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【真蛸】タコ/マダコの栄養・効果

タコ(真蛸)イメージ

タコとは

タコは海洋性の軟体動物で、タコ目に分類される生物も総称となっています。ちなみにタコ目は大きくヒゲダコ亜目・マダコ亜目の2つに分けられていますが、分類が確定していないものも多いのだとか。タコ目には300位上の種がありますが、日本で食材として「タコ」という場合は主に“マダコ”のことを指します。ブランドタコとして明石湾で獲れる“アカシダコ”が知られていますが種としてはマダコですし、“麦わらダコ”は6~7月の旬のマダコの事を指します。そのほかミズダコ・ヤナギダコ・イイダコ・ウデナガカクレダコなども食用としてますが、これらも全て“マダコ科”に属する仲間とされています。

食用タコとしてマダコの次に全国的にイメージしやすいのはおそらくイイダコでしょう。イイダコは手のひらサイズ~最大でも30cmほどと小型のタコで、地域によっては子持ち蛸・イシダコなどとも呼ばれています。見た目としてはイイダコに似ていますが、沖縄県でシガヤー・ウムズナーなどと呼ばれているタコはウデナガカクレダコという種類になります。
対して東北・北海道でよく食べられているのがミズダコとヤナギダコで、流通用が少ないマダコよりも親しみがある存在と言われています。ミズダコは世界最大級のタコで名前の通り水分が多いためコクが弱い反面、身が柔らかく歯ざわりが良いという特徴があります。またヤナギダコも風味としてはマダコよりも弱いものの、柔らかく弾力があります。全国的にもマダコの値段が上がっていることや、食感や食べやすさからミズダコ・ヤナギダコを選ぶ方も増えているようです。

日本国内では上記のように地域によって種類等に違いがありますが、全国的に刺し身や寿司・煮だこ・酢蛸など様々な形でタコを食用としています。たこ焼き・明石焼きの具材としても欠かせませんね。全世界の漁獲量の約3分の2を日本が消費していると言われるほど日本はタコが好きなくになのだとか。ちなみにお隣の韓国でもタコの踊り食い“サンナクチ”がよく知られていますし、女性であれば美容・男性であれば強壮食としてタコが親しまれています。
しかし中国ではタコ食文化は無いそうですし、ユダヤ教徒にとってタコを食べるのは禁忌、イギリスほか西ヨーロッパでは「悪魔の魚(devilfish)」と呼ばれて嫌われていた存在でもあります。といってもイタリアなど地中海沿岸国や南フランスではタコを食べる文化があったりと、国や地域によって食べる食べないが様々なのだとか。近年は日本食ブームの影響などもあり、タコを食べる習慣がなかった欧米人も口にする機会は増えているそうです。

ちなみに関西地方では半夏生(7月2日頃)にタコを食べる習慣があり、7月2日は日本記念日協会によって「タコの日」にも認定されています。半夏生にタコを食べる風習の始まりは「タコの吸盤のように農作物がしっかりと根付きますように」という願掛けとされていますが、6~7月に獲れる身の柔らかな麦わらダコが美味しかったこともあると考えられています。
その関係か関西側ではマダコの旬は初夏~夏とされてり、関東側では身が硬くなるものの味がしっかりと濃くなる冬が旬と考える方が多いようです。刺身や寿司用なら夏、煮物用なら冬というのも同じ理由から。ちなみにミズダコは5~6月頃とマダコよりもやや早い時期が旬で、イイダコは12~3月が旬となります。

タコの歴史

独特な外見から口にしない人(国)も多いタコですが、日本では大中遺跡など弥生~古墳時代の遺跡から蛸壺が出土しています。このため弥生時代頃にはタコを食べる文化があり、飛鳥・奈良時代にかけて瀬戸内海付近や北九州に蛸壺漁法が広がっていったと考えられています。

平安時代になると『延喜式』には税として乾蛸(タコの乾物)・イイダコの熟鮨(なれずし:塩と米飯で乳酸発酵させたもの)が税として納められていたことが分かっています。また武士の時代となってもタコという音が“多幸”に繋がること・足の数が末広がりの“八”本であることから、縁起の良い食べ物として重宝されていたそうです。
平安時代の辞書『和名抄』には海の蜘蛛という意味で“海蛸子”とされていたものが省略されて蛸の一文字になったという記述も見られます。ただしタコの名前は江戸時代末期の『私語私臆鈔』には足がたくさんあるため多股(たこ)とも記されていますし、その他にも手(た)が多いため・吸盤でものに凝りつくから手凝(たこ)など様々な説があり、由来はハッキリと分かっていません。

海外でタコはデビルフィッシュと呼ばれていたり、北欧神話のクラーケンのモデルとも言われたりと、魔物的・縁起悪いという印象が強い生物と言えます。日本でも人を海に引き込む大蛸の怪“ヤザイモン蛸”や“衣蛸”などがありますが、タコに乗った法師が城を守った“蛸地蔵”伝説・眼病や皮膚病を治してくれると考えられていた“蛸薬師”など信仰の対象でもあります。現在でも現物のタコはさておき、タコという言葉からだけであれば鉢巻を巻いたイラストなどコミカルなキャラクターを連想される方も多いのではないでしょうか。こうしたイメージも日本が古くからタコを食べていたこと・縁起の良い生き物と見做していた歴史ゆえかもしれませんね。

食文化が広がる江戸時代の料理本『料理物語』や『古今料理集』には様々なタコ料理も記載されています。膾やかまぼこなどにも使われていたそうですが、小さめに切ったタコの足を醤油で煮た桜煎(桜煮)がメジャーだったのだとか。また江戸時代初期に記された『本朝食鑑』ではタコを血を養い気を増す食材としていますから、強壮食材とも考えられていたことが伺えます。『江戸自慢』には“貧士の口に入りがたし”と書かれているそうですから、江戸では普段食べるおかずというよりも、お祝い事など特別な時に食べる食材だったのかもしれません。
ただしタコの産地である明石ではもう少し身近な存在であったようで、江戸時代に成立したとされる“明石焼き”は塩の代わりにタコを入れたのでは?という説もあるようです。ちなみにたこ焼きは明治~大正にかけて大阪で食べられていた“ラヂオ焼き”に、昭和になってタコを入れるようになって定着したと言われています。

タコはこんな方にオススメ

  • お酒をよく飲む方
  • 二日酔いの予防や回復に
  • 疲労感が抜けない方
  • 筋力・体力を高めたい
  • 貧血・血行不良が気になる
  • 冷え性気味の方
  • 目の酷使・疲れが気になる
  • 眼精疲労や視力低下予防に
  • デトックス力を高めたい
  • むくみやすい方
  • ダイエットのサポートに
  • 血圧が気になる方
  • 血液をサラサラに保ちたい
  • 生活習慣病を予防したい
  • 肌の調子を整えたい
  • くすみ・肌荒れが気になる

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タコ(真蛸)の主な栄養・期待される効果

タコは高タンパク・低脂質・低糖質の食材で、カロリーも100gあたり76kcalと魚介類の中では低い部類です。このためダイエット中の食事用としても注目されていますし、貝類に匹敵するほどのタウリンを含むため肝機能サポートや生活習慣病予防にも効果が期待されています。ビタミン類ではビタミンEとビタミンB12の含有がやや高く、それ以外は際立って豊富というものは無いもののビタミンB群やミネラル類を広く含んでいます。

肝臓サポート・二日酔い対策

タウリンというと牡蠣ホタテなど貝類に豊富に含まれているというイメージがある方もいらっしゃるかもしれませんが、イカやタコにも多く含まれています。出典書籍等により差はありますが、タコ100gあたりのタウリン含有量は概ね500~700mg程度とされており、魚介類の中ではトップクラスに含まれています。

タウリンにはアルコールを肝臓で無毒化(分解)する代謝途中で発生する“アセトアルデヒド”の分解を高める働きも報告されています。タコにはタウリン以外にもアルコール代謝促進作用が報告されているアラニンアルコール脱水酵素がアルコールを分解するときに必要とされる亜鉛アルコール分解酵素の働きをサポートするナイアシンなどが含まれていますから、相乗して二日酔い予防や回復促進にも役立ってくれるでしょう。

ラットを使った実験ではアラニンとグルタミンの投与で肝臓の再生が促進されたことも報告されており、脂肪肝や肝硬変などの肝疾患リスクの低減効果も期待されています、タウリンにも胆汁酸の分泌を促す働きや肝細胞の再生を促すなどの働きがあると考えられていますから、その場の対策としてだけではなく、お酒をよく飲む方・肝臓の健康が心配な方のサポートとしても効果が期待されています。

疲労回復・強壮に

タウリンを筆頭としたアミノ酸類やナイアシンなどの働きで肝臓への負担が減り、肝機能が向上すると疲労回復にも繋がると考えられいます。これは肝臓が老廃物や有害物質の無毒化・代謝を行う臓器で、肝臓機能が低下すると疲労物質の蓄積やエネルギー不足による疲労・慢性疲労感を引き起こすためです。そのため肝機能を高めることは疲労回復に繋がると考えられていますし、グルタミン酸は肝臓以外の部分でアンモニアと結合して無毒化する性質があるため脳疲労(ぼんやり感・集中力低下など)の回復にも役立つと言われています。

またタコは非常に高タンパクな食材。アミノ酸スコアは高くないものの、BCAA(イソロイシン、バリン、ロイシン)やアルギニン、アスパラギン酸、タウリンなど疲労回復や体力増強に役立つとされるアミノ酸を豊富に含んでいます。これらの成分がしっかりと補給されることで体を整えたり、スタミナや筋力アップにも効果が期待できると言われています。ただし消化に時間がかかるため、胃腸の弱い方・調子が悪い時は食べ過ぎに注意しましょう。

貧血・冷え性軽減

タコも貝類ほどではありませんが、葉酸とともに赤血球の生成をサポートする働きのあるビタミンB12を100gあたり1.3μgと多く含んでいます。ビタミンB12よりもより多くの方、特に女性に不足しやすい鉄分は100gあたり0.6mgとさほど多くありませんが、鉄分の吸収・利用を高める銅、赤血球膜の形成に必要な亜鉛などの含まれています。
ちなみにイイダコの場合であれば100gあたり鉄分2.2mg、亜鉛3.1mg、葉酸37μg、ビタミンB12が2.0μgと造血に関わる栄養成分がマダコより多くなっていますので、貧血気味の方はイイダコを選ぶようにしてみてください。

ビタミンB12や鉄分などのミネラルが補給できることに加え、タコにはビタミンEやナイアシンなどのビタミン類、アルギニンなど血流を促す成分も多く含まれています。このためタコは血液循環を整えることで、血行不良から引き起こされる頭痛・肩こりなどの軽減にも役立と考えられています。代謝を高める働きのあるアミノ酸も多いので血液循環促進と合わせ冷え性改善にも役立ってくれるでしょう。
血液自体の不足によるものではなく血行不良からも貧血状態は引き起こされますし、月経前後にクラっと貧血になるのは血流バランスが乱れる(子宮近辺に集まる)ことで脳への血流が不足する「虚血性貧血」と言われています。数値的には問題ないもののスッキリしない・貧血っぽさや血行が悪い気がする方も、タコを取り入れるようにしてみると良いかもしれません。

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投稿日:2017/02/06 (更新)
by SlowBeauty