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【棗】なつめの効果

ナツメイメージ
  1. ナツメとは
    1. ナツメの歴史
  2. ナツメの栄養・効果
    1. 調理ポイント・注意点
  3. こんなお悩みにオススメ
  4. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  5. ナツメの活用・民間療法

棗(ナツメ)とは

ナツメはクロウメモドキ科の落葉高木になる赤茶色に色付く果実部分のことを指し、食用にしていなくとも庭木などとして日本でも栽培されています。一部地方以外では食用としてメジャーな存在ではありませんが、中華料理の材料やドライフルーツの1つとして知名度の高い存在です。市販されているものの多くは乾燥されたドライフルーツでですが、フレッシュな生のなつめはりんごのようなサクサクした触感で甘酸っぱいのだそう。国産品もありますが、酸味が強いので甘露煮や砂糖漬けにするなどの利用ほうが主なようです。

混合しやすい存在として「デーツ(Date)」と呼ばれるナツメヤシの果実があります。英語の場合でもナツメはジュジュベ(Jujube)もしくは“チャイニーズデーツ(Chinese-date)”と似た名前で呼ばれますし、私たちが目にする機会の多いものは乾燥されているため外見も似ています。しかしナツメがクロウメモドキ目であるのに対しナツメヤシはヤシ目と植物分類的にはかけ離れた存在です。ナツメは長さ2~4cmほどのコロンとした形であるのに対し、デーツは長さ3~7cmでやや細長い形状、風味としてはナツメがさっぱり系、デーツはねっとりとした強い甘味があるのが特徴です。

ナツメは漢方においても重要視されている果実。中国には「一日食三棗、終生不顕老(なつめを1日に3つ食べると老いない)」という言葉があり、老化防止としても古くより用いられてきました。ナツメの果実を乾燥させた「大棗(タイソウ)」は生薬として日本薬局方にも収録されており、葛根湯など馴染みのある漢方薬にも配合されています。サムゲタンなどの薬膳料理に利用されていることが知られたためか、ナツメの美容・健康維持・精神安定など様々なメリットも紹介されていますね。

棗(ナツメ)の歴史

ナツメの原産地はアジア~西アジアと考えられています。中国では紀元前8000年頃の遺跡からもナツメ栽培の痕跡が発見されており、かなり古い時代から利用・栽培が行われていたと考えられています。また現在の新疆ウイグル自治区辺りにおいても、古代から貴重な食料・栄養源として重宝されていたようです。

文献では前漢時代に編纂された司馬遷の『史記』にも重要果樹として産地名(安邑)と共に記されていますし、後漢時代頃に成立した中国最古の薬物書『神農本草経』にも記載が見られます。神農本草経においてナツメ(大棗)は上品に分類され“久しく服すれば身を軽くし、年を長くする”食材とされているそうです。桃(もも)、李(すもも)、杏(あんず)、棗(なつめ)、栗(くり)の5つの果物を“五果”と呼び、五臓を養う働きのある重要な果樹と考えられていました。薬膳・宮廷料理などにも欠かせない存在として珍重されており、現在でも薬膳料理によく使われています。

日本への伝来ははっきりとしていませんが、7世紀後半~8世紀後半の和歌集『万葉集』にもナツメを詠んだ歌が見られることから奈良時代以前には伝来していたようです。西暦900年代前半に記された平安時代の薬学書『本草和名』をはじめ『延喜式』などにも「乾棗(ほしなつめ)」や「大棗(たいそう)」の記述があり、平安時代頃には薬用として利用されていたと考えられています。ちなみに“なつめ”という呼び方は初夏に新芽を出す「夏芽」説や、夏に実がなる「夏実」が変化したとする説などがあります。

棗(ナツメ)の主な栄養・効果

なつめには鉄分、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル分、葉酸やナイアシンなどのビタミンB群、食物繊維、サポニンなどが豊富に含まれています。

【ストレス耐性アップ・精神安定】

ナツメは水溶性のビタミンの一種でビタミンB5とも呼ばれるパントテン酸を比較的多く含んでいます。パントテン酸は食品からの摂取以外に腸内細菌によっても合成されるため、通常の食事では不足しにくいと考えられています。しかし腸内フローラが乱れていたり、アルコールやコーヒーをよく飲む方などは不足傾向にあります。
パントテン酸はエネルギー代謝・様々な酵素の合成に関与し、神経細胞の合成や神経伝達とも関わりがあると考えられています。また副腎皮質ホルモンの合成を助けることでストレス耐性を高める働きもありますから、心と体の健康維持に欠かせないビタミンと言えるでしょう。

加えてナツメは果物・ドライフルーツの中でも鉄分、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを多く含んでいます。カルシウムは不足するとイライラや鬱・不眠など精神的なトラブルを引き起こすと言われていますし、マグネシウムはハッピーホルモンと呼ばれるセロトニンを生成するのに必要になります。これらの成分の不足改善に役立つことから、ナツメは精神的なストレスへの耐性向上・ストレス性の不眠や胃痛など様々な不調の緩和に役立つ果物と考えられています。
そのほかオレアミド(オレイン酸アミド)という睡眠を誘導すると考えられている成分も含まれており、睡眠障害や気分障害改善効果への研究が進むことが期待されているそうです。ナツメは精神安定・不眠症にオススメの食材と紹介されることが多いのも納得ですね。

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【貧血改善・妊娠中の方に】

鉄分が豊富な果物というとプルーンがよく知られていますが、100gで比較した場合は乾燥プルーンの鉄分が1.0mgに対し乾燥ナツメは1.5mgの含有量があります。この含有量はレーズンに次いで果物トップクラスに含まれると言われるほど。また鉄分だけではなく、プルーンには3μg、レーズンには9μgしか含まれていない葉酸も、ナツメの場合は140μgと比較的多く含んでいます(※全て乾燥100g中の数値)。

葉酸は「造血のビタミン」とも呼ばれる水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB12とともに赤血球を作るためには欠かせない成分です。加えて丈夫な赤血球を作るのに必要とされる亜鉛や鉄分の吸収を高める銅なども含まれていますから、貧血気味の方やめまい・立ちくらみを起こしやすい女性に良い食材とされています。

また葉酸は核酸をサポートすることで細胞の生まれ変わりを正常に行う働きがあり、胎児の正常な発育に不可欠な栄養素でもあります。ある程度栄養バランスを考えた食事であれば不足する事はあまりないと言われていますが、妊娠中の場合は通常時の1.5倍量(1日400μg)が必要とされています。手軽に鉄分と葉酸を補給できるナツメは妊娠中の栄養補給源として活用しやすい食材です。

【冷え・女性の不調に】

ナツメは生薬として体を温め筋肉や神経の緊張を緩和させる働きがあると考えられています。成分的に見ても、血液の循環を良くするビタミンPや、血液状態を整えるサポニンが豊富に含まれていることから、血流の改善効果が期待されています。ストレス耐性を高める働きもあると考えられることから、ストレスにより交感神経優位の状態が続くことで起こる血行不良の緩和にも役立ってくれるでしょう。血液循環そのものの問題以外にに、女性の冷えの原因としては血液そのものの不足=貧血が考えられますが、ナツメは貧血の改善に必要な鉄分や葉酸も補給できます。

ナツメには女性ホルモン様物質など、直接的に子宮に働きかける成分は含まれていません。しかし血液を補う・血液循環を整えて体を温める働きがあること、パントテン酸やミネラルなどの補給による抗ストレス・精神安定効果が期待できるなどから生理前~生理中、妊娠中、更年期などの症状の緩和にも用いられます。特に精神的な面で不調が出やすい更年期障害や月経前症候群(PMS)、冷えによって痛みが悪化する生理痛などの緩和に役立ってくれそうですね。女性が抱えやすいトラブルを肉体面でも精神面でもフォローしてくれるナツメは女性の強い味方と言えるでしょう。

【便秘・むくみ・肥満予防】

ナツメは乾燥100gあたり12.5gと、ドライフルーツの中でも特に食物繊維が豊富な存在です。また体内のナトリウム濃度を調節したり、余分な水分排出を促す働きのあるカリウムも100g中810mgと果物・ドライフルーツトップクラス。6個ほどで(15g)でキャベツやカイワレ大根100gと同等の食物繊維、スイカ100gと同等のカリウムを摂取することが出来ます。

食物繊維以外にもナツメには腸を刺激し便通を良くする働きのあるサポニンが含まれています。またサポニンには中性脂肪やコレステロールなどの脂質の酸化(過酸化脂質の発生)を抑制する働きや、ブドウ糖と脂肪の合体を防ぐことで脂肪蓄積を抑制する働きも報告されています。加えてパントテン酸はエネルギー代謝、特に糖質・脂質の代謝にとって重要な成分ですから、代謝を高めることで脂肪蓄積を抑える働きも期待出来ます。

これらのことからナツメは便秘やむくみの予防・改善はもちろんのこと、ダイエットのサポートとしても役立つと考えられています。乾燥フルーツというと高カロリーのイメージがありますが、15gであればカロリーも43kcalとさほど高くなりません。ダイエットに励むと便秘がち、むくみがちになる方はおやつの代わりに取り入れてみても良いかもしれません。貧血や血行不良など、特に食事制限によるダイエットで起こりやすい不調の予防にも役立ってくれますよ。

【アレルギー緩和】

近年ではナツメに含まれているフルクトピラノサイドという単糖類にアレルギー抑制作用があることが報告され、花粉症対策として注目されています。フルクトピラノサイドはヒスタミンなどを放出されるスイッチとなる、免疫グロブリンと呼ばれるタンパク質の一種「IgE抗体」の生成を抑制する作用があると考えられています。

加えてナツメには炎症を起こした部分に発生する過剰な活性酸素を除去してくれるサポニンなどの抗酸化物質、パントテン酸(ビタミンB5)なども含まれています。パントテン酸は副腎皮質ホルモンの合成を助ける働きがあり、不足はアトピー・ぜん息・花粉症・アレルギー性鼻炎など様々な症状の原因となるとする説もある栄養素。フルクトピラノサイド・抗酸化物質・パントテン酸の相乗でアレルギー緩和効果が期待出来ますし、便秘や血流の改善・ストレス耐性アップなど様々な働きから体質改善の手助けをしてくれるでしょう。

【美肌作り】

ナツメに多く含まれているパントテン酸は様々な代謝やホルモンの合成に関わっているビタミンです。肌に関してはコラーゲンを産む線維芽細胞を活性化させる・コラーゲンの生成に必要なビタミンCの働きをサポートする働きもあります。コラーゲンは肌にハリを与えるためシワやたるみを防ぐなど若々しい肌の維持には欠かせない成分ですし、お肌を外部の刺激から保護することで肌荒れを防ぐ役割も担っています。そのためパントテン酸はアンチエイジング系の化粧品を始めとした多くの化粧品やサプリメントに配合されています。

そのほかパントテン酸には皮脂の分泌量を抑制したりストレスへの抵抗力を高める働きがありますし、ナツメは過酸化脂質の生成抑制効果が期待できるサポニンも含んでいますから、ニキビ予防にも効果が期待できると考えられます。便秘やむくみの改善から老廃物・有害物質の排泄が促進されることでの肌荒れ防止にも役立ってくれますし、血行を良くすることでくすみのない血色の良い肌作り・肌の新陳代謝向上などの効果も期待出来ます。

【漢方(生薬)としての効能】

大棗(乾燥ナツメ)は温性・甘味で、補虚薬・補気薬として主に利用されます。主な薬効としては補脾胃、強壮、補血、鎮静、緩和、利尿などの働きがあると考えられており、冷え・むくみ、貧血、腹痛、便秘や下痢、女性特有の臓躁(更年期障害やヒステリーなど)、筋肉の急迫、知覚過敏などの改善に有効とされています。疲労回復や免疫力を高めるなどの目的で利用されることもあるようです。

また生姜と組み合わせることで、強い作用を持つ薬物の性質を和らげる=副作用の緩和目的としても広く利用されています。科学的に見てもパントテン酸には有害な化学物質を解毒する作用があることが認められており、現代医療でも抗生物質による副作用の緩和・治療に利用されています。

棗(ナツメ)調理ポイント・注意

乾燥ナツメの場合はビタミンCはほとんど含まれていません。鉄分の吸収を高めるためにも、コラーゲンの生成を促進するためにも、生フルーツやフレッシュジュースなどと組み合わせて摂取するとより効果的です。

棗(ナツメ)が効果を発揮する「お悩み」

  • 情緒不安定なとき
  • ストレスにお悩みの方
  • 不眠の解消
  • 貧血の予防・改善
  • 血流を改善したい
  • 冷え性の改善
  • 更年期障害・PMSの緩和
  • 生理痛やイライラに
  • 便秘・むくみの解消
  • ダイエット中のおやつに
  • 花粉症などのアレルギー対策
  • 肌のアンチエイジング
  • 肌荒れ・ニキビ予防

効果アップが期待出来る棗(ナツメ)の食べ合わせ

  • 棗+粟(アワ)・ぶどう・キクラゲ
    ⇒貧血予防効果
  • 棗+赤ワイン・にんにく・落花生
    ⇒冷え性の改善
  • 棗+ゆり根・赤ワイン・にんじん
    ⇒老化防止効果
  • 棗+鶏肉・キャベツ・高麗人参
    ⇒体力回復・虚弱体質改善

棗(ナツメ)活用方法・民間療法

ナツメを煮出した「なつめ茶」にショウガとハチミツを入れて飲むと冷えの解消・精神安定に良い、寝付きを良くすると言われています。またナツメを焼酎(ホワイトリカー)に一週間程度漬け込んで作ったナツメ酒でも同様に血行促進・精神安定・不眠緩和効果が期待できるようです。

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投稿日:2014/09/02 (更新)
by SlowBeauty

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