上効果も期待できます。鉄分や亜鉛などダイエット中に不足しやすいミネラルも含まれていますので、全ての摂取を乾燥えのきやエノキ氷にしなくとも健康的なダイエットをサポートしてくれる可能性はあるでしょう。

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生活習慣病予防にも期待

えのきの健康成分として注目されているエノキタケリノール酸は、肥満・II型糖尿病マウスを使用した実験で内臓脂肪・血中総コレステロール・中性脂肪を減少させる働きが見られたことも報告されています。こうした働きはβアドレナリン受容体を刺激することでアディポネクチン分泌を促し、脂質代謝系を活発化するためではないかと考えられています。善玉ホルモンとも称されるアディポネクチンはインスリン感受性の亢進・動脈硬化抑制などの働きも認められていますから、えのきは生活習慣病予防にも役立つと考えられます。

そのほかエノキタケに含まれている「EA6」という糖タンパク質にガン抑制効果が期待されています。マウスを使った実験では体重1Kgに対してEA6を10mgを10日間投与した場合にガン増殖を12%抑制したこと、投与量と比例して最大59%までガン細胞増殖を抑制できたことが報告されています。エノキタケを頻繁に食べる家庭はガン死亡者数が低いことも報告されており、発がん予防・ガン細胞増加抑制についての研究が勧められています。

肌荒れ予防・美肌サポートに

えのきに豊富に含まれているビタミンB群は皮膚の健康維持に関わりの深いビタミン。豊富に含まれているナイアシンは皮膚の新陳代謝を正常に保ち皮膚の健康を維持したり、血管を拡張することで血液循環を促す働きがあります。血行が良くなることでクマ・くすみの軽減に、肌に酸素や栄養素を行き渡らせることから新陳代謝向上や肌荒れ予防効果も期待できます。ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康維持、ビタミンB6はアミノ酸代謝にも必要で皮膚の抵抗力を高める働きがあります。

ビタミンB群不足のサインとしては肌荒れ・湿疹や皮膚炎・口内炎などが挙げられますから、不足なくしっかりと補うことは肌荒れ予防に繋がります。ビタミンB群は髪や爪の健康維持にも関わっていますから、えのきはダイエットだけではなく美肌・美髪予防にも嬉しい食材と言えるでしょう。間接的にではありますが、便秘改善も肌荒れや吹き出物の予防になり、腸内環境を整えることからも栄養素の吸収が高まる・腸内合成されるビタミンが増えるなどのメリットが期待できますよ。

目的別、えのきのおすすめ食べ合わせ

エノキタケの選び方・食べ方・注意点

市販されているエノキはしっかりと衛生管理された工場内で生産されています。水に濡れてしまうと痛みやすくなり、きのこの風味も飛んでしまうため洗わないで使用することを推奨している生産者さんがほとんど気になる方は流水でさっと洗っても問題ありませんが、石突を切り落としておが屑・気になる汚れなどがあれば固く絞った布巾で拭く程度で利用できます。

生のエノキタケに含まれているタンパク質(フラムトキシン)には溶血作用があるため、きちんと加熱して食べるようにしましょう。油をよく吸収しますので、焼く・煮るなどあまり油を吸わせない方法で料理するとよりヘルシーに仕上げることが出来ます。

美味しいえのきの選び方・保存方法

えのきを選ぶ時にはカサが小さめのもの。軸の部分にしっかりとハリがあり全体的にピンとした印象のものを選びます。白色品種であれば全体が綺麗な乳白色をしていることもポイント。鮮度が落ちると色がクリーム色がかってきて、弾力がなくなってきます。冷蔵庫に入れておけば1週間程度は保存できると言われていますが、黄ばんでいて水っぽくふにゃふにゃしたような状態になってしまったものは使用を控えたほうが確実。

エノキ氷・干しえのきについて

エノキの健康成分として注目されているエノキタケリノール酸の多くは細胞壁の中に含まれているため、細胞壁を破壊することで効率的に摂取することが出来ると考えられています。2010年頃から健康番組や雑誌などで取り上げられ話題になった「えのき氷」も細胞壁を破壊して食べる方法として考案されたもの。エノキタケリノール酸の働きからダイエットはもちろんのこと、糖尿病や生活習慣病・美肌効果なども期待できると大々的に報道されたことで注目を集め、スーパーは売り切れる店も出たほどだとか。

基本的なえのき氷の作り方は、エノキ3:水4の比率(エノキ300gであれば水400ml)をミキサーでペースト状にした後、鍋に移して弱火で60分煮た後に凍らせるというものです。60分間じっくりと煮るというところで面倒に感じる方も多いかと思いますが、煮る・凍らせるの2工程によってエノキの効率よく破壊され、そのまま食べるよりも効率よくエノキタケリノール酸が補給できると言われています。煮る際に沸騰させると成分が破壊されてしまうと言われているため、沸騰する少し前に炊飯器に移して保温モードを使うなどの方法も考案されていますよ。

また、より簡単にえのき氷と同じ効果が得られるといて「干しえのき」も利用されています。干しえのきは石づきを切って数時間~1日天日干しするだけで出来ますし、乾物のようなもの形で販売も行われています。干しえのきの場合は1日摂取量の目安は5gと言われています。料理に使うだけではなく、熱湯で煮出した“えのき茶”を飲むというダイエット方法も提唱されています。

参考元:中学校の生物実験がきっかけをつくったエノキタケ人工栽培えのきのまとめ | きのこのじかんエノキタケリノール酸