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【棗椰子】ナツメヤシ/デーツの栄養・効果

デーツ/ナツメヤシイメージ
  1. デーツとは
    1. デーツの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. デーツの栄養・効果
    1. デーツの注意点
  3. デーツの活用方法

デーツ/ナツメヤシとは

ドライフルーツコーナでもその大きさから目を引く存在のデーツ。日本では英語の“Date”からデーツと呼ばれることが多いですが、ナツメヤシの実であることから「ナツメヤシ」とも呼ばれています。ちなみに日本では特に区別されていませんが400種以上の品種があり、アラビア語では未熟で緑色のものはキムリ・熟したものはルターブ・完熟したものはタムルなど色や熟度に応じて17個くらいの呼び方があるそう。中東地域を中心に栄養源として食されてきましたが、近年は美容・健康維持に良い果物として世界的に注目されています。

日本では古くから生薬・果物として利用されてきたナツメ(棗)に果実が似ていることからナツメヤシと名付けられたそうですが、英語の場合は逆にデーツに似た実をつける植物としてナツメを“チャイニーズデーツ(Chinese-date)”と呼ぶことがあります。名前からも分かるように、特に乾燥状態の実の形状が似ています。しかし植物分類上はナツメがクロウメモドキ目であるのに対しナツメヤシはヤシ目と離れた存在ですし、数粒くらいずつ実をつけるナツメに対し、デーツは鈴なりに果実が付きます。遠目に見ると大量に沢庵用の大根を干している光景にも似ています。

風味もナツメがさっぱり系であるのに比べ、デーツはねっとりとした食感に強い甘味があるのが特徴です。デーツが人気を集めているのもこの「甘み」が大きく関係しています。マクロビオティックやローフードなどではクッキーやマフィンなどのお菓子に砂糖の代わりに入れたり、アサイーボウルに加えて甘味ととろみを加えるなど「天然甘味料」として注目されています。デーツ100%のデーツシロップも流通しており、煮物や照り焼きなど和食に応用する方もいらっしゃいます。
ダイエットや健康に気は使っているけど甘味無しは耐えられない…そんな女性のわがままを叶えてくれるフルーツ・ナチュラルな甘味料として、パワーフルーツ・クレオパトラの美容食・奇跡の果実などという冠言葉付きで紹介され、日本でも人気が上昇しています。

デーツ/ナツメヤシの歴史

ナツメヤシはメソポタミア・エジプトなどの古代文明において紀元前6千年紀には既に栽培が行われていたと考えられます。栽培の歴史が古いため原産地・自然分布域についてはハッキリしていませんが、北アフリカからペルシャ湾沿岸あたりを原産とする説が有力です。そのまま食用とするほか、古代エジプトではワインの原料としても利用されていたのではないかと考えられています。今よりも栽培技術などが未発達であった紀元前数千年頃、特に乾燥地帯においては重要な食料であった言えるでしょう。

宗教とも深い関わりがあり、イスラム教の聖典コーランでは「神の与えた食物」と記載されているそうですし、旧約聖書でエデンの園に生えその実を食べることで永遠の命を得るとされる「生命の木(カバラではセフィロトの木)」のモデル植物がナツメヤシではないかとも考えられています。そのほかデーツは妊娠中の聖母マリアが食べていた、預言者ムハンマドが好んだ食べ物の一つなどとも信じられているそうです。イスラムの断食「ラマダーン」期間中の日没後に最初に取る食材であることも知られているように、ナツメヤシの実や葉は現在でもユダヤ教・キリスト教・イスラム教で祭事などに利用されています。

デーツ/ナツメヤシはこんな方にオススメ

  • ストレスが多い
  • イライラしやすい
  • ミネラル不足が気になる
  • 貧血気味の方
  • 妊娠中の栄養補給に
  • 便秘・むくみの緩和に
  • ダイエットのお供に
  • 甘いものが好きな方
  • 血糖値が気になる方
  • 白砂糖を使いたくない方
  • 老化を予防したい方
  • 美肌作り・ニキビ予防に

デーツ/ナツメヤシの主な栄養・期待される効果

デーツは糖質含有率が高いもののミネラルの宝庫と言われるほどミネラルが豊富で、特にカリウムや鉄分の補給源として女性に親しまれています。またビタミンEやビタミンB・パントテン酸などのビタミン類も含まれています。カロリーは100gあたり266kcal、一日に3粒程度の摂取が推奨されています。

【エネルギー補給源として】

ダイエットに良い果物・ドライフルーツとして紹介される事の多いデーツですが、栄養価的に見た場合はダイエット食というよりもエネルギー源、ヘルシーフルーツというよりもパワーフルーツという言葉の方があてはまります。全体の7割以上を炭水化物が占め、ブドウ糖と果糖が主成分であることからエネルギー転換の早い=即効性のある栄養源と言えます。病後の回復食などにも適しているでしょう。

乾燥地帯に住む人たちにとってデーツは日本人の持つ「果物」というイメージではなく、主食(炭水化物源食物)のような感覚で食されることも多いと言われています。遊牧生活を送るベドウィンの人々は乾燥デーツと乳製品を主食として過酷な旅に耐えるとも言われていますから、優れた栄養源であることは間違いないでしょう。ラマダン明けにジュースとして飲まれるのも宗教的な意味合いだけではなく、吸収効率の良いエネルギー源であることも大きいと考えられます。

【貧血予防・妊娠中の方に】

デーツ(乾燥)100g中に0.8gの鉄分、19μgの葉酸を含んでいます。鉄分・亜鉛含有量はプルーンにやや劣るものの、ヘモグロビンの原料となる鉄分をはじめ、赤血球の新生・胎児の発育に利用される葉酸、丈夫な赤血球を作るために必要な亜鉛も摂取できることから貧血の予防・妊娠中の栄養補給に良い果物とされています。ちなみにイランでは“妊娠中に毎日2~3個のデーツを食べて生んだ子は丈夫に育つ”という言い伝えもあるのだとか。

ただし乾燥同グラムで比較した場合、鉄分・葉酸・亜鉛の含有量ともに「ナツメ」の方が上回っています。鉄分や亜鉛は約2倍、葉酸については7倍の含有量がありますので、特に甘さは必要ないという方・少しでも多く貧血改善成分を補給したいという方はナツメの摂取がオススメです。鉄分をしっかりと摂りたい場合はレーズン(鉄分2.3mg/100g)も適しています。※ドライフルーツは実際に100g摂取するものではありませんから、何を食べるにしろ不足を緩和するものとして利用しましょう。

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【ストレス耐性アップ・精神安定】

デーツは水溶性のビタミンの一種でビタミンB5とも呼ばれるパントテン酸を比較的多く含んでいます。パントテン酸はエネルギー代謝・様々な酵素の合成に関与し、神経細胞の合成や神経伝達とも関わりがあると考えられています。また副腎皮質ホルモンの合成を助けることでストレス耐性を高める働きもありますから、心と体の健康維持に欠かせないビタミンと言えるでしょう。

パントテン酸以外にもデーツには不足することでイライラや鬱・不眠など精神的なトラブルを引き起こすと考えられるカルシウム、ハッピーホルモンと呼ばれるセロトニンを生成するのに必要なほか様々な酵素の働きを助けるマグネシウムなどのミネラルも含まれています。パントテン酸やミネラルの不足改善に役立つため、精神的ストレスへの耐性向上(抗ストレス)・不眠や胃痛などストレス性の不調緩和に役立ってくれるでしょう。

漢方で情緒不安定な際などに役立つとされる「大棗」ことナツメがよく知られていますが、パントテン酸・カルシウム・マグネシウムの含有量だけで見ると実はデーツの方が上。貧血予防の場合はナツメの方が適していると考えられますが、逆にカルシウム・マグネシウムの摂取をメインに考えるならナツメよりもデーツの方が補給源としては適していると考えられます。

【便秘・むくみの改善】

デーツは食物繊維を100g中7gと多く含んでいます。バナナ1本(100g)の食物繊維料が1.1gくらいですから、デーツ3粒程度(20g)でバナナ1本分の食物繊維量を上回ってしまいます。またデーツに含まれているマグネシウムも便通改善に効果が期待できる成分です。マグネシウムはは便に水分を含ませて排泄しやすい状態にする・排便を促す作用のあり、便秘薬としても利用されている成分。食物繊維と相乗することで便秘解消に役立ってくれるでしょう。

そのほか100gあたり550mgとカリウムを比較的多く含んでいます。カリウムは体内のナトリウムや水分バランスの調整に役立つ成分で利尿作用もあることから、デーツはむくみ改善にも効果が期待出来ると言われています。

【ダイエットのサポートに】

デーツはダイエット中に不足しがちなミネラルや食物繊維を補給できることからデトックス効果や代謝を高めるなどの働きがあると考えられています。加えて「すごく甘い割には太りにくい」というの点に魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。

デーツはGI値が47(乾燥デーツの場合)と低いため、血糖値が急激に上昇しない=インスリンが脂肪細胞に糖を蓄積しにくいのです。糖質は脳に満腹感・満足感を与えると考えられているので反動のドガ食いや甘いもの欲求の抑えにもなってくれるでしょう。甘みをしっかりと感じられる素材ですから、フードプロセッサーなどでペースト状にしたり、市販されているデーツペースト・デーツシロップを砂糖代わりに利用することで自然と糖の量を抑えることも出来ます。

デーツは糖質含有率が高い果物ですが、果糖とブドウ糖が主体でショ糖(スクロース)はほとんど含んでいないという特徴があります。ショ糖というのはブドウ糖と果糖が結合した二糖類で、白砂糖などの「糖」として知られています。ショ糖については様々な健康被害の現況だと言う方もいれば、極端な健康信者(もしくは販売者)が過剰に煽っているもので過剰摂取しなければさほど影響はないとする説など賛否両論ですが、デーツはショ糖を含まないため“安心性の高い甘味料”としても評価されています。

【美肌・アンチエイジングに】

デーツには色素成分で抗酸化作用があるβ-カロテン、若返りのビタミンと呼ばれるビタミンEなどの抗酸化成分が含まれています。パントテン酸もコラーゲンを産む線維芽細胞を活性化させる・コラーゲンの生成に必要なビタミンCの働きをサポートする働きがありますから、抗酸化成分と相乗して肌のアンチエイジングにも役立ってくれるでしょう。

コラーゲンは肌にハリを与えるためシワやたるみを防ぐなど若々しい肌の維持には欠かせない成分ですし、お肌を外部の刺激から保護することで肌荒れを防ぐ役割も担っています。パントテン酸にはコラーゲンの生成を助けるだけではなく皮脂の分泌量を抑制したりストレスへの抵抗力を高める働きがありますし、抗酸化成分によって過酸化脂質の生成が抑制効果も期待できます。またβ-カロテンは体内でビタミンAに変換されることで肌のターンオーバーを正常化し、皮膚のキメやバリア機能を整える働きもあります。

これらの働きからニキビ予防や改善、出来てしまったシミ改善促進、肌のキメを整えるなどの働きにも期待出来ると考えられます。デーツは肌荒れ予防・肌のアンチエイジングなど総合的に美肌作りに役立つ食材と言えます。

デーツ/ナツメヤシの注意点

太りにくいと言っても糖質ですから、ダイエットに利用するのであれば朝ごはんなど早い時間帯に食べたほうが良いでしょう。大量摂取は肥満の原因となりますので、美味しくても食べ好きには注意。中東では主食(炭水化物源)として食べられている果物であることを肝に銘じておきましょう。

また糖質の代謝を助けるビタミンB1が豊富から大丈夫とする説は信じない方が無難です。デーツのビタミンB1は100g中0.07mgで、生のグレープフルーツやパイナップル100gと同じくらいですし、実際は100gも食べませんので多いというほどではありません。

免疫力アップ・二日酔い緩和等について

デーツは亜鉛を含んでいることから、アルコール分解を促進する・免疫力アップに良い・性機能を維持する(女性のホルモンバランスを整える・精子を増やす)・インスリンを作ることで糖尿病予防に役立つ、などの働きがあると紹介されることもあります。亜鉛は300種以上の酵素に関わる必須ミネラルで、紹介されているような働きを含む様々な働きを持つことは認められています。

デーツ100g中の亜鉛含有量は0.4mgと確かに果物の中では含有量が多い部類に属します。しかし一日に食べる推奨量は3個くらいですから、20gとして計算した場合でも摂取的出来る亜鉛の量は0.08mg。ちなみに一日の成人女子推奨量は7mgですから、「デーツを食べたから亜鉛補給はOK」と思わない方が良いでしょう。亜鉛に限らず不足しがちな栄養素を手軽に摂取できるという点でデーツは優れています。しかし少量のデーツを取り入れるだけで栄養不足・偏りを解消出来るわけではありませんから、栄養バランスのとれた食生活を心がけるようにしてください。

デーツ/ナツメヤシ活用方法

あらかじめドライデーツをぬるま湯でもどし、少量水を加えながらミキサーなどにかけてピューレを作っておくと甘味料として重宝します。乾燥デーツは量販店や輸入食品店で見かけることも多くなりましたしドライフルーツの中では買いやすい価格なので、デーツシロップのお寄り寄せはコスパ的に…という方にも自作がオススメです。冷凍保存もできるようですし、牛乳やヨーグルトなどに手軽に混ぜやすいのでデーツ習慣を続けやすくもなります。

ドライデーツにはビタミンCが含まれていませんから、美肌やアンチエイジング効果を期待する場合はスムージーの材料に加えるなどの利用がオススメです。

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投稿日:2016/04/15 (更新)
by SlowBeauty