ニラ(韮/にら)とその栄養成分・効果効能
|疲労回復のほか、便秘予防や美肌作りにも嬉しい

食べ物辞典:ニラ

レバニラや餃子・中華料理でもお馴染みのニラ。日本でもかなり古くから民間医薬兼野菜として親しまれてきた食材で、現代でもスタミナ食というイメージを持たれている方も少なくないのではないでしょうか。含まれている成分としてもビタミンB1の吸収を助けてくれる“硫化アリル”が含まれていることから、肉体・脳両方の疲労回復をサポートする働きが期待されています。そのほか鉄分や食物繊維など女性に嬉しい栄養も豊富なニラについて、食用の歴史や期待される健康メリットを詳しくご紹介します。

ニラ/韮のイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:にら(韮/韭)
英語:garlic chives/Chinese leekなど

ニラのプロフイール

ニラ(韮/韭)とは

餃子やレバニラ・ニラ玉などでもお馴染みで、スタミナ食材としてお馴染みのニラ。名前に“ニラ”を付ける料理名が多い割には主役というより引き立て役のような地味な印象の食材、香気が強い野菜の中では比較的好き嫌いが少なくお子さんにも受け入れられやすい存在。和食もしくは中華料理やナムル・チヂミなどアジアンテイストな印象がありますが、ハンバーグやオムレツ・パスタなどにも使うことが出来ます。ニラは独特の香りから薬味もしくは香草のような感覚もあり、ニラの香りがあるかないかで印象の変わる料理も多いのではないでしょうか。個人的にはニラのない餃子やモツ鍋は悲しいです。

そんなニラはヒガンバナ科ネギ属の多年草で、植物の分類上はネギと近い存在です。地域によっては「ニラネギ」「乞食根深(※根深はネギの別名)」などネギの仲間であることがわかる呼び名もありますね。ニラが「二文字(ふたもじ)」と呼ばれるのも、ネギを葱(キ)と一文字で呼ぶのに対して韮(ニラ)は二文字な事が由来なのだとか。ネギが冬の野菜であるのに対し、ニラは夏というイメージのある方も多いかと思います。しかしニラの旬は春、伸びた葉がまだ柔らかい頃が最も美味しいと言われています。夏にニラという印象が強いのは真夏でも収穫できること・栄養価が高く胃腸の働きを助ける硫化アリル(アリシン)が入っていて夏バテ対策に良いなどの理由からのようです。

ニラは大きく葉ニラ・黄ニラ・花ニラの3つに分けられ、最も一般的に食されているのは緑色の「葉ニラ」です。黄ニラは品種的には葉ニラと同じですが、軟白栽培によって作られています。別名“ニラもやし”とも呼ばれており、柔らかさや甘さが強い・臭みが少ない・生食できることが特徴です。花ニラ(韮菜花)は中華料理でよく使われており、名前の通りニラの花茎とその先に付く蕾部分を食用とします。葉ニラ品種でも食べることは出来るようですが、現在は花ニラ専用の品種も開発されています。和名でハナニラと呼ばれる園芸植物イフェイオン(Ipheion uniflorum)はハナニラ属に属する別種なのですが、外見も良く似ていますので家庭菜園などを作られている方は注意してください。

ニラは寒さや暑さに強く、同じ株から何度も収穫できる・ひとつの株で年に数回収穫できるという生命力が強く栽培しやすい野菜です。そのため国内では北海道から沖縄まで全国的に栽培されていますし、中国・韓国を始めとしたアジア地域でも親しまれている食材です。アジアでは定番の野菜である反面、独特の香りや食感から欧米では好まれていない存在と言われています。ですが最近は欧米でも和食の1つとしてラーメン&餃子が人気のようですし、ニラを使ったアジア料理も広く受け入れられていますから今後は変わってくるかもしれませんね。ちなみに英語でニラを表現する言葉は一つに決められておらず、ガーリックチャイブ(garlic chives)やチャイニーズリーキ(Chinese leek)なほか様々にあります。

ニラの歴史

ニラの原種と言える存在は東アジア、中国北部~モンゴル辺りに自生していたと考えられています。中国や東南アジアでは3000年前、遅くとも紀元前のうちに栽培が行われていたようです。また2000年以上昔(前漢時代)に編纂され、現存する中国最古の医学書と呼ばれている『黄帝内経』の『素問』にも“野菜の中で最も体を温める作用が強く、人体を益する。”という旨が記されているため、薬効も古くから認められていたと考えられています。ちなみに明時代に記された薬物書『本草綱目』には“根・葉を煮て食べると胃腸を温める、降気・補虚・益腸作用があり、臓腑を調和して食を良くして腹中の冷痛を止める”などの薬効が書かれていますし、食べ過ぎると頭がすっきりしない・目が悪くなる・目やにが増える・冬に食べ過ぎると持病が再発するなどのデメリット、夏は臭みが出るという旬の時期についての解説や食べ合わせについてなどかなり細かい情報が書かれています。

そんなニラが日本に伝わったのは弥生時代頃という説が有力視されています。古代には“ミラ”という呼び方で呼ばれていたと考えられており、『古事記』には“賀美良(かみら)”として、『万葉集』には“茎韮(くくみら)”として記載されているものがニラを指すのだそう。こうした文献から奈良時代にはニラは知られた存在であり、食べられる野草のような感覚で捉えられていたと推測されています。また平安時代に編纂された日本最古の本草書(薬物事典)『本草和名』では和名は古美良(こみら)であると紹介されていることから、奈良~平安初期までは“みら”と呼ばれていたものが、平安時代後期頃に「にら」へと呼称が変化していったと考えられています。

平安中後期頃からはニラの栽培も行われていましたが、当時のニラは食べ物(野菜)というよりは薬草・薬用食材という位置付けで、食べる場合も薬膳として粥に入れるなどするのが一般的だったようです。一方で香りが強いこと・精がつくことから仏教・精進料理ではニンニクなどと並んで“禁葷食(五葷)”の1つとして食べることを避けるべき野菜ともされていました。その半面、薬効のある食材としても親しまれ、腹痛や下痢の治療薬としてニラを雑炊やお味噌汁に加えて食べていたそう。戦国時代の武将である石田三成が最後に食べた食事が“ニラ雑炊”という逸話も知られていますが、これも捕らえられた石田三成が腹の調子が悪いと言って所望したと伝えられていますよ。

野菜としてニラの栽培が本格的に行われるようになったのは明治以降からと言われています。北海道や東北などの寒い地方では体が温まり精力がつく野菜として食べられることもありましたが、全国的に見るとニラの独特の強い香りが好まれず普及はしませんでした。ニラの消費急増は第二次世界大戦後に食が多様化し中華料理、中でも餃子が普及したことが大きく関わってきます。餃子が外食・家庭料理として定着することで日本人がニラの臭みに慣れ、レバニラ・焼肉やもつ鍋など様々なニラ料理が親しまれるようになっていきました。

ニラの栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

ニラはβ-カロテン・ビタミンCなどのビタミン類、カルシウム・リン・鉄などのミネラルも多く含んでいます。特にカリウムや骨の健康維持に役立つビタミンK、造血作用のある葉酸やクロロフィルなども含まれていますから、女性が抱えがちな不調の予防にも役立つと考えられています。100gあたりのカロリーは21kcalと低く、食物繊維が豊富で腹持ちも良いのでダイエット中などにも役立ってくれるでしょう。

ニラ炒めイメージ

ニラの効果効能、その根拠・理由とは?

疲労回復・スタミナ強壮に

独特の臭いがあるため嫌われることもあるニラですが、この臭いの元はネギ・玉ねぎと同じ硫化アリル(アリシン)という様々な健康メリットが期待されている成分です。アリシンはビタミンB1と結合して「アリチアミン」という物質になります。アリシンはビタミンB1の吸収促進・ビタミンB1の持続時間を長くする働きがあると言われていますが、これはアリチアミンにビタミンB1と同様の働きを持ちつつ持続時間が長い性質があるためです。

ビタミンB1は糖質(炭水化物)のエネルギー代謝を助ける働きをしていますので、ビタミンB1吸収促進や維持によってエネルギー生成が活発化=疲労回復に効果を発揮してくれるでしょう。ビタミンB1の不足は慢性疲労感・だるさ・むくみ・手足のしびれなどの肉体面、イライラ・情緒不安定など精神面両方の不調を引き起こすとされている反面、サプリメントなどで過剰摂取してしまうと頭痛や痒みなど副作用を起こす可能性があります。ニラなどアリシンが含まれている食材とビタミンB1の含まれている食材を合わせて摂取することで、程よく必要な量のビタミンB1を摂取できますし、疲労回復や肉体の強壮、だるさ・イライラの緩和など様々な効果が期待出来ます。

アリシンはビタミンB1の働きをサポートするほか、香りを嗅ぐことで唾液や胃液などの消化液分泌を促す作用もあると考えられています。この働きで胃腸機能が活発化することで、食欲増進・消化促進にも効果が期待されています。ニラ自体が栄養価の高い野菜でもありますから、体に必要な栄養をしっかりと摂取できるようになるという点でもニラは役立ってくれるでしょう。ただしニラにもビタミンB1は含まれているものの多くはありませんので、豚肉やレバーなどと組み合わせて摂取した方が効率的です。レバニラはまさにスタミナ定食の定番ですね。物性食品であれば松の実ゴマなどの種実類・大豆舞茸などもビタミンB1を多く含んでいます

老化・生活習慣病予防に

ニラの香気成分アリシンには強力な抗酸化作用があることも注目されています。またニラは緑黄色野菜ですから抗酸化作用を持つビタミンであるβ-カロテン含有量も100gあたり3500μgと非常に多く含んでいますし、同じく抗酸化作用を持つビタミンEも2.5mgと豊富に含まれています。活性酸素は細胞を酸化させることで老化や様々な病気の発症リスクを高めると考えられています。このためニラは健康維持に役立つと考えられていますし、高い抗酸化作用からがん予防効果も期待されているようです。

ストレスなどによって過剰に発生した活性酸素は体内でコレステロール(LDL)を酸化させ、酸化LDLが血管内に付着し血管を狭めることで血栓・動脈硬化などのリスクが高くなります。アリシンやβ-カロテンなどの抗酸化物質は酸化LDLの発生を抑制してくれますし、アリシンは血液凝固を抑制する働きも報告されていますので、ニラは動脈硬化や心筋梗塞・脳梗塞予防に役立つと考えられています。

またアリシンはビタミンB1と結合して働くことで糖代謝を促進し血糖値の上昇を抑制する働きもあり、糖尿病予防にも効果が期待されています。ニラにはナトリウム過剰による高血圧を予防するカリウムも生100gあたり510mgと豊富に含まれていますから、循環系疾患や糖尿病予防に繋がる可能性もあると注目されています。

風邪・インフルエンザ予防に

ニラには抗酸化作用を持つビタミン類やアリシンが含まれており、酸化によって引き起こされる免疫力低下を予防する働きがあると考えられています。アリシンはビタミンB1と結合して糖代謝を促してくれますし、ニラにはタンパク質や脂質の代謝をサポートするビタミンB2,B6や補酵素として代謝をサポートしてくれるマグネシウムなどのミネラルも含まれています。血液循環を整える働きと合わせて体を温めることからも免疫力向上に繋がると考えられますね。

より直接的な働きとして、ニラに多く含まれているβ-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAに変換されることで、喉や鼻などの粘膜を保護しウィルスの侵入を防ぐ働きもあります。アリシンにも強い殺菌作用が認められており、ウイルスや細菌から体を守ってくれると考えられています。抗酸化作用や血行促進による免疫力向上効果と合わせて、風邪やインフルエンザなどの予防にも役立ってくれるでしょう。

便秘対策・お腹の調子サポート

昔は「子どもが間違ってクギを飲んだら、ニラを食べさせる」という言葉や、強靭な食物繊維の働きによって大腸を活性化し便通を促すことから“食べる下剤”とも呼ばれていたニラ。食物繊維含有量は100gあたり2.7gと野菜の中では比較的多く部類に入るくらいですが、特にニラには不溶性食物繊維が多く(100gあたり2.2g)含まれています。不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促して便通を促進する働きがあります。ただし不溶性食物繊維は水分を吸って便を固めてしまう可能性もありますから、便が固くなりやすい方はニラを食べた後こまめに水分補給を行うようにしてください。

加えて緑色の色素成分でもあるクロロフィル(葉緑素)にも胃腸の中に付着した老廃物を吸着し排出されるデトックス効果が期待されています。これはクロロフィルは食物繊維よりも分子が小さいため、小腸の絨毛などより細かな部分まで綺麗に掃除してくれると考えられているため。ニラには便を柔らかくする働きや善玉菌の増殖サポートが期待できるビタミンCも含まれていますので便通改善に役立ってくれるでしょう。

また、ニラは食べる下剤だけではなく「食べる整腸剤」とも言われていた存在。これは単に便秘改善に良いというだけではなく、アリシンによる消化液の分泌促進・胃腸活発化作用・ビタミンB1の働きを助けて代謝を高める働き・抗酸化物質類による血流改善作用・体を温めることなどが総合的に評価されたためと考えられます。またニラなどネギ属の食材は消化器保護作用を持っているという報告もなされています。しかし不溶性食物繊維は消化できないという性質から摂取量によっては下痢を起こす可能性がありますので、下痢をしている時にニラを利用するのであれば煮汁などを飲み、本体(葉)は食べないようにした方が無難です。

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冷え性・むくみ対策に

ニラには高い抗酸化作用を持ち血液が固まりやすくなるのを防ぐアリシン、正常な血流をサポートしてくれるβ-カロテンやビタミンEなどの抗酸化ビタミン、抗酸化・コレステロール低下作用が期待されるクロロフィル(葉緑素)が含まれています。これらの成分が複合して働くことで血液サラサラ効果・血液循環改善効果が期待できます。貧血やドロドロ血の改善は冷え性や肩こり・腰痛・神経痛などの改善にも繋がる可能性もあるでしょう。

またアリシンはビタミンB1の働きを助けることで代謝の活発化=体内での熱生成向上も期待できますから、代謝自体が低い冷え性の方にも適しています。毛細血管を拡張して血液を行き渡らせるビタミンE含有量も高いので、手先や足先が冷たい末端冷え性の緩和効果も期待できます。ニラが薬膳などで「体を温める食材」としてよく利用されているのも納得ですね。冷えからくる生理痛やおりものの軽減に有効という説もありますよ。

加えてニラには生100gあたり510mg、茹でた場合でも400mgとカリウムが多く含まれていますカリウムはナトリウムの排出を促すことで体の水分バランスを正常に保つ働きがありますし、カリウムの運搬を助けるマグネシウムもニラには含まれています。代謝向上・血行促進作用と合わせて、むくみの改善にも効果が期待できるでしょう。むくみが改善することからも冷え性の改善に繋がる可能性もあります。

肥満予防・ダイエットのサポートにも

ニラに含まれている硫化アリル(アリシン)はビタミンB1と結合して「アリチアミン」となり、ビタミンB1の働きを高めてくれます。ビタミンB1が糖代謝に必要とされる成分ですからエネルギー転換が活発化して疲労回復などに役立つだけではなく、余剰な糖を燃やして溜め込みにくくする肥満予防効果もあるのではと考えられています。加えてアリアチミンとなった方がビタミンB1の時よりもエネルギー産生を高めるホルモン「ノルアドレナリン」の分泌促進効果が高いことも報告されています。ノルアドレナリンは脂肪分解・燃焼を促進する作用があることから、体脂肪が気になる方やダイエッターのサポート食材としても役立ってくれそうです。ニラには代謝を高める・血液循環を促す働きがあり体温上昇にも繋がると考えられますから、基礎代謝を高めたい方にも適しています。

ニラは生100gあたりのカロリーが21kcalと低いですし、ダイエット中に嬉しいミネラルや食物繊維の補給にも役立ちます。良いこと尽くしのように見えますが、アリシンには食欲増進作用があるので食べ過ぎには注意しましょう。また前記の作用はビタミンB1(豚肉など)と合わせて摂取した際に期待できる働きです。定番のレバニラ・麻婆豆腐などは調理油・調味料でカロリーが増えたり、塩分過多でむくむ可能性があります。摂取方法や量に注意するようにしてください。

貧血予防・妊娠中の栄養補給にも

ニラには赤血球や細胞の新生に必要とされる葉酸が100gあたり100μgと、1日推奨摂取量の40%以上が含まれています(※茹での場合は77μg/100g)。鉄分含有量は100gあたり0.7mgとさほと多くありませんが、造血に必要な亜鉛・鉄分吸収を高める銅などのミネラルも含まれていますよ。ニラには血液中のヘモグロビンと非常に似た構造をしており、貧血改善にも効果が期待されるクロロフィル(葉緑素)も含まれていますから、相乗して貧血予防に役立ってくれるでしょう。疲労回復やスタミナアップにも役立つ“レバニラ”にするとレバーの鉄分や、ニラには含まれていないビタミンB12も補給できるので一石二鳥と言えます。

葉酸は赤ちゃんの正常な発育のために必要とされる栄養素でもあり、妊娠中・授乳中の女性の場合は平常時よりも推奨摂取量が多くなっています。ニラにはその他にも妊娠中に不足しやすいカルシウムやビタミンB6などの栄養素も含まれていますし、便秘緩和に役立つ食物繊維・むくみ緩和に役立つカリウムなども含まれています。このため妊娠中の栄養不足や便秘などの不調予防という点でも役立ってくれる食材と言えるでしょう。アリシンの殺菌作用やβ-カロテン(ビタミンA)の粘膜保護作用などによって風邪・インフルエンザ予防にも役立ってくれますから、なるべく薬を飲みたいくない妊娠中・授乳中の方にもオススメです。

美肌作り・アンチエイジングに

ニラは合わせて摂取することで抗酸化作用や各々が保つ働きを相乗させると言われているβ-カロテン(ビタミンA)、ビタミンC、ビタミンEがしっかりと含まれています。β-カロテンとビタミンEは野菜類トップクラスに入る量ですし、ビタミンCも100gあたり19mg(茹での場合は11mg)と補給には役立ってくれるでしょう。抗酸化という点で見るとビタミン類に加えアリシンなども含まれていますから、紫外線やストレスなどで発生する活性酸素による肌の酸化=シワ・シミ・たるみなどの肌老化予防に役立ってくれると考えられます。

β-カロテン(ビタミンA)やビタミンB群には粘膜や皮膚を保護し健康な状態を維持する作用があります。また貧血予防に役立つこと・アリシンやビタミンEの働きで血行が促されることで、肌に酸素や栄養素を行き渡らせて新陳代謝(ターンオーバー)を正常にする働きも期待できます。これらの働きで肌のくすみ改善・透明感アップや血色が良くなる働きが期待できますし、乾燥肌や肌荒れ予防にも役立つと考えられます。胃腸の強壮や便秘の解消も肌荒れの防止に繋がるでしょう。

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ニラの種類・栄養について

ニラは緑色の葉の部分を食べる一般的な「葉ニラ」、葉の色が黄色い軟白栽培された「黄ニラ」、花茎とその先の蕾の部分を食べる「花ニラ」の大きく3つに分かれます。

葉ニラ(青ニラ)

一般的に食べられている濃い緑色をした葉状のニラで、旬は3~5月。独特の香りが強いため好き嫌いがあったり、食べるタイミングを選んだりはしますが、流通量が多くどこでも手に入り価格的にも安定しています。上記でご紹介した栄養成分などについては、この葉ニラを元として記載しています。100gあたりのカロリーは21kcal。他のニラと比べて圧倒的にβ-カロテンの含有量が多く、多くのビタミン・ミネラル含有量も優っています。風味や食感から料理法としてみると他のニラのほうが優れた点は多いです、栄養価的な面であえて黄ニラや花ニラを選ぶ必要はないでしょう。

黄ニラ(にらもやし)

黄ニラは青にらと同じ品種ですが、青ニラを収穫したあとに黒いビニールで光を遮り軟化栽培を行って作られます。その生育方法がもやしに似ているため「にらもやし」と呼ぶこともあります。中華の高級食材として用いられることが多く、香りが淡く上品、味もほのかに甘さがあり淡白です。旬は2~3月頃と葉ニラよりやや早め。

100gあたりのカロリーは18kcal。軟白栽培のためβ-カロテン含有量が59μgと際立って低く、β-カロテン以外の栄養価も概ね葉ニラと比べると劣ります。何らかの健康維持や美容効果を期待して食べるというよりは、風味を楽しむためや、ニラの強い味や香りを押し出したくない時に利用するのが良いでしょう。ニラが嫌いという方でも比較的食べやすく、生のまま刻んでサラダにしたり、お味噌汁やお豆腐に薬味としてかけるなどの目的にも向いています。

花ニラ

花ニラは青ニラが成長し、花茎が伸びてその先に蕾をつけた部分を食すものの呼び名です。花が咲いてしまったものは食べません。「テンダーポール」や「マルイチポール」などの花ニラ専用品種も登場しています。青ニラよりも香りが弱くシャリシャリとした食感が特徴で、お浸し油炒めなどでよく食されます。元々中華料理の食材として利用されていました。旬は葉ニラよりやや遅い5月~9月頃になります。

100gあたりのカロリーは27kcal。ビタミンやミネラルの大半は葉ニラよりも劣りますが、花ニラの方が葉酸・ビタミンC・食物繊維量が若干多いのが特徴です。あっさりとしておりお浸しやナムルなどともよく合いますので、妊娠中の方や食欲不振でニラの臭いがちょっと…という方に向いているかもしれません。葉ニラのように縮まないのでパスタや和え物などを綺麗に仕上げたい時にもオススメです。

目的別、ニラのおすすめ食べ合わせ

ニラの選び方・食べ方・注意点

ニラは生でも食べられる野菜ですので、調理時もペタペタになるまで火を通す必要はありません。歯ごたえがしっかりとある程度にサッと熱を通す程度にすると栄養成分の損失も少なくなりますし、色・風味も良い状態で食べることが出来ます。アリシンはビタミンB1と、β-カロテンは脂と料理することで吸収・働きが高まりますので肉類と組み合わせたり、調理時に少量の油を加えるなどすると効果的です

美味しいニラの選び方・保存方法

ニラ(葉ニラ)を選ぶ際には葉の色の緑色が濃く艶があるもの、切り口や葉の先もみずみずしさがあり根本部分を持って立てても折れ曲がってこないものを選ぶようにすると良いでしょう。葉の折れ目から傷んできますので、時間が許せは葉に折れ目が無いかも確認すると確実です。

ニラはあまり日持ちがせず、2~3日くらいが使い切りの目安となります。保存は乾燥を防ぐために新聞紙で包んだ後ポリ袋などに入れて冷蔵庫に、可能であれば立てたままの状態で保存した方が良いと言われています。食べ切れなさそうな場合は水洗いした後にしっかり水気を拭き、適度な大きさにカットし冷凍すると一ヶ月程度日持ちがします。冷凍の場合は食感が煮た後のような感じに弱まるので料理法は狭まります。

参考元:野菜と果物のお話~ニラ~アリシン(硫化アリル):一口メモ