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【枸杞子】クコの実/ゴジベリーの栄養・効果

クコの実(ゴジベリー)イメージ

クコの実(ゴジベリー)とは

中華料理で杏仁豆腐やお粥の上などに乗せられている小さな赤い粒、クコの実。目を引く鮮やかな赤色がアクセントとなっているだけではなく、薬膳料理・食べる生薬というイメージを持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。クコの実は東アジア~中央アジアの伝統医学で生薬として用いられてきた食材で、中医学ではクコの果実を“枸杞子”として使うだけではなく、葉を“枸杞葉(天草精)”、根皮を“地骨皮”として余すところなく使っているのだとか。

植物としてはナス科クコ属い分類される低木で、同属の植物は約100種あります。日本でもクコは北海道から沖縄まで全域に分布しています。アジアの民間医療で使われてはいた以外あまり注目されることの無かった果実ですが、近年はスーパーフード(スーパーフルーツ)の一つとして欧米でも注目される存在となりました。スーパーフルーツというとアサイーやカムカムなど日本で馴染みのなかった果物という印象を持たれがちですが、クコの実・カカオ・ザクロなども含まれています。

少し前までは「杏仁豆腐の上の謎の赤い実(美味しくはない)」「おばあちゃんの知恵袋・薬膳が好きな人が使う」というような認識でしたが、スーパーフードに数えられ世界のセレブ達がエイジングケアに取り入れていること・大手化粧品メーカーの資生堂がクコの実の美白効果を発表したことなどから美容食材として注目されています。メディアでは食べるエステ・食べるパック・美容液フードなどと表現されていることもあるほど。クコの実を配合したサプリや化粧品などもありますね。

最近はクコの実ではなく「ゴジベリー(Goji berry)」と呼ばれていますが、このgojiというのは中国語の枸杞の発音をそのまま使ったものとされています。何となくクコの実だとイメージがよろしくないと考えた日本のメディアが欧米からの逆輸入的に取り入れたのかもしれません。そのほか英語圏ではウルフベリー(Wolf berry)とも言われています。人によってはチベットやヒマラヤ産の高級品をゴジベリー・それ以外の安価なものをウルフベリーと呼び分ける方もいらっしゃるそうですが、ゴジベリーとウルフベリーの明確な区分はなそう。

クコの実の歴史

クコの実は東アジア、中国からチベットあたりのエリアが原産と考えられています。中国では3000~4000年以上も昔から漢方薬や民間薬として珍重されてきた存在で、紀元前に書かれた中国最古の詩篇『詩経』にもクコの実を摘む記述があるそう。また中国最古の薬学書とされる『神農本草経』では“上品”に格付けされており、古い時代から非常に有用な薬効植物と考えられていたことがうかがえます。この時既に命を養う不老長寿の名薬であるとも考えられていたのだとか。中国だけではなく、インドのアーユルヴェーダをはじめチベット・ネパールなどでもクコの実は生薬(薬用植物)として用いられているようです。

中国では延命効果や不老長寿だけではなく精力増進効果があることから「旅に出る夫にクコの実を食べさせるな」と言い伝えがあったり、ライチ好きで有名な世界三大美女の一人“楊貴妃”も美しさを保つために一日3粒のクコの実を欠かさなかったなどの伝説が残っています。また富裕層の女性たちは長寿のためだけではなく若々しさや美しさを保つためにクコを使ったお茶を飲んでいたとも言われており、古い時代から高い美容効果をもたらす食材して女性に支持されていたと考えられています。

日本にクコの実が伝わったのは平安時代以前と考えられています。平安時代前期の天皇である文徳天皇はクコの実の栽培専用の庭園を持っていたと言われており、このクコの実庭園の管理人は120歳まで長生きしたという伝説もあります。不老長寿の妙薬として重宝していた中国から伝えられたものですし、日本でも薬効高い食材として評価されていたことがうかがえるエピソードですね。ちなみに生薬の知識が豊富であり、健康オタクとも言われている徳川家康もクコの実を愛用していたおとが伝えられています。江戸時代の貝原益軒が『大和本草』の中で「最良の薬菜」と絶賛していますから、クコの実は常に健康食品の上位に君臨したいたと言えそうです。

クコの実はこんな方にオススメ

  • 滋養強壮・疲労回復
  • 貧血・鉄分不足が気になる方
  • 胃腸を健康に保ちたい
  • 免疫力を高めたい・風邪予防
  • 老化予防(アンチエイジング)
  • 血圧が気になる方に
  • 生活習慣病の予防に
  • 冷え性気味の方に
  • ダイエットのサポートとして
  • ストレスが多いと感じる方
  • 疲れ目・ドライアイ対策に
  • 視力低下・眼病の予防に
  • ホルモンバランスが気になる方
  • 肌のアンチエイジングに
  • 美白・透明感アップに
  • シミ・紫外線対策に
  • 乾燥肌軽減・ターンオーバー促進
  • 髪を綺麗に保ちたい方

クコの実(ゴジベリー)の主な栄養・期待される効果

クコの実は100種類以上の栄養を含むこと・抗酸化作用が高いことからスーパーフード(スーパーフルーツ)と呼ばれています。豊富なカロテノイドを筆頭に、アミノ酸やビタミンB群、鉄分やカルシウムなどの各種ミネラル、食物繊維などの補給源として注目されています。

※クコの実の成分含有量については日本食品標準成分表に記載がなく、各販売メーカー・情報サイトによって大きく異なっています。当サイトでは『USDA National Nutrient data base』に記載されている乾燥クコの実(Goji berries, dried)の数値を参考に記載させていただいておりますが、目安程度にお考え下さい。

栄養補給・免疫力向上

クコの実は様々な栄養素を含むこと・滋養強壮効果が期待されるアルカロイドを含むことなどから強壮や疲労回復に役立つと考えられています。またクコの実には胃の負担軽減効果が期待されるアミノ酸のベタイン(トリメチルグリシン)、下痢止めに有効とされるタンニンなども含まれています。これらの成分によって胃腸の調子を整えることからも、栄養補給に繋がるでしょう。鉄分が100gあたり6.80mgとドライフルーツの中でもかなり多くなっていますから、貧血気味の方にも適していると考えられます。

加えてクコの実にはビタミンCやβ-カロテンなど免疫力の保持・向上に役立つビタミン類も含まれています。ビタミンCは自らが病原菌を攻撃する働きがあるほか、抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用が認められています。また間接的な働きとして、コラーゲン生成促進によるウイルス侵入抑制・抗酸化作用による免疫力低下予防なども期待できます。β-カロテンもビタミンAとして働くことで免疫強化に役立ってくれますから、栄養補給と合わせて免疫力向上・風邪予防としても役立ってくれるでしょう。

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老化・生活習慣病予防

クコの実が注目を浴びるきっかけとなったのは抗酸化作用が高い=アンチエイジングに役立つ食材であるという点では無いでしょうか。かつて抗酸化力の指標として利用されていたORAC(活性酸素吸収能力)においては25,300とトップ30位内に入るほど高い数値を獲得しており、クルミやパプリカよりも抗酸化力は上という位置付けであったのだとか。

成分としてもβ-カロテン・ルテイン・ゼアキサンチンなどのカロテノイド類、ルチンやタンニンなどのポリフェノール類、ビタミンCが多く含まれていることが分かっています。これらの抗酸化成分が相乗して働くことで高い抗酸化力を発揮し、活性酸素による酸化から生じる様々な老化現象や病気の予防に高い効果が期待できます。古くは「不死の実」「不老不死の名薬」と言われていたのも納得ですね。

加えてルチンやビタミンCはコラーゲン生成を促すことで血管を丈夫に靭やかに保つ働きもありますし、クコの実には悪玉コレステロールを減少させる働きが期待されている植物ステロール(β-シトステロール)も含まれています。このためクコの実は高血圧や動脈硬化をはじめとする生活習慣病予防にもや役立つと考えられています。そのほか血糖値を整えインシュリンの働きを良く働きがあり糖尿病予防に良い・ベタインを含むため脂肪肝や肝硬変予防に役立つとする説もあります。中医学ではⅡ型糖尿病の治療に用いることもあるそうです。

冷え性軽減・肥満予防

クコの実に含まれているルチンなどのビタミンPと呼ばれるフラボノイドは、抗酸化作用だけではなく血行促進にも役立つと考えられています。これはピタミンPがビタミンCと協力してコラーゲンの生成を高め毛細血管を強化したり、抗酸化作用によってスムーズな血流を保ってくれると考えられるため。鉄分含有量が高く貧血対策に良いことと合わせて、冷え症の軽減や血行不良に起因する肩こり・むくみなどの改善効果が期待されています。ただし中医学の考え方では体を冷やす食材に分類されていますから、あくまでもサポート用として少量を取り入れるようにして下さい。

またクコの実には代謝に関わるビタミンB群が含まれているとされていますし、代謝・筋力アップなどに関わるアルギニン酸やグルタミン酸・アスパラギン酸などのアミノ酸も含まれています。同じくアミノ酸であるベタインも脂肪排出促進や、肝臓で解毒作用のあるグルタチオンの産生を助けることでデトックス力を高めるなどの働きがが期待されています。こららの成分の働きから脂肪蓄積予防・代謝向上によってダイエットのサポートとしても期待されています。

抗ストレス・集中力向上

クコの実に含まれているビタミンCはアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールなど、ストレス下で分泌されることため抗ストレスホルモンとも呼ばれる「副腎皮質ホルモン」の合成にも関わる存在です。このためビタミンCはストレス・紫外線・タバコやお酒のほかに有酸素運動やPCやスマホの使用でも消費されると言われており、現代人にとっては消費が激しいビタミンの一つとも言える存在。消費が多くなり不足することで副腎皮質ホルモンの生成・分泌が低下してしまいますから、ビタミンCの補給はストレス抵抗力アップやストレス軽減に繋がると考えられています。

そのほかベタインもグリシンと似た構造を持つため睡眠の質の改善や認知症の改善に役立つ可能性があることが報告されており、ゴジベリージュースを二週間摂取した実験でも集中力が高まる・睡眠の質が上がるという報告もなされています。アジアでは民間療法でクコの実を睡眠改善に取り入れている国もあるそうですので、ストレスやストレス性の不調がある方もクコの実を取り入れてみると良いかもしれません。

目の疲れ軽減・視機能保持

クコの実に豊富に含まれているβ-カロテンから変換されるビタミンAは網膜で光を感知するロドプシンの生成にも利用されています。このため不足なく補うことで目の疲れの緩和・視界をクリアにするなどの働きが期待できると考えられています。またビタミンAは目や呼吸器などの粘膜を正常に保持する働きもありますし、β-カロテンは抗酸化作用によって目のダメージを軽減する働きもあります。

同じくカロテノイドに分類される色素成分ゼアキサンチンは目の黄斑部に存在する成分であり、強い抗酸化作用を持つため活性酸素にって水晶体が酸化しおこる白内障などの目の老化・黄斑変性症予防に効果が期待されています。またゼアキサンチンは紫外線やパソコンやスマホから発せられる青色光(ブルーライト)のような、活性酸素を発生させる光を吸収することで目を守る働きもあると考えられています。

こうした働きを持つβ-カロテンやゼアキサンチンを豊富に含むクコの実は、視力低下や白内障・緑内障予防など目の健康保持にも役立つと考えられています。その期待度の高さは「飲む目薬」とも称されるほど。ゼアキサンチンの働きも含まれていますから老化が気になる方だけではなく、パソコン・スマホ・テレビなどを見ている時間が長い方、目の酷使が気になる方にも適しているでしょう。

女性特有の不調軽減

クコの実に含まれている植物ステロールの一種“β-シトステロール”は悪玉コレステロールの低減以外に、女性ホルモンのバランスを整える働きも期待されています。明確なことは分かっていないそうですが女性のPMS(月経前症候群)・更年期症状の予防や緩和に有効である可能性も報告されていることから、ホルモンバランスの乱れによる女性の不調の改善にもクコの実は役立つのではないかと考えられています。

そのほかベタインにも月経促進作用があるのではないかとする見解もあり、β-シトステロールと合わせて月経不順の改善などにも効果が期待されています。直接的な女性の体への働きかけについては曖昧な点も多いですが、貧血対策・冷え性対策に役立つという点でも生理痛や月経不順の軽減に役立ってくれるでしょう。

美肌・アンチエイジング

カロテノイドやポリフェノールなどの抗酸化物質を豊富に含むクコの実は活性酸素によって引き起こされるシワ・シミ・たるみなどの肌老化予防にも高い効果が期待されています。ベタインにも肝臓で解毒・抗酸化作用のあるグルタチオンの産生を助けてくれる働きがありますから、身体自体の持つ抗酸化力アップにも繋がるでしょう。
またビタミンCやタンニンなどはシミの原因となるメラニン色素を生成する「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑制し、メラニン色素の生成・沈着を抑制する働きもあります。資生堂さんの実験ではクコの実エキスを摂取してから紫外線を浴びると紫外線による損傷・色素沈着が軽減されることも報告されており、内側からの紫外線対策・美白食材としても高い効果が期待されています。

加えてビタミンCやルチンなどのビタミンP類はコラーゲン生成を促進する働きがありますし、クコの実はコラーゲン生成促進効果のあるヒドロキシプロリンの合成する働きがあるとも言われています。さらにクコの実エキスにはコラーゲンを分解してしまうタンパク質分解酵素“コラゲナーゼ”の活性を阻害する作用があることも報告されています。このことからコラーゲン合成を促すだけではなく体内のコラーゲンを守ると働きあると考えられ、生成促進と減少防止ダブルの機能によってシミやシワ・たるみなどの改善が期待されています。β-カロテンから変換されるビタミンAも皮膚の保持や新陳代謝向上などに関わっていますから、乾燥肌や角質化・ゴワつきなどの改善にも効果が期待できるでしょう。

鉄分の補給や血行促進から肌のくすみ軽減・新陳代謝促進などに繋がること、抗酸化・コラーゲン生成促進・血行促進作用から美髪効果も期待できることなどもあり、クコの実は美容食材として高く評価されています。

乾燥クコの実のビタミンCについて

クコの実はオレンジの100倍のビタミンCを含む果実として紹介されることもありますが、ドライゴジベリー(乾燥クコの実)の場合そこまでビタミンCは多くありません。オレンジ100gあたりのビタミンC含有量は日本食品標準成分表では40mgとされていますが、USDA記載のドライゴジベリー(乾燥クコの実)のビタミンC含有量は48.4mg。メーカーや製法によっても差があると言われていますが、多くても100mgあたり70~80mgくらいではないかと推測されています。ビタミンC補給源として過度な期待はしないようにしましょう。

クコの実(ゴジベリー)の選び方・食べ方・注意点

クコの実は女性ホルモンへの働きかけを持つ可能性があるため、妊娠中・授乳中の摂取は控えたほうが確実です。また血圧を下げる働きが強いので低血圧の方は摂取量に注意が必要という説・血糖値を下げる働きがあるので低血糖を起こす危険性があることなども指摘されています。医薬品との相互作用なども考えられますので、持病がある方や医薬品を茯苓中の方は医師に相談してから摂取するようにしましょう。

特に健康に問題がない方でも食べ過ぎるとお腹を壊す・胃に不快感を覚えるなどのデメリットがあります。そのため一日の摂取量としては10粒程度が推奨されており、多くても20粒以内にすべきという見解が主流です。胃腸サポートに有用とも言われていますが、元々消化器が弱い方は負担がかかりすぎるので3~5粒程度から始めると無難です。極稀にアレルギーを起こす方もいらっしゃるそうなので体調に変化があれば無理をして続けず、不快感が大きい場合は病院で診断してもらいましょう。

クコの実は多くのドライフルーツのように甘さはなく、独特の臭みが若干舌に残るものもあります。メーカーによっても味に差があるため、ネットで購入する場合はレビューを参考にすると良いでしょう。食べにくい場合はカレーなど味の濃い料理に入れるか、酢や酒に漬け込むと使いやすいでしょう。ドライフルーツとして買ったものでも、水で戻してから砂糖を加えて煮るとジャムを作ることも出来ます。

クコの実のオススメ食べ合わせ

  • クコの実+黒米・ブロッコリー・ピタヤ
    ⇒アンチエイジングに
  • クコの実+トマト・カボチャ・アボカド
    ⇒肌老化予防・美白に
  • クコの実+ブルーベリー・ほうれん草
    ⇒疲れ目のケアに
  • クコの実+サクランボ・豚肉・クルミ
    ⇒めまい・虚弱体質の改善に

クコの実(ゴジベリー)の民間療法

クコの実を酢とハチミツに漬け込み1~2日置いた「クコ酢漬け」は、疲れ目解消・老眼予防に効果があると言われています。酒につけて薬酒を作るというバージョンもありますが、どちらも漬け込むのに使ったクコの実を捨てずに食べるのがポイントなのだそう。

生理痛や生理中に感じる足腰のだるさ・めまいなどの軽減には、クコの実と鶏肉を煮込んだスープを飲むと良いとされています。ナツメ・杜仲などを加えるとより高い効果が期待できるそう。薬膳というと作るのが大変そうというイメージがありますが、レトルトのサムゲタンでもクコの実が入っているものがありますから取り入れてみると良いかもしれません。

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投稿日:2014/09/10 (更新)
by SlowBeauty