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【蓮根】れんこんの栄養・効果

蓮根(レンコン)イメージ

蓮根(れんこん)とは

煮物に入れるとほっくりと、焼き物や酢の物に使うとシャキシャキとした食感が楽しめるレンコン。お正月の煮物やはさみ揚げなどの印象が強く「料理に手間がかかる」食材と思われがちですが、バターやオリーブオイルでソテーにしたり、さっと湯通ししたものをサラダにしたりと手間や時間をさほどかけなくとも美味しくいただくことが出来ます。主役にも脇役にもなる便利な食材ですし、ハンバーグやシチューなど洋食のレシピとも不思議とマッチしますよ。

漢字で「蓮根」と書く通り普段食べているレンコンはハスの肥大した地下茎部分です。人参やゴボウのように茎と同方向に真っ直ぐように思われがちですが実は“横向き”に生えます。節(くびれ)部分ごとに下方に向かって根を生やし、茎葉も節部分近辺から伸びていきます。レンコンに穴がたくさん空いているのは泥の中で生育するため潰れにくくするためと、空気を通すためと考えられています。昔はこの穴を「先を見通す(未来)」ことに通じる縁起物と考えていたことから、お正月やお祝いの料理に使われるようになったのだとか。現在は下処理されたものが一年中販売されていますが、旬が10~3月頃の寒い時期なのもおせち料理の定番として定着した理由かもしれません。

地上(水面上)部である蓮の花も中国の成句で「蓮は泥より出でて泥に染まらず」と言われるように、清らかさや聖性の象徴としても愛されています。仏教の象徴とされているも泥水の中から美しい花を咲かすためと言われていますが、蓮が花と実を同時に付ける性質も仏教の「華果同時」という教えと一致しているのだそう。
また蓮は生薬としても利用されている植物。花托は蓮房、種子は連肉または蓮子、胚芽は蓮子心、葉は荷葉、雄しべは蓮髭と呼ばれており、名前だけではなくそれぞれに効能・用途も異なっています。蓮はもアジア諸国で食用・薬用・宗教的象徴として大切にされ続けてきた植物と言えますね。

レンコン(地下茎部分)を食べるのは日本・中国など限られた地域だけなのだそう。と言っても観賞用・薬用にしか使われていないというわけではなく、茎は野菜としてサラダや煮物に、葉は蓮菜飯に、花は蓮茶(ロータスティー)の香り付けにと、広く利用されています利用されています。蓮の実も中国やベトナムなどで主に甘味に利用されています。見た目が少し生理的嫌悪感をもたらすためか日本ではあまり食材として利用されてきませんでしたが、近年少しずつ健康維持に役立つ薬膳食材・シード類の一種として取り入れられています。

蓮根(れんこん)の歴史

レンコンの原産地はインド~中国あたりのエリアとされていますが、栽培は紀元前3000年頃のインドで観賞用として行われたのが始まりと言われています。インドで食材として利用されるようになった後、中国に伝えられたという説が一般的です。古代インドでは蓮はヒンドゥー教の神話や聖典に登場する神聖な植物で、女性に対する4段階の格付けのの最高位も「パドミニ(蓮女)」とされていたようです。その後日本でもお馴染みの仏教が開かれ、蓮は仏の智慧や慈悲の象徴とされます。お釈迦様が生誕した際に五色の蓮の花が降り注いだという伝説もありますから、長い間“神聖な植物”をして愛されていた存在といえますね。

仏教では如来像の台座(蓮華座)にも蓮の花が使われていますし、不動明王像は“頂蓮”と呼ばれる蓮の花を頭に載せているスタイルのものもあります。現在はあまり良い意味で使われない「一蓮托生」という言葉も、本来は死後同じ蓮花の上に生まれ変わって身を託すという思想が始まりなのだそう。密教でも特別な意味を持つ植物として大切にされています。また中国では蓮=清らかさの象徴として愛好されたほか三大美女「楊貴妃」がお茶として愛飲していたと記録されているんだとか。日本は5世紀頃(奈良時代)に仏教と共に蓮も伝えられたという説が一般的ですが、縄文時代に既にあったという説もあります。ともあれ古事記や万葉集などにも名前を見ることが出来ますから、奈良時代に既に存在し美しい花として愛されていたことはほぼ間違いないでしょう。

レンコンは大きく中国種と在来種の2つに分類されています。紛らわしいのですが“在来種”と呼ばれているものが奈良時代にあったとされる蓮の系統になります。現在のレンコンとは異なりますが、在来種の栽培も奈良時代から行われていたと考えられています。713年に編纂された『常陸国風土記』にはレンコン(地下茎)を食用としているように見受けられる記述もあるようですが、一般的にレンコンを食用とする習慣は鎌倉時代に中国から伝わって広まったようです。鎌倉~室町にかけてレンコンは縁起物として慶事にも欠かせない食材となっていきます。明治以降になると“中国種”と呼ばれる、現在一般的に食べられているシャキっとした歯ごたえの品種が導入されます。中国種のほうが地下茎が浅い・収穫量の多いなど栽培に適していたこともあり、徐々にこちらが主流となっていったようです。

蓮根(れんこん)はこんな方にオススメ

  • 胃腸の調子が悪い
  • 胃痛・胸焼けしやすい
  • 体力低下が気になる
  • だるさ・疲労感の緩和
  • 便秘・むくみの改善に
  • ストレスが多い方
  • 免疫力向上・風邪予防
  • 花粉症や鼻炎の軽減に
  • 老化・生活習慣病予防
  • 肌老化、乾燥肌予防
  • 肌トラブルの緩和に
  • ドライアイ対策に

蓮根(れんこん)の主な栄養・効果

蓮根はビタミンCを多く含み、食物繊維、カリウム・鉄・亜鉛などのミネラルも比較的幅広く含んでいます。(※ビタミンB12が豊富という説もありますが、日本食品標準成分表では「(0)」の表記になっていますので信ぴょう性は低そうです)。

また近年ネバネバ系食材の健康成分として注目されているムチン、ポリフェノールの一種で抗酸化作用が期待できるタンニンなども含まれています。ムチンを含む野菜の代表格と言われているオクラ長芋などネバネバ系食材が苦手な方も、サッパリとしてクセの少ないレンコンなら取り入れやすいのも魅力ですね。ただし100gあたりのカロリーは66kcalとやや高く糖質量が多いですし、タンニンなどによって胃腸に負担もかかるので食べ過ぎには注意が必要です。

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胃腸機能の向上・強壮

レンコンを切ると細く糸を引きます。この粘り気のある糸が「ムチン」という糖とたんぱく質が結合してできた多糖類の一種で、健康維持に役立つ成分として注目されている存在。ムチンは人間の体内にも存在しており、粘膜保護作用があることから胃粘膜の強化・胃壁の保護・傷ついた胃粘膜の修復などに役立つと考えられています。

加えてレンコンにはポリフェノールの一種とされる「タンニン」も含まれています。タンニンには炎症を抑える働きや止血作用があり、胃腸の炎症や潰瘍の予防に効果が期待出来ます。このタンニンとムチンが複合して働くことで、レンコンは胃腸トラブルの予防・胃腸機能改善や消化促進に役立つ食材とされています。

滋養強壮・夏バテ緩和に

ムチンには胃粘膜の保護・修復の他タンパク質や脂肪の消化を促進する働きがあり、肉や魚などと一緒に摂取することで胃への負担を軽減しつつ消化・吸収促進効果も期待出来ます。古くから蓮根が滋養強壮に良い食材と言われているのも、ムチンによる消化吸収向上によるところが大きいと考えられます。

またムチンは肝臓や腎臓の機能を高める効果も期待されています。肝臓と腎臓は老廃物や毒素の無毒化・排出を担っている臓器ですから、病気とまではいかなくとも機能が低下することで疲労感続くなどの症状を感じる可能性があります。レンコンにはムチン以外にも疲労回復やストレスの軽減に役立つビタミンC不足するとだるさ・情緒不安定・夏バテなどの原因になるカリウムも豊富に含まれています。ムチンの働きと相乗して、だるさや疲労感・夏バテの予防や軽減にも効果が期待できるでしょう。

便秘・むくみ改善

レンコンは100gあたり440mgとカリウム含有量が野菜の中でも比較的高い食材です。カリウムはナトリウムの排出を促すことで利尿作用をもたらす=むくみの改善に役立つとされている食材ですが、レンコンの場合は肝臓・腎臓の機能を高める働きが期待されるムチンも含まれていますから、排泄機能自体の向上も期待できるでしょう。

また食物繊維量も100gあたり2.0gと際立って多くはありませんが同グラムで比較した場合サニーレタスや茹でキャベツと同等程度含んでいます。ムチンも消化を助けてくれるだけではなく水溶性食物繊維の仲間とされている存在であり、保水作用で便に水を含ませて柔らかく保つ・腸に膜を作って便の通りを良くするなどの働きや、腸粘膜の状態を整えることで腸内フローラの改善にも効果が期待されています。これらムチンの働きは食物繊維による便のカサ増しや蠕動運動と合わせて、便通の改善に役立つと考えられます。

ストレス緩和・免疫力向上

レンコンは100g中48mgと野菜類トップクラスのビタミンCを含んでおり、その量は同グラムのレモン果汁に匹敵するほど。ビタミンCは調理時に失われやすいのが何店ですが、レンコンに含まれているビタミンCは熱に強く加熱しても壊れにくい特徴がありますので摂取効率も非常に良いもの嬉しいですね。
ビタミンCは抗酸化作用がよく知られていますが、そのほかにも抗ウイルス作用を持つインターフェロンの生成を促すことで免疫力を高める・抗ストレスホルモン「コルチゾール」の生成に関わるなどの働きもあります。

抗酸化作用自体もストレスによって生じた活性酸素を抑制する・酸化によって免疫力が低下するのを防ぐことに繋がります。レンコンはビタミンCが豊富なことに加え、ムチンが鼻や口など呼吸器の粘膜を強化することでウイルスの侵入を防ぐ抗ウイルス作用を発揮してくれます。また腸内フローラの改善からも免疫力やストレス耐性向上効果が期待できますから、風邪やインフルエンザ予防にも、ストレス対策にもレンコンは役立ってくれるでしょう。タンニンにも免疫力向上効果が期待されています。

花粉症などのアレルギー軽減

レンコンが花粉症緩和に良いとTVなどで目にした方もいらっしゃるかもしれません。これはレンコンに含まれているムチンに鼻・目・喉などの粘膜を増強する働きがることや、渋み成分のタンニンにアレルゲンに特異的に反応する“IgE抗体”抑制作用が報告されたことによります。またタンニンは血管を収縮させる作用があることから潰瘍や鼻血など様々な止血に利用されている成分ですから、穏やかな血管収縮作用で花粉症や鼻炎による症状の軽減効果も期待できます。

加えて間接的な働きとしてムチンは腸粘膜の保護・便秘解消などの働きによって腸内フローラを整える働きもります。腸は免疫機能の大部分を占めていますし、最近では新しく誕生した免疫細胞の教育を行っているという説もあります。腸内環境が整うことで免疫機能の正常化に繋がると考えられていますから、花粉症以外のアレルギー軽減にも効果が期待できるでしょう。レンコンはビタミンCも豊富ですから、活性酸素抑制やストレス軽減という点からもアレルギー緩和のサポートが期待できます。

老化防止・生活習慣病予防

レンコンには抗酸化作用のあるビタミンCやタンニンをはじめとするポリフェノール(レンコンポリフェノールとも呼ばれます)が含まれており、活性酸素から体を守ることで酸化による老化予防に役立ってくれます。またムチンも肝臓や腎臓の機能を高めてデトックスを促したり、細胞を活発化することで老化予防をサポートしてくれると考えられています。

レンコンには抗酸化物質のほかにナトリウム排出促進するカリウム、血液中のコレステロールを低下させる食物繊維も含まれています。ビタミンCもコラーゲン生成促進作用によって血管をしなやかで丈夫な状態に保つ作用がありますから、抗酸化作用と相乗して高血圧・血栓・動脈硬化などの予防効果も期待されています。

美肌作り・乾燥対策

粘り成分の「ムチン」は美容面でも注目を集めている存在。ムチンが美肌に良いとされるのは水分保持能力が高いことや皮膚の深いところでヒアルロン酸の量を増やす働きから乾燥肌改善、肌バリア機能アップや腸内フローラ改善から免疫力を高めて肌荒れ予防に役立つとされるのが第一。また肌の原料であるタンパク質の吸収を高める働きや、細胞を活性化することで肌の新陳代謝(ターンオーバーを促す)などの働きも期待されています。

レンコンはビタミンCやタンニンなどのポリフェノールによる抗酸化作用で肌老化予防にも役立ちます。ビタミンCにはメラニン色素の生成を防ぐ美白効果や、肌のハリを保つコラーゲンの生成促進効果もあります。タンニンも収斂作用があることから肌・毛穴を引き締める働きが期待されています。ムチンの働きと合わせてシミやシワのないツヤツヤなめらか肌作りに是非取り入れたい存在ですね。

古くから肌に良い野菜とされてきたわけではありませんが、レンコンは美肌作りに役立つ野菜として近年注目されている存在です。レンコンの旬とされる秋~初春くらいは肌の乾燥トラブルが多い時期でもありますから、野菜の割にカロリーが高いと敬遠せずに取り入れてみてください。ムチンはドライアイ改善にも効果があると言われています。

蓮根(れんこん)の選び方・食べ方・注意点

レンコンを選ぶ際はずんぐりとした丸みを帯びた形で、なるべくまっすぐでクリーム色の蓮根が良品とされています。切れているものであれば穴が小さく、穴の中が変色していないものを選びましょう。ただし低価格な水煮などで、色が真っ白なものは漂白されている可能性もあるようです。

蓮根は切り口が空気に触れると黒ずんでしまうため、皮を剥いたらすぐ水につけておき、切った後は酢・レモン水に浸すことで白く綺麗な状態に仕上げることができます。水に晒しすぎると栄養も流出してしまうため、煮物などに使う場合はさっとアク抜きする程度で利用したほうが良いでしょう。
鉄製の包丁やお鍋で料理すると鉄とタンニンが反応して黒ずんでしまいますので注意してください。

効果アップが期待出来る蓮根(れんこん)の食べ合わせ

  • れんこん+アボカド・かぼちゃ・アーモンド
    ⇒美肌・アンチエイジングに
  • れんこん+人参・銀杏・豆腐・こんにゃく
    ⇒乾燥肌・喉の痛みに
  • れんこん+人参・長ネギ・りんご・チンゲン菜
    ⇒肥満防止に
  • れんこん+大根・白菜・かぶ・もやし・ミツバ
    ⇒胃腸の働きを整えたい

蓮根(れんこん)活用方法・民間療法

レンコンのしぼり汁にお湯とハチミツを加えたものを飲むと風邪に効く、梨とレンコンをすりおろしたものを飲むと咳止め・痰切りになると言われています。蓮根粉(レンコンパウダー)が市販されていますので、喉が弱い方や花粉症の方などは絞り汁よりもこちらを活用したほうが手間・味ともに無難でしょう。レンコンパウダーは便通・腸内フローラ改善や乾燥肌対策にも良いと言われています。

蓮根のおろし汁は下痢止めに使用できますが、タンニンが多く含まれていますので貧血の方は注意しましょう。またレンコンをすりおろしたものを直接鼻孔にたらすと、鼻血・鼻づまりや花粉症の緩和効果が期待出来るという説もあるようです。

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投稿日:2014/07/18 (更新)
by SlowBeauty