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【甘蕉】バナナの栄養・効果

バナナイメージ

バナナとは

若年層には人気が今ひとつとも言われますが、未だに好きな果物ベスト10にはランクインしているメジャーな果物の一つでもあるバナナ。特に中高年層の支持は高く、年齢によっては風邪をひいたら食べる・運動会に欠かせなかったという方もいらっしゃるかもしれません。お年寄りなどが「病気の時はバナナ」と言うのは、かつて高価だったこと・栄養価の高さに起因しているそう。現在では逆に糖質が多くカロリーも高めであることから若い女性に忌避されがちな時期ももありましたが、近年“バナナダイエット”が提唱されるなどで再評価されています。

バナナは木になっていると思っている方も多いですが分類上はバショウ科バショウ属の多年生植物(多年草)で、木部と思われているのは葉が重なり合ってできた“茎”なのだとか。種がない果物としても知られていますが野生種バナナには種が果肉の中に含まれており、現在でも中心部に小さな黒い点があるのがその名残。ですがこの小さなツブを取り出して埋めても芽が出るわけではなく、現在は根から出る新芽から苗を育てて植え替えていく方式で増やしています。

バナナの生産はほとんどが熱帯・亜熱帯地域。赤道を挟んだ北緯30度から南緯30度までのエリアがバナナ栽培に適していると言われ、バナナベルト地帯とも呼ばれています。熱帯地域の人々にとってバナナは重要な作物の一つで、全世界での年間生産量は1億万トンを超えています。
バナナは野生種を含めると300種類以上が確認されている種類の多い果物でもあり、大まかには生食用バナナと料理用バナナに大分されます。日本で主に食されているのは生食用バナナですが、熱帯地域で主食として利用されているものは料理用バナナと呼ばれるもの。こちらはそのままでは甘みがなく風味としてはイモ類に近く、蒸したり煮たりして食べられています。バナナの葉も包み焼きする際の梱包やお皿として使われていますね。

生食用バナナのうち、日本で一般に販売されているものの大半が“キャベンディッシュ(Cavendish)”系の品種で、そのほとんどがフィリピンから輸入されているためフィリピンバナナとも呼ばれています。Dole社のスウィーティオや、Sumifruの甘熟王などの有名所もキャベンディッシュ系統に含まれています。またモンキーバナナと呼ばれる小型のものは“レディ・フィンガー(Lady Finger)”系統で、フィリピン産をセニョリータ、エクアドル産をオリートと呼び分けることもあります。そのほか北蕉や仙人蕉などの台湾バナナ系統、奄美群島や沖縄県で生産されている島バナナなどもありますね。変わったところではレッドバナナと呼ばれるように果皮が赤紫系の色をしている“モラード(Morado)”品種や、リンゴっぽい風味を持つことで話題となったスミフル・フィリピン社が開発したバナップルなどもあります。

バナナの歴史

バナナは非常に古くから人々に食べられてきた果物で、完新世前期にはパプア・ニューギニアで既にバナナの栽培が行われていたと考えられています。紀元前3000年頃までにはマレー半島からフィリピンあたりのエリアで原種とされるM. acuminataM. balbisianaが交雑したとも言われています。また時期については諸説ありますが紀元前1万年~3000年まで突然変異による種のないバナナが発見され、それを元に種無しバナナの栽培も行われていたそうです。現在私達が食べているバナナの元となる種は、紀元前3000年頃には完成し栽培されていたと言えるでしょう。

マレー半島からバナナはインドなどの南アジアへ、紀元前32000年頃になるとマダカスカル島や東アフリカへと伝わっていきます。紀元前400年頃にはマケドニアのアレキサンダー大王がインドへ遠征した際にバナナを持ち帰りエジプトに伝えたとの伝承もあり、アフリカへの定着を進めたと考えられています。
16世紀頃にはアメリカ大陸へもバナナが導入されます。19世紀になるとアメリカの資本家たちが中南米にバナナの大規模なプランテーション栽培を行うようになり、生産・消費が拡大していきます。フィリピンなどでも大規模生産が行われるようになった結果、安価な果物としてバナナは熱帯地域以外でも広く食べられるようになっていきます。

ちなみに日本に初めてバナナが伝えられたのは戦国時代とされており、織田信長をバナナを最初に食べた日本人として伝える話もあります。ただし正式にバナナが輸入されるようになったのは、日清戦争後の1903年に台湾からもたらされたことが始まりと言われています。1925年には台湾青果株式会社によってバナナ輸入・販売が大々的に行われ、輸入量も拡大していきます。ただし明治~大正中期くらいまでは庶民には手の届かない高級果実という位置付けでした。大正後期になると輸入時に熟してしまったバナナを売りさばく露天商の「バナナの叩き売り」が行われ、昭和にかけては奮発すれば庶民でも買えるくらいの存在になっていったそう。
しかし太平洋戦争が始まると輸入が停止し、第二次世界大戦後になると輸入は再開したものの高価な食材へと逆戻り。後の1963年のバナナ輸入自由化によって現在のように誰でも買える身近な果物となったと言われています。

バナナはこんな方にオススメ

  • 疲労回復・食欲が無いときに
  • 手軽なエネルギー補給用に
  • 夏バテの予防・軽減に
  • むくみが気になるときに
  • 便秘・下痢をしやすい方
  • 腸内フローラを整えたい方
  • ストレスが多い・情緒不安定
  • 集中力を高めたい
  • 寝付きが悪いと感じる
  • 老化が気になる方
  • 生活習慣病の予防に
  • 肌老化・紫外線対策に
  • 肌の調子が悪いと感じる
  • ダイエットサポートに

バナナの主な栄養・期待される効果

バナナは果物類の中では全体重量の約75%と水分量が少なく、ブドウ糖や果糖・ショ糖などの糖質を多く含んでいます。ビタミンやミネラルも幅広く含んでおり健康的な果物とも言われていますが、完全栄養食=必要な栄養が全て摂れるというイメージを持たれている方は要注意カロリーも100gあたり86kcalと高めなので、果物や野菜の一つという感覚で適切に取り入れましょう。

エネルギー補給・疲労回復

バナナにはブドウ糖・果糖・ショ糖・デンプンといった糖質がバランスよく含まれています。同じ糖質であっても吸収してすぐにエネルギーになるブドウ糖などと、でんぷんのように時間をかけてエネルギーに変換されるものがバランスよく含まれているため、即効のエネルギー補給とエネルギーの持続性両方に有効と考えられています。手軽に食べられること共に、朝食や運動前などの栄養補給源としてバナナが優れた存在と言われている理由ですね。

加えて果物類の中ではビタミンB群が比較的豊富であることから、疲労回復にも役立つと考えられています。またしっかりと熟したバナナにはアミラーゼという消化酵素も増えているため消化吸収に良いとして、病中・病後の栄養補給源にも取り入れられています。胃腸の調子がよくない時などにも役立ってくれそうですね。

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むくみ予防・夏バテ対策

バナナはミネラルの中でカリウムを100gあたり360mgと多く含んでいます。この含有量は青果の中ではトップクラスに入り、同グラムで比較した場合はスイカキュウリなどよりも上。カリウムはナトリウムとバランスを取り合うミネラルで、ナトリウム量が多い場合にはその排出を促す働きがあります。味の濃いものを食べた後などにむくみやすくなるのは、血中ナトリウム濃度が濃くなりすぎないよう身体が水分を取り込み保持しようとするためですから、カリウムを補充して余剰ナトリウムの排泄を促してあげることでむくみ改善が期待できます。

またカリウムは汗などによって失われやすい性質があり、体内のカリウム量の低下は夏バテの原因の一つにも数えられています。カリウムに加えてバナナにはエネルギー源となる糖質やアミノ酸類・ビタミン類・ミネラル類が様々に含まれていますから、夏バテ予防やケア食としても役立ってくれるでしょう。余談ですが日本バナナ輸入組合によって8月7日は「バナナの日」に制定されています。これは日にちをバナナの語呂合わせにしているだけではなく、栄養豊富なバナナで夏を元気に乗り切ろうという意味合いもあるのだそうですよ。

お腹の調子を整える

バナナは便秘や下痢を解消してくれる食べ物というイメージがありますが、バナナの食物繊維量は100gあたり1.1gと果物の中でさほど高くなく「中の下」程度のポジション。食物繊維の補給だけならばブルーベリーキウイフルーツを食べたほうが2~3倍の量を摂ることができます。にも関わらずバナナが食物繊維の補給に良い言われているのは、レジスタントスターチという難消化性のデンプンが含まれていることが関係していると言われています。

レジスタントスターチはでんぷん質ですが消化吸収が行われずに食物繊維と同じような働きをしてくれます。いわば隠れ食物繊維とも言える存在。また食物繊維は便のかさ増し・蠕動運動促進作用のある不溶性食物繊維と、便の水分保持・善玉菌のエサになる水溶性食物繊維に分かれますが、レジスタントスターチはこの両方の働きを併せ持っていると考えられています。かつて冷ご飯ダイエットが話題になったのもレジスタントスターチが増えるためですね。

勿論バナナには水溶性食物繊維のペクチンや、トクホで「お腹の調子を整える」表示が認められているオリゴ糖(フラクトオリゴ糖)、ビタミンCなど腸内の善玉菌を増やしてくる成分も含まれています。レジスタントスターチと合わせて腸内環境を整える・便秘の解消に高い効果が期待出来るでしょう。他にもポリフェノールの一種であるタンニンにも下痢の改善効果が認められていますから、総合的にお腹の調子を整えてくれる果物と言われているのです。

精神安定・集中力アップ

バナナはトリプトファンを比較的多く含む果物として、ストレス対策や不眠対策に役立つ果物として紹介されることもあります。トリプトファンはハッピーホルモンとも呼ばれるセロトニンやドーパミンアドレナリンなどの神経伝達物質の原料となるアミノ酸のため、不足なく補うことで精神安定やリラックス・脳の活性化などに繋がると考えられています。脳のエネルギー源となるブドウ糖やストレスに対処するために必要になるビタミンCもバナナには含まれていますから、相乗して集中力アップにも良いと考えられています。

また睡眠を促すメラトニンの原料にもトリプトファンは使われますし、バナナ自体にもメラトニンが含まれていますので、バナナを食べると不眠の解消にも効果が期待できるのではないかと言われています。睡眠がしっかり取れることで成長ホルモンの分泌が促され疲労感の軽減ややる気向上などにも繋がりますから、一石二鳥ですね。バナナのトリプトファン含有量は100gあたり10mgと乳製品やナッツ類と比較すると多いというわけではありませんが、果物(青果)類の中では多い部類であり手軽に食べられることから評価されています。

老化・生活習慣病予防

バナナはケンフェロールやタンニンなどのポリフェノール類・β-カロテン・ビタミンC・ビタミンEなど抗酸化作用を持つ成分を含んでいます。これらの成分が活性酸素による酸化から体を守ってくれることで、細胞の劣化・老化を予防してアンチエイジングにも役立つと考えられています。ビタミンA(β-カロテン)がやや少ないですが、合わせて摂ると持続時間アップや相乗効果が期待できるビタミンACEをまとめて摂取できるのも嬉しいですね。

老化だけではなく活性酸素は脂質と結合して過酸化脂質となることで、存在でもあります。バナナは抗酸化物質に加えてナトリウム排出を促すことで高血圧予防に役立つカリウム悪玉(LDL)コレステロールの減少に有効とされるペクチンなどの食物繊維やポリフェノール類も含んでいますから、複合して生活習慣病予防にも効果が期待されています。

肌荒れ予防・美肌保持

ケンフェロールやタンニンなどのポリフェノール類、β-カロテン・ビタミンE・ビタミンCなどによる抗酸化作用が期待できることから、バナナは肌のアンチエイジングなど美容面でも役立つ果物と考えられています。ポリフェノール含有量は果物類の中でもトップクラスと言われていますし、たんぱく質の代謝を助けるビタミンB6を筆頭にビタミンB群の補給にもなるので内側からの紫外線対策や肌荒れ対策としても効果が期待できるでしょう。取り除いて捨ててしまうことも多い“バナナのスジ”には果肉よりも多くのポリフェノールが含まれていますから、アンチエイジング(抗酸化)を意識する場合はスジも残さず食べると効果的です。

間接的には便秘改善や腸内フローラのバランスが整うこと、セロトニンなどの分泌が高まることで良質の睡眠が取れることからも肌荒れ予防に繋がります。また腸内善玉菌が活発化すると腸内でのビタミン合成が促されますし、睡眠がしっかり取れると成長ホルモンによって肌細胞の修復・再生がしっかりと行われるなどのメリットも期待できます。1日2本のバナナを一ヶ月程度継続して食べると肌の調子が良くなるという統計もあるのだそうですよ。

ダイエットとの関係

バナナは果物の中では比較的カロリーが高く糖質も多いこと・体を冷やしやすいことからダイエットにはあまり向いていないと考えられていた時期もあります。しかし近年は「夜バナナダイエット」や「ホットバナナダイエット」などが提唱され、ダイエットサポート食材としても再注目されています。

バナナがダイエットに役立つと言われている理由としては、三大栄養素の代謝に関わるビタミンB群を比較的多く含んでいるというのが第一に挙げられるでしょう。そのほか便通改善・腸内フローラ改善によって代謝が良くなること、カルニチンの合成に関わる必須アミノ酸類が含まれていることから、脂肪燃焼のサポート効果も期待されています。睡眠時に分泌量が増える成長ホルモンも筋肉アップや脂肪燃焼と関係していますね。またバナナを加熱することで体を冷やす作用を軽減し、腸を温めることにもなると言われています。体を冷やすというデメリットを打ち消しつつ、バナナを温めるとオリゴが分解され善玉菌に取り入れやすくもなるので腸内フローラ改善にもより効果的と考えられています。

夜バナナダイエットは夕食の30分前にバナナを2本+水分を摂るという方法で、バナナの栄養素を摂りつつ暴食を抑えるというのが主眼です。ちなみにバナナ100gあたりのカロリーは86kcal、1本あたり概ね90~110kcalですから1、2本程度の摂取であればそこまで心配する程のカロリーではありません。ただしバナナは三大栄養素としてはほとんどが糖質であり、カルシウムや鉄分などのミネラルもそこまで多くありませんから、夜ご飯をバナナだけにするなど極端なことは避けましょう。

バナナの選び方・食べ方・注意点

バナナは熟している度合いによって成分の含有が若干異なっています。あまり熟していない青っぽいバナナであれば難消化性デンプン(くレジスタントスターチ)の含有量が多いので整腸に効果的と言われていますが、消化はあまり良くありません。程よく熟した黄色いバナナはビタミンB群やポリフェノールがバランスよく含まれており、抗酸化や美肌作りに良いと言われています。熟しきって茶色がかったバナナは消化酵素が増えて消化吸収に負担がかかりにくく、リン脂質の含有量が多くなるため胃粘膜保護・胃潰瘍予防に効果が期待されています。また免疫力を高める効果が高いという報告もなされています。

バナナは追熟する果物。植物防疫法の関係で日本に出荷されるバナナは未熟な状態で輸出されています。置いておくと出て来る茶色い斑点は「シュガースポット」と呼ばれ甘さが出ているサインです。基本的には常温保存で自然に追熟していきますが、冬場などは置いておく場所が寒すぎると追熟が止まってしまいます。保存時は自分の重みで潰れて傷んでしまわないよう山になるよう伏せておくか、バナナスタンドに下げておきましょう。一般的な食べ頃は果皮が鮮やかな黄色でポツポツとシュガースポットが出始めているもの、新鮮さの見分け方は房の付け根部分が瑞々しく新鮮であることと言われています。

冷蔵庫に入れると低温障害で黒ずんでしまいますので、冷やして食べたい場合でも数時間程度冷蔵庫に入れる程度にしておくと良いでしょう。また皮を剥いて時間がたったバナナは褐色になりますが、こちらはリンゴなどと同じく酸化によるもの。予め盛り付けておきたい場合などはレモン汁などをかけておくと黒ずみを予防できますよ。

バナナのオススメ食べ合わせ

  • バナナ+牛乳・キャベツ・豚肉・きな粉
    ⇒疲労回復に
  • バナナ+ぶどう・パパイヤ・ミカン
    ⇒アンチエイジングに
  • バナナ+ヨーグルト・イチゴ・リンゴ
    ⇒便秘予防・改善に
  • バナナ+セロリ・トマト・コーヒー
    ⇒利尿・むくみ軽減に

バナナ活用方法・民間療法

咳や喉の痛みにはバナナにハチミツを少量加え、弱火で煮込んだものを食べると良いと言われています。体の熱を冷ます効果があるとも言われていますので、発熱時に使うというバージョンも有るようです。

バナナをすり潰したものをパックのように利用すると、手荒れの改善に良いと言われています。またバナナの皮の裏側で革製品を優しく磨いた後に乾拭きをするとツヤが出るため、靴磨きをうっかり切らしてしまった時などに便利ですよ。

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投稿日:2014/08/22 (更新)
by SlowBeauty