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【鮪】マグロの栄養・効果

鮪(マグロ)イメージ
  1. マグロとは
    1. マグロの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. マグロの栄養・効果(前半)
    マグロの栄養・効果(後半)
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. マグロの種類と栄養価の違い

鮪(マグロ)とは

刺し身や寿司としてもお馴染みのマグロ。寿司ネタの人気ランキングでも常にトップクラスに君臨している存在ですし、特に脂質の多いトロは「高級品」の代表格として珍重されていますね。マグロというと寿司・刺し身など生食のイメージがありますが、炙る・焼く・茹でる・煮る・揚げると幅広く調理出来る魚でもあります。またマグロ加工品であるツナ缶やシーチキンと呼ばれるオイル漬けの缶詰は安価・日持ちが良い・活用幅が広いことから、家庭料理のお助け役としても親しまれています。

マグロはサバ科マグロ族マグロ科に属す肉食回遊魚の総称で、マグロとして流通しているものは7種類あります。市場価値が最も高いとされ「海のダイヤ」「黒いダイヤ」とも称されるクロマグロ(本マグロ)は体長3~4mとマグロ類の中でも最も大型で、大西洋に分布するものはタイセイヨウクロマグロ(ニシクロマグロ)呼ばれ別種として扱われています。クロマグロに次ぐ大型魚であるミナミマグロ(インドマグロ)も高級魚として刺し身・寿司ネタとして利用されています。「大トロ」という言葉は本来クロマグロ・ミナミマグロのみに利用されていたそうです。

この3種に加え、主に関東でよく食されるメバチ、関西で好まれているキハダ、回転寿司などでビントロと称して提供されるピンク色のビンチョウ(ビンナガ)、主に加工用として利用される小型のコシナガの4種を加えた7種が「マグロ」と呼ばれています。カジキやイソマグロは別属のためマグロには含みません。ちなみに英語でマグロはTuna(ツナ)と言うと思われがちですが、Tunaという言葉はマグロ属(Thunnini属)全体を表すため日本語の「マグロ」よりも範囲が広くカツオなども含まれます。

日本はマグロ消費量第一国で、2003年以降日本のマグロ消費量は減少していますが現在でもおよそ5分の1程を消費しています。近年乱獲によりマグロ類の多くが絶滅を危惧されていいる状況で、マグロ養殖やガストロ・アカマンボウなどの代用魚が利用されることも増えています。生態系を崩さず、子どもや孫世代も美味しく「マグロ」と食べられるように漁業者だけではなく私達消費者も意識する必要があります。

鮪(マグロ)の歴史

日本人は非常に古い時代からマグロを食用としていました。時期はハッキリしないものの、多くの貝塚からもマグロの骨が出土していることから縄文時代には既にマグロの漁獲・食用が行われていたと考えられています。文書としての記録も古く、日本最古の歴史書とされる『古事記』や『日本書紀』などにも“鮪(シビ/滋寐)”の記述が見られますし、726年10月10日に詠まれたと伝えられるマグロ漁の歌が『万葉集』に収録されています。

先史時代から日本人の食を支えてきた存在といえるマグロですが、時代とともに下魚(下賤/美味しくない魚)として嫌われるようになってしまいます。いつごとからマグロ離れが起きたかは定かでではありませんが、平安中期に作られた辞典『和名類聚抄』にはマグロの呼び名が“シビノウオ”と書かれており、江戸時代初期の随筆『慶長見聞集』には“シビという名前は死日に通じて不吉だ”という記述があります。このことから縁起をかつぐ武士が台頭した鎌倉時代事から縁起の悪い・忌避すべき魚として嫌われるようになったのではないかと考えられます。
江戸時代に入ってもマグロはアジやサバよりも価値が低い魚とされ、、現在私達が高級品と認識しているトロ部分は畑の肥やし・ゴミ扱いだったそうです。魚に目がない猫でさえも跨いで通る「猫またぎ」と呼ばれていたそう。縁起が悪いというだけではなく、加工・輸送技術の低かった時代では江戸に届くまでに傷んでしまう味が悪かったという現実的な問題も大きかったでしょう。

マグロの転機といえるのが江戸時代中期に醤油が普及したことで、赤身部分を漬け込むことで防腐処理を施した「漬けマグロ」が登場します。同じ頃に現代で言うファーストフード感覚で流行していた寿司屋がこれに目をつけ、安くて腹が膨れる庶民用の低価格な寿司ネタとして利用したことで庶民の生活に少しずつマグロが定着します。ちなみにシビではなく“マグロ”という呼び方が定着したものこの頃と言われています。
ただし脂の多いトロの部分は醤油の染みこみが悪くヅケにも出来ない存在として捨てられていたよう。幕末頃になってトロとネギを煮た「ねぎま汁」が食されるようになりましたが、これもゴミ扱いのトロをなんとか食材に使用しようという貧しい人々の苦肉の策だったようです。

明治中期以降は輸送・流通経路が発達したことで醤油漬けにされていないマグロが寿司ネタや刺し身として利用されるようになり、徐々にマグロという魚の地位も向上していきます。鮮度を落とさない冷凍技術の発達・食の洋風化で日本人の味覚が変わったこともあり、1960年代になってやっとトロが「猫またぎ」から美味しい部位として認められるようになります。

鮪(マグロ)はこんな方にオススメ

  • 疲労回復・慢性疲労改善に
  • 体力・持久力を高めたい
  • お酒を飲む方・肝臓サポート
  • 二日酔いをしやすい方
  • ストレス・イライラに
  • 寝付きが悪い・不眠気味
  • 血液をサラサラにしたい
  • 生活習慣病・痛風予防
  • 集中力や学習効率を高めたい
  • 認知症を予防したい
  • アレルギーを軽減したい
  • 生理痛・PMSを緩和したい
  • 貧血の予防や改善に
  • 末端冷え性の緩和に
  • 健康的なダイエットに
  • 肌荒れを予防したい
  • 口内炎が出来やすい方

鮪(マグロ)の主な栄養・期待される効果:前半

マグロと呼ばれているものにはいくつか種類がありますが、下記では“クロマグロ(本マグロ)生”の数値を基準としてご紹介させていただきます。100gあたりのカロリーは赤身125kcal、脂身(トロ)344kcalとされています。クロマグロ以外のマグロについてはマグロの種類と栄養価の違いを御覧ください。

【疲労回復・体力増強】

鶏胸肉やマグロ・カツオなどの回遊魚の赤身部分には「イミダゾールジペプチド(イミダペプチド)」という疲労回復物質が含まれています。イミダゾールジペプチドはアミノ酸のヒスチジンとアラニンが結合したもので、活性酸素を抑える働きがあります。肉体・精神(脳)共に負荷がかかことで活性酸素が発生し疲労を感じると考えられていますし、活性酸素発生を抑えることで疲れにくくなることも報告されていますから、イミダゾールペプチドは慢性疲労症候群の予防・改善、疲労回復に有効とされています。

加えてマグロの赤身部分には細胞の構成成分やエネルギー源として利用されるタンパク質が豊富に含まれており、アミノ酸スコアが100(最高値)とされている魚の一つでもあります。イミダゾールジペプチド以外にも筋肉増強・回復促進に有効とされているBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)などの補給源としても役立ちますし、タンパク質を利用する際に必要となるビタミンB群、特にタンパク質の代謝に不可欠とされるビタミンB6は100gあたり赤身0.85mg(脂質0.82mg)と全食材中トップクラスの量が含まれています。

タンパク質(アミノ酸)やそれを体内で再合成するために必要なビタミンB群の補給源として役立つことから、マグロは体力増強にも役立つと考えられます。イミダゾールジペプチドも抗酸化・抗疲労物質というだけではなく、本来“長時間動き続ける”ために合成された成分ですから持久力や運動機能向上にも有効とされています。このためマグロはエネルギー切れ感を感じでいるオフィスワーカーから体力アップ・運動パフォーマンス向上までサポートしてくれる食材と言えるでしょう。

【肝臓機能サポート・二日酔い対策】

マグロの赤身、特に血合い部分に多く含まれているタウリンは肝臓の機能向上や肝細胞修復などの働きが期待されています。またラットを使った実験では脂肪肝の中性脂肪を除去する働きが見られた事が報告されており、肝機能向上や脂肪肝・肝臓疾患の予防などに効果が期待されています。そのほか必須アミノ酸のメチオニンにも脂肪肝予防効果がありますから、相乗して肝臓の健康維持をサポートしてくれるでしょう。

タウリンの働きや効果などについては検証データが少なく、自己判断でサプリメント・栄養ドリンクなどから過剰にタウリンを摂取することに対しては問題視する声もあります。食材からの摂取であれば問題はないとされていますし、マグロにはアセドアルデヒド分解の際に補酵素として利用されるナイアシンも非常に多く含まれていますので、タウリンと複合して働くことで二日酔い予防に高い効果が期待されています。

【ストレス緩和・不眠緩和】

二日酔い対策のイメージが強いナイアシンですが、「快眠のビタミン」とも言われて睡眠や精神安定などにも関係している存在です。ナイアシン自体が精神系を刺激するわけではありませんが、ナイアシンは体内で構成される際に“ハッピーホルモン”と呼ばれるセロトニンと同じく、トリプトファンなどを原料としています。このためナイアシンが不足することでセトロニンやセロトニンから合成される睡眠ホルモン「メラトニン」が不足し、情緒不安定さや不眠などの原因となると考えられています。

セトロニンやメラトニンは体内合成のみですが、ナイアシンは食品から摂取することが出来ます。マグロはナイアシンを豊富に含んでいますし、そのほか脳の疲労回復にも効果が期待されるイミダゾールペプチドや、交感神経の過活動を抑制する働きがあるとされるタウリンなども摂取することが出来ます。これらの成分の働きからマグロはストレス対策や不眠の緩和などにも効果が期待できます。

【血液サラサラ・生活習慣病予防】

青魚であるマグロはオメガ3(n-3)系と呼ばれる不飽和脂肪酸を豊富に含んでいます。オメガ3系脂肪酸の中でも血液サラサラ成分としてサプリメント等にも活用されているEPA(エイコサペンタエン酸)は国際的にはIPA(イコサペンタエン酸)と呼ばれている成分で、血小板の凝集を抑制する働きや悪玉コレステロール・中性脂肪の低下、血圧降下作用などがあるとされています。これらの働きで血流や血管を健康に保ち、動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞などの予防に役立つと考えられています。

イミダゾールペプチドも活性酸素を抑える働きがあるため、過酸化脂質の生成を防ぐことで血管を守りスムーズな血液循環を保つ働きがあると考えられています。また回遊魚のイミダゾールジペプチドに多く含まれるアンセリンは尿酸の生成抑制・排出促進作用があると考えられており、痛風の予防・改善成分としても注目されています。EPAと並んでオメガ3脂肪酸として知られるDHA(ドコサヘキサエン酸)にも悪玉コレステロールの減少作用があるのではないかという説もあります。

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