ズッキーニの栄養成分や効果効能
|ヘルシーで低カロリーなカボチャの仲間!

ズッキーニイメージ

ズッキーニとは

キュウリに似た緑色で細長い外見と、ナスに近いと称される独特の食感を持つズッキーニ。最近ではスーパーなどでも見かけるようになったものの、日本ではまだ馴染みの薄い野菜という認識の方も少なくないでしょう。呼称としても英語に準じたズッキーニ(ズキーニ)もしくはイタリア語のズッキーナよく使われていますが、人によってはフランス語“courgette(カージェット/クルジェット)”と呼ぶ方もいらっしゃいますね。英語・イタリア語・フランス語呼びがどれも日本で使われているように、ズッキーニはイタリアやフランスなどヨーロッパではポピュラーな食材です。

見た目からキュウリの仲間と思われがちなズッキーニですが、学名をCucurbita pepo L. ‘Melopepo’というカボチャの一種。余談ですが和名は「うりかぼちゃ」もしくは「つるなしかぼちゃ」とされていますよ。私達が目にするズッキーニは外皮が緑色でキュウリよりはやや太いものの縦長形状をしたイメージがありますが、実は様々な色や形の品種があります。日本でも最近流通し始めている黄色いズッキーニや球に近い形状もの、縦長ではありますがロマネスコズッキーナと呼ばれる縦に溝が入ったタイプや、濃淡で縞模様になっているタイプもあります。

各々品種名も付けられていますが、店頭で表記されることはほぼなく、縦長タイプであればグリーンズッキーニやイエローズッキーニ・丸い形のズッキーニであれば丸ズッキーニなど色や形状で区分されています。そのほか花を食べる“花ズッキーニ”という種類もあり、花の中に具材を詰めて炒める・揚げるなどして食べられています。日本では商品としての流通は少ないですが、家庭菜園で植えてみた場合などには花も試してみると良いかもしれません。

ズッキーニの代表的な料理とは南フランスの「ラタトゥイユ」もしくはイタリアの「カポナータ」という煮込み料理が挙げられ、そのほかトマトソース系のパスタや煮物類など洋食系レシピに使われることの多い存在。加熱して食べる印象が強いですが薄めにスライスすると生食もできますし、やや苦味があるので好き嫌いは別れるものの全体的な印象としては淡白なお野菜なので和風のお漬物・お味噌汁の具などにも活用することが出来ます。完熟する前に収穫する未成熟果(野菜)の一つで、通年流通していますが基本的に旬は初夏から夏。国内生産としては宮崎県と長野県が主産地となっています。

ズッキーニに含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

植物としてはカボチャの一種であるズッキーニですが、栄養価としては見た目と同様にキュウリに近い存在でカロリーも100gあたり14kcalとキュウリと同じ。低カロリーな食材ではあり、ビタミン・ミネラルを幅広く含みますがそれぞれの含有量は多くはありません。外皮の色から緑黄色野菜にも感じますが、β-カロテン含有量から淡色野菜に分類されています。

ズッキーニはこんな方にオススメ

  • むくみ・便秘気味の方
  • 血圧が気になる方
  • 動脈硬化・血栓の予防に
  • 抗酸化ビタミンの補給に
  • 若々しさのサポートに
  • 免疫力のサポートに
  • 風邪・夏バテ予防に
  • ダイエット中のお食事に
  • 美肌保持・乾燥肌予防に
  • 肌老化予防のサポートに

下記ではこうしたお悩みがある方にズッキーニが良いとされる理由や選び方・食べる時の注意点などをご紹介します。

むくみ・便秘予防

ズッキーニはミネラル類の中でカリウムを比較的多く含んでいることから、むくみ対策や高血圧予防に役立つと考えられています。カリウムは体内でナトリウムとバランスを取り合う性質があり、ナトリウム排出を促すことで体内の水分量を調節する・利尿効果を持つ成分でもあります。このためカリウムの補給は味の濃い食事をした後などナトリウム過多が原因とされるむくみ予防・改善に繋がるでしょう。ズッキーニのカリウム含有量は100gあたり320mgとなっており、同グラムのキュウリは200mg。カロリーは同じですからズッキーニの方がカリウム補給源として役立つのではないかという見解もありますよ。

またズッキーニの食物繊維含有量は1.3gと野菜類の中で多い部類ではありませんが、カロリーの低さを考えると十分に食物繊維補給源としても役立つと考えられます。食物繊維1.3gのうち不溶性食物繊維が1.1gと大半を占めていますので、不溶性食物繊維が便のかさを増やし腸を刺激することで蠕動運動促進効果が期待できるでしょう。水溶性食物繊維こそ少ないですが、便を柔らかくする・腸内で善玉菌の増加を助ける働きが期待されるビタミンCも含まれているためお腹のサポートにも役立ってくれるでしょう。

高血圧・動脈硬化予防

ナトリウム過多/カリウム不足はむくみの原因となるだけではなく、高血圧の原因となる可能性も認められています。これは塩辛い食事などによって血中ナトリウム濃度が上昇した際に、カリウムが不足していると体は血中ナトリウム濃度を保つために血液中に水分を取り込む……いわば水で希釈しようとする働きがあるため。血中ナトリウム濃度を保つために水分が取り込まれることで血液量が増える、それを送り出す心臓の負荷が大きくなり高血圧のリスクを高めると考えられています。淡白な味わいのズッキーニですからしっかりと味をつけてしまうと塩分摂取が多くなってしまう可能性もありますが、適切な調理法で摂取すればカリウム補給源として高血圧予防にも繋がるでしょう。

そのほかカボチャと比較するとかなり少なく感じますが、ズッキーニにも100gあたり330μgとβ-カロテン自体は含まれています。同じく豊富というほどではありませんが抗酸化ビタミンであるビタミンCとビタミンEも含まれていますから、抗酸化物質の補給によって過酸化脂質の蓄積を防ぎスムーズな血流を保つことからも高血圧予防に繋がると考えられます。また血管に過酸化脂質が蓄積して起こる動脈硬化・血栓の予防にも役立つと考えられます。

免疫力アップ・風邪予防

ズッキーニにはビタミンCとβ-カロテンが含まれているため、免疫機能のサポート・風邪やインフルエンザ予防としても役立つと考えられています。ビタミンCは白血球の働きを活発化したり、抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用が認められています。加えて自らが病原菌を攻撃する働きがあることも報告されており、免疫力の保持・強化にも役立つビタミンの一つとされています。

加えてビタミンCはコラーゲン生成を促す働きから細胞の繋がりを密にしてウィルスの侵入を防ぐ働きがあるのではないかと考えられていますし、β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換されることで呼吸器粘膜を修復・強化しウィスルの侵入を防ぐ働きがあると言われています。と言ってもズッキーニ100gあたりのビタミンC含有量は20mg・β-カロテンは330μgとどちらも多く含む食材ではありませから、ラタトゥィユの様に他の食材と組み合わせることでバランスよく摂取するようにすると良いでしょう。カリウムが多いため大量の汗をかいてカリウムが失われることで起こる夏バテの予防にも有効とされています。

ダイエットサポート

ビタミンやミネラルを幅広く含むものの、どれも豊富とは言い難いポジションであるズッキーニ。その反面、全体重量の約94%が水分で100gあたり14kcalとカロリーが低く、糖質量も1.5gとかなり低めになっています。このためダイエット中の食事のカサ増し・不足しがちな栄養素や食物繊維補給として見るとなかなか優秀な食材であると言えるでしょう。ダイエット中に多い便秘やむくみ予防にも繋がります。

ズッキーニにはビタミンB1,B2,B6,葉酸など代謝に関わるビタミンB群も含まれているため、献立に加えることで代謝低下予防に役立つとする説もあります。β-カロテン・ビタミンC・ビタミンEによる抗酸化作用も身体の正常な機能保持に繋がりますから、代謝低下を予防してくれるでしょう。ただし“食物繊維によりコレステロール低下や血糖値上昇を抑える”と紹介されているものもありますが、血糖値上昇抑制作用やコレステロールを下げる働きが報告されているのは水溶性食物繊維。ズッキーニに含まれている食物繊維は約9割が不溶性食物繊維であり水溶性食物繊維は100gあたり0.2gと少ないので、こうした働きは期待しないほうが確実でしょう。

美肌・アンチエイジング

ズッキーニに含まれているβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEは抗酸化作用を持つビタミンのため、肌細胞の酸化を防いで若々しい状態を維持する=アンチエイジングにも繋がると考えられます。β-カロテンは必要に応じて体内でビタミンAに変換されることで、皮膚や粘膜の維持や皮膚の新陳代謝向上にも働きかけてくれます。この働きからも皮膚のターンオーバー促進や若々しさの保持効果が期待できますし、肌のカサつき・乾燥やニキビなどの肌トラブルの予防や改善に繋がると考えられています。

加えてビタミンCも抗酸化以外にもコラーゲンの生成を促すことの両方から若々しくハリのある肌を作るサポートをしてくれるビタミンであり、シミやソバカスの原因となるメラニン色素を作るチロシナーゼの働きを防ぐことで紫外線対策や美白にも効果が期待されています。ビタミンACE(※ビタミンAはβ-カロテン)は合わせて摂取すると互いの体内持続時間を伸ばす相乗効果があるとも言われていますから、炒め物などに加えたりお漬物にしていつもの食事に加えると栄養補給をサポートしてくれるでしょう。

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ズッキーニの選び方・食べ方・注意点

ポピュラーな縦長型のズッキーニであれば太さが均一で、表面の色艶が良いものを選ぶようにします。ヘタに変色がなく、切り口に瑞々しさが残っているものが新鮮です。下側から鮮度が落ちやすいので下端にハリとツヤがあるかも確認するようにすると良いそうです。また大きいもの・太すぎるものは成長しすぎて味が落ちている場合もあるので注意が必要。見た目が大きいものではなく、手に持った時にズッシリと重さを感じるものを選ぶと良いでしょう。

ズッキーニは乾燥しやすい食材なので、新聞紙などで包んでからポリ袋に入れて保存するようにします。基本的には野菜室に入れて問題ありませんが、冷やしすぎでも味が落ちてしまうので20度以上にならない涼しい場所・冷暗所があればそちらに置いておくという方法もあります。カボチャと違ってあまり日持ちはしませんので3~4日中くらいには食べきるようにするのが確実です。

ズッキーニは皮むきなどの下処理はほぼ必要なく、軽く水洗いして切るだけでOKな野菜。塩をかけるか塩水につけるとアクが抜けて美味しくなるとも言われていますが、この手順は無くても問題ありません。基本的に加熱して食べることが多いですが、薄めにスライスすることで生食することも出来ます。黄色系のズッキーニは緑系よりも食感が柔らかく苦味も少ないので生食・漬物用などに適しています。β-カロテンの吸収率が良くなるように少量の油と組み合わせると良いでしょう。

ズッキーニやキュウリなどウリ科植物のヘタ付近には「ククルビタシン」という苦味成分が含まれています。食材として流通しているものはククルビタシンの含有量が少ない・少なくなるよう品種改良されていますが、稀にククルビタシン含有量が多く苦味・渋みを強く感じるものがあります。味の問題だけではなく経口摂取すると腹痛・下痢・嘔吐・手足のしびれなどの中毒症状を引き起こすことも報告されていますので、異常な苦さを感じた場合は摂取を避け廃棄するようにしてください。

効果アップが期待出来るズッキーニの食べ合わせ

ズッキーニの雑学色々

ズッキーニとカボチャの関係

カボチャは世界中で栽培され品種も非常に多くありますが、モスカータ種・マキシマ種・ペポ種・ミキスタ種・フィシフォリア種の5つに大別されます。日本で栽培されているのはこのうち三種で、「日本かぼちゃ(モスカータ種)」「西洋かぼちゃ(マキシマ種)」「ペポかぼちゃ(ペポ種)」と呼ばれています。最もポピュラーで“栗かぼちゃ”とも呼ばれているものは西洋かぼちゃ系統、黒皮カボチャやバターナッツなどが日本カボチャ系統になります。

そしてズッキーニが含まれているのがペポかぼちゃ系統となりますが、同じペポカボチャ系統としては日本でもお馴染みの果肉が細く麺状にほぐれる“金糸瓜(そうめんかぼちゃ)”、円盤状の形状が特徴的な“パティパンかぼちゃ(pattypan squash)”など多種多様。雑貨屋さんなどでも売られている「おもちゃカボチャ」と呼ばれているものも、大半はペポカボチャ系統だとか。

ズッキーニの歴史

ズッキーニというわけではなくカボチャ類全般に言えることですが、原種は中南米(メキシコなど)辺りにあったとする説が有力です。幾つかの地域ではトウモロコシよりも古い地層からカボチャが発見されていることから、かなり古い時代からかぼちゃの栽培が行われていたと推測されています。このカボチャの祖先は果皮が厚く果肉部分は薄くて水っぽかったと言われており、突然変異により果肉が厚く甘みのある種が出来たのをネイティブアメリカンの人々が栽培し増やしていったと考えられています。

コロンブスのアメリカ大陸到達後の16世紀頃になると、新大陸の食材としてカボチャはヨーロッパへと伝えられます。かぼちゃはヨーロッパから各地へと伝えられ比較的早い段階で世界中で食されるようになりますが、ズッキーニが登場するのはそれよりも随分後。ズッキーニと呼ばれる種類が確立したのは19世紀後半頃、イタリアでペポカボチャ系かぼちゃの品種改良が行われる中で誕生したと言われています。ズッキーニという呼び名もイタリア語でカボチャを意味する“zucca”に、小さいや可愛いを意味する接尾辞の“-ina”を付けてzucchinaなのだとか。

アメリカへは20世紀はじめ、おそらく1920年代ころにはイタリア系移民によって持ち込まれたのではないかと考えられています。この頃はフランスやイギリスでも存在は知られていたそうですが、水っぽさから食材としてはあまり評価されていなかったそう。1950年代から1960年代に頃になると料理研究家が取り上げたことなどから人気が高まり、各国のレシピに徐々に浸透していったそうです。日本で本格的な栽培が始まったのも1980年代からと新しいですし、アメリカの市場にズッキーニが流通するようになったのもここ30~40年くらいと言われていますから、世界的に見ても歴史の新しい食材と言えるかもしれませんね。