キウイフルーツとその栄養成分・効果効能
|酵素に期待される働き、緑肉と黄肉の違いは?

キウイフルーツイメージ

キウイフルーツとは

爽やかな印象のある甘酸っぱさや、一年を通して価格変動が少なくお手頃な価格で販売されていることもあり、老若問わずに人気のキウイフルーツ。半分に切ってスプーンで掬って手軽に食べられるので朝食や忙しい時のデザート代わりにも用いられていますし、簡単に食べられるのに「フルーツの王様」と呼ばれるほど栄養価が高い果物の一つであるのも嬉しいところですね。キウイのキャラクターがビタミンEや食物繊維の豊富さをPRするゼスプリ(Zespri)社のTVCMが放映されていることもあり、日本でも栄養補給に適した果物というイメージを持つ方が増えています。

産毛のような毛が生えた卵型の果実という個性的な外見を持つキウイフツールですが、植物としてはマタタビ科マタタビ属に分類される落葉蔓性植物。植物分類としては猫ちゃんが大好きなマタタビや猿梨(コクワ)などの仲間とされています。ちなみに広義での“キウイフルーツ”はマタタビ属の果実全体を指すとされており、狭義ではマタタビ属のうちヘイワード種(Actinidia deliciosa)のみを指します。ヘイワード種と言ってもピンと来ない方も多いと思いますが、日本で最もポピュラーな果肉が緑色でゴマのような黒い種子が放射状に並んでいるタイプのキウイフルーツがこのヘイワード系統の品種に該当します。

また広義での“キウイフルーツ”はマタタビ属の果実全体を指すとされるように、同じ種の中で品種が分かれているわけではなく別種の植物も「キウイ」として流通されています。近年流通量が増えている果肉が黄色いゴールデンキウイ/ゴールデンキウイはシナサルナシと呼ばれる学名Actinidia chinensis系統の品種とされています。シナサルナシ系統の代表的な品種としては黄肉種が多く挙げられますが、緑色の果肉をした品種もありますよ。そのほかアップルキウイ(魁蜜)やゼスプリゴールド(ホート16A)、中央部が赤いレインボーレッドなどもシナサルナシ系統の品種に含まれています。ちなみに近年スーパーフルーツとしても話題になっている親指サイズの“ベビーキウイ(キウイベリー/ミニキウイとも)”はサルナシ(学名:Actinidia arguta)の実のことです。

しっかりとした甘さを持つキウイは皮を剥く・半分に切ってそのまま食べるのがポピュラーで、料理すると言ってもジャムやコンポート・お菓子類に入れるくらいと思われがち。しかし細かく摩り下ろして大根おろしと和えるだけでも立派なソースになりますし、サラダの具材としても使えます。パイナップルと同じくお肉を柔らかくするための下ごしらえなどにも活用できる食材なので、フルーツを食べる習慣があまりない方も食事レシピに取り入れてみると良いかもしれません。手軽に食べられるドライフルーツの流通量も増えていますね。

キウイフルーツに含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

キウイフルーツにビタミンC・ビタミンE、カリウム、食物繊維、クエン酸、リンゴ酸などの栄養素を豊富に含む果物です。またタンパク質分解酵素のアクチニジンや葉緑素(クロロフィル)、クエルシトリンやケンフェロールなどのポリフェノールも含まれていることで様々な健康メリットが期待されています。

キウイは大きく緑肉種と黄肉種がありますが、下記では『日本食品標準成分表』に緑肉種として記載されている数値を参考に作成しています。黄肉種との栄養価の違いについては後記の黄肉種キウイについても御覧ください。ちなみに100gあたりのカロリーは緑肉種53kcal、黄肉種59kcal。

キウイフルーツはこんな方にオススメ

    • 疲労・疲労感の軽減に
    • ビタミンC補給源として
    • 抗酸化を心がけている方
    • 内側からアンチエイジングに
    • 生活習慣病の予防に
    • 免疫力向上・風邪予防に
  • ストレス抵抗力アップに
  • 便秘・むくみ対策として
  • 腸内フローラを整えたい方
  • 血行が悪いと感じる方
  • 肌を若々しく保ちたい方
  • 肌荒れ予防・美肌サポートに

下記ではこうしたお悩みがある方にキウイが良いとされる理由や、消化酵素について・グリーンキウイとゴールドキウイ(黄肉種)との違いなどをご紹介します。

疲労回復・栄養補給

キウイフルーツに含まれる栄養成分の中でも特に多いといえるのがビタミンC。100gあたりのビタミンC含有量は69mgとフルーツ類の中でトップクラスで、イチゴオレンジよりもビタミンCを多く含んでいます。ビタミンCは抗酸化作用を持つビタミンとして知られていますが、そのほか副腎機能やエネルギー代謝をサポートしてくれている存在でもあります。キウイには果糖などの糖質、クエン酸やリンゴ酸などのエネルギー転換を促進する有機酸類も含まれているため、相乗して疲労・疲労感の改善が期待されています。

またキウイにはプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)の一種であるアクチニジンが含まれていることから、肉・魚などと合わせて摂取することで消化を助けてくれる働きも期待されています。アクチニジンが体内でもタンパク質分解を助けるかは賛否が分かれますが、キウイはたんぱく質の代謝に必要なビタミンB6の含有量も果物類としては多い部類。ビタミンCには鉄分などのミネラルの吸収を助ける働きもありますから、キウイそのものの栄養価と同時期に摂取した栄養吸収を助ける両方の面から栄養補給をサポートしてくれると考えられます。

抗酸化・生活習慣病予防

キウイにはビタミンCに加えてビタミンEやポリフェノールなど抗酸化作用を持つ成分が多く含まれていることが注目されています。活性酸素は体の様々な細胞を酸化させることで老化や病気の発祥リスクを高めると考えられていますが、その中でも代表的なのが血中脂質が酸化した物質が蓄積し血管を狭めることで起こる動脈硬化や高血圧。キウイには抗酸化物質以外にもコレステロール排出を促す水溶性食物繊維、ナトリウムの排泄を促し血圧の上昇を抑えるカリウムなども含まれていますから、相乗して高血圧や動脈硬化予防をサポートしてくれるでしょう。

また抗酸化物質の総称としてスカベンジャーという言葉が使われていますが、さらにスカベンジャーY,Xと呼ばれる2種類に分けられてます。スカベンジャー(Y)は直接活性酸素に働きかけ、スカベンジャー(X)は(Y)を活性酸素と結びつける役割を持ち、両方が揃わないと活性酸素除去に至らないとする説もあります。キウイにはスカベンジャー(X)とスカベンジャー(Y)両方が含まれていると言われており、優れた抗酸化フルーツとしても注目されているようです。

風邪・インフルエンザ予防

キウイフルーツに豊富に含まれているビタミンCは抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用や白血球の強化・自らが病原菌を攻撃する働きを持つなど、免疫機能のサポートに関する報告もなされている存在。また間接的な働きではありますが、コラーゲン生成を促すことでウイルスの侵入を抑制する働きも期待できることから、免疫力を保つ為に摂取しておきたいビタミンと考えられています。

同時にビタミンCは抗酸化物質であり、キウイには同じく抗酸化作用を持つビタミンEなども豊富に含まれているため酸化ダメージによる免疫機能の低下予防する働きも期待できます。消化を助けて栄養吸収をサポートしてくれること・キウイ自体にも様々な栄養素が含まれていることから回復サポートにも役立ってくれるでしょう。こうした働きからキウイフルーツは風邪などの感染症の予防・回復に役立つ果物としても親しまれています。

ストレス対策

ビタミンCは副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成にも関係するビタミン。ストレス下で分泌されることが多いため別名「抗ストレスホルモン」とも呼ばれる副腎皮質ホルモンは、分泌量が増えるとビタミンCの消費が激しくなることが報告されています。副腎皮質ホルモンの原料成分であるビタミンCが足りない場合はストレスに対しての反応が取れにくくなるため、ビタミンC補給することはストレス耐性を高めることに繋がると考えられ“ストレスと戦うビタミン”とも称されています。

ニュージーランドのオタゴ大学からは「1日2個のキウイを食べると憂鬱感が軽減し、やる気も上がる」という研究結果が報告されており、キウイのビタミンCが脳内神経伝達物質を活性化させるのではないか・自律神経を整えるのにも役立つのではないかという説もあります。抗酸化作用もストレスによって生じた活性酸素を抑制することで疲労感などの悪影響軽減に繋がる可能性がありますね。

便秘・腸内フローラ改善

キウイフルーツは100gあたり2.5g、同グラムで比較するとバナナの2倍以上の食物繊維を含んでいます。キウイ一つでバナナ2本分の食物繊維が補給できると言われるのもこのためですね。食物繊維が豊富なだけではなく、100gあたり不溶性食物繊維1.8gに対して水溶性食物繊維が0.7gとペクチンなどの水溶性食物繊維が多く含まれていることも特徴。水溶性食物繊維は便に水分を含ませ排泄しやすい状態にするほか、腸内の善玉菌を増やし腸内フローラのバランスを良くするサポートをしてくれます。ビタミンCも便を柔らかくする・腸内善玉菌の活発化効果があると考えられていますから、相乗効果も期待できそうですね。

不溶性食物繊維は蠕動運動を促す働きがありますから、便通促進と腸内環境改善両方の効果が期待できるでしょう。また緑肉種キウイにはクロロフィル(葉緑素)が含まれていることも注目されています。クロロフィルは食物繊維の約5000分の1と非常に小さいため、小腸絨毛の奥に蓄積した有害物質・金属類(水銀や鉛)などを取り除く働きがあると考えられています。この働きからクロロフィルはデトックス成分として注目されていますから、食物繊維と相乗して便秘の解消・腸を綺麗に保つ働きも期待できるでしょう。

冷え・むくみの軽減

キウイフルーツは100gあたり290mgとカリウムを比較的多く含むことから、高血圧予防だけではなくむくみの軽減効果も期待されています。私達の身体は塩辛い食事などによってナトリウム摂取量が増えると、身体は血中ナトリウム濃度を保つため血液に水分を取り込む=簡単に言うと水で薄めようとする性質があります。カリウムは体内の過剰なナトリウムの排泄を促すと共に水分の排泄も促進することから、むくみ改善に役立つと考えられています。

加えてキウイにはカリウムの運搬を助けたり体液循環をサポートしてくれるマグネシウムも含まれており、血流サポート効果が期待されるビタミンEも100gあたり1.3mgと豊富。クロロフィル(葉緑素)も酸素や血液の循環を助ける働きが期待されており貧血や血行不良軽減に役立つのではないかと考えられていますから、血行不良に起因するタイプのむくみ軽減にも効果が期待できるでしょう。血液循環サポートのほか代謝を促す成分も含まれていますから、冷え性の軽減に繋がる可能性もあります。

美肌・アンチエイジング

抗酸化物質(スカベンジャー)を豊富に含み、高い抗酸化作用が期待されているキウイはお肌など外見のアンチエイジングをサポートしてくれる果物としても注目されています。紫外線やストレス・加齢などで生じる活性酸素を抑制することで肌細胞の酸化を抑え、シワやタルミなどの予防に役立ってくれるでしょう。ビタミンCは抗酸化作用作用以外にコラーゲン生成促進を持つとされていますし、ビタミンEには血管を広げ血行を良くすることで肌くすみの解消・肌新陳代謝向上などの働きも期待されています。肌に栄養が行き渡りコラーゲンがしっかりと作られることからも、健康で若々しい肌の保持をサポートしてくれるでしょう。

そのほかビタミンCはメラニン色素の生成に関わるチロシナーゼの働きを阻害することでシミ予防・メラニン色素還元による美白にも役立つとされています。美肌作りのベースとして支持されていますし、体内に留めておける時間が短いのでこまめに取り入れたい存在でもありますね。間接的な働きとはなりますが食物繊維やクロロフィルによる腸内環境の改善やデトックス効果も、肌荒れ・くすみなどの肌トラブル軽減に繋がります。

女性の体サポートについて

キウイに含まれているビタミンEは血行促進効果による冷え性の改善効果以外に、ホルモンバランスの改善効果があると考えられています。このためホルモンバランスの乱れからくる更年期障害や月経前症候群(PMS)・月経トラブルなど女性特有の不調軽減効果が期待されていますが、キウイのビタミンE含有量は100gあたり1.3mg。果物としては多い部類に入りますが、成人女性一日の摂取目安量は6.0mgですので、よほど偏った食生活をしている方でなければキウイを食べてホルモンバランス改善に繋がるとは考えないほうが無難でしょう。

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黄肉種キウイについて

キウイフルーツには多くの品種がありますが、大まかには果肉の色で緑肉種(グリーンキウイ)・黄肉種(ゴールドキウイ)と分けられています。ゴールドキウイの方が酸味が少なく食べやすいことが特徴とされており、食感も柔らかめ・種の食感が目立ちにくいものが多いと言われています。

栄養価の面で緑肉種と大きく異なるのがビタミンC含有量で、黄肉種は100gあたり140mgとおよそ2倍。β-カロテン含有量も66μgと多くなっています。このためビタミンCをたっぷり摂りたいという方・疲労やストレスが気になるという方には黄肉種の方が適していると言われています。

その反面、黄肉種の食物繊維総量は100gあたり1.4gと、3.0gのグリーンキウイの約半分となっていますから食物繊維補給源として摂取したい場合は緑肉種の方が確実でしょう。ただし水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランスとして見るとゴールドキウイは水溶性食物繊維が多い傾向にあるのでお腹を壊しやすい方・便がカチカチになるタイプの便秘の方は黄肉種系の方が適していると考えられます。

そのほかにはカルシウム含有量は100gあたり緑肉種33mg・黄肉種17mgと差があるくらいで、それ以外の栄養成分含有量に大きな差はありません。またご紹介した数値は『日本食品標準成分表』に記載されているものであり、品種・収穫地等によっても若干の差があると考えられます。

キウイフルーツの選び方・食べ方・注意点

キウイのポリフェノールは種子と果皮に多く含まれていることが分かっており、抗酸化物質の補給を心がける場合は皮ごと食べたほうが良いと言われています。大産地のニュージーランドではキウイは皮ごと食べるのがポピュラーなのだとか。慣れないと産毛の食感が気になりますんので、はじめて試す場合は産毛の短かい種類から食べてみることをおすすめします。皮との境目が最も甘い部分のなので甘さも強く感じますよ。

キウイを選ぶ際は外皮に傷・部分的に柔らかくなっている部位がない綺麗なものを選ぶようにします。キウイは追熟する果物のため未成熟状態で収穫していますから店頭での熟し度合いはそこまでに気にする必要はありませんが、完熟したサインとしては頭とお尻を押してみて少し凹むくらいの弾力感があること・ほんのりと香ることが挙げられています。キウイは熟すほどビタミンCが多くなると言われていますから、硬めのものを購入した場合は追熟させましょう。常温で置いておくだけでも追熟しますが、早く食べたい時にはバナナやりんごと一緒に袋に入れておくと良いでしょう。

品種にもよりますがキウイフルーツを生のままゼリーにしようするとアクチニジンの働きによってゼラチンが固まりらないと言われています。寒天を使うか、キウイを加熱して酵素の働きを無くすようにすると上手くいきます。またキウイフルーツに牛乳やヨーグルトを混ぜる場合も、時間を置くと強い苦味が生じるため注意が必要。

効果アップが期待出来るキウイの食べ合わせ

キウイフルーツの雑学色々

キウイフルーツの歴史

キウイフルーツの原産地とされる中国では、キウイの原種と言える果実を古くから食用や薬用に利用してきたと伝えられています。中国の薬学書である『本草綱目』にも「風熱による関節の痛み、中風による肢体の麻痺、白髪を黒髪にする、痔を治す」などキウイの薬効が記されているそうです。ちなみにキウイは漢字で書くと“彌猴桃(びとうこう)”となり、名前の由来には見た目が猿のうずくまった姿に似ていること・申が好んで食べる果実だったなどの説があります。ただし中国でも利用はされていたものの野生のキウイを採取していただけで、栽培は行われていなかったと考えられています。

キウイフルーツの栽培や世界的な普及のきっかけとなったのは、1904年にニュージーランド人の女性が中国から「ヤンタオ」と呼ばれていたキウイフルーツの先祖の種子を本国に持ち帰ったことと言われています。この種子は植物学者によって試験的に栽培され、1910年頃にはこの実が付いた事が記録されています。当初ニュージーランドでこの果実は“chinese gooseberry(チャイニーズグーズベリー)”と呼ばれていました。

1920~30年頃からは品種改良が試みられるようになり、種苗生産業者のヘイワード・ライト氏が緑色の果肉の品種の開発に成功します。現在私達が食べているヘイワード種と言うのは彼の功績をたたえて命名されたのだとか。この果実がキウイフルーツと呼ばれるようになった時期については諸説あるようですが、1950年頃に国外への輸出が多くなったことで元々の中国種と区別をつけるため、ニュージーランドの果物野菜輸出企業のターナー・アンド・ グロワーズ(Turners and Growers)社が呼び始めたのではないかと言われています。

名前の由来はニュージーランドの国鳥キウイバードの幼鳥の姿に外見が似ているため、『キウイ』の名を取ってキウイフルーツ(kiwifruit)としたそう。茶色っぽくて毛の生えた外見は中国で猿に、ニュージーランドではキウイバードに例えられたというわけですね。余談ですが日本では単に“キウイ”と呼ぶことが多いですが、主産地であるニュージーランドではキウイ鳥もしくはキウイの人々と混同するので短縮せずキウイフルーツと呼ぶのが一般的だそうです。

1960年体にはアメリカやイタリアでもキウイの本格的な栽培がスタートし、1964年には初めて日本にもアメリカからキウイが輸入されました。1970年以降となると日本でも栽培が行われるようになります。元々キウイフルーツはミカンなどの余剰対策として導入されたそうですが、ニュージーランドと国産の収穫時期が被らないことも幸いし、ミカンよりキウイフルーツの方が栽培に適した地域ではキウイ栽培の方が主力になっていったのだとか。日本では栽培の歴史が新しい果物ですが国内で新品種も作り出されており、安定した人気を持つ果物の一つとしての地位を確立しています。

キウイフルーツ活用法・民間療法

キウイ・キャベツ・りんごをミキサーでジュースにして飲むと美肌作りに良いと言われています。便通の改善に役立つ・ダイエットに良いという声もあるそう。

キウイフルーツを舌の上でしばらく転がすようにしてから食べると、舌苔の除去ができると言われています。