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【馬鈴薯】ジャガイモの栄養・効果

じゃがいもイメージ
  1. じゃがいもとは
    1. じゃがいもの歴史
    2. こんな方にオススメ
  2. じゃがいもの栄養・効果
  3. 選び方・食べ方・注意点
    1. 効果をアップを狙える食べ合わせ
  4. じゃがいもの活用・民間療法

じゃがいもとは

様々な料理に使われるジャガイモは米・麦・とうもろこしと並んで「世界4大作物」と言われるほど、世界中の食卓でお馴染みの食材。私たちが呼んでいる「ジャガイモ」という名はジャワ島の(現在のジャカルタ)から伝えられた芋=ジャガタラ芋が変化した形です。ちなみに馬鈴薯という名前は本草学者の小野蘭山が中国の書物に記されていた馬鈴薯という植物を「ジャガイモの中国での呼称」として誤って紹介したことが発端とされ、ジャガイモの来歴などを考慮すると全くの別種であると考えられています。

名前にイモと付く食材はいくつかあり近縁種と思われていることもありますが、ジャガイモ・里芋サツマイモは分類上全く離れた存在です。ジャガイモはナス科ナス属に分類されており、上記のイモよりもナスに近い存在です。種類としては丸みが強くホクホク感と煮崩れしやすい性質からコロッケやポテトサラダに多く使われる“男爵薯”と、縦長型で煮崩れしにくいことから煮物やカレー・シチューなどによく使われる“メークイン”の2つが良く知られていますが、世界規模では2000種類以上の品種があると言われています。
インカパープルやシャドークイーンなど中が紫色でアントシアニンが含まれているジャガイモがよく取り上げられていますし、ビタミンC含有量が多いとされるキタアカリ、栗やサツマイモに近い濃厚な風味を持つインカのめざめなど料理法や好みに合わせて様々なジャガイモが選べるようになっています。

原産地のアンデス山脈周辺い地域では冷凍したジャガイモを繰り返し踏みつけ、昼と夜の寒暖差を利用して水分を抜いた乾燥ジャガイモ「チューニョ」が保存食として発明されています。また日本でも山形県や長野県の一部地域では似たような製造法によって「しみいも」と呼ばれるジャガイモ保存食が作られていましたし、北海道のアイヌ民族もジャガイモを雪に埋もれさせて水分を抜いた「ポッチェイモ」を保存食としていたようです。
栄養価が高いこと、冷涼な気候や硬く痩せた土地に強いこと、約3ヶ月で収穫でき収量が種芋の約10倍になることなどから、現在でもジャガイモはアジアやアフリカなどの食料危機地域で栽培が奨励されています。ヨーロッパでも日本でも飢饉の時にジャガイモを食べていたから餓死者の数が減少したというエピソードがありますね。

もちろん野菜としての「美味しさ」や様々な料理に利用できる使い勝手の良さもありますから、先進国を含めた世界中で愛されている食材と言えるでしょう。日本でも肉じゃがやカレーなどの家庭料理やポテトチップスなどのお菓子をはじめ、片栗粉(馬鈴薯デンプン)、蒸留酒原料など広く利用されています。

じゃがいもの歴史

ジャガイモはの原産はペルー南部(チチカカ湖畔)とされ、紀元前8000年頃から南米アンデス山脈の高地に住む古代ペルー人によって食されており、紀元前500年頃からは栽培も行われていたと考えられています。その後も貴重な食料として重宝され続け、アンデスからメキシコにかけ広範囲で栽培が行われていきます。13世紀頃に始まり16世紀まで繁栄したインカ帝国は:トウモロコシを基盤としていたと言われていましたが、近年文献・史跡・気象条件などから食基盤はジャガイモとする説が有力となっています。

16世紀前半になるとインカ帝国を征服したスペインによって、ジャガイモはヨーロッパへと伝えられます。持ち帰った当初は聖書に書かれていない食物であるという理由から教会には「悪魔の根」として、民衆には「伝染病の元凶」として悪いイメージを持たれていたようです。伝来当初のジャガイモは花を観賞用として栽培するか、豚など家畜用のエサとしての利用が主でした。しかし17世紀中後半になると三十年戦争による土地の荒廃や凶作によって食糧難状態となり、ジャガイモが食用される機会が次第に増えていきます。

18世紀にはドイツでフリードリヒ大王(フリードリヒ2世)が「じゃがいも宣伝」を行いジャガイモの普及政策を行います。ドイツでジャガイモは“貧乏人のパン”と呼ばれる存在だったそうですが、大王自らジャガイモを主食として使ったり、ジャガイモ畑を兵士に警備させることで農民たちに興味を持たせるように仕向けたことが知られています。現在でもジャーマンポテトを始め多くのドイツの伝統料理にジャガイモが使われていますが、フリードリヒ大王の政策以後に広まったものなのですね。
19世紀になると手引書なども刊行されジャガイモ栽培と食用習慣が定着します。またアイルランド移民によって北アメリカへももたらされ、アメリカ独立戦争では兵士たちの食料としても活躍します。

日本にジャガイモが伝播したのは1598年もしくは1603年、インドネシアのジャワ島から来たオランダ船がジャガイモを長崎に持ち込んだことが始まりと言われています。日本でも伝来当初は観賞用として栽培されていましたが、飢饉が起こるたびに食用としての需要が増えていきます。天保の大飢饉ではジャガイモを食べて餓死を免れた人も多かったことから「御助薯(お助け芋)」とも呼ばれたようです。明治に入ると北海道の農園に川田龍吉男爵が導入した「男爵芋」の栽培が広がり、大正には「メークイン」が導入されるなど現在の食生活を支えるジャガイモ達が登場します。

じゃがいもはこんな方にオススメ

  • 自然にビタミンCを補給したい
  • タバコを吸う方
  • ストレスが多い方
  • イライラ・情緒不安定
  • 塩辛いものを多く食べる
  • 血圧が気になる方
  • 便秘・むくみやすい方
  • 腸内フローラを整えたい
  • 無理なくダイエットをしたい
  • 血糖値が気になる方
  • 胃腸の調子が良くない方

じゃがいもの主な栄養・効果

穀物に分類されるジャガイモは、エネルギー源としては優れているもののカロリー(糖質)が多いだけと思われ敬遠されがちです。しかしジャガイモはビタミンCやビタミンB1,B6などのビタミン類、カリウムやマグネシウムなどのミネラル、食物繊維なども含まれたバランスの良い食品です。

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【ビタミンC補給源として】

野菜というよりも、でんぷんなどの糖質が多く「主食」としてのイメージが強いジャガイモですが、意外なことに100gあたり35mgとビタミンCが豊富に含まれている食材です。ビタミンC代表と言えば柑橘系の果物というイメージがありますが、同グラムで比較した場合はジャガイモの方が温州みかんよりもビタミンC含有量が上。さらにジャガイモのビタミンCは加熱しても壊れにくい性質があるため料理時の損失が少なく、効率よく摂取することができます。

【ストレス対策・精神安定】

ビタミンCはストレスと戦うための体づくりにも欠かせない栄養素です。これはビタミンCがストレスを感じた際に副腎から分泌される抗ストレスホルモン(コルチゾール)の合成時に必要とされるため。ビタミンCが不足してしまうとコルチゾールの合成・分泌が低下してしまい、ストレスへの抵抗力も低下してしまいます。
ビタミンCは一度に多く摂取しても体内に貯めておけす排出されてしまうため、こまめな補給が必要とされています。ジャガイモのビタミンC含有量は際立って多いというわけではありませんが、熱に強い性質がありますのでレシピに加えることで失われやすいビタミンCの定期補給に役立ってくれます。ストレスが緩和されることでイライラや憂鬱などの改善にも効果が期待できます。

またジャガイモにはGABA(ギャバ:γ-アミノ酪酸)が100g中に30mg前後含まれていることが分かっています。GABAは新駅の興奮を抑えることでリラックス効果をもたらすアミノ酸として注目されている成分で、こちらもストレス緩和や精神安定効果が期待されています。ジャガイモは神経伝達物質の合成に関わるビタミンB6不足するとイライラや日中の眠気を引き起こすとされるパントテン酸やカリウムなども含んでいます。どれかの成分が際立って多いというわけではありませんが、こうした成分を不足なく補うことでストレス対策として役立ってくれるでしょう。

【むくみ・高血圧予防】

ジャガイモ100gには410mgのカリウムが含まれており、これは同グラム比較であればキュウリ冬瓜の2倍以上の数値。「カリウムの王様」といわれるほどに豊富なカリウムを含んでいます(※同じ芋類であればカリウム含有量はサツマイモの方が上です)。
塩分のとりすぎなどでナトリウム濃度が上昇した際、カリウムが不足していると体は血中ナトリウム濃度を保つために血液の水分量を増やします。血液量が増えることでそれを送り出す心臓の負荷が増え高血圧の原因になり、また血中の水分が細胞に滲み出て溜まることでむくみが起こります。カリウムはナトリウム濃度を調節する働きがあり、余剰ナトリウムや水分の排出を促す働きがあります。

このためジャガイモはむくみの解消、特に塩分過多な食事後のむくみの解消や高血圧予防に有効とされています。またビタミンCには抗酸化作用・コラーゲンの生成を促すことで血管をしなやかに保つ働きがあり、ジャガイモにはアドレナリンの分泌を抑えることで血圧を正常に導くGABAも含まれています。これらの成分が複合して働くことでジャガイモは高血圧予防・血栓や動脈硬化の予防にも効果が期待されています。

【腸内環境改善・免疫力アップ】

芋類の中で比較するとやや劣るように感じますが、ジャガイモは100gあたり1.3の食物繊維を含んでいます。しかしジャガイモに含まれているデンプンは冷やすことで「冷ご飯ダイエット」で話題となった難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)に変化する性質があります。この難消化性でんぷんも食物繊維と類似した働きをしてくれますから、冷やして食べることで食物繊維の数値で見る以上の便通改善効果・急激な血糖値上昇を抑える働きなどが期待されています。

またジャガイモはビタミンC補給源としても役立ってくれます。ビタミンCというと抗酸化や美肌という印象が強いですが、乳酸菌などの善玉菌のエサとなることで腸内環境を整える働き・抗ウイルス作用を持つインターフェロンの生成を促進することで免疫力を高める働きなども認められています。
冷えた状態でジャガイモを食べれば食物繊維+レジスタントスターチとビタミンCの働きが相乗することで、便秘改善や免疫力向上、腸内フローラの改善に役立つと考えられています。難消化性でんぷんを摂取するには加熱後に冷却し冷たいまま食べる必要がありますが、冷えたご飯を食べるよりもポテトサラダなどの方が食べやすいという点も魅力ですね。

【ダイエットのサポート】

近年ジャガイモはお米などの主食と置き換えることでダイエットに役立つ食材としても利用されています。第一のの理由としてはジャガイモは100gあたり76kcalとお米やパンの半分以下のカロリーであることと、糖質量は多いものの冷やして食べることでレジスタントスターチが食後の血糖・インシュリン上昇を抑制するので糖質吸収を抑制すると考えられてるためです。

加えてジャガイモ特有のタンパク質であるポテトプロテイン」には満腹ホルモンを分泌をさせ満腹感を感じさせてくれることも報告されています。ジャガイモはパンの3倍腹持ちがすると言われていますので、主食として置き換えることでダイエット効果が期待できます。そのほかにもナトリウム排出を促進することでむくみ改善に役立つカリウムが100gあたり410mgと多く含まれていますし、白米や食パンと比較すると食物繊維やビタミン類を摂取できるので単に主食量を減らすよりもキレイ痩せをサポートしてくれるでしょう。

【胃腸の調子を整える】

薬膳などでもジャガイモには体内にこもった熱を冷まし炎症を鎮める働きや、利尿作用によってむくみを取る働きがある食材とされています。その他に胃腸の働きの活性化にも有効とされており、夏バテ時などにも良い食材として紹介されています。胃痛・吐き気・潰瘍などに「ジャガイモのすりおろし汁を飲む」「黒焼きにして食べる」という民間療法も世界中にあるようです。
栄養成分的に見てもジャガイモに含まれているビタミンB1やナイアシンは胃腸の働きを助けてくれる働きがありますし、ビタミンCやパントテン酸などが胃潰瘍の原因となるストレスの緩和に役立つと考えられます。

★ジャガイモの皮について

ジャガイモの皮は栄養素のうち20%が含まれているとも言われるほど栄養豊富な部分。鉄分やカルシウムなど果肉部分にはさほど多くない栄養素も皮の部分には多く含まれていますし、ビタミンC量も豊富です。また抗酸化作用に優れたクロロゲン酸が含まれまるので、皮付きで食べたほうがビタミンCの効果と相乗して生活習慣病予防や美肌効果がアップすると言われています。

じゃがいもの選び方・食べ方・注意点

ジャガイモの芽や光に当たって緑色になった部分には毒性成分ポテトグリコアルカロイド(ソラニンやチャコニン)が含まれているため食中毒を起こす危険性があります。皮の部分は栄養価が高く出来れば食用したい部分ですが、未熟で小型のジャガイモや皮の色が緑っぽいと感じるものは厚めに皮を剥いて利用するようにしましょう。

じゃがいもののオススメ食べ合わせ

  • じゃがいも+ほうれん草・ブロッコリー
    ⇒ストレス緩和に
  • じゃがいも+鶏肉・カツオ・牡蠣・ニンニク
    ⇒体力・スタミナ向上に
  • じゃがいも+キュウリ・セロリ・玉ねぎ・緑茶
    ⇒むくみ改善・高血圧予防に
  • じゃがいも+トマト・タコ・カレイ・鮭・納豆
    ⇒美肌作りに

じゃがいも活用方法・民間療法

胃腸が弱ったとときはじゃがいものすりおろし汁を小さじ1~2杯飲むと役立つと言われています。胃潰瘍、十二指腸潰瘍にも効果が期待出来るという説もあります(じゃがいものすりおろし汁を真っ黒になるまで火にかける、という方法もあります)。

ヤケド、捻挫、打ち身のときに、すりおろしたじゃがいも(小麦粉を練り合わせても良い)を汁ごとガーゼにのばして湿布にして貼ると良い・温めて温湿布にすると筋肉疲労や肩こりに有効と言われています。

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投稿日:2014/07/18 (更新)
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