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【唐辛子】トウガラシの成分・効果

唐辛子(トウガラシ)イメージ

唐辛子とは

食べても痩せられることが期待された唐辛子(カプサイシン)ダイエットが流行したり、過剰摂取による危険が指摘されたりと、何かとお騒がせな存在である唐辛子。カプサイシンダイエットの効果については賛否両論と言ったところですが、それ以外に唐辛子は中毒性のある辛味が特徴的な食材でもあります。激辛料理・スナック菓子などの味付け・チャレンジメニューでも見かける機会が多い存在ですね。激辛はさておき、和食・中華・イタリアンなどの洋食など、世界中で用いられている香辛料の一つでもあります。

唐辛子はナス科トウガラシ属に分類される果菜・香辛料の総称。ただし日本で一般的にトウガラシと呼ばれているのは学名Capsicum annuumという種になります。よく唐辛子を“鷹の爪”と呼ぶ方もいますが、鷹の爪と言うのはC.annuumの品種の一つ。また沖縄県などでよく利用されている“島唐辛子”や、「トウガラシの○○倍辛い」が売りとなっているハバネロやジョロキアなどは同属別種となります。トウガラシ属全体としては数十種の種類があると言われていますが、栽培されているのは5種くらいだとか。食用ではなく観賞用として作られている品種もありますよ。

唐辛子と言うと赤いイメージがありますが黄色・緑・黒いものなど色々で、形状も細長いものから丸みが強いものまで様々な種類があります。ピーマンやパプリカなどはトウガラシの辛味がほとんどない甘味種(甘唐辛子)と呼ばれる品種で、分類的にはトウガラシの栽培品種という扱いになります。ですが辛味が強く、そのまま食べるというよりも薬味・香辛料感覚で用いることが多いもの唐辛子と呼び分けることが多いのではないでしょうか。例外的なものとして“シシトウガラシ(ししとう)”などが挙げられますが、ししとうの場合は品種・生育環境によって辛味が強い場合もあります。

唐辛子はの刺激は好き嫌いがありますが、少量であれば激辛党ではなくとも美味しく頂ける香辛料。お蕎麦屋さんなどでも一味唐辛子・七味唐辛子は定番ですね。そのほか唐辛子を使ったラー油や豆板醤・タバスコなどの調味料も私達にとってお馴染みの存在となっていますし、直接口にするわけではないにしろお米の保存やお漬物作りに欠かせないという方も少ないくないでしょう。ちなみに唐辛子は地域によって“南蛮(南蛮辛子)”や“胡椒”などとも呼ばれています。こちらもブームになった“柚子胡椒”が分かりやすい例ですね。

唐辛子の歴史

唐辛子の原産地はメキシコ中東部が有力で、一節によれば8000年前以上前から食べられていた・紀元前8000年には一部で栽培が行われていたとも言われています。紀元前4000年ころには中南米の広い範囲で栽培も行われていたと考えられていますから、非常に古い歴史のある食べ物であると言えるでしょう。原産地付近で暮らしていたインディオ達は自分たちが使用する以外に、特産品として交易にも使っていたと考えられています。

唐辛子が世界に広まるきっかけは諸説ありハッキリとは分かっていません。有名なものとしては大航海時代にクリストファー・コロンブスがスペインへ持ち帰った説があります。胡椒とは何の関係もないのに英語でチリペッパー(chili pepper)など“pepper”が付く呼称が用いられているのも、唐辛子をインドで栽培されている胡椒の仲間だと勘違いしたためではないかと言われていますよ。またスペインから世界に伝播したという見解の多い唐辛子ですが、スペインでは忘れられておりポルトガル人が伝播したのではないかとする説もあります。

日本への伝播としては1542年にポルトガル人宣教師が大友義鎮に献上した、との記録があることから16世紀とされています。ただしこちらも詳細は不明であり、17世紀の文禄慶長の役の際に豊臣秀吉の軍がシルクロードを通じて伝わっていた朝鮮から持ち帰ったという説や、文禄慶長の役に日本から朝鮮に唐辛子を伝えたという逆の説などがありハッキリしていません。
余談ですが唐辛子の「唐」は中国ではなく外国の意味。「辛」はそのまま辛い、「子」は果実や種子を意味しますから、「外国から来た辛い種」という意味になります。唐辛子は「南蛮辛子」とも呼ばれていますので、ポルトガルから伝来していたと考えた方が名前としてはスッキリしますね。

唐辛子はこんな方にオススメ

  • 血行不良・冷え性に
  • 代謝が悪いと感じる方に
  • ダイエットのサポートに
  • 体脂肪が気になる方に
  • 夏バテ・食欲が無い時
  • 疲労回復のサポートに
  • 風邪を引きやすい方
  • 便秘・むくみやすい方
  • 血圧が気になる方
  • コレステロールが気になる方
  • 美肌保持・乾燥肌予防
  • 薄毛予防・発毛サポート

唐辛子の主な成分・期待される効果

意外なことに唐辛子は栄養価が豊富でビタミンA、ビタミンE、ビタミンB2、カリウムや鉄分などのミネラルを豊富に含んでいます。勿論唐辛子は大量に食べられるものではないため栄養素の摂取という点ではあまり期待は出来ませんが、その代わりにカプサイシンという少量でも私達の身体に強い働きかけを持つと考えられる成分が含まれています。

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血行不良・冷え性軽減

トウガラシの代表成分であるカプサイシンは辛味の元となる存在でもあります。カプサイシンは人の体に入ると脳や脊髄などの中枢神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促します。アドレナリンは脂肪分解酵素リパーゼを活性化させ脂肪燃焼を盛んにする作用を持つことから、カプサイシンを摂取すると代謝が活発化することで一時的に体温上昇・発汗が促されると考えられています。

またカプサイシンは民間療法の中で温湿布のような形で用いられていたように、血管を拡張させて血行を促すことで皮膚温度を直接的に挙げる働きもあるのではないかと考えられています。このことから唐辛子は体を温める作用が高い食材とされており、体感的にもカッと身体が火照るような感覚を感じることが多いでしょう。ただし発汗後に汗を拭かないと、結果的に汗が蒸発する際に体を冷やすことになりますので冷え性の方は注意が必要です。またアドレナリン分泌を促すという性質上、過剰に摂取すると逆に血行不良を引き起こす可能性もあるため適量を心がけたほうが良いでしょう。

肥満予防・ダイエットサポート

唐辛子に含まれているカプサイシンはアドレナリン分泌を促すことで脂肪分解酵素を活性化させ、脂肪が燃焼されやすい状態を作ってくれると期待されています。ダイエットに取り入れられているのも、この働きによるためですね。カプサイシンを摂取した実験では抗肥満効果を持つ可能性も報告されていますが、唐辛子を食べただけで“運動無しで運動時と同じようにエネルギーを燃焼する”かについては意見が別れています。脂肪燃焼を促してくれる可能性は高いと考えられますから、唐辛子を振りかけて好き勝手に嗜好品を食べるというよりも、運動前に摂取したほうがダイエットには適しているでしょう。

2015年に発表されたオランダのマーストリヒト大学による実験では、カプサイシンを摂取したグループは胃腸が荒れて食欲抑えられるというような報告もなされています。同大学の報告では「体重減少にはある程度の効果が見られるが、減量後の体重維持には適さない」という見解もあるそうなので、あくまでも健康的なダイエットのサポートという位置付けで考えるようにしましょう。

食欲増進・疲労回復

唐辛子やその辛味成分であるカプサイシンは「胃腸に悪い」という印象を持たれがちですが、適量であれば唾液や胃液の分泌を活発にさせ食欲増進・消化促進をサポートする働きがあると考えられています。もちろんカプサイシンは刺激物質でもありますから、食べ過ぎは胃腸の粘膜を荒らすことになり下痢・胃食道逆流症などの原因ともなります。ただし少量であれば胃壁の保護作用があるとする説もありますから、料理に一振り程度かけてみると良いでしょう。

また唐辛子はビタミンA(β-カロテン)とビタミンEを豊富に含む食材でもあり、カプサイシンによる代謝向上・胃腸機能促進など合わせて夏バテ対策としても役立つと考えられています。暑い地域で唐辛子を使った料理が多いのも、夏バテ対策に高い効果が期待できる食材だからではないかという見解もあるそう。血行を促進し老廃物の排出を促して新陳代謝を高めることで疲労回復・疲れやすい体作りにも役立ってくれるでしょう。またカプサイシンが血行促進・白血球の働きを活発化する働きがあるとも考えられていますから、ビタミン類と合わせて風邪予防にも効果が期待されています。

むくみ・便秘対策

代謝・体温向上や発汗・血流促進などの働きが期待できるカプサイシンは、体全体の機能を高めることをサポートし老廃物の排出促進にも繋がるのではないかと期待されています。特に血行不良などの影響を受けやすい、むくみの軽減には役立つと考えられます。またカプサイシンは消化を促すだけではなく、腸を刺激して蠕動運動を促進させることで便秘改善効果もあると考えられています。冷えからも便秘やむくみは起きますので、温め効果と合わせてスッキリサポートとしても役立ってくれるでしょう。

高血圧・コレステロールケア

カプサイシンには生活習慣病の予防にも有効であると考えられています。血行を促進し、代謝がアップすることで老廃物の排泄を促すことができることに加え、唐辛子を料理に利用することで旨みが増し、塩分や油分の摂りすぎを防ぐことができるというメリットも期待できるでしょう。そのほかカプサイシンにはコレステロール値の上昇自体を抑える効果も報告されていますので、脂っこい食事や濃い目の味付けが好きな方は取り入れてみると良いでしょう。

美肌・美髪保持

唐辛子にはビタミンA(β-カロテン)とビタミンEが豊富でビタミンCも含まれています。これらビタミン類は抗酸化作用を持っていますし、カプサイシンによって分泌が促進されるアドレナリンは皮脂腺の新陳代謝を盛んにすることで皮脂分泌を調節する働きがあると考えられています。このため肌や皮脂の酸化を防ぎつつ、必要な油分をキープすることで肌を綺麗に保つ働きが期待されています。実際に摂取する量はごく微量ですから十分な補給源とは言えませんが、偶にお食事に振りかけてみても良いでしょう。

その他ちょっと意外なカプサイシンの効果としては、発毛促進効果も期待されています。外側からのケアに用いられることが多いですが、カプサイシンを摂取することでも頭皮の知覚神経が刺激されて発毛成長因子(IGF-1)の分泌を促進するのではないかと言われています。発毛成長因子の元となるイソフラボンと合わせて摂取すると良いのだとか。血行促進にもなるので、発毛だけでなく薄毛予防にも役立つと考えられています。ただし過剰な摂取はアドレナリン分泌が増えすぎる=薄毛の原因となるという指摘もなされています。

唐辛子の選び方・食べ方・注意点

唐辛子(カプサイシン)の過剰摂取は胃腸障害・肝臓障害を起こす危険性があり、またカプサイシン摂取によるアドレナリンの過剰分泌は大脳辺縁系にダメージを与え鬱や睡眠障害などの原因となる可能性があります。通常量(料理に薬味として使われている程度)の摂取であれば危険性は低いとされていますが、小さいお子さんは消化器系にダメージを受けやすいので使用に注意が必要です。またサプリメントなどで摂取する場合は用法用量を守るようにし、空腹時の摂取も控えようにしてください。

唐辛子の摂取量が多い国は胃癌・食道癌の発生率が高いという説あります。このためカプサイシンを食べすぎるとガンの発症リスクを高めると言われていますが、IARC(国際がん研究機関)によるとカプサイシンそのものについては発癌性リスクは無いとされています。ハッキリとは分かっていませんが、唐辛子摂取による発がん率の増加は貯蔵中に発生するカビが関係しているのではないかとの説が有力です。ただし他の物質との同時摂取で発癌を促進する可能性があることを示唆している報告もありますし、内臓や脳へのダメージがあることも指摘されていますから食べ過ぎには注意しましょう。

唐辛子のオススメ食べ合わせ

  • 唐辛子+納豆・大豆・豆腐
    ⇒血行促進・薄毛予防に
  • 唐辛子+納豆・トマト・酢
    ⇒血行促進・ダイエットに

唐辛子の活用方法・民間療法

トウガラシの果実をそのまま靴下の中に入れると保温効果があると言われており、唐辛子を練り込んだ商品なども販売されているようです。また鷹の爪(輪切り)をティーパックなどにいれ入浴剤にする方もいらっしゃるそう。ただし皮膚刺激がありますので、使用には注意が必要。全身浴ではなく足浴などの部分浴に用いたほうが良さそうです。

そのほか唐辛子に含まれているカプサイシンには殺菌作用があることから、熱帯魚などの白点病予防・初期段階の治療にも利用されています。米びつに入れたりするのも殺菌作用と虫除け効果が期待できるためだとか。

生薬としてのトウガラシ(蕃椒/バンショウ)の効能

辛味性健胃薬として食欲不振や消化不良などの胃腸トラブルに用いられています。また体を温める・発汗によって余分な水分を出す働きがあることからむくみ・感冒などのケアにも使われます。ただし体を温める働きが強いため、ほてり・のぼせがある方には適さないと考えられています。

その他には温湿布として身体の痛みのある場所に貼るという外用利用にも使われます。近年でもカプサイシンに鎮痛作用・疼痛改善効果なども報告されており、イタリアの研究チームによる実験ではカプサイシン配合のクリームをコメカミに塗ることで痛みが緩和されたという報告もあるそう。カプサイシンクリーム(軟膏)は痛みや痒みの改善のために日本でも取り入れられています。

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投稿日:2015/02/13 (更新)
by SlowBeauty