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【榎茸】エノキタケの栄養・効果

エノキタケイメージ
  1. エノキタケとは
    1. エノキタケの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. エノキタケの栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. エノキ氷について

エノキタケとは

エノキと言えばスーパーに行けば必ず売られていて、すき焼きや寄せ鍋などお鍋の名脇役としては勿論、野菜炒め・酢の物・味をつけて煮込んだ「なめ茸」など様々な形で利用されている身近なきのこ。通年ほぼ変わらない価格に加えクセがなくどんな料理にも加えやすい存在であることもあり、エノキタケは20年以上も日本国内でのきのこ生産量第一位に君臨しています。

ところで現在「えのき」というと白く細長いイメージがありますが、これはモヤシのようにほとんど光を当てない状況下で軟白栽培されたものです。野生のエノキタケ(天然えのき)は傘が2~8cmと大ぶりで表面に粘性があり、色も黄褐色~茶褐色、見た目としてはえのきというより“なめこ”に似ています。下に行くほど色が黒くなることから「アシグロナメコ」とも呼ばれます。
エノキタケには「ユキノシタ」という別名がありますが、これは雑菌の活動が低下する冬場に成長し雪の中からでも発生すること由来しています。ちなみにエノキだけではなく外に柿・欅・柳・ポプリなど広葉樹の枯れ木や切り株などにも見ることが出来ます。

エノキタケは価格と使いやすさから長く支持されてきましたが、軟白栽培であることなどからあまり“栄養・機能”という点では期待されることの無い存在でした。しかし近年は食物繊維が多いこと、ダイエットやストレス対策に効果が期待できる成分が含まれていることから健康・美容のために取り入れる方も増えています。「えのき氷」ブームを覚えてらっしゃる方・試したことのある方も多いのではないでしょうか?

エノキタケの歴史

エノキタケ自体はアジア・ヨーロッパ・アフリカと非常に広い地域に分布しています。食用としての歴史は古いと考えられていますが、きのこの栽培技術時代の開発が遅かったこともあり、自然発生したものをごく一部の人が食べる食材であったようです。
エノキタケ人工栽培は昭和3年、月刊誌『主婦の友』に森本彦三郎氏によるなめ茸(エノキ)の人工栽培についての記事を掲載したことがきっかけと言われています。長野県教諭の長谷川五作氏は大正12年からエノキタケの試験栽培を行っていましたが、この記事の記載を取り入れてビンによるエノキタケの完全栽培方法を確立します。

昭和8年になると野生種のエノキを種として入れ菌糸を成長させていく方法から、現在の栽培法の元となるビンの口に紙を巻いてえのきたけを生長させる方法が考案されます。しかしこのエノキタケ栽培方法は特許化され、同一グループ内で門外不出とされたことから、生産者は20人程度と極めて少人数でした。昭和17年になると戦時統制によってエノキタケ栽培は中止となってしまいます。戦後特許が時効となって再び栽培が開始されるようになり、1950年代となると県も冬期の副業としてエノキタケの栽培を推奨する体制になります。

現在は身近な食材ですが、エノキタケが一般に普及するようになったのは1960年代とごく最近です。急速に品種改良や自動化が進み、栽培規模も大きくなっていきます。近年は野生種のエノキダケと栽培種である白エノキと交配したことで濃厚な風味が楽しめる“ブラウンエノキ(味えのき)”なども流通され、アミノ酸の多さから健康効果の高い食材としても期待されています。

エノキタケはこんな方にオススメ

  • 便秘改善・腸内環境改善に
  • 免疫力を高めたい方
  • 貧血予防や改善に
  • 妊娠中の栄養源として
  • 冷え性や血行不良の緩和に
  • 神経疲労・ストレス対策に
  • 肉体疲労の回復に
  • 糖質を多く摂取する方
  • 代謝を高めたい方
  • 空腹感を抑えたい方
  • 体脂肪を減らしたい
  • ダイエットの成果を高めたい

エノキタケの主な栄養・期待される効果

エノキタケは100gあたり22kcalと低カロリーで、食物繊維を豊富に含みます。あまり栄養がないと思われがちですが、ビタミンB群やミネラルを含んでいるため不足しがちな栄養の補強としても活用できます。

※下記栄養成分含有量は日本食品標準成分表の数値を記載していますが、キノコ類は栽培条件等により栄養成分にかなり差が生じると言われていますので目安としてお考えください。

【便秘・腸内環境改善に】

エノキタケの栄養・成分として真っ先に思い浮かぶのが食物繊維と言う方も多いのではないでしょうか。エノキタケの食物繊維含有量は100gあたり3.9gと、食物繊維が豊富だとされるきのこ類の名でも豊富な部類に入ります。水溶性と不溶性の比率で見ると不溶性食物繊維がかなり多くなっていますから、便の量を増やすことで腸を刺激し蠕動運動を促す・腸内の老廃物を絡めとって便として排泄させる働きが期待できます。

またエノキタケには「キノコキトサン(キトグルカン)」と呼ばれる成分が含まれています。キノコキトサンはβ-グルカンやキトサンなど多糖類が複合したもので、食物繊維の一種として扱われています。そのため整腸作用があり、腸内で脂肪や有害物質を吸着排泄腸内善玉菌の増加などに役立つと考えられています。エノキタケは排便を助けるだけではなく、腸を綺麗にする腸内環境を整える働きがあることから、便秘の改善に高い効果が期待されています。

【免疫力を高める】

エノキタケに含まれるキノコキトサンの構成物質であるβ-グルカンやキトサンには免疫細胞の活性化インターフェロンの生成促進作用があります。また老廃物や毒素などの排出を促す働きや腸内フローラ改善にも役立ちますから、相乗して免疫力向上に役立つと考えられています。

近年はエノキタケに含まれている「EA6」という糖タンパク質にガン抑制効果が期待されています。マウスを使った実験では体重1Kgに対してEA6を10mgを10日間投与した場合にガン増殖を12%抑制したこと、投与量と比例して最大59%までガン細胞増殖を抑制できたことが報告されています。エノキタケを頻繁に食べる家庭はガン死亡者数が低いことも報告されており、発がん予防・ガン細胞増加抑制についての研究が勧められています。

【貧血予防・血行改善】

エノキタケは100gあたり1.1mgと鉄分を豊富に含んでいます。同グラムの鉄分含有量はクレソン春菊などとほぼ同等ですし、葉酸や亜鉛など造血に関わる成分も含まれています。そのため貧血予防としてもエノキタケは役立つ食材と考えられています。葉酸含有量が際立って多いというわけではありません(75μg/100g)が、料理への加えやすくバリエーションも多いので妊娠中の葉酸補給源としてもオススメです。便秘・貧血対策としても役立ってくれるでしょう。

またエノキにはナイアシン(ビタミンB3)が100g中6.8mgと非常に多く含まれています。ナイアシンと言えばアルコール分解を助けるとされ二日酔い予防によく取り入れられている成分ですが、そのほかに毛細血管拡張作用や血液サラサラ効果などもあると言われています。血流を促すことで冷え性・肩こり頭痛などの緩和に役立つとされていますから、造血成分の補給と合わせて冷え性・血行不良の改善にも効果が期待できるでしょう。

【精神安定・ストレス緩和】

エノキタケにはGABA(γ−アミノ酪酸)パントテン酸が含まれています。GABAは交感神経の興奮を抑える神経伝達物質の1つで、リラックスや精神安定に役立つ成分と考えられています。パントテン酸はビタミンB5とも呼ばれる水溶性ビタミンで、代謝やホルモン・神経伝達物質などの合成に関わる栄養素です。ストレスを緩和するために分泌される副腎皮質ホルモン合成をサポートする働きもあることから、ストレス耐性をアップさせると考えられ「抗ストレスビタミン」とも呼ばれています。
副交感神経を高めることで鎮静・リラックス効果をもたらすとされるGABAと、ストレスへの抵抗力を高める働きのあるパントテン酸を含むことから、エノキタケはストレス対策食材としても役立つと考えられています。

加えてエノキタケは補酵素として働くナイアシンも豊富に含みます。ナイアシンは不足しているとトリプトファンからナイアシン合成が優先されることとなり、セロトニンやメラトニンなどのホルモン不足を引き起こすと考えられています。そのためナイアシン補充はセロトニン・メラトニンの正常化に繋がります。またナイアシンの血行改善効果は脳神経の強化にも役立つと考えられていますから、GABAやパントテン酸と相乗して精神安定や不眠症緩和などへの効果が期待されています。

【疲労回復・代謝向上】

エノキタケはきのこ類トップクラスのビタミンB1を含んでいます。ビタミンB1は糖質をエネルギーとして利用する際に必要な補酵素として働く成分で、エネルギー供給や疲労物質の代謝を促進し蓄積を防ぐ働きがあります。エノキタケのビタミンB1含有量は100gあたり0.24mg、同ブラムで比較した場合はにんにくを上回る含有量で、しいたけの2倍以上となります。

エノキタケにはビタミンB1と共に糖代謝を中心的な役割を担うパントテン酸や、脂質の代謝に関わるビタミンB2、三大栄養素すべての代謝に関わるナイアシンなどその他のビタミンB群も豊富に含まれています。これらの成分が複合して働くことで、エノキタケは代謝の向上や疲労回復に役立つ食材と考えられています。精神面への働きかけもありますから慢性疲労などの緩和にも期待できますし、育ち盛りのお子さんの栄養サポートとしても役立つ食材と言えるでしょう。

【ダイエット】

エノキは100gで22kcalと低カロリーで食物繊維を豊富に含むことから、ダイエット中の食事のかさ増しとして利用されてきた存在です。空腹感を感じるダイエットが嫌な方・つい食べ過ぎてしまう方にとって心強い存在として利用されてきましたが、近年は脂肪吸収阻害・脂肪燃焼促進などの効果もあると考えられています。

エノキタケに含まれているキノコキトサン(キトグルカン)は小腸で脂肪を吸収する膵臓リパーゼを阻害することで脂肪の吸収を抑える作用・体脂肪低減効果が見られたことが報告され、ダイエット成分としても注目されている存在です。キノコキトサンの働きによって脂っぽい食事と合わせてエノキを食べることで余計な脂肪吸収を抑えたり、脂肪燃焼の効率を高めることでダイエットの成果を出やすくする効果が期待されています。

加えてエノキタケには代謝に関わるビタミンB群が豊富に含まれていますし、腸内フローラを整える事からも代謝向上効果が期待できます。キノコキトサンとエノキの栄養成分が複合して働くことで、健康的なダイエットをサポートしてくれるでしょう。鉄分や亜鉛などダイエット中に不足しやすいミネラルも含まれていますので便秘やむくみ予防にも役立ちます。

エノキタケの選び方・食べ方・注意点

生のエノキタケに含まれているタンパク質(フラムトキシン)には溶血作用があるため、きちんと加熱して食べるようにしましょう。油をよく吸収しますので、焼く・煮るなどあまり油を吸わせない方法で料理するとよりヘルシーに仕上げることが出来ます。

エノキタケのオススメ食べ合わせ

  • エノキ+蒟蒻・キュウリ・あさり・フキ
    ⇒肥満予防・コレステロール低下に
  • エノキ+ひじき・ゴボウ・チーズ・わかめ
    ⇒便通改善・肥満予防に
  • エノキ+トマト・ゴマ・豚肉・納豆
    ⇒疲労回復・美肌に
  • エノキ+唐辛子・菜の花・ナス・ニシン
    ⇒血行促進に

エノキ氷・干しえのきについて

2010年頃から健康番組や雑誌などで取り上げられ話題になった「えのき氷」。糖尿病や生活習慣病・加齢臭予防に役立つというほか、ダイエットや冷え性の改善・美肌効果が期待できると大々的に報道されたことで特に女性に注目を集めました。スーパーは売り切れる店も出たほどたとか。

基本的なえのき氷の作り方は、エノキ3:水4の比率(エノキ300gであれば水400ml)をミキサーでペースト状にした後、鍋に移して弱火で60分煮た後に凍らせたものです。60分間じっくりと煮るというところで面倒に感じる方も多いかと思いますが、煮る・凍らせるの2工程によってエノキに含まれている有効成分が抽出され、そのまま食べるよりも高い効果が期待できると言われています。

煮る際に沸騰させると成分が破壊されてしまうと言われているため、沸騰する少し前に炊飯器に移して保温モードを使うなどの方法も考案されています。また、より簡単にえのき氷と同じ効果が得られるといて「干しえのき」も利用されています。干しえのきは石づきを切って数時間~1日天日干しするだけで出来ますし、乾物のようなもの形で販売も行われています。干しえのきの場合は1日摂取量の目安は5gと言われています。

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