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命を頂くことに感謝して、栄養満点のご飯を食べよう

【苺】イチゴの栄養・効果

苺(イチゴ)イメージ

苺(いちご)とは

クセのない甘さと柔らかくジューシーな食感で、子どもから大人まで好まれているイチゴ。そのまま食べたり、練乳を掛けたりして食べると小さな幸せを感じるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。イチゴジュースこそあまり流通していないものの、イチゴミルクやジャム・キャンディなどの加工品も定番ですね。またヘタの緑色と赤い実のコントラストや丸みを帯びた円錐形の形状など外見の可愛らしさもイチゴの魅力と言えるかもしれません。

一般的に食べられているイチゴはバラ科オランダイチゴ属に分類されています。消費者としては“果物”と言いたいところですが、多年草であるためメロン・スイカなどと共に農林水産省の区分では「果実的野菜(果菜)」に分類されているそう。ちなみにイチゴを野菜と分類している国は日本や韓国など一部で、欧米ではれっきとしたフルーツとして扱われているそう。またイチゴの外側に付いているゴマのようなツブツブを「種」と言っていますが、本当は種ではなくこのツブツブこそがいちごの果実(痩果)。一般的に果実だと思われている赤い部分は「花托(かたく)」と呼ばれる痩果を守るためのクッションのため、厳密には果実ではなく“偽果(ぎか)”と呼んで区分されています。

イチゴの種類としては世界でおよそ250~300種程度あると言われています。そのうち日本で作られた品種が約9割とも言われていますし、現在日本で品種登録・維持されているイチゴも120種類以上はあります。世界的な生産量はさほど多くないものの消費量は世界で1,2を争うそうですから、日本人はイチゴをこよなく愛する民族と言えるかもしれません。
品種数が多く東日本と西日本でも流通品種に差がありますが、国内品種としては“とちおとめ”や“あまおう”などがよく知られています。またイチゴは交配が比較的簡単なこともあり、毎年のように各地で新品種が発表されているというのも大きな特徴でしょう。近年では偽果部分が真っ白で種(果実)だけが赤色をした“初恋の香り”や、ほんのりと淡いオレンジ色に色づいた“淡雪”など白色系品種が話題になったことも記憶に新しいですね、

12月後半から2月前半くらいにかけて外食産業では“いちごフェア”が行われますし、スーパーなどでも流通が盛んになるため冬の果物と思わいがちですが、イチゴの本来の旬は晩春から初夏(3~5月上旬頃)です。クリスマスケーキ用としての需要が高いことなどから、ハウス栽培や品種改良などで冬に収穫出来るように作られています。かつては真夏以外と言われていたようですが真夏に採れるサマープリンセスなどの品種も登場しており、価格面での変動はあるものの通年楽しめる果物となっています。

苺(いちご)の歴史

現在私達が食べているイチゴ(オランダイチゴ)は学名がFragaria × ananassaという栽培品種で、北米東部を原産とする野生バージニア種と南米原産の野生チリ種の交雑種とされています。これらイチゴの祖先とされる野生種は石器時代の頃から食用とされていたと言われるほど歴史が古い存在ですが、現在のものよりも小粒で甘みも強くなかったのではないかと考えられています。

ヨーロッパでも野生種のイチゴは存在していたようで、古代ギリシアやローマでは薬用植物として利用されていたと考えられています。また14世紀頃からは野生種の栽培が行われていたそうですが、当初は薬草感覚だったそう。18世紀になるとオランダでバージニア種とチリ種を交配させたオランダイチゴが誕生します。このオランダイチゴは従来のイチゴの10倍にも大きくなったと言われていますから、元の野生種がいかに小さかったかがうかがえますね。その品種がヨーロッパやアメリカでも栽培されるようになり、アメリカで品種改良が進められ現在の栽培品種の大半のルーツとも呼ばれる“ハワード17”という品種が誕生します。

日本でも奈良時代の『日本書紀』や、平安時代の『延喜式』や『枕草子』などにイチゴについての記述を見ることが出来ます。これも現在私達が食べているイチゴ(オランダイチゴ)とは別の野生種であり、どちらかと言うと木苺に近いものだったと考えられています。ちなみにイチゴという呼び名の由来は諸説ありますが、当時のイチゴはイクラやスジコなどに似ていたことから“魚(いお)の血のある子のごとし”を略したとの説が有力です。現在のようなイチゴは江戸時代末期(1830年)頃にオランダから長崎へと伝えられたのが始まりと言われています。ただし江戸時代にはイチゴの血のような赤色が嫌われ食用としては普及はせず、もっぱら観賞用とされていたそうです。

日本で本格的にイチゴ栽培が行われたのは文明開化以後、明治5年に北海道でアメリカから導入したものが初とされています。明治31年には「日本のいちごの父」とも呼ばれる福羽逸人氏が、フランスから取り寄せたゼネラルシャンジーを元に初の国産品種“福羽苺”を作り出します。福羽氏は新宿御苑(皇室の御料地)で働いており、このイチゴも庶民の口には入らないものだったこともあり「御料苺(御苑苺)」と呼ばれていたそうです。高級フルーツであったイチゴですが戦後にはアメリカからダナーが導入されたり、ハウス栽培の普及などによって生産量が増加し、昭和40年前後からは一般家庭でも食べられる果物となっていきます。

苺(いちご)はこんな方にオススメ

  • 手軽にエネルギー補給をしたい
  • 疲労・筋肉痛の回復促進に
  • 身体を若々しく保ちたい
  • 生活習慣病予防に
  • ストレスが多いと感じる
  • 風邪・免疫力低下予防に
  • 便秘・腸内環境の改善に
  • 血行不良・むくみ予防に
  • 妊娠中の栄養補給に
  • 肌のアンチエイジングに
  • 内側からの紫外線対策に
  • シミ予防・美白サポート
  • 目の疲労が気になる方
  • 口内を綺麗に保ちたい

苺(いちご)の主な栄養・期待される効果

味としては甘みの印象が強いイチゴですが糖質含有量は全体重量の8.5%と少なめで、カロリーも100gあたり34kcalと低めになっています。ビタミン類ではビタミンCと葉酸の含有量が特出していますが、その他のビタミン類やカリウム・カルシウム・鉄分などのミネラル類も幅広く含んでいます。
また近年はビタミンCに加えアントシアニンやエラグ酸などを含むことからアンチエイジングや美肌など美容面でも注目されています。よく毛穴が開いた肌のことを「いちご肌」「いちご毛穴」なんて呼びますが、抗酸化やコラーゲン生成促進などが期待できるイチゴは“イチゴ肌の予防や改善”にも役立ってくれますよ。

エネルギー補給・疲労回復

イチゴは三大栄養素の中では果糖・ブドウ糖・ショ糖などの糖質含有量が高く、果物類の中では比較的多くタンパク質を含んでいます。果糖などの糖質類は比較的食べてからのエネルギー変換が早いため、エネルギー補給や疲労回復に即効性が期待できます。加えてイチゴにはオレンジ(ネーブル)と同じくらいクエン酸やリンゴ酸が含まれています。クエン酸やリンゴ酸はエネルギー代謝に関わるクエン酸回路(TCAサイクル)内でも生成される成分ですが、クエン酸回路の働きが低下している時に外側から補うことでクエン酸回路の活発化=代謝を良くする働きがあると考えられています。糖の補給と代謝を促すクエン酸などが補給できること、そのまま食べられることから手軽なエネルギー源として優れた存在と考えられています。

また筋肉痛などの原因として疲労物質“乳酸”がよく挙げられていますが、この乳酸もクエン酸回路内で生成される物質です。クエン酸回路が潤滑に回ることは、乳酸のもととなる物質(焦性ブドウ糖)の蓄積抑制・乳酸の代謝を高めることに繋がります。疲労がたまると体が酸性に傾くのもクエン酸回路の低下が原因とされていますから、クエン酸やリンゴ酸を摂取することで疲労予防や回復に役立つと考えられています。

老化・生活習慣病予防

イチゴに含まれているビタミン・ミネラル類の中で見ると、特出して多いといえるのがビタミンC。種類によって差はありますが『日本食品標準成分表』の記載数値では100gあたりのビタミンC含有量は62mgとなっており、オレンジグレープフルーツなどの柑橘類を上回り青果類ではトップクラスに入ります。
ビタミンCは抗酸化ビタミンの代表格とも言える存在で、活性酸素による酸化を防ぐことで老化を予防する働きがあります。加えてイチゴには同じく抗酸化作用を持つポリフェノール類(エラグ酸・カテキン・ケンフェロール・アントシアニンなど)も含まれていますし、含有量こそ際立って多くはないもののβ-カロテンやビタミンEも含まれています。

これら抗酸化物質を含むことからイチゴは活性酸素によって血中脂質(コレステロール)が酸化されることで出来る“過酸化脂質”の生成を抑制し、過酸化脂質が血管に付着することで起こる血栓・動脈硬化の予防効果が期待されています。ペクチンなどの食物繊維類もコレステロールの吸着・排出促進作用ありますから、相乗して脳梗塞・心筋梗塞予防などにも役立ってくれるでしょう。カリウム含有量は100gあたり170mgと果物類で中堅程度の量ですが、抗酸化作用によって血液循環をスムーズに保つことと合わせて高血圧予防にも有効とされています。

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ストレス軽減・風邪予防

イチゴに豊富に含まれているビタミンCはアドレナリン・ノルアドレナリン・コルチゾールなど、ストレス下で分泌されることため抗ストレスホルモンとも呼ばれる「副腎皮質ホルモン」の合成にも関わる存在です。このためビタミンCはストレス・紫外線・タバコやお酒のほかに有酸素運動やPCやスマホの使用でも消費されると言われており、現代人にとっては消費が激しいビタミンの一つとも言える存在。消費が多くなり不足することで副腎皮質ホルモンの生成・分泌が低下してしまいますから、ビタミンCの補給はストレス抵抗力アップやストレス軽減に繋がると考えられています。

そのほかビタミンCは自らが病原菌を攻撃する働きが報告されており、抗ウイルス作用を持つインターフェロンの分泌促進作用が認められており、免疫力を保つにも必要とされるビタミン。間接的な働きとして、コラーゲン生成促進によるウイルス侵入抑制・腸内フローラ改善による免疫力向上・抗酸化作用による免疫力低下予防なども期待できます。
ビタミンC摂取目安量は1日100㎎とされていますが、生活習慣や環境によってはそれ以上の摂取が必要であるとも言われています。一粒で約10mgのビタミンCが摂れるイチゴは手軽なビタミンC補給源と言えるでしょう。ビタミンCは体内に保留できる時間が短いため、サプリなどで一度に大量に摂取するよりも小まめに補給した方が効果的と言われています。

便秘・むくみ予防

イチゴの100gあたり1.4gと、皮を剥いたリンゴと同量の食物繊維を含んでいます。また食物繊維の内訳が不溶性食物繊維0.9g・水溶性食物繊維0.5gとなっており、比較的水溶性食物繊維が多いというのも特徴。便秘解消などに理想的な食物繊維摂取バランスは不溶性2:水溶性1と言われていますから、バランスの良い食物繊維補給源とも言えるでしょう。
水溶性食物繊維は便の水分量を調節して排便をスムーズにするほか、腸内善玉菌のエサとなることで腸内フローラを整えてくれる存在です。加えてイチゴに豊富に含まれているビタミンCにも便を柔らかくする・乳酸菌のエサになり腸内フローラのバランスを整えるなどの働きがありますから、便通改善や腸内環境改善にも効果が期待できますね。

カリウム含有量こそさほど多くはないものの、ビタミンCやポリフェノールなどの抗酸化物質の働きで血流が良くなることと合わせてむくみの改善にも効果が期待できます。また果物類の中では比較的く含んているタンパク質中には脂肪燃焼や代謝を促す働きが期待されるカルニチンなどのアミノ酸も含まれていますから、抗酸化物質による血行促進やクエン酸によるTCAサイクル活発化などと複合して冷え性・冷えによって悪化しているむくみ軽減にも繋がると考えられます。イチゴは100g(Mサイズ6~8個程度)34kcalと果物の中でも低カロリーですし、炭水化物量も少なめなのでダイエット中の方でも取り入れやすいのも嬉しいポイントですね。

妊娠中の栄養補給

イチゴのビタミン類の中でビタミンCと共に豊富に含まれているのが葉酸で、含有量は100gあたり90μgと緑黄色野菜に匹敵する程。葉酸は普通の食事で不足する事はあまりありませんが、赤ちゃんの正常な発育に不可欠とされる栄養素であることから妊娠中・授乳中は意識的に摂取したい栄養素。貧血対策と合わせてほうれん草やレバーなどを摂るようにしている方も多いですが、毎日だと飽きてしまったりつわりで食べにくいなどの問題もありますから、手軽に食べられるイチゴなどの果物も取り入れると良いでしょう。

豊富に含まれているビタミンCも風邪予防やストレス耐性保持などに役立ちますし、イチゴ単体で十分と言えるほどではありませんが便秘やむくみ予防としても役立ってくれます。デリケートな時期だか普段以上に体調に気を使いたい・薬にはあまり頼りたくないという方にもおすすめです。含有量こそ多くはありませんが鉄分やカルシウムなど妊娠中に不足しやすい栄養素や、ミネラルの吸収を高めるクエン酸もイチゴには含まれています。妊娠中や授乳中のママさんの心強い味方となってくれるでしょう。カルシウム不足が気になる方は牛乳をかけて食べると一石二鳥ですね。

美白・美肌保持

イチゴはビタミンC含有量の高さから“はビタミンCの女王”と呼ばれることもあり、美肌・美白フルーツとして紹介されることも多い果物。レモン果汁100gのビタミンC含有量が50mgであるのに対してイチゴは100gあたり62mgとされていますし、通年食べられる果物であることも支持される理由と言えるかもしれません。
ビタミンCは抗酸化作用によって老化(酸化)を防ぐだけではなく、コラーゲン合成を助けてシワ予防や肌のキメ・ハリアップなどにも効果が期待されています。同じく抗酸化作用を持つポリフェノール類や、ビタミンCと同時に摂取すると相乗効果を発揮すると言われているβ-カロテンやビタミンEも含まれています。相乗して肌のアンチエイジングに役立ってくれるでしょう。

またビタミンCにはチロシナーゼの働きを阻害してメラニン色素沈着を予防する美白効果(シミ予防効果)がありますし、近年はイチゴに含まれるポリフェノール(エラグ酸やアントシアニンなど)にもメラニンの生成を抑える効果があるという報告もなされています。このため美白を目指してイチゴを意識的に取り入れているという方も増えているようです。イチゴの旬は紫外線対策を忘れがちな時期でもありますから、内側からのケアとしても役立ってくれそうですね、そのほか抗酸化作用などで血液循環が良くなることで肌のくすみがとれ、透明感アップするなども期待できます。

目と歯の健康維持

ブルーベリーなどと比べると含有量は劣りますが、イチゴには視機能サポートに役立つアントシアニンが含まれています。アントシアニンは目の網膜で光の情報を信号化する役割を担う「ロドプシン」の再合成を促す働きがあり、目を酷使し続けていることで起こるかすみ目・視力低下や眼精疲労の予防に有効とされています。イチゴを数粒食べる程度で劇的な変化はありませんが、目の健康維持や老化に伴う眼病予防などにも役立つのではないかと考えられています。

そのほかイチゴにはキシリトールが含まれていることから、虫歯予防にも効果が期待されています。キシリトールは虫歯の原因となるミュータンス菌を減少させる働き・歯の再石灰化を促進する働きなどが報告されています。ビタミンCも歯茎から血が出る歯槽膿漏の予防に役立つと考えられていることもあり、イチゴは口腔ケアにも良いと言われています。ただしイチゴを食べたら虫歯にならないという訳ではありませんので、食後の歯磨きはきちんと行うようにしてください。

苺(いちご)の選び方・食べ方・注意点

品種により違いもありますが、基本的にはヘタの付け根付近までムラなく赤くなっているもの・ヘタがみずみずしく萎れていないものを選ぶと良いと言われています。産毛のようなものが目立つイチゴやツブツブが立っているイチゴは避けられがちですが、この細かい毛やツブツブが立っているのも良品の証拠と言われています。追熟はしないためしっかりと熟したものを買ってください。

保存はポリ袋やラップに包むなどして乾燥を防ぎ、冷蔵庫(温度が低くなりすぎない野菜室など)に淹れます。ただし日持ちがしないので可能であれば購入日のうちに、遅くとも3日以内には食べきるようにしましょう。
イチゴは洗ってから保存すると痛みが更に早くなってしまうので、食べる時に洗うようにして下さい。またイチゴを洗う時にヘタ部分を摂ってしまうと、そこからビタミンCが流れ出てしまいます。食べる時までヘタは付けたままにしておくのが確実です。

苺(いちご)のオススメ食べ合わせ

  • イチゴ+グレープフルーツ・キウイ・トマト・人参
    ⇒美肌作りに
  • イチゴ+レモン・ヨーグルト・アーモンド・柚子
    ⇒老化予防に
  • イチゴ+サツマイモ・ジャガイモ・玉ねぎ・生姜
    ⇒ストレス・肌荒れ予防に
  • イチゴ+小松菜・パイナップル・紅茶・コーヒー
    ⇒疲労回復に

苺(いちご)の活用方法・民間療法

イチゴと同量の氷砂糖をホワイトリカーに漬け込んた「イチゴ酒」は滋養強壮に良いとされています。お子さんの場合はイチゴジュースを飲むようにしても風邪予防・回復促進に役立つのだとか。
果実ではありませんが、イチゴの“葉”を少量の塩で揉んだものを一日何回か患部に貼り付けるようにするとウオノメ取りになると言われています。またイチゴの葉を煎じたものは月経不順に良いとも言われているようです。

5粒程度のイチゴを絞った汁に牛乳200ccを加え“イチゴ乳液”を作るという方法もあります。このイチゴ乳液でマッサージしながら洗顔すると肌の汚れや皮脂が取れると言われていますが、取れすぎてしまうため普通肌・乾燥肌の人は使用に注意が必要です。敏感肌の方も避けるようにした方が無難でしょう。

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投稿日:2014/08/18 (更新)
by SlowBeauty