ゴマ(胡麻)の栄養成分・効果効能
|ゴマリグナンやセサミンについて・注意点も紹介

胡麻(ゴマ)イメージ

ゴマ(胡麻)とは

ゴマは胡麻和え・ドレッシング・お菓子など様々な料理に利用される食材。スーパなどで安価で購入できる身近な食材ですし、ごまダレ・ドレッシングやふりかけなど、沢山の加工品にも使われています。またお漬物をはじめパンやお菓子などにトッピング感覚で使われることもあり、意識しなくとも至る所で目に、口にしている存在と言えます。

そんな私たちが普段「ゴマ」と呼んでいるお馴染みの小さな粒は一年性植物ゴマ(学名:Sesamum indicum)の種子部分で、食品分類上はアーモンドやカシューナッツと同じ種実類に分類されます。ちなみにごま油もこの種子部分を搾って作られており、名前は似ていますがエゴマ油の場合はシソ科の「荏胡麻」という別の植物が原料となっています。

ゴマの栽培品種は世界で約3000あるとも言われており、種子の外皮の色から大きく白・黒・金(茶)の3つに分けられています。白ごまや黒ごまというのは大雑把な区分であり、品種名としては「まるひめ」などがあります。欧米は白ゴマ派など地域によってどの色が多く使われているかなどの違いはありますが、ゴマは世界中のほとんどの地域で利用されている食材です。

またゴマは古くから薬効ある食材として様々な地域で大切にされていましたし、現在でも栄養価が高くWHO(世界保険機構)も健康のための食品として推奨しています。また近年はゴマの抗酸化作用が知られ、若々しさやスタミナを維持するサプリメントなどでもよく見かける存在となっています。

ゴマ(胡麻)に含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

ゴマは総合的に栄養素を含み、滋養強壮に役立つ薬効高い食材とされてきました。栄養価的に見ても必須アミノ酸をバランス良く含むタンパク質・不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、カルシウム、マグネシウム、鉄、リン、亜鉛等のミネラル、食物繊維、ナイアシン、ビタミンA、ビタミンB1、B2、B6、ビタミンE、葉酸などの栄養素がしっかりと詰まっている食品です。

ゴマはこんな方にオススメ

  • 若々しさを保ちたい方
  • コレステロールが気になる
  • 生活習慣病を予防したい
  • 二日酔いの予防や軽減に
  • 便秘気味の方に
  • 貧血予防・改善に
  • 血行不良による冷え性
  • ストレスが多いと感じる
  • イライラ・情緒不安定
  • 寝付きが悪い方
  • むくみ・肥満予防に
  • 女性ホルモンの乱れに
  • 美肌・美白を心がけている方
  • 肌老化・シミ予防に
  • 美髪保持・抜け毛予防に

下記ではこうしたお悩みがある方にゴマが良いとされる理由や、ゴマの特徴成分とされる「ゴマリグナン」や「セサミン」とは何か・どういった効果が期待されているのかなどを詳しくご紹介します。

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抗酸化(老化予防)

ゴマは古くから滋養強壮や老化防止に役立つ存在と考えられており、中国最古の薬物書とされる「神農本草経」にもゴマは不老長寿の秘薬として記述されています。不老と言うと語弊がありますが、現代の研究でもゴマには「ゴマリグナン」と呼ばれる抗酸化物質が含まれていることが認められており、アンチエイジングや健康維持に役立つ食材として注目されています。

ゴマリグナンというのはセサミン、セサモール、セサモリン、セサモリノール、セサミノール、ピノレジノールなどのリグナンの総称で、強い抗酸化作用を持っていることが認められています。このためゴマは活性酸素による酸化ダメージを予防し、老化や生活習慣病の予防に有効と考えられています。

ちなみにゴマリグナンで最も強い抗酸化力を持つと言われているのが、サプリメントなどでも見かけるセサミン。セサミンの摂取目安量は1日10mg・ごま約3000粒と言われています。そう言われると大量にゴマを食べなくてはいけないように感じますが、皮付きゴマの場合は1000粒で大体2.5g前後と言われており、3000粒=7.5g、大さじ1杯(約9g)に満たない程度でも抗酸化作用が期待できます。また黒ゴマの場合はブルーベリーなどの成分としてよく知られている色素成分アントシアニンなどのポリフェノール類も含まれていますから、相乗してより高い抗酸化作用が期待できるでしょう。

生活習慣病予防・肝臓ケア

ゴマリグナン(セサミン)の強力な抗酸化作用は過酸化脂質の生成抑制・悪玉コレステロール増加抑制にも役立つと考えられています。またゴマに含まれているオレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸にもコレステロール低下作用があり、動脈硬化や心筋梗塞の予防に役立ちます。これらの成分が複合することで生活習慣病の予防に役立ちます。

ゴマリグナン(セサミン)は肝機能の働きを活性化させアルコールの解毒を助ける作用もあると考えられており、肝臓がアルコールを分解する際に発生するアセドアルデヒドの生成を抑える働きも期待されています。同じくアセトアルデヒドの分解を助けてくれるナイアシンなども含まれていますから、お酒を飲む前にゴマを摂取するようにすると悪酔いや二日酔いの予防に役立つでしょう。

便秘予防・改善

ごまは全体の約1割、100gあたり10.8gが食物繊維です。仮に大さじ1杯を料理に加えるだけでもトマトオレンジを100g食べた時と同じ程度の食物繊維が摂取できますから、食生活が気になる便秘気味の方には手軽で便利な食物繊維補給源となってくれるでしょう。

食物繊維以外に、ゴマは腸内で潤滑油として便の移動・排泄をスムーズにする働きが期待されるオレイン酸も含んでいます。薬膳などでもゴマは潤燥滑腸=腸管を滋潤することによって便通を促す食材として便秘、便意はあるのに排便が困難な方・排便後に疲れが出る方に利用されています。便が固い、コロコロした形状の方に適していると言われています。

貧血予防・冷え性軽減

「貧血にはゴマ」「ゴマでたいていの貧血は改善できる」と言われるほど、ゴマは貧血予防・改善にも役立つ食材です。貧血で多いのが鉄分不足による鉄欠乏性貧血ですが、ゴマは鉄分を100g中9.6mgと豊富に含んでおり、同グラムで比較した場合ほうれん草の約5倍、大さじ1杯(9g)でもアボカドニラ100gと同等以上の鉄分を補給することが出来ます。また丈夫な赤血球の生成に必要で、同じく女性の摂取不足が指摘されている亜鉛も豊富に含まれています。

貧血予防・鉄分補給源としてゴマを利用する場合は植物性鉄分の吸収を高めるビタミンC、造血に必要とされる葉酸・ビタミンB12を合わせて摂取するとより効果的です。ビタミンB12は貝や魚に、葉酸は緑黄色野菜に多く含まれていますよ。

貧血の改善から血液が不十分なために起こる血行不良・冷え性・顔色の悪さなどの改善にも役立ちますし、ごまの持つ不飽和脂肪酸(リノール酸、オレイン酸)なども血管の浄化作用・血行促進作用が期待出来ます。血液が十分に補給されることと、血流が改善されることで冷え性の緩和にも繋がるでしょう。

精神安定・ストレス対策

ごまには日本人に不足しがちな必須栄養素として指摘されるカルシウムが豊富に含まれています。100gあたりのカルシウム含有量は1200mg、ごま大さじ一杯で牛乳一本分のカルシウムが摂取できるとも言われていいます。加えてもカルシウムと合わせて天然の精神安定剤と呼ばれているマグネシウムも100g中370mgと豊富に含んでいます。

マグネシウムは300種以上もの酵素の働きを高める存在として知られていますが、ハッピーホルモンとして知られる精神安定に欠かせないセロトニンの合成にも関わっています。ゴマにはセロトニンの原料となるアミノ酸「トリプトファン」も含まれていますからセロトニン合成促進作用も期待されています。そのほか抗ストレス作用のあるアルギニンなども含んでいますから、情緒不安定・ストレス・不眠などの改善効果が期待できます。

むくみ予防・ダイエットサポート

脂質の含有が多くダイエットには向かないと考えられてきたゴマですが、近年脂質よりも肥満の原因となりやすいとする説が有力です。ゴマの糖質含有率は低く、ナッツ類の中でも低GI値の食材です。ゴマの脂質の大半は体の維持に必要なリノール酸、健康効果が注目されているオレイン酸。どちらも比較的太りにくいとされている不飽和脂肪酸で、適量であれば健康維持や肥満防止に有効とされています。

加えてセサミンにはPPARα(α型ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体)というタンパク質を活性化する作用があるとも言われています。PPARαは脂肪代謝に関わる遺伝子を活性化することで中性脂肪減少・脂肪燃焼効果があると考えられていますから、より直接的なダイエットサポートも期待できるかもしれません。ゴマは糖質の代謝に関わるビタミンB1も豊富に含んでいますし便秘解消にも役立つ食材ですので、代謝低下を改善して痩せやすい体作りに役立ってくれるでしょう。

その他に胡麻はビタミンEの一種であるγトコフェロールを100gあたり22.2mgと非常に多く含んでいます。γトコフェロールはカリウムなどと同様に余剰ナトリウムの排出を促し、体内の水分バランスを整える働きが認められています。ナトリウム過剰時以外にも利尿作用によって水分代謝を整える働きが期待され、むくみ緩和成分として注目されている存在です。セサミンの働きに加え、むくみ予防としてもスタイルキープを助けてくれると考えられます。

女性特有の不調軽減

ゴマリグナン(セサミン)は女性ホルモンのエストロゲン様作用を持つファイトエストロゲンでもあります。大豆イソフラボンなどと同用に、エストロゲンの不足を補う・ホルモンバランスを整える働きなどがあると考えられています。そのためゴマは更年期の症状や生理不順、ホルモンバランスの乱れからくる様々な女性の不調の緩和にも有効な食材と言われています。

ゴマには精神安定に関わるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル、トリプトファンやアルギニンなどのアミノ酸も含まれています。エストロゲン様作用以外と相乗することで更年期障害やPMS(月経前症候群)、生理中に起こるイライラ・気分の落ち込みといった精神的不快感の緩和にも効果が期待できるでしょう。

美肌・美髪保持

ゴマリグナン(セサミン)は女性ホルモンのエストロゲン様作用があります。エストロゲンは美肌のホルモンとも呼ばれ、角質層の水分保持に関わるセラミドの増加・コラーゲンの生成促進作用があります。このことからゴマを摂取することでエストロゲンの働きをサポートし、肌の潤いやハリを高める効果が期待されています。

加えてゴマリグナンは抗酸化物質ですから肌細胞の酸化(老化)を抑える働きがありますし、γトコフェロールはチロシナーゼ阻害作用によってメラニン色素生成を抑制することで美白効果が期待とされています。オレイン酸も肌を柔らかくして乾燥や小じわを予防・改善する働きがあると言われています。植物性エストロゲンの働きについては不明瞭な点も多いですが、それ以外の成分からもアンチエイジングや紫外線対策として役立ってくれるでしょう。

間接的な働きとして、貧血・血行改善から肌のくすみ・栄養不足(乾燥・小じわなど)の改善、便秘解消と抗酸化作用による肌荒れ予防効果なども期待できます。また亜鉛やビタミンB2が含まれていることから、髪の成長促進や抜け毛予防にも効果が期待されています。

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黒ゴマ・白ゴマ・金ゴマの違い

ごまは種皮の色から黒ごま、白ごま、金ごまの3種類に大きくわけられています。基本的な栄養成分にほどんと違いはありませんが風味が違いますし、漢方(薬膳)の考え方による効能も若干異なるとされています。

黒ごまの効果・特性

黒ごまの皮にはポリフェーノールの一種アントシアニンが含まれています。また3種の中では鉄分やカルシウムの含有量も高いため、抗酸化作用を期待する場合・ミネラル補給源として摂取する場合に適していると言えるでしょう。東洋医学では「腎」に作用する食材とされ、薬膳では肝臓や腎臓の機能低下の軽減に用いられることが多いようです。

香りが強く濃厚なので、風味の強い野菜と和えたり、胡麻の香りや味を強く出したい場面での利用に適しています。練りごま・ごま豆腐やごまプリンなどにも使われています。栽培・利用しているのは東アジア~東南アジアが多いと言われています。

白ごまの効果・特性

黒ごまに比べて脂質が多く含まれています。ゴマリグナン(セサミン)の摂取に適していると言われていることから、ホルモンバランスを整えたいときや閉経後の骨粗鬆症予防には白ごまの方が有効とする説があります。東洋医学では「肺」に作用する食材とされ、薬膳では呼吸器系や皮膚トラブルにの軽減に用いられることが多いようです。

風味は上品で、甘さやまろやかさが特徴。主張が強くないので食材・料理を選ばすに利用できます。その万能性からフリカケや胡麻ドレッシングなどにも使われていますね。世界中で広く生産されているゴマでもあります。

金ごま(茶ごま)の効果・特性

黒ごま・白ごまよりも脂質が多く含まれ、タンパク質やミネラルなどの含有量はほかの2種よりもやや劣ります。香り・コクなど風味の面で優れており、ごま油の原料として利用されるのも主にこの種です。薬膳では豆腐と一緒に食べることで胃腸虚弱や便秘の解消に良いとされています。

三種のゴマのなかで最も香り高いと言われており、白ゴマ・黒ゴマよりも高価。香りの良さと程よいアクセントになる色味から高級和食などでもよく利用されています。有名な産地としてはトルコがありますが、日本国内で生産されたものも多く流通しています。

ゴマ(胡麻)の選び方・食べ方・注意点

ごまの外皮は消化が悪くそのまま排泄されてしまうため、擦る・叩くなどして外皮を壊してから食べたほうが栄養補給の効率が高まると言われています。

ごまに含まれる抗酸化成分(セサミン)はビタミンEとの相性がよく、セサミンとビタミンEを合せて摂取することで血中ビタミンE濃度が増加し、老化予防・血行促進(冷え性の改善)・美肌美髪効果などを高めることが出来ます。またゴマを加熱したほうが抗酸化作用が高まるとする説もあります。

効果アップが期待出来るゴマの食べ合わせ

ゴマ(胡麻)の雑学色々

ゴマの歴史

ゴマの歴史は非常に古く、原産地は明確には分かっていませんがアフリカのサバンナ地帯(スーダン東部)とする説が有力です。アフリカ大陸で栄えた古代エジプト文明では、紀元前4000年頃に作られたピラミッドからもゴマが発見されているそう。遺跡や文献による調査から古代エジプトでは薬効を持つ食品と考えられていたこと、食用油・灯油としても重宝されていたことが分かっています。また栽培についても紀元前4000~3000年には行われていたのではないかと考えられています。

紀元前3000年頃にはインドへと伝播します。中国でも紀元前3000年頃の遺跡から黒ゴマが出土しているため同時期に伝わっていたと考えられています。インドの医学アーユルヴェーダや中国医学(漢方)でも薬用植物として重宝されていたことがうかがえます。ちなみに日本でも使っている「胡麻」という呼び名は“胡国から伝わった麻の実に似たもの”であることが由来と言われています。中国では中国では胡麻ではなく芝麻と呼ぶそうです。

日本でも縄文時代の遺跡からゴマが出土しており、かなり古い時代から存在していたことが分かっています。栽培の開始については縄文時代~奈良時代まで諸説あります。栽培開始時期はさて置き、飛鳥・奈良時代に仏教の知識と共に栽培法・ごま油の生産法・薬効などが再度伝えられ、奈良時代にはゴマ畑を作っての栽培が行われます。また平安時代に編纂された「延喜式」にはゴマを使った菓子や薬効についての記述も見られます。

肉食を絶ち、現代で言うベジタリアンのような生活をしていた僧侶・貴族達にとってゴマは貴重な栄養源でもありました。精進料理などにも頻繁に利用されゴマ豆腐やゴマ和えなど現在でも知られている料理法も早い時点で登場しています・しかし当時ゴマは貴重で高価だったため庶民の口には入らない食材で、江戸時代になって全国的な生産が行われるようになってやっと多くの人が口にできる食材となります。

ちなみにゴマ→セサミからマペットTV番組「Sesame Street(セサミストリート)」を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。このタイトルには宝の洞窟が「開けゴマ(open sesame)」の呪文で開いたように、子供たちに新しい世界や知識の扉を開いて欲しい、という願いが込められていると言われています。その他にアンダーソン兄弟が「セサミストリート」と名付けたメインストリートの一角で人種・身分差別なく子供たちに授業を行い、それが子供向け番組を制作するきっかけになったとする説もあります。昔はアメリカでもゴマ栽培が盛んだったことから、現在でもパンやお菓子にゴマを使うことが多いのだとか。ハンバーガーのバンズにも定番ですね。

ゴマの民間療法

すりごま(黒ごま)に小麦粉とはちみつを加えて練ったものを蒸して食べると、便秘の解消に役立つと言われています。

温かいお茶にすりごまを加えて飲むと生理痛の緩和に有効とされています。似たものとして、すり胡麻にハチミツを混ぜたものをお湯で溶いて飲むと咳止めになる・寝付きが良くなる、というものもあります

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