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【人参】にんじんの栄養・効果

人参(ニンジン)イメージ
  1. にんじんとは
    1. にんじんの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. にんじんの栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. にんじんの民間療法

にんじんとは

家庭の常備野菜とも言えるほど親しみのある野菜の1つ、ニンジン。煮物や酢の物などの和食から、カレーやシチュー、サラダなど幅広い料理に利用できる一方で、ニンジンは独特の匂いなどから子供の好き嫌いが多い食材の1つとしても知られていしました。近年はニンジン臭が薄く甘味の強いものへとの品種改良が進み、昭和頃と比べるとニンジンが嫌いという子供の数は減っているようです。
「カロテン」の語源は英語のcarrot(人参)であるように、緑黄色野菜の中でも際立って多いβ-カロテンを含む美肌野菜として支持されています。美肌・美白効果や乾燥肌の改善のために意識的にニンジンを食事に取り入れたり、キャロットジュースを飲む女性も多くなっています。

大根の仲間のようなイメージを持たれがちですが、植物分類上ニンジンはセリ科に属す植物なので別物になります。どちらかといえばパセリセロリ、フェンネルなどに近い存在といえるでしょう。漢方薬などに用いられているオタネニンジン(通称朝鮮人参や高麗人参と呼ばれているもの)はセリ科ではなくウコギ科の植物、形状が似ているだけで全くの別種となります。

人参というとオレンジ色のイメージがありますが、沖縄県で栽培されている鮮やかな黄色の「島ニンジン」や、京野菜の一つで赤みが強くβ-カロテンに加えてリコピンを含む「金時人参」、北海道などで栽培されているアントシアニンを含むパープルスティックなどの「紫人参」など様々な色の人参があります。
流通は少ないですが、黒に近い濃紫色でβ-カロテン・アントシアニジン色素やポリフェノールなどの抗酸化物質を豊富に含む「黒人参」はスーパーフードとして注目されている存在です。また近年日本でも見かけるようになった「パースニップ(砂糖にんじん)」は同科別属のため厳密には別種。β-カロテンは期待できませんがニンジンと同じように高い抗酸化作用がある野菜として注目されています。

にんじんの歴史

ニンジンはアフガニスタン周辺が原産と考えられており、オランダを経由してヨーロッパなど西方へと広まり品種改良が進められた「西洋種」と呼ばれる種と、中国を経由して東方に広まった「東洋種」の2系統に大きく分かれています。一般的に金時人参などが細長い形状のものは東洋種に、普段の食事などで見慣れている太く短めのものは西洋種系統と見分けることが出来ます。

西洋へと広まったニンジンは紀元前古代ギリシアで薬用として栽培されていたと考えられています。このころのニンジンは枝分かれした形状でしたが、10世紀頃に現在のトルコ近辺で円錐形のニンジンが誕生し、15世紀ころまでにヨーロッパ全域で栽培されるようになります。18世紀ころにはオランダで現在の様なオレンジ色のニンジンが作られるようになり、現在私たちがイメージする「ニンジン」に近いものが広まっていきます。

東洋はというと、傷寒論や神農本草経など中国医学・薬学の古典にもニンジンの記述が見られます。日本でも739年に渤海国からニンジンが贈られたという記録がありますが、これらは生薬として現在でも利用されているオタネニンジン(朝鮮人参/高麗人参)のことのようです。
セリ科の食用人参(東洋種)は中国に12~13世紀頃伝わり、それが日本に伝来したのは江戸時代初期頃とする説が有力です。1631年に林羅山が編集した『多識編』という本草学書には胡蘿蔔(セリニンジン)という表記が見られますし、時代が下った1712年に成立した『和漢三才図会』には根の色は赤、紫、黄、白と記されているので現在のように品種が分かれていたと考えられます。

江戸時代後期になると西洋種のニンジンが日本に伝来し、明治時代には様々な品種の西洋種人参が導入されるようにまります。第二次世界大戦後くらいまでは東洋系の長人参が主流でしたが、その後は栽培・収穫・洗浄のしやすさなど生産性の問題もあり西洋系の5寸人参が食卓の主流となります。近年はポリフェノールなどの抗酸化物質が取り上げられるようになり、色とりどりの東洋系品種や原種に近いとされる黒人参などが再び注目を集めています。

にんじんはこんな方にオススメ

  • アンチエイジング
  • 風邪をひきやすい方
  • パソコンやスマホをよく使う
  • 目の疲れ・かすみが気になる
  • ドロドロ血液が気になる
  • 血行不良・冷え性
  • むくみやすい方
  • 便秘・下痢をしやすい
  • 腸内フローラを整えたい
  • 美白(シミの予防やケア)に
  • くすみ・乾燥肌の緩和に
  • 肌荒れ・ニキビが出来やすい

にんじんの主な栄養・効果

ニンジンは緑黄色野菜の王様」と呼ばれることのあるほど豊富なβ-カロテンを筆頭に、食物繊維(ペクチンなど)やビタミンB1、ビタミンB2、鉄分、カルシウムなども含んでいます。100gあたりのカロリーは36kcalとタマネギと同じくらい。

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【老化防止・風邪予防に】

ニンジンは100gあたり8600μgと非常に多くのβ-カロテンを含んでいます。この含有量は同グラムで比較した場合はほうれん草やかぼちゃの2倍以上となり、野菜類トップクラス。β-カロテンはカロテノイドと呼ばれる天然色素成分の一種で、強力な抗酸化力を持つ栄養素の1つとして知られています(金時人参の赤みはカロチンではなくリコピン由来の色ですが、同様に抗酸化作用があります)。そのため体内の活性酸素の除去・抑制に役立ち、酸化による老化促進や動脈硬化の予防から、癌予防まで様々な健康効果が期待されています。

β-カロテンは老化や活習慣病の予防にも効果的なだけでなく、必要に応じて体内でビタミンAに変化することからプロビタミンA(ビタミンA前駆物質)と呼ばれています。ビタミンAは皮膚・喉・気管支・肺などの上皮組織を正常に保つ働きがあり、不足すると細菌やウイルスの侵入を許しやすい状態を作ってしまう可能性があります。適切な補充は風邪やインフルエンザ予防にも役立ってくれるでしょう。

【目のケアに】

β-カロテンから変換されるビタミンAは網膜で光を感知するロドプシンの生成にも利用されています。不足なく補うことで目の疲れの緩和・視界をクリアにするなどの働きが期待できます。またビタミンA不足は網膜の光に対する反応を鈍化させてしまうため、β-カロテンやビタミンAの摂取は夜盲症の予防や改善にも有効とされています。

β-カロテンと同じカロテノイドの一種であるルテインもニンジンには含まれています。ルテインは天然のサングラスとも言われている成分で、紫外線やスマホやパソコン・テレビなどから発生するブルーライト(青色光)などの有害な光から目をガードしてくれる働きがあります。眼病予防の1日推奨量摂取量6~10mgを人参だけで摂取しようとすれば10本以上の量が必要となりますが、食事の中でデイリーに補給できる食材としてはホウレンソウと並んで最も取り入れやすい存在です。

【冷え性・むくみに】

ニンジンに含まれている香り成分の「クマリン」が含まれています。クマリンは血液を固まりにくくする作用があり、血流をスムーズにすることで血液・リンパ液の循環を改善する働きがあると考えられています。むくみケア・ダイエット用サプリメントとして人気の“メリロート”の働きも、主にクマリンによる作用とされています。

クマリンに加え、ニンジンには際立って多くはないもののナトリウム排泄促進作用によってむくみを緩和するカリウム、造血に欠かせない鉄分などを含んでいます。これらの成分が相乗して働くことで、塩分によって水分の排泄が滞っている場合だけではなく血行不良や貧血などによる冷え性・冷えが原因のむくみ解消にも有効と考えられます。
薬膳でもニンジンは補気(気を補う)・補血(血を補う)効果があり温性(体を温める性質がある)の食材とされており、特に冬場に摂りたい食材の一つとされています。

【動脈硬化予防】

ニンジンはβ-カロテンなどのカロテノイド類が豊富になことに加え、クマリンやビタミンEなど様々な抗酸化物質を含んでいます。これら成分の抗酸化作用によって血中での過酸化脂質の生成を防ぎ血管の柔軟性を保持する働きが期待できますし、クマリンは血液を固まりにくくする作用をもつため相乗して血液サラサラ効果による血栓予防効果も期待できます。

【お腹の調子を整える】

ニンジンは食物繊維が豊富と紹介されることもありますが、100gあたりの食物繊維総量で見ると2.4gと野菜類では中堅くらいのポジションに位置しています。しかしニンジンは100g中の食物繊維の内訳が水溶性食物繊維0.6g/不溶性食物繊維1.8gと、水溶性食物繊維が比較的多く含まれているという特徴があり、これが便秘解消や整腸に良いと言われる理由であると考えられます。ちなみに皮付きであれば食物繊維総量2.8g(うち不溶性食物繊維2.1g・水溶性食物繊維0.7g)になりますので、食物繊維不足が気になる方はきれいに洗ってそのまま料理すると良いでしょう。

ニンジンに含まれているペクチンなどの水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌(ビフィズス菌)のエサとなり善玉菌の増殖・活性化を促す働きがあります。便自体の容量を増やして蠕動運動を促進させる働きや、便の水分量を調整し排便までをスムーズに行わせる働きもありますが、水溶性食物繊維は文字通り水に溶けてゲル化することで水分量の多過ぎる便を固める働きもあります。これらの働きから腸内環境を整える・便秘を解消する・下痢を改善するという幅広い働きが期待できます。

【美肌維持・紫外線ケアに】

ニンジンには抗酸化作用を持つβ-カロテンが豊富に含まれています。その他にも香り成分でポリフェノールの一種クマリンやビタミンC、Eなども含まれていますから、相乗して抗酸化作用によるお肌のアンチエイジング効果も期待出来るでしょう。紫外線によって発生した活性酸素を抑制・除去する働きもありますので、内側からの美白(シミ予防)としても役立ってくれます。

またβ-カロテンは体内でビタミンAに変化することで、皮膚や粘膜をすこやかに保つ働き皮膚の新陳代謝を高める働きがあり、肌荒れや乾燥肌の改善にも役立ってくれます。ニキビが気になる方にも適しています。クマリンのによる血行促進効果からも酸素や栄養素が隅々まで行き届くようになりますから、肌のくすみ・乾燥予防、ターンオーバー正常化など効果が期待出来ます。

にんじんの選び方・食べ方・注意点

生ニンジンに含まれるアルコスビナーゼという酵素はビタミンCを酸化させる性質があります。このためビタミンCを含む野菜との食べ合わせはよろしくないとする説もありますが、日本食品標準成分表ではビタミンCは酸化しても効能は変化しないとされています。すりおろしやジュースにしてしまうと酵素が活性化すると言われていますので、気になる場合は熱を加える・生のままならば酸(酢)を加えてアスコルビナーゼの働きを抑えて摂取すると良いでしょう。

人参を選ぶときは色が濃くて鮮やかなものを選ぶとカロテンを多く含んでいますし、切り落とされた茎の部分が細いは芯が細く柔らかいです。ニンジンの皮は非常に薄い白っぽい部分で、出荷前に既に剥かれているものが多いようです。皮だと思っている部分はグルタミン酸やカロテンなどが豊富な部分なので、薄く剥くようにしてください。β-カロテンの吸収率をアップさせる油と合わせて料理しましょう。

にんじんのオススメ食べ合わせ

  • にんじん+ごぼう・こんにゃく
    ⇒便秘の予防・解消に
  • にんじん+玉ねぎ・わかめ・セロリ・豆腐
    ⇒髪を綺麗に保つ
  • にんじん+トマト・白菜・キャベツ・ワカメ
    ⇒アンチエイジングに
  • にんじん+豚レバー・ホウレン草
    ⇒疲れ目・貧血・婦人病の改善に

にんじんの民間療法

ニンジンのすりおろし汁は便秘の改善にも下痢止めとしても利用されています。

ニンジンをすりおろした汁をしもやけに擦り込むように塗ると、痒みを緩和すると言われています。またニンジンとカブをミキサーで潰したものを顔に塗ってパックにすると、肌がツヤツヤになる効果があるそうです。

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投稿日:2014/07/18 (更新)
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