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【真鰈】カレイの栄養・効果

鰈(カレイ)イメージ

カレイ(鰈)とは

ホロホロした白みの柔らかさが特徴的で、家庭料理の定番とも言えるカレイ。見た目こそ個性的な魚ですが、クセの少ない白身を甘辛い味で煮た“カレイの煮付け”は好き嫌いが少なく、ご飯のおかずとしても人気の一品ですね。煮付けの他に唐揚げ・焼き魚・一夜干しなどの干物類としても使われていますし、鮮度が良いものであれば刺し身・寿司だねなど生食用としても利用されています。

大衆魚の一つとも言われるカレイですが、日本近海だけでも30~40種と非常に多くの種類があります。これは「カレイ」という呼称がカレイ目カレイ科に分類される魚の総称のため。このうち全国的食されているものは真鰈(まがれい)と真子鰈(まこがれい)の2つと言われており、日本食品標準成分表でもこの2種類が掲載されています。そのほかではマツカワ・ソウハチ・スナガレイ・ババカレイなどが食用として利用されていますし、同じ種であっても地域によって呼び名が違うことが多いので紛らわしいところもあります。

カレイは種類によって旬の時期も異なり、マガレイであれば4~10月・マコガレイであれば6月末~10月上旬頃となります。そのほか2~3月が旬のメイタカレイ・秋から冬が旬のアカガレイなどもありますから、カレイ全体で見ると通年何らかの種の旬がある魚と言えるでしょう。また種類とは別に、産卵期のメスのカレイは“子持ちカレイ”と呼ばれ、卵の独特の触感もあり好まれています。カレイの種類によって産卵期は異なるようですが、基本的に子持ちカレイは冬の味覚と言われています。

♦カレイとヒラメの違い

平べったい形状で、身も淡白な白身であることから区別のつきにくいカレイとヒラメ。生物分類上ではカレイはカレイ目カレイ科、ヒラメはカレイ目ヒラメ科と“科”が異なっています。同じように海底で擬態して獲物を狙いますが、ヒラメは自身の色を変化させて擬態するのが得意・カレイは砂に潜って擬態する傾向が強いなどの違いがあるそう。またカレイはゴカイやイソメなどを主に食べるため歯が小さいのに対し、ヒラメは成魚となってからの主食はほとんどが小魚類であるため歯は大きく鋭いのが特徴。食材としてカレイは加熱用に・ヒラメは生食用という印象がありますが、これも小魚を追って捕らえるヒラメの方が身が引き締まっているためなのだそう。

販売されているものの簡単な見分け方としては「左ヒラメ、右カレイ」と言われるように、背(砂色がついている方)を上にした時に左に目が来るのがヒラメ・右側に目が来るのがカレイと見分けるのが一般的です。ただしカレイでも「ぬまがれい」などは目が左側にあるので、向きがすべてというわけではありません。ちなみに英語ではカレイやヒラメを総称して “flounder”と呼ぶそうですが、カレイなど右に目がある魚を“righteye flounder”ヒラメなど左側に目のある魚を“lefteye flounder”と呼び分けるそうです。そのほかヒラメは“平目”とも書くように目がぺったりと平べったいですが、カレイは目の部分がぷっくりと飛び出たような出目タイプであることも特徴と言えます。

カレイ(鰈)の歴史

カレイやヒラメなどの魚(カレイ類)も他の近海で穫れる魚類と同様に貝塚から骨が出土しており、縄文以前には食用とされていたようです。カレイという呼び名が用いられ始めたのは平安時代頃と考えられており、平安時代中期に編纂された辞書『倭名類聚抄』に“からえひ”という表記が見られます。これは唐鱏(からえい)の転訛したものではないかという説が有力で、文字としては中国の故事からそのまま取り入れた“王餘魚”や比目魚・鰈などが用いられていたようです。比目魚という文字も使われていましたが、当時カレイとヒラメは区分されていなかったようです。

ヒラメという呼び名は室町時代ころから登場しますが、明確な区分はまだなされていませんでした。江戸時代後期に書かれた方言辞書『物類称呼』では「西日本ではヒラメもカレイと呼ぶ、江戸では大きいものをヒラメ・小さいものをカレイと呼ぶ」という旨が記されているそう。現代の区分と同じかは曖昧ですが、江戸ではカレイの方が美味な魚とされていました。現代ではカレイよりヒラメのほうが高級魚という印象がありますが、江戸時代においてはカレイのほうが高級な魚とされていました。江戸時代の料理書で魚介類の格付けも期待されている『黒白精味集』でもカレイは鯛とともに“上”に格付けされていますが、ヒラメはカツオイカと共に“中”に分類されています。

大分県の「城下かれい」は現在でもブランド魚として知られていますが、江戸時代には将軍への献上品と定められていました。庶民が食べると罰せられる=武士・お殿様しか食べられないことから“殿様魚”とも呼ばれていたそうです。そのほか“若狭かれい”も『日本山海名産図会』で「雲上の珍美」と記されているそうですから、江戸時代には既に名産品として知られていたのでしょう。今も昔もマガレイよりもマコガレイの方が評価が高いことは変わらないようです。現代では北海道で“マツカワ(王鰈)”などのブランド化も進められており、前記のブレンドカレイと共にヒラメを上回るほどの価格で取引されているそうです。

カレイ(鰈)はこんな方にオススメ

  • 肉体疲労・筋肉痛の回復促進
  • 疲労感が抜けにくい
  • 体力・筋力を高めたい
  • 胃腸が弱っている時に
  • お子様の生育サポートに
  • 病後やお年寄りの栄養補給
  • 骨粗鬆症の予防に
  • 風邪予防・免疫力アップに
  • 二日酔い予防・ケアに
  • むくみの予防・軽減
  • ダイエット中のお食事に
  • メタボ・生活習慣病予防に
  • ストレスが多い方
  • 情緒不安定・寝付きが悪い
  • 疲れ目・充血が気になる
  • 視力低下・眼精疲労予防に
  • アンチエイジング(老化予防)
  • 肌のハリや潤いを保ちたい方
  • 肌荒れやニキビの予防に
  • 頭皮・頭髪を綺麗に保ちたい

カレイ(鰈)の主な栄養・期待される効果:前半

カレイは糖質・脂質が低く、タンパク質含有量が高い白身魚です。脂質量は似た魚という印象があるヒラメの約半分。ビタミンB群を始めとするビタミン類やミネラルも比較的多く含んでおり、ヘルシーながらしっかりと栄養補給にも役立つ食材として病人食や離乳食などにも取り入れられています。

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この項目での栄養成分含有量につきましては『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』に記載されている“まがれい/生”の数値を参考にさせていただいております。マコガレイ・子持ちカレイとの差異につきましてはカレイの種類についてを御覧ください。

疲労回復・体力アップ

高タンパク低脂質なことが最大の特徴とも言えるカレイ。タンパク質が多いことに加えてアミノ酸スコアも100と最高値になっていますから、バランスの良いタンパク質補給源と言えるでしょう。アミノ酸の中には筋肉増強・回復促進に有効とされているBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)や、クエン酸回路を活発化し疲労物質の分解をサポートしてくれるアスパラギン酸などがありますし、カレイには三大栄養素(糖質・脂質・タンパク質)の代謝をサポートするビタミンB群も含まれています。カレイに特に多いビオチンもビタミンBの一種で、糖新生をサポートすることで筋肉痛や疲労感軽減に役立ってくれます。こうした栄養成分を豊富に含むことからカレイは疲労回復・体力アップにも役立つ食材と考えられます。

またアスパラギン酸はアンモニアの無害化・排出をサポートする働きもあります。アンモニアはタンパク質の分解途中で発生する物質で、健康な方であれば肝臓で尿素へと代謝され尿として排泄されます。しかし疲労により肝臓機能が低下するとアンモニアの蓄積・血液とともに全身へと循環し、神経伝達物質の働きを阻害する・代謝低下による疲労物質蓄積・免疫力低下など様々な悪影響を及ぼします。アスパラギン酸がアンモニア排出を助けることで疲労や不調を緩和し、肝臓への負担も軽減してくれると考えられています。疲労臭と呼ばれるアンモニアのツンとした体臭の予防や改善にも効果が期待できます。

栄養補給・風邪予防

低脂肪で良質なアミノ酸を含むことに加え、カレイはクセがなく食べやすい魚であること・柔らかく消化・吸収にも優れていることから離乳食や子ども・お年寄り向けのお食事、病中病後の療養食としても取り入れられています。ビタミンDの含有量が100gあたり13μgと多く、カルシウムも含まれていますのでお子さんの成長サポートや骨粗鬆症予防にも役立ってくれますね。

またビタミンDは免疫系の正常な機能をサポートするビタミンとしても注目されています。ビタミンDは免疫力を調整することで花粉症や喘息などのアレルギー症状効果が期待されていますし、摂取城が多いほどインフルエンザ発症率が低いという報告もなされています。カツオなど脂質が多い青魚類と比べると劣りますが、カレイにも免疫力を正常に保つのに役立つとされれるオメガ3脂肪酸(不飽和脂肪酸)が含まれていますし、細胞を密に保つことでウィルスの侵入予防効果が期待されるコラーゲンなども含まれています。栄養補給・体力アップと合わせて免疫力を整える、風邪やインフルエンザ予防にも効果が期待出来るでしょう。

二日酔い対策

魚類全体の中で見ると含有量が多いとは言えないものの、カレイには100g2.5mgのナイアシンが含まれています。ナイアシンはビタミンB複合体の一つ(ビタミンB3とも呼ばれる)で補酵素として様々な機能をサポートしており、アルコール脱水素酵素やアセトアルデヒド脱水素酵素の働きを助ける働きもあります。アルコールを飲むほど消費される量が多くなり、ナイアシンが不足することでアルコールの分解途中で生じるアセトアルデヒドの分解が滞り、吐き気や頭痛などの二日酔い症状の原因にもなります。このためナイアシンを含む食材を摂取することで悪酔いや二日酔いの予防・軽減に繋がると考えられています。

ナイアシン以外にも際立って多いものはありませんが、肝臓の機能向上や肝細胞修復などの働きが期待されるアミノ酸タウリン・肝臓でのアルコール代謝に必要とされるビタミンB1・不足が二日酔いの原因となるナトリウムやカリウムなどのミネラル類が含まれています。ナイアシンと相乗して働くことで、アルコール摂取による肝臓の負担軽減・栄養素の不足予防としても役立ってくれるでしょう。脂質が少なくアッサリとしていますし、胃腸への負担もかかりにくい食材ですから二日酔いを起こしてしまった時の食事としても適しています。

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投稿日:2017/07/06 (更新)
by SlowBeauty