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【大蒜】ニンニクの栄養・効果

ニンニク(大蒜)イメージ

ニンニクとは

ニンニクはネギ属の多年草で、一般的にニンニクと呼ぶ部分は球根(鱗茎)です。以前はユリ科に分類されていましたが現在はヒガンバナ科に属しています。味や食感はジャガイモに例えられますが、タマネギの方が近いでしょう。スパイスという印象がありますが、香味野菜に属します。旬は6~8月頃ですが5月~6月頃に出回る「新にんにく」は瑞々しく野菜のようにそのものの味を楽しむのに適しています。日本では閏年の2月29日は「にんにくの日」として登録されています。

ニンニクといえば強烈な臭気が特徴で、人と会う前には食べることを控る方も多いはず。ニンニクの臭気は敬遠される一方で、スパイス的な役割を果たすほか、「ドラキュラが嫌う」ことに代表されるように魔除けとしての役割も持たせています。世界各国に魔除けや厄除けにニンニクを使う習慣があり、日本でも青森県ではニンニクを神前に供えたり戸口に吊るす風習が残っているところもあるのだそうです。

ニンニクの歴史

ニンニクの原産地は中央アジアと考えられていますが、紀元前4000年~3000年には古代エジプトでは食用・薬用に利用され、栽培も行われていたことが分かっています。非常に古い栽培の歴史を持つ、人間と関わりの深い野菜だと言えますね。現存する最古の医学書で紀元前1500年頃に書かれたとされる「エーベルス・パピルス」にもニンニクが薬として記載されています。ピラミッド建造の際にタマネギ、ラディッシュとともに労働者に支給されていたという話も有名ですね。

エジプトからニンニクはヨーロッパや東洋へと伝わっていきますが、日本へはインド、中国、朝鮮半島を経由して渡来しました。中国には紀元前140年頃、日本へ伝わった時期は紀元前説や古墳時代説などがありハッキリと分かっていませんが、8世紀頃には存在していたことが古事記や日本書紀にも薬用や魔除けとしての記載が見られることから分かります。

しかし日本でニンニクでは薬用として一部用いられる程度で現在のように料理に活用したりはされませんでした。仏教では「不許葷辛酒肉入山門(葷、辛、酒、肉を食べた人は寺に入るのを許さない)」とされ、ニンニクは食べることを禁じられた葷=香味野菜の一つで、強壮作用が煩悩(淫欲)を増長するという考え方が普及していたため食べるのを避けてていたそうです。また日本人は頻繁に入浴し、清潔好き・体臭の少ない民族だったこともニンニクを受け入れ難い基盤となったと考えられます。

文明開化後になるとニンニクの強壮作用や効能を研究する学者が増え「体に良いもの」という認識は高まっていきますが、やはり臭いの問題などもあり一般化はしませんでした。日本人が本格的にニンニクを食べ始めたのは第二次世界大戦後。食の欧米化に伴って普及した肉・油などに合う「スパイス」としてなら受け入れられたようです。

ニンニクはこんな方にオススメ

  • 疲れているとき・慢性疲労
  • スタミナをアップさせたいとき
  • 不規則な生活が気になっている方
  • 風邪やインフルエンザの予防に
  • イライラ・抑うつ・倦怠感など
  • 血行促進・代謝アップに
  • 冷え性の改善・体を温めたい時
  • 老化予防(アンチエイジング)に
  • 生活習慣病の予防に
  • 肌荒れ予防・肌代謝向上に

ニンニクの主な栄養・期待される効果

ニンニク(鱗茎部)の基本的な栄養価を見ると、水分を抜いた主成分はタンパク質と炭水化物。全食品の中でも含有量が多いとされるビタミンB6を筆頭にビタミンB群・葉酸・ビタミンCなどのビタミン類、カリウムやマグネシウムなどのミネラル類、アルギニンなどのアミノ酸を幅広く含み、100g中の栄養価でみるとバランスよく様々な栄養素を含んでいる食材と言えるでしょう。しかしニンニクを丸ごと頻繁に食する人は少ないですから、注目したいのは非栄養性機能物質と呼ばれる成分でしょう。

疲労回復・滋養強壮

ニンニクの効果で最も一般的なのが疲労回復や滋養強壮など、所謂「精がつく」ことではないでしょうか?
ニンニクの特有の臭いのもととなっている硫化アリルの一種アリシンがビタミンB1が結合して出来るアリチアミン (活性持続性型B1)はビタミンB1単体の時よりも吸収率が高く、血中に留まっている時間が長いことが認められています。このためビタミンB1の時よりも糖のエネルギー代謝が向上、疲労回復や体力・スタミナの増強に高い効果が得られると考えられています。またアリシンやその他の硫化アリル類には殺菌・抗菌・抗ウイルス作用があり、風邪だけではなくインフルエンザの予防効果あることが実証されていますから、強壮だけではなく風邪・感染症の予防にも役立ってくれます。

加えて日本人科学者(小湊潔博士)が発見した、アリシンを加熱することでできるスコルジニンはニンニク成分の中でも強壮効果が高いことと言われています。スコルジニンもまたビタミンB1の吸収を助ける作用や強力な酸化還元作用、栄養素を完全燃焼させてエネルギーに変える働き、ホルモン系統を刺激し精力を増強する働きなどが認められていますから、アリシンの効果と相乗して疲労回復効果や強壮効果を発揮してくれます。ビタミンB1を多く含む食品(豚肉・豆類・雑穀)などと摂取することで強壮や疲労回復効果が高まります。

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ストレス対策

ニンニクに含まれる硫黄化合物により吸収が高まるビタミンB1は「精神ビタミン」とも呼ばれ、鎮静や精神の安定作用があることでも知られています。というのも脳のエネルギー源であるブドウ糖の代謝に欠かせないビタミンで不足した場合は低血糖症を起こしやすくなってしまうのです。不足しているとイライラや疲労感を始め、倦怠感・抑うつ症状や記憶力の低下・パニックなどを引き起こします。

代表的なビタミンB1欠乏は「脚気」。脚気というと昔の病気のように感じますが、近年アルコールやジャンクフードの摂取などで増えてきており、キレやすい・家庭内暴力を起こすなどの現員とも考えられています。このためニンニクを食べ硫黄化合物によってビタミンB1の吸収が促進されることで抗ストレス・精神安定・疲労感や倦怠感の改善など効果が期待できるでしょう。ビタミンB1をしっかりと摂取し、糖質の代謝を促進することで糖尿病の予防や改善に役立つとも考えられています。

血行促進・冷え軽減

生のニンニクにはアリインという成分が含まれており、脂肪の代謝を高め脂肪燃焼を促進したり、ビタミンB1の吸収を促進し糖代謝をサポートする、強壮、抗酸化、殺菌作用などがあります。細胞が傷付けられるとアリインは硫黄化合物アリシンに変化します。アリシンは玉ねぎなどにも含まれている独特の臭気を持つ成分で、強力な抗酸化力を持ち、中性脂肪・悪玉コレステロールを低下させ血液をサラサラにしてくれる効果、毛細血管を広げる血流を改善する効果があります。

スコルジニンにも末梢血管の拡張作用があり、上記のアリシンの作用と相乗して末端までの血行促進をサポートしてくれますし、ネルギーの燃焼促進により代謝が上がれば体内の熱生産自体も向上しますから二重三重に冷えの改善をサポートしてくれるでしょう。代謝をアップさせる「ニンニクダイエット」なるものも考案されているようですから、食べ過ぎなければダイエットのサポート役としても有効です。

老化・肌荒れ予防

ニンニクはアンチエイジング(老化防止)効果が期待できる食べ物としても注目されている野菜です。体や肌が老化していく主な原因は活性酸素を代表とするフリーラジカル(ストレス・紫外線・タバコなど)によって起こる細胞の酸化が考えられますが、ニンニクに含まれるアリシンやスコルジニン、アリシンが分解してできるジアリルジスルフィドなどの硫黄化合物は酸化を防ぐ働き=抗酸化力が高いと考えられています。ニンニクにはビタミンやポリフェノールなども含まれていますから、硫黄化合物を筆頭として15種類以上の抗酸化物質が含まれているとする説もあります。
老化防止や、がん予防、動脈硬化の予防などに効果が期待できると考えられています。

抗酸化作用だけでも美肌作り(肌のアンチエイジング)に効果が期待できますが、ニンニクには血行促進作用もあります。末梢血管までしっかりと血が巡り、隅々まで酸素と栄養素を供給することでターンオーバーを促進してお肌の状態を整えてくれるほか、くすみのない美しい肌へ導いてくれるでしょう。

ニンニクの芽の栄養について

ニンニクの芽もしくは茎ニンニクと呼ばれる部分はにんにくの花芽を早期に収穫したもので、中華料理など炒めのもの際によく用いられます。100g/45kcalと比較的低カロリーで、ビタミンC・葉酸・ビタミンKを豊富に含むほかカロテンや食物繊維なども摂取することができます。ミネラル類の含有は多くないもののバランスよく含有されています。滋養強壮や殺菌作用もあり、ニンニクの匂いも鱗茎部分よりは少ないので食事に取り入れやすいでしょう。

ニンニクの食べ方・注意点

体に良い作用がぎっしりと詰まったニンニクですが、やはり口臭が気になって食べるのに気が引けるものではあります。基本的に生のものよりも加熱したもの・酢漬けにしたもののほうが臭気は薄れると言われますが、それでもまだまだ気になります。

ニンニクを食べた後の口臭予防策には

  • ニンニク料理を食べるとき、一緒に緑茶を飲む。
  • 食事の終わりに皮付きのリンゴ・リンゴジュースを摂取する。
  • 口臭予防効果のある(ミント系)ガムを噛む
  • 歯磨きとうがいをし、ブレスケアなど口臭清涼剤を利用する。

などがあります。
また今日中に臭いを抜きたい、というようなときには水分を多めにとって運動や半身浴などで汗をかくことでニンニクの臭気成分も一緒に排出できます。

ニンニクの空腹時の摂取や大量摂取は胃腸障害を起こす危険性があるので控え、なるべく火を加えたものを食べるようにしてください。摂取量は1日1片でも十分と言われています。

ニンニクのオススメ食べ合わせ

  • ニンニク+唐辛子・さやえんどう・ミョウガ
    ⇒疲労回復・スタミナアップに
  • ニンニク+トマト・ブロッコリー・クルミ
    ⇒アンチエイジングに
  • ニンニク+ニラ・生姜・ネギ・玉ねぎ
    ⇒血行促進・冷え症改善に
  • ニンニク+白菜。インゲン豆・ウド
    ⇒肥満予防・ダイエットに

ニンニクの民間療法

風邪をひいたときにすり生姜・ニンニクに蜂蜜を入れお湯で割ったものを飲むか、焼きニンニクを1片食べると良いと言われています。

ニンニクをすりおろして絞った汁を水虫に直接塗ると良い、しぼり汁1:水2くらいで割って湿布にすると冷えから起こる痛みの緩和に効果があるなどの説がありますが、刺激が強くかぶれる危険性がありますし臭いも強いため実用度は低いでしょう。

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投稿日:2015/06/18 (更新)
by SlowBeauty