春菊(菊菜)とその栄養成分・効果効能
|β-カロテンは勿論、香りも健康サポートに役立つ?!

食べ物辞典:春菊

独特の芳香と苦味から好き嫌いが分かれるものの、鍋のアクセントとして定番の春菊。サラダ・ナムル・炒めものなどにも活用されていますし、葉は加熱しないほうが苦くならないという性質もあります。栄養価としてはβ-カロテンが豊富な緑黄色野菜として抗酸化や風邪予防をサポートしてくれると考えられますし、カルシウムなどのミネラルも豊富。好き嫌いが分かれる芳香にもリラックス効果や消化機能サポートなどの働きが期待されていますよ。そんな春菊の歴史、期待される健康メリットなどについて詳しくご紹介します。

春菊/菊菜のイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:春菊(しゅんぎく)/菊菜(きくな)
英語:Japanese-green/crowndaisy chrysanthemumなど

春菊(菊菜)のプロフイール

春菊とは

すき焼きや鍋料理の定番として親しまれている一方で、独特の香りと苦味から苦手な方も珍しくない春菊。一般的に葉野菜には分類されていますが、品種によっては香味野菜の方に含めても良いほど個性のあるお野菜の一つです。苦手な方だけではなく、この香りと苦味が堪らないという方もいらっしゃいますよね。鍋・汁物料理だけではなく、胡麻和えや白和えなどの和え物、天ぷら、パスタなど洋食へのアレンジレシピも多く考案されています。苦味の少ない生食用品種はサラダなど幅広く使われていますし、天ぷらもクセが抜けるので食べやすいですよ。近年はβ-カロテン豊富な緑黄色野菜として風邪予防や健康維持・美容サポートなどにも取り入れられています。

そんな春菊は呼び名の通りキク科植物。園芸用品種も含めればキク科植物は世界中に数え切れないほどありますが、私達が菊と聞いて連想する皇室の家紋やパスポートなどでもお馴染みの“菊”はキク科キク属、春菊もかつてはキク属に分類されていましたが、1999年の国際植物学会議以降はシュンギク属として分けるのが一般的となっています。春菊という名前の由来は、一般的な菊は秋に花が咲くことが多いのに対して春に花が咲くためという説が有力。その他に春頃が旬で美味しく食べられるためという説もあります。関西を中心に春菊を「菊菜(キクナ)」と呼ぶ地域もありますが、こちらは菜=食べられる植物⇒食べられる菊という意味で命名されたのでしょう。

日本では葉を野菜として食べるため春菊の“花”のイメージはありませんが、可愛らしい黄色い花を咲かせますよ。余談ですが観葉植物として人気のマーガレットは、花が春菊に似ているとして木春菊(モクシュンギク)という和名が付けられています。デイジー(雛菊)にも似ていますし、さすがキク科という感じでしょうか。日本で栽培されている春菊には幾つか品種がありますが、大まかには葉の切れ込みの形によって大葉種・中葉種・小葉種の3種類に分けられています。ただし葉の切れ込みが深く香りが最も強いとされる小葉種は、現在野菜としてほとんど流通していません。

葉の切れ込みが緩やかで肉厚・風味にクセの少ない「大葉種」は中国・九州・四国地方で多く栽培されています。小葉種と大葉種の中間に位置するのが「中葉種」で、現在流通しているものの大半がこの系統です。中葉種さらに茎が立ち上がって分枝したものを順に摘み取っていく“株立ち型(摘みとり型)”、茎があまり立ち上がらずに横に伸びるため株ごと抜き取る“株張り型”の2つに更に分かれます。株立ち型は関東、株張り型は関西で主に栽培されています。日本全国で食べられている野菜とは言え、形状によって地域差が出る春菊。中葉種春菊圏の人間からすると、大葉種は別の野菜かと思うほどマイルド春菊が苦手な方でも是非一度オリーブオイルやバターなどで炒めて食べていただきたいくらいに食べやすいですよ。

春菊の歴史

日本やアジアを中心に食されている春菊ですが、実は原産は地中海沿岸地域でギリシア、トルコ、エジプトなど広い範囲に分布しています。しかし原産地では香りと苦味から食用には不向きな植物であると考えられ、一部ではハーブとして利用されていたという説もありますが、基本的には観賞植物という扱いになっています。南アフリカやオーストラリア、ニュージーランド、アメリカ大陸にも帰化していますが、葉を野菜として活用するのは東アジアだけなのだとか。放っておいても生えてこない地域でだけ食材として愛されているとは、ちょっぴり皮肉ですね。

ちなみに春菊の一般的な英名はgarland chrysanthemumやcrown daisyですが、近年和食やアジア料理に使われる食材としても認識されてきたため“edible chrysanthemum(食べられる菊)”とも呼ばれています。また日本で使われる葉野菜を意味したJapanese-greenのほか、日本語のshungiku・中国語のtong-hao(茼蒿)などのように使用している国の言語に合わせた呼び方をする方もいらっしゃるそう。最近になって調理法次第では食べられるものだと認識されつつある、という事でしょうか。和食の食材という印象も強いようですが、韓国風のナムル、中国風の炒めものや煮込みなどにも使われています。台湾名物の牡蠣オムレツにも春菊が使われているものがありますよ。

そんな東アジアでは親しみある食材である春菊。いつ頃に原産地から東へと伝わってきたのかは断定されていませんが、おそらく宋の時代(10世紀~)に中国へと伝わり、13世紀頃には栽培も行われていたと考えられています。食材として目をつけ、より食べやすいものに品種改良したもの中国という説が有力視されています。日本に春菊が伝来した時期についても明確ではありませんが、15世紀後半後半に記された書物には野春菊や高麗菊など春菊と思われる記述が見られることから、室町時代頃に朝鮮半島経由で伝わったという見解が主

現在英名(呼び名)が混戦状態となっている春菊ですが、日本でも伝来当初はかなり迷走していた形跡があります。ローマギク、オランダギク、ルソンギク、コウライギク、リュウキュウギク、サツマギクなど「外国の菊」もしくは「うちの地元のものじゃない菊」という意味で様々な呼び名が付けられていたんだとか。江戸時代、17世紀末に記された『農業全書』になると蒿として“かうらい菊と云ふ。又春菊とも云ふ”との記述があり、秋に種まきをして冬春に食べるという記述が見られることから、春菊という呼び名が使用されていたこと・江戸時代には食用野菜として栽培が行われていたことが分かります。また“ 心氣を安くし、脾胃を養ひ、痰を消し、腸胃を利す”と春菊の効能も記されていますから、健康食材もしくは生薬の一種として使用されていた可能性もありそうですね。

春菊(菊菜)の栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

春菊の代表成分としてはβ-カロテンが挙げられます。100gあたりのβ-カロテン含有量は4500μg(茹でであれば5300μg)と、緑黄色野菜の中でもβ-カロテンが豊富とされるカボチャほうれんそうを上回るほど。β-カロテン以外にもビタミンEやB群などのビタミン類、カリウム・カルシウム・鉄分などのミネラル、食物繊維を豊富に含む栄養価の高い野菜です。カロリーは生100gあたり22kcalと低め。

春菊/菊菜の和え物イメージ

春菊の効果効能、その根拠・理由とは?

カルシウム補給・骨粗鬆症の予防に

春菊はβ-カロテンや葉酸などビタミン類の豊富さが注目されることの多い野菜ですが、実は生100gあたり120mgとカルシウムが豊富な野菜の一つでもあります。吸収率や一度の摂取量を考慮せず同グラムあたりのカルシウム量だけで見れば、一般的な普通牛乳よりもカルシウム含有量は上なんですよ。カルシウムは私達の骨や歯を維持するために必要なミネラルで、不足すると歯が脆くなったり骨密度低下による骨粗鬆症リスクが高まることが指摘されている栄養素。お子さんの健やかな成長のためにも、加齢によって起こりやすくなる骨粗鬆症予防のためにも、意識的に摂取したいミネラルと言えます。

加えて春菊には骨を丈夫に保ってくれるビタミンとして注目されているビタミンKも豊富に含まれています。ビタミンKはカルシウムが骨に沈着するために働くタンパク質を活性化する働きがあり、不足は骨粗鬆症のリスクを高めることが指摘されています。春菊はカルシウムとビタミンKが豊富で、骨代謝に関わるマンガンなども含んでいることから、骨粗鬆症が気になる方のサポートに適した野菜であると考えられています。沈着を助けたり血中カルシウム濃度を一定に保つ働きを持つビタミンDを含む、乾燥キクラゲなどの食材と組み合わせるとより効果が期待できるでしょう。

リラックス・ストレス対策に

春菊が持つ独特の青っぽい香りは好き嫌いが分かれるところですが、春菊の香りはリラックス効果があるのではないかと考えられています。春菊の香りはα-ピネン、ベンズアルデヒド、カンフェン、リモネンなど10種類以上の様々な働きを持つ芳香成分(精油成分)によって構成されており、アロマテラピーと似たような働きを持つ可能性が注目されているのです。特にα-ピネンはヒノキ精油などにも多く見られる成分で、俗に森林浴効果とも表現されるリラックス効果を持つという説もあります。その他にも副交換神経を高めてリラックスさせたり、自律神経の安定を助けてくれると考えられる成分が多いため、春菊はストレス対策をサポートしてくれるのではないかと期待されています。

春菊にはビタミンやミネラルも豊富に含まれていることから、芳香成分の働きと相乗して生理前のイライラなどの症状(PMS:月経前症候群)緩和にも役立つと考えられています。また副交感神経が活性化することでリラックス以外に、血流が整うことなども期待できます。春菊を夜ご飯に食べたり、入浴剤として利用すると不眠の予防緩和に役立つと言う説もありますよ。ストレスが多い・緊張状態が続いている方、お家に帰っても仕事モードからうまく切り替えられない方などは春菊を取り入れてみると良いかもしれません。アロマテラピーなどではα-ピネンは強壮効果を持つ成分としても扱われています。

胃腸機能のサポートに

春菊に非常に多く含まれているβ-カロテンは体内で必要に応じてビタミンAへと変換されます。ビタミンAは粘膜の保護・修復に関わる存在のため、胃腸を丈夫にすると考えられています。ストレスや暴飲暴食でダメージを受けている胃腸のケアとしても効果が期待できるでしょう。リモネンやペリルアルデヒドなどの芳香成分も唾液・胃液などの分泌を促すことで食欲を高め、消化をサポートしてくれると考えられています。

これらの働きから春菊は胃腸そのものの状態を整える・消化吸収を高めると2段階で消化工程の手助けが期待されています。胃もたれ・胸焼け・食欲不振・消化不良などの消化器系諸症状緩和に役立つだけではなく、胃腸の機能低下から起こる口臭の予防・改善に繋がる可能性があるという説もありますよ。春菊に含まれている葉緑素(クロロフィル)は加熱しても壊れにくいという報告もありますし、クロロフィルは体臭予防成分としてサプリメントにも使われている成分。胃腸機能のサポート+アルファの働きも期待できるかもしれません。

便秘の予防・改善

春菊は生100gあたり3.2g、茹で100gあたり3.7gと食物繊維を葉物野菜の中では多く含む食材。野菜類の中では水溶性食物繊維の含有量が生100gあたり0.8gと多めなことも特徵で、水溶性食物繊維料だけで見ればニラブロッコリーとほぼ同量でもあります。水溶性食物繊維は自身が水分に溶けて粘度のあるゲル状になることで便の硬さを調節したり、腸内善玉菌のエサとなって腸内フローラを整える働きが期待されている成分。春菊に豊富に含まれているβ-カロテン(ビタミンA)には粘膜保護作用もああるため、荒れてしまった腸・腸内環境の改善に繋がる可能性もあります。

不溶性食物繊維は便の容量を増加させ蠕動運動を促す働きがあり、リモネンにも腸の蠕動運動促進作用が期待できます。また緑色の色素成分である葉緑素(クロロフィル)は胃腸の中に付着した老廃物を吸着する働きもあり、食物繊維の入れない小腸絨毛など細かい部分の有害物質の排泄に役立つと考えられています。これらの成分が複合して働くことで高い便秘解消・デトックス効果が期待できます。春菊にはストレス緩和に役立つ芳香成分が多く含まれていますから、ストレス性の便秘・下痢の改善にも役立ってくれるでしょう。不溶性食物繊維は蠕動運動を高めてしまうため、下痢に対しての民間療法では春菊を柔らかく茹でてからすり潰してポタージュのようにして飲むという方法もありますよ。

抗酸化・生活習慣病予防に

生100gあたり4500μgと春菊に豊富に含まれているβ-カロテンは抗酸化作用を持つカロテノイドの一種。β-カロテンほど多くはありませんが抗酸化作用を持つビタミンEやビタミンCも春菊には含まれていますし、α-ピネンなどの芳香成分にも抗酸化作用が報告されています。このため春菊は抗酸化物質の補給源として、体内で増えすぎた活性酸素による酸化ダメージを抑制する手助けをしてくれると考えられます。細胞の酸化は老化を促進する原因ともなりますから、アンチエイジング野菜の一つとしても注目されています。

また活性酸素の増加は病気のリスクを高めるという指摘もあります。代表的なものが酸化した血中脂質が血管内に蓄積することで発症リスクが高まる動脈硬化。抗酸化物質の補給は血中脂質の酸化抑制に繋がるため、動脈硬化予防を手助けしてくれる可能性もあるでしょう。そのほか春菊に含まれている葉緑素(クロロフィル)はコレステロール低下に、カリウムはナトリウムの排泄を促すことで高血圧予防に役立つことも報告されています。抗酸化作用と合わせて、生活習慣病が気になる方のお食事にも適した食材と言えますね。

Sponsored Link

免疫力アップ・風邪のケアにも期待

体内でβ-カロテンから変換されるビタミンAは胃腸粘膜だけではなく、呼吸器などの粘膜を保護・強化して正常に保つ働きも担っています。このため不足なく補うことで呼吸器からの雑菌やウィルスの侵入を防ぐことに繋がると考えられます。ビタミンAとして変換されなかったβ-カロテンも抗酸化物質として働くことで、酸化による免疫力の低下を予防してくれるでしょう。この2つの働きを持つβ-カロテンは、免疫力向上や風邪・インフルエンザ予防をサポートしてくれる成分として、冬場などには摂取を勧める特集も組まれています。

必須ビタミンやミネラルの補給も体が持つ抵抗力を落とさないためには必要ですし、春菊に含まれている芳香成分には痰を切る・咳を鎮めるなどの働きがあるという説もあります。芳香成分の働きについてははっきりと認められたものではありませんが、β-カロテン(ビタミンA)の補給からも粘膜保護による喉のイガイガ感・咳の緩和に繋がる可能性はありますね。ちなみに江戸時代の『農業全書』にも痰切りの効能が書かれており、漢方で春菊は解熱(のぼせの改善)や抵抗力・回復力増進にも役立つ「食べるかぜ薬」と呼ばれているそう。民間療法でも春菊の煎じ汁を喉の痛みや痰切りに使用する事があるようですから、喉の乾燥や風邪の流行が気になる時期に食べてみても良いかもしれません。ちょうど春菊の旬の時期と重なりますし。

貧血・冷え性予防に

春菊は100gあたり鉄分を1.7mg・葉酸を190μg含んでいます。加えて葉緑素(クロロフィル)も酸素や血液の循環を助ける働きがあり、貧血予防に役立つ成分と言われています。葉酸やカルシウムなど妊娠中に多く必要とされる栄養素が豊富に含まれているため、妊婦さんの栄養補給・健康維持としても適した食材とされています。ビタミンEは末梢血管を拡張することで末端まで血液を届けるサポートをしてくれますし、α-ピネンやリモネンなどの芳香成分にも血行促進効果が期待されています。抗酸化作用もスムーズな血液循環を保持する手助けをしてくれますから、合わせて血行不良や冷え性の緩和サポートに繋がる可能性もあるでしょう。

むくみ・肥満予防に

春菊はカリウムやマグネシウムなど水分バランスの正常化に役立つミネラルを含んでいます。特にカリウムは100gあたり460mgと野菜類トップクラスで同グラムで比較した場合はナスキュウリ2倍以上。カリウムはナトリウムと競合して細胞内外の浸透圧を調整する働きがあるミネラルで、ナトリウム量が多い場合には排出を促す働きもあります。カリウムが不足した状態でナトリウムが過剰になると、人体はナトリウム濃度を一定に保つために多くの水分を取り入れます。カリウムはナトリウムを排出させることで、蓄えられていた水分排出も促してくれるため、むくみの予防・改善に役立つミネラルと考えられています。

春菊には食物繊維も豊富なため合わせて便秘・むくみの解消をサポートしてくれると考えられますし、葉緑素(クロロフィル)の働きによって腸内のデトックスにも期待できます。さらに代謝に関わるビタミンB群をバランスよく含んでいること、100gあたり22kcalと低カロリーなことからダイエットのサポーターとしても役立ってくれますよ。ダイエット中に不足しやすい鉄分やカルシウムなどのミネラル補給にも繋がりますから、食事制限で体調や肌の調子を悪くしてしまう予防にもなりますね。直接的に脂肪燃焼を促すような働きは期待しないほうが無難ですが、食事に摂り入れることで健康的にスタイルの維持をサポートしてくれるでしょう。

肌荒れ・肌老化予防にも

β-カロテンを筆頭として豊富な抗酸化物質を含む春菊。含有量が際立って多いわけではありませんがビタミンEやビタミンCと含まれていますので、互いの作用時間を高め合うことで抗酸化作用の相乗効果が期待できるビタミンACE(※ビタミンAはβ-カロテン)がまとめて摂取できる存在でもあります。このため春菊は肌細胞の酸化を抑制してくれる=肌のアンチエイジングに役立つ野菜としても女性に注目されています。シミ予防・食べる紫外線対策としても役立ってくれるでしょう。葉緑素(クロロフィル)とビタミンCは相乗して美肌・美白効果をもたらすともいう説もありますので、ハリと透明感のある肌作りに効果が期待できますね。

β-カロテンはビタミンAに変換されることで皮膚粘膜の形成・保持を助ける働きもありますから、お肌の角質化・乾燥・肌荒れ予防にも役立ちます。春菊はコラーゲン生成促進に役立つビタミンC、皮膚・髪・爪の再生を助けてくれるビタミンB2、殺菌抗菌作用に優れた葉緑素(クロロフィル)なども含んでいます。そのためニキビや乾燥など肌トラブルを予防する、起きてしまったトラブルの修復促進どちらにも役立つと考えられています。春菊が食卓によく登場する冬~春はお肌の乾燥やトラブルが起きやすい時期ですから、風邪予防などを手助けして健康を守ってくれるだけではなく、お肌を守るという点でも心強い味方と言えそうです。

目的別、春菊のおすすめ食べ合わせ

春菊(菊菜)の選び方・食べ方・注意点

春菊はアクが少ないので下処理はしなくても食べられますし、サラダ春菊でなくとも葉の部分は生でも利用することが出来ます。葉部分は加熱するほどに苦味が増しますので、苦手な方は葉先を千切ってサラダなどに利用したほうが食べやすいと言われています。茎は加熱しても苦味を持ちませんので炒めものなどにと使い分けてみてください。

春菊に豊富に含まれているβ-カロテンは脂溶性ビタミンなので、油もしくは脂質の豊富な食材と合わせて摂取すると良いでしょう。油と組み合わせるとことで苦味や香りが気になりにくくなるというメリットもあります。鍋などで苦手意識を持っている方からすると難易度が高く感じますが、意外とナムルにしたりオリーブオイルで炒めたりした方が食べやすいという事もあるかもしれません。

美味しい春菊の選び方・保存方法

春菊を選ぶ時は、茎の切り口が新しいこと・葉先までピンと瑞々しくハリがある状態かどうかを第一に見ます。品種差・食べる方の好みの問題もありますが、基本的に香りが強いものの方が新鮮であると言われています。茎は細めの方が柔らかく、苦味も感じにくくなりますよ。緑色が極端に薄かったり、黄色っぽく色ムラになっているものは避けたほうが無難。

保存する場合は葉が萎れやすいため、軽く湿らせた新聞紙などに包んでからポリ袋に入れて冷蔵庫(野菜室)に入れます。耐えていた状態と同じ体勢になるよう、立てて置いておくと傷みにくいです。それでも冷蔵庫で保存できる目安は3日程度。それを超える場合は固めに茹でて水気を切ってから、冷蔵保存するようにしてください。冷凍の場合でもなるべく2週間以内、遅くとも1ヶ月以内には食べ切るようにしましょう。

参考元:農業全書001シュンギク|一般社団法人 宮城県薬剤師会クロロフィルの効能