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【亜麻仁】フラックスシードの効果

  1. フラックスシードとは
    1. フラックス(亜麻)の歴史
  2. フラックスシードの栄養・効果
    1. チア・バジル・亜麻仁の比較
    2. 調理ポイント・注意点
  3. こんなお悩みにオススメ
  4. フラックスシードの活用方法

フラックスシードとは

フラックスシードは油やリネンの原料として知られている亜麻の種子で、茶色い胡麻のような小さな粒です。日本では種子をそのまま食べるということはあまりなくパンや焼き菓子に入れるかペットフードとして利用される程度でしたが、近年欧米で「スーパーシード」「スーパーフード」として美容と健康に良いと話題になり、日本でも注目されるようになってきました。

最近は天然素材ブームやエコブームによって亜麻の繊維で織られた亜麻布(リネン)を使った寝具や衣服も有名メーカーにより続々と販売されています。日本ではリネン(亜麻)もヘンプ(大麻)も「麻」と総称で呼ぶことが多く混合しがちですが、一般的に麻と言われてイメージする固くゴワついた繊維が大麻、比較的滑らかで光沢がある繊維が亜麻です。曲のタイトルとしても有名な「亜麻色」は銀色ではなく薄いグレーベージュのような色を指します。

フラックス(亜麻)の歴史

フラックスシードの元となる亜麻は紀元前8000~6000年頃にはティグリス川・ユーフラテス川沿岸で亜麻行われていたと考えられることから「人類が始めての栽培した繊維素材」とも言われています。紀元前3000年代には古代エジプトの交易品に亜麻織物(リンネル)が含まれているほか、「月光で織られた布」と呼ばれ神事にも欠かせない存在だったことが分かっています。亜麻布はミイラを包むために利用されていたこともよく知られています。ちなみにイエス・キリストの遺体を覆った「トリノの聖骸布」もリンネルであったと考えられています。

紀元前1000年頃には西ヨーロッパにも広り、繊維として以外にも紀元前400年頃にはギリシアの医師で医学の祖と称されるヒポクラテスが「亜麻種子を食べると腹痛に良い」として亜麻栽培を推奨、紀元前300年頃には植物学の祖と呼ばれるテオプラストスが「咳止めに良い」と推奨しており、薬用としても認められていたことがわかります。
西暦800年代にはフランスのシャルルマーニュ大帝(カール大帝)が亜麻栽培を法令で義務付けたこともあり、亜麻の栽培や食用としてのフラックスシードが広まっていき、17世紀にはアメリカ大陸にも導入されます。

日本へ亜麻が伝播したのは江戸自体ですが、大々的な栽培が行われるようになったのは明治初期。ロシア公使だった榎本武揚が寒冷地でも栽培できる亜麻を北海道開拓時に推奨したことがきっかけです。北海道札幌市にある「麻生(あさぶ)」という地名は麻(ヘンプ)ではなく北海道の亜麻発祥の地として名付けられたそうです。
第2次大戦後は化学繊維の普及により栽培が行われなくなりますが、2002年に種子を食用に利用するために北海道の当別町で亜麻栽培が復活、北海道特産品として評価が高まるにつれ再び亜麻を栽培する地域が増えてきているようです。

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フラックスシード(亜麻仁)の主な栄養・効果

フラックスシードの最大の特徴としてはオメガ3系の不飽和脂肪酸が豊富であるということが挙げられます。そのほかに食物繊維や亜麻リグニンと呼ばれるポリフェノール、ベータカロチンやビタミンEなどのビタミン類、鉄分・カルシウム・亜鉛などのミネラル分と幅広い栄養素を含んでいます。

【生活習慣病・老化予防に】

フラックスシードは現代人に不足しがちな油と言われているオメガ3系脂肪酸の1つであるα-リノレン酸を多く含んでいます。α-リノレン酸は体内に入るとEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)へと変換され、コレステロールや中性脂肪を低下させ血液をサラサラする・血管を柔軟にするなど働きをもたらすことで動脈硬化や心筋梗塞、生活習慣病予防に有効とされています。

米オハイオ州立大学の実験では、血中のオメガ3脂肪酸の割合が高いほど細胞分裂のたびに少しずつ短くなることから細胞の老化との関係注目されているテロメア(染色体の先端に存在する物質)が長くなることが報告され、細胞の老化を遅らせる作用があると考えられています。
またα-リノレン酸以外にリグニンなど抗酸化作用を持つ成分もフラックスシードは含んでいることから老化防止に有効と考えられます。

【アレルギーや炎症の緩和に】

多価不飽和脂肪酸はオメガ3系(n-3系)脂肪酸オメガ6系(n-6系)脂肪酸の2つに大きく分かれています。オメガ3系で代表的なものは青魚に多く含まれるEPAやDHA、オメガ6系ではイブニングプリムローズ(月見草)に含まれるγリノレン酸や植物油脂に多く含まれるリノール酸などが有名です。

オメガ3もオメガ6も私たちが生きていく上で必要な油分なのですが、食の欧米化や外食・インスタント食品などの普及により現在多くの方はオメガ6系の脂肪酸を摂り過ぎていることが指摘されています。オメガ6系の油が過剰となりオメガ3系とのバランスが崩れると、体内の免疫バランスが崩れて、アレルギー症状などの炎症が起こりやすくなることが報告されています。
またオメガ3系脂肪酸時代にも炎症を抑える働きがありますので、フラックスシードなどからオメガ3系脂肪酸を摂取することでアトピー性皮膚炎や花粉症などアレルギー性疾患の緩和に役立つと考えられています。

【脳機能向上・うつ予防に】

EPAやDHAなどのオメガ3系脂肪酸は認知症予防(ボケ防止)成分としても人気を集めています。フラックスシードに含まれているα-リノレン酸も体内でEPAやDHAに変換されることで記憶学習能力の向上や脳細胞(脳機能)の維持が期待でき、認知症発症リスク低減にも有効とされています。

Lancet誌に掲載されたHibbeln氏らによる9カ国のうつ病の発症率調査ではオメガ3系脂肪酸を豊富に含む魚を多く食べる国ほどうつ病の発症率が低いことが報告されており、その他にもDHAやEPAの投与によりうつ病スコアが改善されるとの報告がなされています。これらの結果からαリノレン酸などのn-3系脂肪酸は脳の神経伝達物質と関わり、うつ病をはじめとする精神疾患の発生低減や緩和効果があると考えられています。

【女性特有の不調に】

フラックスシードにはポリフェノールの一種で「亜麻リグナンと呼ばれる成分が含まれています。リグナンはフィトエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンのエストロゲンに似た構造や作用を持つ成分で、ホルモン分泌量の急激な低下によって起こる更年期障害の予防・緩和に役立つとされています。またエストロゲン減少による骨粗鬆症の予防に有効であるという報告もなされていあます。

大豆イソフラボンなどで有名なフィトエストロゲンはエストロゲン受容体のいくつかに入り込むことによって全体的なエストロゲンの作用を弱める働きもあると考えられています。そのことからエストロゲン過多によるPMS(月経前症候群)などの緩和にも有効と考えられています。エストロゲンの極端な過剰や不足が緩和されることによって、月経不順や生理痛など月経関係の不調全般の緩和が期待出来ます。

【便秘の解消・ダイエットに】

フラックスシードは100g中28gと圧倒的な量の食物繊維を含んでいます。食物繊維の内訳も水溶性食物繊維が10g、不溶性食物繊維が18gとバランスの良い数値になっており、特に不足しがちな水溶性食物繊維の補給にも適した食材と言えるでしょう(※ご紹介した数値は日本アマニ協会記載のものですが、資料・文献により差があります)。

そのため便の体積を増やし腸の蠕動運動促進させる効果と、水分含有量を増加させて排便を促す・排便に適した硬さに便を調整するなどの働きがあり、便秘の解消に役立ちます。また豊富な水溶性食物繊維の働きから腸内の善玉菌(ビフィズス菌)の増殖を助け腸内環境を整える働きも期待出来ます。

食物繊維は水を吸って膨らむ性質がありますので満腹感の維持にも繋がりますし亜麻リグナン(SDG)オメガ3系脂肪酸(α-リノレン酸)はコレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあることから肥満予防に役立つとも考えられています。高カロリー食ですし直接脂肪を燃焼するわけではないので食べすぎは要注意ですが、ダイエットのサポート役として役立ってくれます。

【美肌作りに】

α-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸は60兆個とも言われる細胞を包む細胞膜や細胞間脂質の元となっており、不足することで体全体の機能低下・老化の原因となりますし、肌のターンオーバーや水分保持力も低下してしまいます。オメガ3には血液循環を改善する作用もありますから肌代謝の促進やくすみの解消に役立ち、肌の水分保持力の向上と合わせて乾燥肌・シワ・たるみなどの改善にも有効とされています。

そのほかオメガ3系脂肪酸によるアレルギー・炎症抑制作用、亜麻リグナンのエストロゲン様作用による女性ホルモンのバランス改善、食物繊維の便秘解消効果なども美肌作りに役立つ働きと言えるでしょう。

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投稿日:2015/09/12 (更新)
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