モロヘイヤの栄養成分や効果効能
|本当に栄養豊富? 毒性・注意点についても紹介

モロヘイヤ

モロヘイヤ(シマツナソ)とは

健康食材・健康野菜の代表格の一つであり「野菜の王様」とも称されるモロヘイヤ。青汁やグリーンスムージーなどの健康食品に使われている材料としてもお馴染みの食材ですし、旬とされる夏頃にスーパーで“生野菜”として販売されているのを見かける機会も増えましたね。見た目は紫蘇(大葉)に似た葉ですが、切ると粘りが出ることが最大の特徴。旬の食材であり栄養価が豊富なこと合わせて、夏バテ対策としてオクラやツルムラサキなどと合わせてネバネバ丼・ネバネバサラダなどにも利用されています。

ちなみに葉野菜として販売されているモロヘイヤは若葉の状態のもので、成長すると3m以上の高さになります。それもそのはず、植物としてはアオイ科ツナソ属に分類されており、繊維の“ジュート(黄麻)”が取れるツナソの近縁種になります。モロヘイヤも和名をシマツナソ(縞綱麻)・英名ではnalta juteやtossa juteもしくはJew’s mallowなどジュート(ツナソ)やアオイの仲間という事がわかる名前で呼ばれており、食用として以外に繊維原料としても利用されています。

ではモロヘイヤという呼び名はどこから来たのかと言うと、これはアラビア語(エジプト訛りとも言われる)で「王様の野菜」を意味する言葉です。古くからモロヘイヤを栽培・食用していたエジプトでは“不治の病で苦しんでいた古代エジプトの王様がモロヘイヤスープを食べて健康を取り戻した”という伝説があることから呼ばれ始めたのだとか。栄養豊富な緑黄色野菜として注目されたこともあり英語でもモロヘイヤという呼び方が定着しつつあるようですが、音から拾っているのでスペルはMulukhiyah, mloukhiya, molokhiaなどなど様々。

日本には戦後すぐくらいに伝わっていたそうですが、本格的な普及・栽培が始まったのは健康志向が高まった1980年代と比較的最近のこと。クレオパトラが美容と健康のために取り入れていたという説・栄養豊富な健康野菜というイメージの普及に伴い需要も増え、近年のスーパーフードブームによっても再び注目されています。栄養価が高いだけではなく、国産が多く流通していること・家庭菜園やプランター栽培で自分で作ることが出来るのも魅力ですね。自分で植えたモロヘイヤでグリーンスムージを作ってみても楽しいかも知れません。

古くからモロヘイヤを食してきたアラブ圏に倣ったスープやシチューなど汁物としての利用のほか、和食としてお浸し・和え物・お味噌汁の具・天ぷらなどにも使われています。そのほか卵とじやチヂミ・パスタなど様々な創作レシピも考案されています。またモロヘイヤの産地ではパンやお菓子・麺類などに練り込んだ特産品も作られていますから、近くて売っていない・ネバネバ食材が苦手という方はそちらから取り入れてみるのもおすすめですよ。

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モロヘイヤに含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

モロヘイヤは健康野菜・野菜の王様とも称されるように栄養価が非常に高く、ビタミンやミネラルを多く含む食材です。ホウレンソウと比べてもβ-カロテンが約2.5倍・カルシウムが約5倍などモロヘイヤが上回る部分が多く、ネバネバ成分であるムチンやマンナンなどの食物繊維類も含まれているため様々な健康効果が期待されています。

ちなみにモロヘイヤはカロチンがホウレンソウの4.6倍・カルシウムが9倍・ビタミンB1とB2が5倍などという説もありますが、当サイトで栄養成分含有量の参考にさせていただいている『日本食品成分表(2015年版)』においてはそこまでの差異はありません。産地・個体差もあるとは思いますが、過度の期待や過信は避けたほうが良いでしょう。

モロヘイヤはこんな方にオススメ

  • 胃腸の調子が良くない
  • 疲労回復・栄養補給に
  • 夏バテの予防・軽減に
  • 便秘気味・食物繊維不足
  • 腸内フローラが気になる
  • 貧血気味の方
  • 骨粗鬆症が心配な方
  • イライラしやすいと感じる
  • ストレス抵抗力を高めたい
  • 免疫力を高めたい
  • 風邪をひきやすい
  • 酸化・老化を防ぎたい方
  • コレステロールが気になる
  • 血圧・血糖値が気になる
  • むくみやすい方
  • 肥満予防・代謝向上に
  • 目の健康を維持したい方
  • ドライアイが気になる方
  • 妊娠中・授乳中の栄養補給に
  • 肌荒れ・乾燥を防ぎたい方
  • 若々しい肌を保ちたい方
  • 紫外線対策・美白(シミ予防)に

下記ではこうしたお悩みがある方にモロヘイヤが良いとされる理由や、含まれている栄養成分の量・期待できる働きなどを詳しくご紹介します。

胃の健康維持

モロヘイヤの食味として印象的なネバネバには、オクラ山芋などと同じく多糖類の一種であるムチン型糖タンパク質が含まれています。ムチンというのは私達の体内でも胃液・唾液・涙など様々な部位に存在する粘液性物質で、粘膜を保持したりその働きを高める役割があります。モロヘイヤに含まれているムチン型糖タンパク質は私達の体内にあるムチンとは別物ですが、ムチンと似た構造をしていることからムチン様の働き・ムチンをサポートする働きが期待されています。

ムチン型糖タンパク質は性質から強い酸性を持つ胃酸から胃の粘膜を守り、胃炎や胃潰瘍の予防する働きも期待されています。このためモロヘイヤはストレス・暴飲暴食・刺激物の摂取などで傷つき働きが低下した胃腸機能の回復を助ける働きが期待されています。

疲労回復・夏バテ対策

ネバネバ成分のムチンは粘膜を保護・修復して胃の働きを高めてくれる以外に、タンパク質分解酵素が含まれていることから同時期に摂取した食べ物からのタンパク質吸収のサポート役としても役立つと考えられています加えてモロヘイヤにはタンパク質代謝に必要なビタミンB6も100gあたり0.35mgと多く含まれていますし、ビタミンB1,B2,パントテン酸など3大栄養素の代謝に関わるビタミンB群が全体的に多い傾向にあります。

こうした代謝に関わる成分を多く含むこととムチン型糖タンパク質の複合効果により、モロヘイヤは代謝を促すことで疲労蓄積予防・回復促進にも役立ってくれるでしょう。ビタミンCも100gあたり65mgと非常に多く、それ以外のビタミン・ミネラルも広く含んでいるので栄養補給源としても役立つ食材です。胃腸をいたわりつつ栄養成分をバランス良く補える食材であるという面でも疲労回復や夏バテ対策に繋がりますよ。

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便秘・腸内環境改善

モロヘイヤは便秘対策としてレシピに取り入れられることも多い食材で、実際に食物繊維量も生100gあたり5.9gと豊富です。ごぼう(生)100gあたりの食物繊維量が5.7gですし、同じく粘りのあることで一緒に紹介されることの多いツルムラサキは2.2gとなっていますから、野菜類の中でもトップクラスで効率の良い食物繊維補給源と言えますね。ビタミンCも便を柔らかく保つ・腸内善玉菌の増加を助ける働きが期待されていますから、相乗して便秘改善をサポートしてくれるでしょう。

また粘り成分であるムチン型糖タンパク質も水溶性食物繊維に分類される成分であり、腸内で善玉菌のエサとなり腸内環境を改善する働きがあるとされています。そのほか排便時に潤滑剤の様な形で働くのではないか・腸粘膜の状態を整えることで腸内細菌(善玉菌)の定着を助けるのではないかという説もあり、多方面からの便通・腸内フローラ改善に効果が期待されている成分でもあります。乳酸菌を含むヨーグルトや、腸内環境を整えるポリアミンや納豆菌が豊富な納豆などと組み合わせるとより高い効果が期待できるでしょう。

貧血・骨粗鬆症予防

モロヘイヤはミネラルやミネラル吸収を助けてくれるビタミンCが豊富に含まれていることから、貧血の予防や改善に有効と言われています。しかし実はモロヘイヤの鉄分含有量は生100gあたり1mgと、同グラムで比較した場合はほうれんそうの半分ほど。葉酸含有量こそ100gあたり250μgとほうれんそうを上回りますが、生活習慣などによる一般的な貧血の原因は鉄分不足であることがほとんどとされています。栄養バランスを気にしている方や貧血予防という面では役立ちますが、貧血である・鉄分を補給したいという場合はほうれんそうの方が適しているでしょう。

ただし鉄分こそホウレンソウには劣るものの、モロヘイヤはカルシウムを非常に多く含む野菜で100gあたりのカルシウム含有量は260mg。生野菜の中では実質トップと言っても過言ではないほどで、同グラムで比較した場合は“シラス干し”よりも多く含まれています。カルシウムは骨や歯の形成に欠かせない成分で、不足すると骨に蓄えられているカルシウムが血液中へと送られます。

このためカルシウムを不足なく補うことは骨粗鬆症予防に繋がりますし、モロヘイヤには摂取したカルシウムが骨に沈着するのを助けてくれるビタミンKも豊富に含まれています。カルシウムは骨や歯の形成以外に新しい細胞を作るためにも使われますから、骨粗鬆症の予防だけではなく育ち盛りのお子さんの成長サポートにも役立ってくれるでしょう。

ストレス対策・精神安定

β-カロテンやカルシウムの多さが特出しているため印象が薄いですが、モロヘイヤは生100gあたり65mgとビタミンCを多く含む野菜でもあります。ブロッコリーパプリカなどよりは少ないですが、オレンジなどの柑橘類の約1.5倍の含有量ですから十分に補給源として役立ってくれるでしょう。ビタミンCは抗酸化作用やシミ予防など様々な働きを持つとされるビタミンですが、ストレス耐性を高める働きも期待されてていますよ。

ビタミンCがストレス対策にも役立つとされるのは、副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成にも関係しているためです。副腎皮質ホルモンはストレス下で分泌されることが多いため別名「抗ストレスホルモン」とも呼ばれる存在。ストレスかの状況が多い=副腎皮質ホルモンの分泌量が増えるとビタミンCの消費も激しくなることが分かっています。このためビタミンCの補給は副腎皮質ホルモンの正常な分泌を保持するし、ストレス抵抗力の低下予防・向上に繋がると考えられています。

モロヘイヤにはビタミンCと同じく副腎皮質ホルモンの生成に関わるパントテン酸も多く含まれていますし、ビタミンCを始めとする抗酸化ビタミン類・カロテノイド・ケルセチンなどの働きからストレスによって生じた活性酸素の抑制にも繋がると考えられます。モロヘイヤにはビタミンCのほか正常な神経伝達保持に関わるカルシウムも多く含まれていますから、精神疲労や疲労感の軽減・情緒不安定さの軽減にも効果が期待されています。「イライラしやすい方に良い」と言われるのもこうした栄養成分の多さからでしょう。

免疫力向上・風邪予防

モロヘイヤやオクラなど粘りのある食材に含まれているムチン型糖タンパク質は胃粘膜だけではなく、私達の身体に存在する様々な粘膜を保護する働きが期待されています。喉や鼻などの呼吸器粘膜の保護・強化にも関わる成分であることから、ムチンはウィルス侵入を防ぎ免疫力を高めてくれると考えられています。腸内環境を整える働きも免疫力向上に繋がりますから、健康サポート成分として注目されているのも納得ですね。

β-カロテンも体内でビタミンAとして働くことで、ムチン型糖タンパク質と同様に粘膜保護によるウィルス侵入抑制効果があると考えられています。モロヘイヤは生100gあたり10000μgと桁違いのβ-カロテンを含み、同グラムで比較した場合は「カロテンの王様」と言われるニンジンをも上回るほど。春菊やホウレンソウと比べると約2.5倍の含有量になります。ビタミンA(レチノール)として補給するのと異なり、β-カロテンとして摂取した場合は過剰摂取による副作用リスクもほぼ無いとされていますから理想的な補給源と言えます。

そのほかモロヘイヤには抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用など免疫系に対する様々な働きかけが報告されているビタミンC、ビタミンCと協力してコラーゲン生成を促しウィルス侵入を防いでくれるケルセチン(ビタミンP)も多く含んでいます。β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・ケルセチンなどは抗酸化物質として働くことでも酸化による免疫機能低下を予防してくれますから、様々な方面から免疫力の保持や風邪予防をサポートしてくれるでしょう。

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