温州みかんの栄養成分や効果効能
|健康・美容両方に嬉しい! 皮やスジにも注目…

ミカン(温州みかん)イメージ

ミカン(温州みかん)とは

日本では最もポピュラーな柑橘類とも称されるのが温州みかん。単に「みかん」と言った場合は温州みかんのことを指していると言っても過言ではないでしょうし、日本を代表的する果物の一つとも称されています。好きな果物ランキングでもベスト5に入るくらい、日本では定番での存在。ジューシーで柑橘類の中では酸味が少ないことに加え、価格が比較的安いこと・手で剥ける手軽さなども支持されている理由と言えるかもしれません。

そのまま剥いて食べるかシロップ付けやコンポートにする・ジュースにするなど“ミカンそのもの”を活かした食べ方をされることが多いですが、ソースにして肉や魚料理にかけるなどメインの料理にも活用されています。またミカン産地でありポンジュースでも有名な愛媛県では、みかんジュースをダシの代わりに入れて炊く「みかんご飯」が食べられていることが紹介されて話題となりましたね。みかんご飯は極端な例ですが、冷凍みかん・焼きみかんなど地域によってポピュラーだと思っている食べ方や皮の剥き方などに違いがあるとも言われています。

植物分類ではミカン科ミカン属に分類され、学名は和名が種子名としてそのまま使われCitrus unshiu。温州みかんは大きく極早生・早生・中生・普通・晩生の5つに分類され、品種数は100を軽く超えます。ちなみに和歌山県の“有田みかん”や“愛媛みかん”など産地の名前を付けて呼ばれるものもありますが、これらもほとんどが温州みかんです。例外と言えるは紀州みかん(Citrus kinokuni)もしくは交配種くらいでしょう。

温州みかんは極早生温州みかんであれば9月から10月頃に収穫され、晩生温州みかんは3月頃まで流通しています。とは言え最も流通が多いのは12~1月頃となっていますから、別名“冬みかん”とも呼ばれている通り冬の果物の代表格と言えます。こたつでみかん、というのも冬の定番ですね。

風邪気味の時にはみかん・焼きみかんを食べるなどの民間療法も各地にあり、冬の果物・ビタミン補給源として重宝されてきたことがうかがえます。余談ですが漢方に使われる生薬“陳皮”は本来マンダリンオレンジの果皮を干したものを指しますが、日本薬局方では温州みかんの果皮も用いられています。この温州みかんの皮は七味唐辛子の材料にも使われていますし、健康茶のようにして飲んだり、入浴剤のようにして使ったりと様々に利用されています。

ミカン(温州みかん)に含まれる栄養や成分に期待できる働き・巷で言われる効果効能の理由とは?

『日本食品標準成分表』では温州みかんについていくつかの記載がありますが、下記では“じょうのう/普通温州/生”の数値を元に紹介させていただきます。ちなみに「じょうのう」というのは半月形をしたミカンの房の小袋(薄皮部分)を、「砂じょう」はツブツブしたオレンジ色の果肉部分のみを指します。温州みかんであればじょうのうごと食べる機会が多く、オレンジなどは剥いて砂じょうのみを食べる機会が多いでしょう。100gあたりのカロリーは46kcal。

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ミカンはこんな方にオススメ

  • 疲労回復・疲労感軽減に
  • ストレスが多いと感じる
  • 血行が悪いと感じる
  • 冷え性・末端冷え性に
  • 免疫力を整えたい方
  • 花粉症などのアレルギー軽減に
  • 風邪予防・初期症状のケアに
  • 便秘気味・むくみやすい方
  • 腸内フローラを整えたい
  • 若々しさを保ちたい
  • 血圧が気になる
  • 生活習慣病の予防に
  • 閉経後の骨粗鬆症予防に
  • 肌のアンチエイジングに
  • シミやハリの低下が気になる
  • 美肌を目指している方に

下記ではこうしたお悩みがある方にミカンが適していると言われる理由や、ミカンのスジ・皮などに含まれる成分について詳しくご紹介します。

疲労回復・ストレス対策

温州みかんはビタミンCやクエン酸を含むことから疲労回復に役立つ果物とされています。クエン酸は名前からも想像できるように代謝を行うTCAサイクル(クエン酸回路)の構成物質であり、クエン酸などの有機酸を外側から補うことは代謝の活発化に繋がると考えられています。温州みかんにはブドウ糖などの糖質も含まれていますから、エネルギー源としてや疲労回復促進をサポートしてくれるでしょう。ビタミンCも抗酸化作用を持つこと・エネルギーを作り出すカルニチンの合成に関わることなどから疲労回復をサポートしてくれると考えられています。

またビタミンCは副腎皮質ホルモンや神経伝達物質の合成にも関係するビタミン。特に副腎皮質ホルモンはストレス下で分泌されることが多いため別名「抗ストレスホルモン」とも呼ばれており、ストレスなどにより分泌量が増えるとビタミンCの消費も激しくなります。原料が足りない場合はストレスに対しての反応が取れにくくなるため、ビタミンCは“ストレスと戦うビタミン”とも称されています。温州みかんにはオレンジ同様にリラックスやリフレッシュ効果が報告されているリモネンなどの精油成分も含まれていますから、相乗してストレスを緩和・ストレス耐性を高める働きが期待できます。

ちなみに温州みかんのビタミンC含有量は100gあたり32mgと際立って多いわけではありませんが、小袋(じょうのう)や筋(維管束)にはヘスペリジンが多く含まれています。ヘスペリジンはビタミンCを安定化させて吸収を高める・持続時間を伸ばすなどの働きがあることから“ビタミンP”とも呼ばれているポリフェノール。特に加工せずにそのまま食べることが多い果物でもありますから、ナチュラルなビタミンC補給源として役立ってくれるでしょう。ビタミンC含有量はオレンジの方が高いですが、小袋やスジ部分も丸ごと食べられることから温州みかんの方がバランスよくビタミンCとビタミンPを補給できるという説もあります。

血行不良・冷え性軽減

温州みかんに期待されている働きの中には血行促進・血液サラサラ効果や冷えの改善なども挙げらていますが、これはヘスペリジンの働きが大きいと考えられます。ヘスペリジンはビタミンPの一つとしてビタミンCの働きを助け抗酸化やコラーゲン生成をサポートする以外に、毛細血管を広げて血液を隅々まで行き渡らせる働きもあると考えられています。人に吸収されやすい酵素処理ヘスペリジンを使った江崎グリコ株式会社の実験では皮膚表面温度回復・冷え緩和の可能性があることも報告されています。

そのほか温州みかんにはβ-カロテンや同じくカロテノイドに分類されているβ-クリプトキサンチン、ビタミンCなどの抗酸化物質も含まれています。これら成分は直接的に血流を促すものではありませんが、過酸化脂質の生成を抑制し血管・血液の状態を保つことでスムーズな血液循環をサポートしてくれます。これら成分の働きで温州みかんは血行不良や冷え性の方にも適した果物とされています。ただし東洋医学的な食品の分類はミカンは体を冷やす食品(陰性食品)に分類されており、食べ過ぎると体を冷やす可能性もあるとされています。

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免疫力向上・アレルギー軽減

ビタミンCは抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用や白血球の強化・自らが病原菌を攻撃する働きを持つなど、免疫力の保持・強化に関する報告が多くなされているビタミンでもあります。加えて温州みかんにはβ-カロテンやβ-クリプトキサンチンも含まれています。β-クリプトキサンチンは血中のIgM・IgA濃度の上昇やインターフェロンの生成促進効果が報告されていることから、直接的な免疫力への働きかけがあると考えられています。

また温州みかんに含まれているヘスペリジンはビタミンCと共にコラーゲン生成を促し末梢血管を丈夫に保つほか、末梢血管の透過性を調節する作用もあります。アレルギー反応によって血管透過性が高くなり過ぎることが炎症を悪化させる原因の一つに数えられていることから、末梢血管の透過性を調節するペスペリジンの摂取はアレルギー症状を予防・軽減に繋がるのではないかと考えられています。ビタミンCやβ-クリプトキサンチンなどの抗酸化物質も炎症部位に発生した活性酸素を除去・抑制することで、アレルギー症状の悪化抑制効果が期待されています。

風邪予防・症状緩和

ビタミンCやβ-クリプトキサンチンによる免疫力向上に加え、ヘスペリジン(ビタミンP)とビタミンCは協力して働きコラーゲン生成を促すことで様々な細胞を密に繋ぎウィルスの侵入を抑制することにも繋がると考えられます。温州みかんのβ-カロテン含有量はさほど多くありませんが、β-クリプトキサンチンもプロビタミンAであり必要に応じて体内でビタミンAへと変換されます。このため皮膚や粘膜を保持・強化することにも役立つと考えられますから、ビタミンC・ビタミンPの働きと合わせて風邪などの感染症予防に役立ってくれるでしょう。

これらの成分は抗酸化作用を持つ成分でもありますから、酸化による免疫力低下を防ぐ働きも期待できます。また温州みかん特有の成分である“シネフィリン”は気管支の筋肉を弛緩させる働きがあるとされており、喉に関係する風邪の症状緩和に役立つとする説もあります。精油成分のリモネンにも消化吸収促進・食欲増進などの働きがあると考えられています。ヘスペリジンによる体を温める働きも期待できますから、と共にミカン(温州みかん)が風邪予防・回復サポートに取り入れられてきたのも納得ですね。

便秘・むくみ対策

温州みかんの食物繊維量は100gあたり1.0gと果物全体で見ても“下の上”くらいの位置で、特別多いというわけではありません。しかしペクチンなどの水溶性食物が0.5gと多く、食物繊維総量の半分を占めているという特徴があります。水溶性食物は水分を含んでゲル化することで便の硬さを調節する働きのほか、腸内善玉菌の増殖を助けることで腸内フローラのバランスを整える働きもあります。加えて便を柔らかく保つ・腸内善玉菌のエサになる働きを持つとされるビタミンCも温州みかんには豊富に含まれていますから、相乗してお腹の調子を整える・腸内フローラの改善効果が期待できるでしょう。

また血流改善や血管透過性を適度に保つ働きがあるヘスペリジンを含むことから、むくみの改善にも役立つと考えられます。特に血行不良や冷えに起因するタイプのむくみ軽減に効果が期待できます。ただし温州みかんのカリウム含有量は100gあたり150mgと果物類の中でも特別多いわけではありませんので、カリウムを補給したい方は別の食材を選んだほうが効率が良いでしょう。

 

次ページでは温州みかんを食べることで期待できる美容面でのメリット・ミカンの皮やスジも食べたほうが良いと言われている理由やオススメの食べ合わせを紹介していきます。

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