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【長芋】ナガイモの効果

長芋(ナガイモ)イメージ画像
  1. 長芋とは
    1. 長芋の歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. 長芋の栄養・効果(前半)
    長芋の栄養・効果(後半)
    1. ヤマノイモ類の比較
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. 長芋の民間療法

長芋(ナガイモ)とは

麦とろご飯や山かけなどでもお馴染みの長芋。ヤマイモ属の中では粘り気が少なく水分が多いサクサクした食感が特徴で、千切りにして酢の物やサラダなどにも幅広く活用されています。昔は滋養強壮や強精という印象がありどちらかというと男性が好むものという印象を持たれていましたが、近年ではネバネバ食材が健康に良いこと・ダイエットや美肌作りなど美容面での効果が期待できることが注目され、女性にも親しまれています。オクラやヤマイモなどを使ったサラダはカフェやコンビニでも見かけますね。

長芋は分類上ヤマノイモ科ヤマノイモ属に属しています。ヤマノイモ科は熱帯から温帯にかけて約800種あり、大多数を占めるヤマノイモ属は食用作物として利用されているものだけでも数十種に渡ります。日本でよく食されているヤマノイモ属は日本固有種である「ヤマイモ(自然薯など)」、中国原産の「ナガイモ(長芋、大和芋など)」の2つがあります。
名前・外見がともに似ているので紛らわしいですが、山芋(ヤマイモ)もしくは自然薯は近縁種ではありますが別種に当たります。長芋は学名Dioscorea oppositaで厳密に言うとヤマノイモ属ナガイモ、山芋/自然薯は学名Dioscorea japonicaヤマノイモ属ヤマイノモとなります。ただしヤマイモとヤマ“ノ”イモはどちらも漢字で「山芋」と表記されることがあるためまとめて扱われたり、混合していたりと紛らわしい状態になっています。
⇒山芋(自然薯)についてはこちら

日本で食用されるヤマノイモ属ではナガイモが最もポピュラーな存在と言われています。長芋は形状から大きく3つの品種群に分類されており、流通数が最も多いのが“長形種(ナガイモ群)”と呼ばれる形です。一般的に長芋と聞いてイメージする縦長で表皮が薄茶色のものがこれに当たります。
そのほか仏掌芋・関東で大和芋と呼ばれる偏形種(イチョウイモ群)、伊勢芋・関西で大和芋と呼ばれる塊形種(ツクネイモ群)とがあります。関西と関東で呼び方が逆転しているので、こちらもややこしいですね。形状から見た場合はツクネイモ群はジャガイモのような形なので分かりやすいですが、イチョウイモ群の品種の中には長芋に近い棒状のものもありますので注意が必要です。北海道や東北ではナガイモ群、関東ではイチョウイモ群、関西や近畿ではツクネイモ群の品種の栽培が多いと言われています。

長芋と言えば滋養強壮効果が高く、“食べる薬”の一つと称されることがあります。この呼び方の通り皮を剥いた長芋を乾燥させたものは「山薬(さんやく)」という生薬名で呼ばれ、漢方処方にも利用されています。滋養強壮や胃腸の不調改善に利用される他、軽~中程度の糖尿病にも良いと言われています。
意外な長芋利用法としては「チャイニーズヤム」という名前(英名)でハーブティーとしても利用があり、こちらも滋養強壮や腎機能・消化機能向上に有効と考えられています。お茶にしても若干の粘り・特有の風味があるそうなので食用以上に好き嫌いは分かれそうですね、

長芋(ナガイモ)の歴史

長芋は中国が原産と考えられていますが、現在日本で流通している形状のものは確認されていないため断定はできていないようです。日本在来種説や日本変種説などもあります。ナガイモ(Dioscorea opposita)のことかは定かではありませんが、中国最古の薬物書『神農本草書』では“長時間使用しても害がなく、生命を養い不老長寿に役立つ生薬”として強壮剤類の上品(上薬)に分類されており、滋養強壮・痛み止め・毒消しなどに役立つことが記されいるそう。この記録から約2000年前には生薬として利用されていたことがわかりますし、栽培も非常に古い時代から行われていたと考えられています。

山薬は後の『本草綱目』などでも強壮滋養食材(生薬)として高く評価されていますし、皇帝への献上品などにも使われていたと伝えられています。命の源をサポートしてくれる食材として「神仙之食」とも呼ばれていたのだとか。ちなみに古代中国では長芋を薯蕷(ショヨ)と呼んでいたそうですが、皇帝と名前が被ってしまったので“山薬”に変更されたそう。

日本では中世頃まではヤマノイモ・ナガイモ両種を区分せずに「薯蕷(暑預)」と呼んでいたため、区別がつかず伝来・発生時期等については分かっていません。平安時代説から記録が残っている文献による17世紀江戸時代初期説までと、かなり推測される年代幅も広くなっています。ヤマノイモ属の肥大した担根体(芋と呼ばれている部分)を食べる文化自体は縄文時代からあり、平安時代には栽培も行われていたようです。奈良~平安時代にかけては中国から様々な生薬が伝わった時期でもありますから、長寿をもたらす薬としても重宝されていたのではないかと考えられます。

江戸時代の『本草綱目啓蒙』などでは大和芋などの記述も見られるため、江戸期には形状などの差異から品種を分けて見ていたと考えられます。青森県では江戸時代から江戸幕府の御用いもとして長芋が栽培されていたと言われており、現在主流になっているナガイモの品種“ガンクミジカ”も元ともなっています。現在ではヒゲ根や毛穴がほとんどなく大根のような見た目の“和稔じょ”なども作られていますし、全体的に土臭さを抑えて食べやすい風味になっています。

長芋(ナガイモ)はこんな方にオススメ

  • 疲労回復・体力増強
  • 消化・吸収機能の向上
  • 免疫力を高めたい
  • アレルギー症状の軽減
  • 風邪・インフルエンザ予防
  • ドロドロ血液が気になる方
  • 血圧・血糖値が気になる方
  • 生活習慣病を予防したい
  • 血行促進・冷え性の改善
  • 肥満予防・ダイエット
  • 便秘・腸内フローラ改善に
  • むくみ改善・デトックス
  • 肌をキレイに保ちたい方
  • くすみ・乾燥が気になる方

長芋(ナガイモ)の主な栄養・効果(前半)

長芋は栄養価が高く、亜鉛・カリウム・鉄などのミネラル成分、ビタミンB群・ビタミンC、食物繊維などの栄養成分に加え、消化酵素、内蔵の機能を高めてくれるコリン、サポニン、アルギニンなどの幅広い有効成分を含んでいます。カロリーは100gあたり65kcalで炭水化物量も芋類の中では低めになっています。

【疲労回復・消化吸収サポート】

長芋に含まれている独特のネバネバ成分で糖タンパク質の「ムチン」は私たちの体内、胃液・唾液・涙・粘膜などにも存在しています。ムチンは高い保水性・強い粘性を持ち、胃を胃酸から守る・目の乾きを抑えるなどの働きをしているほか、タンパク質を効率よく消化吸収させる働きもあることからスタミナ増強や疲労回復にも有効であると考えられています。

またムチンには胃腸の粘膜を保護修復することで、ストレス・暴飲暴食・刺激物の摂取などで傷つき働きが低下した胃腸機能を回復する働きがあります。長芋は消化促進に役立つでんぷん分解酵素アミラーゼやジアスターゼも含んでいますから、消化器系自体の機能回復と外的な消化促進ダブルの効果で栄養の吸収率を高めてくれます。

栄養素の吸収が高まることで疲労回復や強壮にも繋がりますし、そのほかにも長芋はビタミンB群・アルギニン・配糖体(サポニン)や水溶性ビタミン様物質(コリン)など疲労回復に効果があると言われている成分を含んでいます。それぞれの成分が相乗することにより高い疲労回復効果が期待出来るでしょう。強壮や疲労回復に良い食材として「山鰻(うなぎ)」とも呼ばれているそうですよ。

【免疫力アップ・感染症予防】

長芋はウイルスや細菌から体を守る免疫機能を司るナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化する働きがあるサポニンや、胸腺刺激によるT細胞・NK細胞の分泌促進やオルニチンに変化して免疫細胞(マクロファージ)を活性化させるアルギニンなど免疫力を高める効果が期待できる成分を複数含んでいます。
そのほかヤマイモ類に含まれているディオスコリン」と呼ばれるタンパク質は抗インフルエンザウィルス作用があることが報告されており、ディオスコリン抽出物を含むサプリメントなども研究・販売されています。

長芋は栄養の吸収促進や疲労回復にも有効とされている食材ですから、体力を付けて体を整えつつ免疫力向上にアプローチしてくれる、風邪・インフルエンザ予防に嬉しい食材でもあります。加えてムチンには粘膜の働きを高めウィルスの侵入を防ぐ働きがありますし、目や鼻粘膜の保護作用もあるので花粉症などアレルギー症状緩和にも効果が期待できます。

【血行不良・生活習慣病予防】

長芋にはアミノ酸の一種であるアルギニン渋み成分のサポニンなどが含まれています。アルギニンは血管を拡張させる一酸化窒素の合成酵素で、血管を太く丈夫にする働きもあると考えられています。サポニンは強力な抗酸化作用による血液サラサラ効果・血管に付着した脂肪を洗い流す作用から血液をスムーズに循環させる働きが期待されていますし、毛細血管を広げて末端まで血液を送り届ける働きもあるのではないかと考えられています。。こため長芋はスムーズな血液循環をサポートしてくれる食材と考えられており、動脈硬化などの予防にも効果が期待されています。

またネバネバの元である多糖類の「ムチン」は水溶性食物繊維の一種に分類されており、一緒に摂取した食物を包み込むことで糖質の吸収スピートを遅らせる働きが認められています。このため食後血糖値の急上昇を抑えることでインスリンの多量分泌を予防し、糖尿病予防などにも役立つと考えられています。漢方で糖尿病治療に取り入れられているのもこの働きが大きいと言えるでしょう。
そのほかにムチンには胆汁酸の排出を促すことでコレステロール値低下作用、長芋に含まれているビタミン様栄養素のコリンにも血圧低下や肝臓への脂肪蓄積を抑える働きが報告されています。血圧降下に役立つカリウムも含まれていますから、長芋は様々な生活習慣病の予防にも役立つと考えられています。

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