カボチャ(南瓜)の栄養成分・効果効能
|美肌・ダイエットに役立つが、食べ方に注意

南瓜(カボチャ)イメージ

南瓜(かぼちゃ)とは

和食として冬至かぼちゃなどの煮物をはじめサラダ・スープ・スイーツなど様々な食事に利用されている、日本でも誰もが知っているメジャーな野菜の一つ。北海道の郷土料理としてジャガイモを使った芋餅(いもだんご)が有名ですが、かぼちゃで作られる“カボチャ団子(餅)”も同じように親しまれています。ハロウィンのキャラクラーや、シンデレラのカボチャの馬車などその形状にも親しみがある存在ですね。食用は勿論ですが、キュウリメロンなどを栽培する際の接ぎ木の台として利用され、見えないところでも私たちの食生活を支えている植物でもあります。

カボチャはウリ科カボチャ属の総称です。英語では日本でカボチャという感覚で「pumpkin(パンプキン)」と呼ぶと思われがちですが、アメリカやカナダでパンプキンというとハロウィーンで使われる外側の皮がオレンジ色のものだけを指すそう。日本で一般的に食べられている外が緑色のカボチャなど果皮がオレンジでないものは「squash(スクウォッシュ)」という総称が利用されています。

かぼちゃは世界中で栽培され品種も非常に多くありますが、大まかにはモスカータ種・マキシマ種・ペポ種・ミキスタ種・フィシフォリア種の5つに分類されます。日本で栽培されているのはこのうち三種で、「日本かぼちゃ(モスカータ種)」「西洋かぼちゃ(マキシマ種)」「ペポかぼちゃ(ペポ種)」と呼ばれています。最も流通量が多いのは大型で甘味の強いホクホクした食感の「西洋かぼちゃ」で、俗に“栗かぼちゃ”と呼ばれるものがこれにあたります。日本かぼちゃは黒皮カボチャやバターナッツ、ペポかぼちゃは金糸瓜(そうめんかぼちゃ)やズッキーニなどが代表と言えるでしょう。

余談ですがハロウィンの体表とも言えるカボチャに中身をくり抜いて顔を付けた提灯“ジャック・オ・ランタン”は元々アイルランドでカブで作られていたものなのだとか。アメリカでアイルランド系移民の人々が生産の多かったカボチャを使うと、カブよりも加工が楽だったこともありそのまま定着したと言われています。カブ時代のジャック・オ・ランタンは私達が見慣れた三角形の目やギザギザの口ではなく、横長の楕円で眼と口を掘られたシュールなお顔。コミカルなキャラクターとして定着したのはカボチャのおかげかも知れません。

南瓜(かぼちゃ)に含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

かぼちゃには「日本かぼちゃ」「西洋かぼちゃ」「ペポかぼちゃ(そうめんかぼちゃ)」の3つ種類がありますが、一般的に流通しているものは西洋かぼちゃの分類に含まれます。3種の中では概ね西洋かぼちゃが栄養価的には優っており、特にβ-カロテン含有量については西洋かぼちゃが100gあたり3900μgなのに対し、日本かぼちゃ700μg・ぺぽかぼちゃ49μgと大きな差があります。

また西洋かぼちゃ100gあたり91ckal/炭水化物量20.6gとされているのに対し、日本かぼちゃは49kacl/炭水化物量10.9gとほぼ半分ぺぽかぼちゃは24ckal/炭水化物量6.1gとさらに少なくなっています。β-カロテンなどカロテノイド類含有量以外は西洋かぼちゃ・日本かぼちゃにそこまで大きな差はありませんので、カロリーや糖質を控えたい方は日本かぼちゃを選ぶと良いかもしれません。

カボチャはこんな方にオススメ

  • ビタミン不足が気になる方
  • 疲れやすい・虚弱体質の方
  • 活性酸素・老化が気になる
  • 若々しくありたい方
  • 目の疲れ・かすみがある方
  • PCやスマホを長時間使う方
  • 免疫力を高めたい方
  • 風邪・インフルエンザ予防に
  • 血行不良・貧血気味の方に
  • 冷え性・末端冷え性の緩和に
  • むくみ・便秘気味の方
  • 血糖値や血圧が高めの方に
  • 肌のアンチエイジングに
  • 乾燥肌・肌荒れの予防に
  • 口内炎の予防・改善促進

下記ではこうしたお悩みがある方にカボチャが良いとされる理由を詳しくご紹介します。カボチャにはいくつか種類がありますが、下記情報は最もポピュラーな西洋かぼちゃの栄養価を元に作成しています。

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エネルギー補給・疲労回復

カボチャはビタミンE、ビタミンB群、ビタミンC、β-カロテン、カルシウム、鉄分、カリウムなどビタミン・ミネラル類を豊富に含んでいます。三大栄養素の比率は炭水化物が多く糖質のエネルギー転換を助けるビタミンB1やマグネシウムも含まれていますので、栄養バランスの良いエネルギー源として世界中で親しまれています。

また炭水化物が多くデンプンに栄養成分がガードされている形になるためビタミンCやカリウムなど水溶性の成分が調理後時に流出しにくく、しっかりと摂取できるというメリットもあります。様々な栄養素をしっかりと補給できることもありカボチャは疲労回復や虚弱体質の改善にも役立つと考えられています。

酸化(老化)予防

カボチャは三大抗酸化ビタミンと呼ばれるビタミンE、ビタミンC、β-カロテン(ビタミンA)を豊富に含んでいます。含有量的にもβ-カロテン含有量は野菜類トップクラス、ビタミンEも100gあたり4.9mgと豊富ですし、ビタミンCは熱に強い性質がありますから補給源として役立ってくれるでしょう。ビタミンACEは合わせて摂取することで相乗効果により高い抗酸化作用を発揮すると言われています。

加えてカボチャにはビタミンEと合わせて摂取することで高い抗酸化作用を持つとされる「セレン」など抗酸化を助けるミネラルも含まれています。このため活性酸素によって引き起こされる老化(酸化)予防に高い効果があるとされ、酸化による内臓や筋肉の機能低下や免疫力低下などから起こる様々な病気の予防にも効果が期待されています。高い抗酸化作用からガン予防に役立つという説もあります。

目の疲れ・負担軽減

β-カロテンと同じカロテノイドに分類される「ルテイン」もカボチャには含まれています。ルテインは人の目(水晶体・黄斑部・網膜など)にも含まれており、紫外線から目を守る働きを担っているため“天然のサングラス”とも呼ばれている存在です。ルテインが減少すると眼球がダメージを受けやすくなり、視力低下や白内障・加齢黄斑変性などの眼病リスクが高まると言われています。

ルテインは紫外線だけではなく青色光(ブルーライト)の刺激から目をガードする働きもあると考えられているため、PCやスマホなどを長時間見ていることで起こる疲れ目の軽減、眼精疲労や視力低下などにも効果が期待されています。β-カロテンにも目の粘膜や網膜を健康に保つ働きがあり、疲れ目やドライアイなどの予防に役立つと言われています。仕事などで目を酷使している方や、目のかすみ・暗いところでものが見えにくくなったと感じる方にも役立ってくれるでしょう。

免疫力アップ・風邪予防

カボチャ(西洋かぼちゃ)は100gあたりβ-カロテンが3900μgと非常に多く含まれています。この含有量は野菜類でもトップクラスで、同グラムで比較するとピーマンの10倍・トマトやパパイアの約8倍にもなります。β-カロテンには体内でビタミンAに変換されることで、粘膜などの細胞を強化することでウィルスの侵入を抑制する働きが期待できます。加えてカボチャはビタミンC含有量も100gあたり43mgと豊富なうえ、ジャガイモなどと同様にデンプンに守られているため熱に強く摂取時の損失が少ないという利点もあります。ビタミンCも白血球の機能促進・抗ウイルス作用を持つインターフェロンの生成促進など免疫機能に関わる働きが期待できますから、相乗して風邪予防などに役立ってくれるでしょう。

β-カロテンやビタミンCは抗酸化作用を持つビタミンですし、カボチャには他にもビタミンEやセレンなどの抗酸化物質が含まれています。このため抗酸化作用によって体を酸化から守ることでも、免疫機能の正常化(免疫力低下予防)に役立つと考えられます。β-カロテンとビタミンCによる直接的な免疫力のサポートと、抗酸化作用が相乗して風邪やインフルエンザなどの感染症予防にも役立ってくれるでしょう。「冬至にかぼちゃを食べると風邪を引かない(健康でいられる)」と昔から取り入れられていたのも、おまじない的なものではなく理にかなっていると現代でも評価されています。

貧血・冷え性の改善

カボチャ自体の鉄分含有量は野菜の中でも中堅程度でさほど多い訳ではありませんが、植物性鉄分(非ヘム鉄)の吸収を促進するビタミンCを豊富に含んでいるため体内への吸収・利用率は高いと考えられます。際立って多くはないものの赤血球の形成を助ける葉酸・鉄分の運搬に利用される銅なども含まれていますので、貧血・鉄欠乏性貧血の予防に役立ってくれるでしょう。

カボチャは100gあたり4.9mgと野菜類トップクラスのビタミンE含有量を誇ります。ビタミンEは抗酸化作用のある「若返りのビタミン」としてよく知られていますが、末梢血管を拡張することで血液循環を整える働きもあり、血行不良による冷え性や肩こり・頭痛などの改善にも役立つとされている栄養素です。β-カロテンやビタミンCと合わせて抗酸化作用による血液サラサラ効果も期待できますし、ビタミンCはコラーゲンの生成を促すことで毛細血管を丈夫に保つ働きもあります。貧血改善と合わせて血行不良や冷え性、特に末端冷え性の改善に役立ってくれるでしょう。

むくみ・便秘の改善

かぼちゃもウリ科の食材の特徴成分と言えるカリウムが豊富に含まれています。100gあたりの含有量は430mgと野菜・果物類の中でもトップクラス。カリウムは味の濃い料理が好きな方や夏場など汗をかくことで失われやすい成分で、体内でのナトリウムの排泄を促進することでむくみの解消や高血圧の予防に有効とされています。とくに味の濃いものを食べた際のむくみ改善に役立つと考えられますが、血液循環をサポートするビタミンEや抗酸化物質も多く含まれていますので血行不良や冷えによって起こるむくみ軽減にも効果が期待できます。

またカボチャは食物繊維が多いという印象があり、便秘解消用に取り入れている方も多いかと思います。カボチャの食物繊維総量は100gあたり3.5gと皮付きのサツマイモを上回るほどで、野菜類の中では食物繊維が豊富な部類に入ります。不溶性・水溶性食物繊維のバランスとしては腸の蠕動運動を促進する働きのある不溶性食物繊維含有量が多いので、下痢になることが少ない方・出そうで出ない便秘状態が続く方・不規則な食生活が気になる方に特に向いているでしょう。

加熱調理後に冷やして食べた場合はデンプン質がレジスントスターチ(難消化性でんぷん)に変化して食物繊維として働くことからも高い便通改善効果が期待できますし、ビタミンCの働きと相乗して腸内環境を整えてくれるでしょう。貧血・血行不良の改善も、腸の機能を正常に整えることで便秘解消に繋がります。

生活習慣病予防・肥満予防

カボチャに含まれているβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEなどの抗酸化物質は活性酸素がコレステロールや中性脂肪を酸化させることで出来る“過酸化脂質”の生成抑制に役立ってくれます。過酸化脂質は血管内に付着することで血管の柔軟性を低下させてしまいます。この状態が悪化すると動脈硬化や脳・心筋梗塞などのリスクが高まると考えられています。カボチャにはナトリウム排出を促進することで血圧を安定させるカリウムも多く含まれていますから、高血圧気味の方・悪玉(LDL)コレステロールの数値が高めの方などの健康維持に役立ってくれるでしょう。

そのほかカボチャには膵臓の機能をサポートしてインシュリン分泌を促すという説もあります。インシュリン分泌説については賛否両論というところですが、自然な甘みで糖分が控えられる・食物繊維が糖質の吸収を抑制するなどの働きは期待できるでしょう。またカボチャサラダなど冷えた状態で食べることでデンプン質がレジスントスターチ(難消化性でんぷん)へと変化し、食物繊維と相乗して血糖値の上昇を抑える働きも期待できます。

いつもの食事を全く変えずにカボチャをプラスするのはあまりおすすめできませんが、ご飯のかさ増しや止められない甘味・お菓子の代わりにカボチャを取り入れると糖尿病予防やダイエットにも役立ちます。GI値も65と精白米よりは低く、代謝に関わるビタミンB群やミネラルの補給源にもなってくれるでしょう。

美肌維持・肌トラブル改善

カボチャには老化予防(抗酸化)の相乗効果が期待できるβ-カロテン(ビタミンA)・ビタミンC・ビタミンEを豊富に含む緑黄色野菜。目に良い色素成分という印象の強いルテインも抗酸化物質で、実験では摂取と塗布によって肌の水分量や弾力性・光保護作用の向上がみられたことが報告されています。ストレスや紫外線などによって過剰に生じる活性酸素は肌細胞を酸化させ、シミ・シワ・たるみなどお肌の老化現象も引き起こします。このためカボチャは内側からの紫外線ケアやアンチエイジングに役立つ食材としても期待されています。

またβ-カロテンは体内でビタミンAに変換されることで皮膚や粘膜を正常に保持し肌荒れや乾燥を防ぐ役割も果たしてくれます。ビタミンEは血液の流れをよくすることで肌へしっかりと栄養が行き渡るようにし、肌代謝・ターンオーバーの促進やくすみの解消に役立ちますし、ビタミンCはメラニン色素の生成を阻害したりコラーゲンの生成に関わるなどの働きも持っています。ビタミンACEの同時摂取はそれぞれのビタミンの持続時間を長くすると言われていますから、老化予防だけではなく乾燥肌や肌荒れなど肌トラブル全般の予防・改善に高い効果が期待できる美肌野菜と言えるでしょう。便秘による肌荒れやニキビ対策、ビタミン類補給による口内炎予防などにもなりますよ。

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南瓜(かぼちゃ)の選び方・食べ方・注意点

美肌成分であるβ‐カロテンとビタミンEを効率的に摂取したい場合は、油と一緒に調理をすると体内での吸収率をアップさせることができます。β-カロテンは皮の部分に豊富に含まれているので、皮は剥かずにそのまま使いましょう。捨ててしまう「わた」の部分は果肉部分の5倍ものβ‐カロテンが入っていますから、工夫して食べると良いでしょう。カボチャは実・皮・わた・種とすべての部分に余さず栄養素や薬効を含む、優秀な野菜と言われるのも納得ですね。

効果アップが期待出来るカボチャの食べ合わせ

南瓜(かぼちゃ)の雑学色々

カボチャの歴史

かぼちゃの原産地については諸説ありますが、中南米(メキシコなど)辺りとする説が現在は有力です。幾つかの地域ではトウモロコシよりも古い地層からカボチャが発見されていることから、かなり古い時代からかぼちゃの栽培が行われていたと推測されています。原種とも言える古い時代のかぼちゃは現在のように果肉部分が厚くなく水っぽいものだったため、主に種を食用とし、種の食用・外側の厚い皮の部分を容器として利用するのが主だったようです。

突然変異により果肉が厚く甘みのある種が出来てからは、それを栽培し数を増やしていくことで現在のかぼちゃに近いものが作られるようになります。ネイティブアメリカンの間ではトウモロコシ・カボチャ・豆は“3姉妹”と呼ばれる重要な作物だったと言われています。コロンブス到達以前のアメリカ大陸では勿論その他にも重要視されていた作物がありますが、この三つが注目されていたのはコンパニオンプランツとして組合せた共生栽培にあります。この栽培方法は近年再び理想的な農業法として注目されており、2009年に発行されたネイティブ・アメリカン硬貨(1ドルコイン)にもこの3姉妹の種を女性が蒔いている図案が採用されています。

コロンブスの新大陸到達によりかぼちゃはヨーロッパへと伝わり、世界中へと広がっていきます。日本にも1540年頃にカンボジアを経由したポルトガル船によって伝えられます。カボチャという呼び名もポルトガル語でカンボジアを表す「カンボジャ(Camboja)」が訛ったもの定着したとする説が有力です。この時伝わったかぼちゃは平たい形の「日本かぼちゃ」で、18世紀頃に日本(主に西日本地域)で本格的に栽培が行われる様になります。

現在主に食べられている「西洋かぼちゃ」は江戸時代末期頃にはアメリカから伝えられましたが、当時はまだ定着しなかったそうです。明治に入り再導入され、北海道や東北・長野などの寒冷地で大々的に栽培されるようになります。

カボチャ活用法・民間療法

かぼちゃを水で煮てドロドロにしたものを湿布にすると肋間神経痛や肋膜炎などの痛みを和げると言われています。またかぼちゃと小豆を一緒にやわらかく煮た「いとこ煮」は、かぼちゃと小豆の利尿効果が相乗された“むくみの特効薬”として食べられていたことがあるようです。

カボチャの種について

種は南瓜仁(なんかにん)、花は南瓜花(なんかか)として漢方の生薬に用いられ、かぼちゃの種は食欲増進、利尿、解毒、消炎、鎮痛、虫下し、かぼちゃの花には下痢の治療や乳の出をよくする薬として用いられています。

ペポカボチャ系統のものなど、そのまま食べられる品種でない限り手間はかかりますが、カボチャの種は生薬としてだけではなく栄養豊富なシード類としても注目されています。特に女性に不足しやすい鉄分や亜鉛をはじめマグネシウム・カリウムなどのミネラルが非常に多く含まれており、低糖質なこともあってダイエット食としても注目されています。

⇒カボチャの種はこちら

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