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【葡萄】ぶどうの栄養・効果

葡萄(ブドウ)イメージ

葡萄(ぶどう)とは

たわわに実ったぶどうは“秋の風物詩”とも言われますが、現代では果物としてだけではなくワインや菓子類の原料としても非常に身近な存在ですね。世界的に見るとワイン用として使われるブドウが過半数を占めているのに対して、日本では生食用が9割近くを占めていますからリンゴやミカンと並んでメジャーな果物(青果)の一つとも言われています。レーズン・ジュース・ジャムなどの加工品まで含めると、口にする機会の多さも果物類トップクラスと言えるかもしれません。

かつてヨーロッパではエネルギー転換が早いことから「畑のミルク」とも呼ばれていたそうですが、近年はポリフェノールが豊富な食材として生活習慣病予防や美容促進などに役立つアンチエイジングフルーツとしても注目されています。またぶどうの種子から抽出されるグレープシードオイル(ブドウ種子油)は食用油としてだけではなく、化粧用のキャリアオイルとしても活用されていますね。

植物分類上“ぶどう”という言葉はブドウ科に属するつる性落葉低木全体の総称として使われています。と言ってもぶどうの品種は世界規模で見ると10000種類以上と言われるほど多く、品種ごとにワイン生産用・生食用・レーズン生産用と用途も区分されています。またブドウ属の品種群も西アジア種群(ヨーロッパブドウ系統)・北米種群(アメリカブドウ系統)・東アジア種群と大きく3つにわけられており、これらが属すブドウ属のほかにマスカダイン属に分類されるぶどうもあります。

かなり多種多様な品種のあるブドウですが、日本で栽培されているブドウは50種類程度。私達消費者にとって分かりやすいのは果皮の皮の色による区分で、こちらは赤・黒・緑(白)の3つに大別されます。これらのブドウは未熟時にはどれも緑色をしていますが、成熟する過程で赤や黒色素が作られて特徴が顕著に現れてきます。
果皮が黒いぶどうの代表としては巨峰やピオーネ、赤いものは安芸クイーンやデラウエア、輸入ぶどうとしてよく見かけるレッドグローブなど、緑はマスカット・オブ・アレキサンドリアや白峰などが代表的です。ちなみに日本で最も栽培面積が広いのは巨峰で、デラウェアとピオーネを加えた3種で全体の7割近くを占めています。

ブドウの歴史

ぶどうは世界最古の果物の一つとも言われるほど地球上に古くから存在しており、人が食用とした歴史も長い果物です。紀元前8000年頃のヨルダン遺跡からも検出されているそうですから、1万年以上前から人々はぶどうを食べてきたと言えるでしょう。ぶどうを発酵させて行うワイン醸造法も新石器時代に始まったと言われており、グルジアでは7000年から5000年前にワインが作られていたと考えられています。

ぶどうは栽培の歴史も古く、紀元前3000年頃にはコーカサス地方からカスピ海沿岸にかけての地域で既に栽培も行われたいた事が分かっています。この時期にはエジプトでもぶどう栽培やワイン醸造が行われていたようですし、紀元前1500~1000年頃になると古代ギリシアでもワインを製造するため大々的にぶどうの栽培が行われています。覇権が古来ローマ帝国に移った頃になると各地でブドウ農園が作られ、ヨーロッパの広い地域でぶどうが生産されるようになっていたようです。また紀元前2世紀迄にはシルクロードを通じて、中国にもぶどうやワインが伝わっています。

一方、日本でも弥生時代の遺跡から葡萄類が確認されており、現在私達が主に食べているブドウ(ヨーロッパブドウ)とは異なる、野生の山ぶどうが古くから存在していたことは分かっています。中国からヨーロッパブドウが伝わり国内で栽培されるようになった起源については有力な説が2つあり、古い方であれば奈良時代(718年)に僧侶の行基が山梨県の村人に教えたという説、もう一つは平安時代(1186年)に雨宮勘解由が栽培を始めたという説です。ともあれ山梨県産の「甲州葡萄」は鎌倉時代から大々的に栽培が行われ、江戸時代には名産品として名高かったようです。

17世紀に入るとヨーロッパ人がアメリカでもヨーロッパブドウの栽培を試みるようになりますが上手くいかず、アメリカブドウに属する野生種の栽培品種化が進められます。またヨーロッパブドウとアメリカブドウの交配種、アメリカブドウを台木としてヨーロッパブドウを接ぎ木させる栽培方法なども確立していきます。
明治に入ると日本でも欧米から新品種が次々と導入されるようになります。ワイン作りに適したヨーロッパブドウ系統は気候の問題から栽培が上手く行きませんでしたが、アメリカブドウ系品種は気候に合い定着しやすかったことから生食用果実として各地で栽培されはじめました。ちなみに現在栽培されている品種は、「ヨーロッパブドウ」と「アメリカブドウ」を日本の気候に合わせて交配したものが元になっています。

ブドウはこんな方にオススメ

  • 手軽なエネルギー補給源に
  • 疲労回復・夏バテ時のケアに
  • アンチエイジング(老化予防)に
  • 生活習慣病・メタボ予防に
  • 下痢をしやすい方に
  • 疲れ目・眼精疲労予防に
  • 肥満予防・ダイエットサポート
  • 肌のハリや潤い保持
  • シミ・シワ予防
  • 内側からの紫外線対策に

葡萄(ぶどう)の主な栄養・期待される効果

ぶどうの主成分はブドウ糖と果糖で、全体重量の約15%を炭水化物が占めています。水分量も比較的多いので通常の摂取であればさほど心配は要らないと言われていますが、100gあたりのカロリーも59kcalと果物類の中でやや高めですので食べ過ぎには注意が必要です。
ビタミンA(β-カロテン)・ビタミンB群・ビタミンCなどのビタミン類、カリウム・カルシム・鉄分などのミネラル類を幅広く含んではいますが、ビタミンやミネラルの含有量は特に多くはありません。

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エネルギー補給・疲労回復

ぶどうには炭水化物(糖質)の中でも特ブドウ糖や果糖などの単糖類が多く含まれています。このため体内でのエネルギー転換が早く、即効性のあるエネルギー補給として、もしくは疲労回復促進に役立ってくれるでしょう。クエン酸やリンゴ酸は巷で言われるほど“豊富に”含まれているというわけではありませんが、若干の補給にはなりますのでクエン酸回路(TCAサイクル)を活発化して糖代謝・疲労物質の代謝を促す働きも期待できます。

また糖質が多いと言われるぶどうですが、全体重量の83%程度が水分となっています。特出して多いビタミンやミネラルもありませんが、それぞれを少しずつ補給することも出来ますので、夏バテや産前産後の女性の栄養補給としても役立つと考えられています。ヨーロッパで「畑のミルク」と呼ばれていたというのも、エネルギー補給に優れた食材であったためと言われています。

老化・生活習慣病予防

基本的な栄養価ではこれと言った特徴がないと言われるぶどうですが、近年は「ポリフェノールの宝庫」とも言われる様にポリフェノール類を豊富に含む果物として注目されています。代表的なぶどうポリフェノールとしては色素成分のアントシアニンや渋味の元とも言われるタンニンがあり、そのほかカテキンやプロアントシアニジン、近年は高い美容効果が期待されるレスベラトロールなどもよく紹介されています。こうしたポリフェノール類の高い抗酸化作用によって、ぶどうは細胞の酸化を抑えて老化を防ぐ効果が期待されています。

また活性酸素によって血中脂質(コレステロール)が酸化されることで出来る“過酸化脂質”の生成を抑制し、過酸化脂質が血管に付着することで起こる血栓・動脈硬化の予防にも役立ってくれるでしょう。カリウム含有量は100gあたり130mgと果物類で中堅程度の量ですが、抗酸化作用によって血液循環をスムーズに保つことと合わせて高血圧予防にも有効とされています。そのほかアントシアニンには内臓脂肪の蓄積抑制効果も報告されており、メタボリックシンドロームを予防することからも生活習慣病予防効果が期待されています。

お腹の調子を整える

ぶどうに含まれているポリフェノールの一つであるタンニンは収斂作用(組織を収縮させる働き)を持っています。この腸管粘膜を引き締めてる働きから、腸の炎症を抑えて下痢の改善に効果が期待されています。またタンニンやカテキンには腸内の悪玉菌減少・善玉菌増殖を助ける働きも期待されていますので、腸内環境を改善することでお腹の調子を整えることにも繋がると考えられています。ただし食物繊維量は100gあたり0.5gと果物類の中でも少ない部類ですから、便秘の方はぶどうを食べて便秘が良くなるとは考えないほうが良いでしょう。

疲れ目・視力低下予防

赤系もしくは黒系のぶどう、特にその皮の部分にはアントシアニンというポリフェノールが多く含まれています。私達の目はロドプシンが分解される際に生じる電気信号が脳に伝わることで目に写ったものを認識することが出来ます。ロドプシンは分解された後に再合成され、再び分解を繰り返していますが、加齢や目の酷使によってこの再合成能力が低下すると目の疲れやかすみ・ぼやけるなどの影響が出てきます。

アントシアニンは目の網膜に存在するロドプシンの再合成を促す働きがあります。このためアントシアニンを補給することで目の疲れを緩和することで眼精疲労を予防したり、加齢によって起こる視機能・視力低下の予防などに効果が期待されています。

ダイエットサポート(赤系)

赤系ぶどうの果皮部分に多く含まれていると言われるレスベラトロールは、動物実験においてインスリン感受性の改善・血糖値低下などに対する有効性が報告されている成分。この働きから脂肪蓄積の抑制に役立つのではないかと期待されており、アンチメタボ成分としてダイエットサポート系のサブリメントなどにも配合されています。

レスベラトロールの働きについては不明瞭な点もまだ多くありますが、ぶどうには血液循環をサポートしてくれる抗酸化物質、プロアントシアニジンなど血液循環改善効果が期待できる成分も含まれています。血行が良くなることでも代謝アップに繋がると考えられますし、タンニンにも諡号燃焼促進効果が期待されています。これらの働きが複合することでダイエットサポートとしてもぶどうは役立ってくれると考えられています。ただし糖質が多くカロリーも比較的高い果物ですので、食べ過ぎると逆に太る原因ともなってしまうので注意しましょう。

美肌保持・紫外線対策

抗酸化作用を持つポリフェノールを豊富に含むぶどうは、肌など美容面でのアンチエイジングにも高い効果が期待されています。中でもレスベラトールは美容界でも注目されている成分の1つでシミやシワの原因となる活性酸素を除去してくれる作用が高いことや、ビタミンCなどと同様にチロシナーゼの活性阻害作用によってメラニン色素生成抑制効果が報告されています。またヒアルロン酸の分解を抑える(ヒアルロニダーゼ活性阻害)作用や血管拡張作用もあるので肌のハリを高めたりキメを整える・透明感をアップさせるなど様々な方面から美肌サポート効果が期待されています。

加えて歯の着色など悪いイメージを持っている方もいるかもしれませんが、タンニンもまた高い抗酸化作用や抗炎症・抗アレルギー作用などが期待されている成分。プロアントシアニジンもビタミンCの20倍とも称される強い抗酸化作用やチロシナーゼ活性阻害作用・抗炎症作用などが報告されていますから、肌のアンチエイジングに役立ってくれるでしょう。内側からの紫外線ケアにも効果が期待できます。

葡萄(ぶどう)の選び方・食べ方・注意点

ぶどうを選ぶ場合はどの品種でも茎が太く、皮にハリがあるものが良いと言われています。種類によって多少異なるようですが、一般的には赤系や黒系であれば果皮の色が深いもの・緑系であれば果皮が少し黄色がかっているものが良いと言われています。ちなみに表面に白い粉が付着しているものがありますが、これはブルーム(果粉)と呼ばれるブドウが果実を守るために自分で分泌したもの。人に対しては無害ですし新鮮で完熟した果物の証とも言われていますので、粉っぽいからと避ける必要はありません。

ポリフェノールは果肉部分よりも皮や種に多く含まれています。またぶどうの種類によってポリフェノールの含有量には差があり、巨峰やピオーネなど黒系のブドウにはアントシアニンが多く、デラウェアなど赤色系のブドウはレスベラトロール含有量が高いと言われています。

ブドウのオススメ食べ合わせ

  • ぶどう+キウイ・レモン・イチゴ・ブルーベリー
    ⇒肌荒れ予防・美肌作りに
  • ぶどう+キュウリ・ふき・セロリ・チコリー
    ⇒利尿・むくみ軽減に
  • ぶどう+アーモンド・アロエ・パイナップル
    ⇒アンチエイジングに
  • ぶどう+パパイア・シソ・小松菜・ホタテ
    ⇒目の疲れ軽減に

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投稿日:2014/08/21 (更新)
by SlowBeauty