ドラゴンフルーツ/ピタヤとその栄養成分や効果効能
|アサイー以上の抗酸化力を持つスーパーフード?!

食べ物辞典:ドラゴンフルーツ

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)は「いかにも南国」というような鮮やかな濃いピンク色・黄色をした果皮が特徴的な果物。カクタスフルーツと同じくサボテンの果実で、日本では果肉が白いものの流通が多くなっています。しかしレッドピタヤやピンクピタヤなど鮮やかな色の果肉を持つ種類は、写真写りの良さ・色素系ポリフェノールによる高い抗酸化作用が期待できることから女性を中心に人気となっています。個性的な見た目だけではなく、栄養面でも注目されているドラゴンフルーツについて、歴史・期待される栄養効果などを詳しくご紹介します。

ドラゴンフルーツ/ピタヤのイメージ画像:食べ物辞典トップ用

和名:ドラゴンフルーツ
英語:dragon fruit/pitaya

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)のプロフイール

ドラゴンフルーツとは

ドラゴンフルーツは呼び名の通り、鱗のようなゴツゴツとした外皮が特徴の果物。果皮の色や果肉のピンクがかった赤色が映えることから、近年トラゴンフルーツはフォトジェニックスイーツの一つとしても人気の食材。ドラゴンフルーツを使ったスムージーやピタヤボウルなどをインスタなどのSNSにアップする方も少なくありませんね。またアサイーに次ぐスーパーフード・美容食材として日本でも紹介される機会が増え、健康や美容を意識して取り入れる方も少なくありません。MIXスムージーやサプリメントなどでも時折名前を見かけますね。

特徴的な外見を持つドラゴンフルーツですが、その正体はサボテン科ヒモサボテン属の果実の総称。ウチワサボテン属のトゥナ(カクタスフルーツ)と同じく、樹木ではなくサボテンになる果実。近年は日本でもスペイン語に準じた“ピタヤ(Pitaya)”もしくは“ピタハヤ(Pitahaya)”と呼ばれていますが、この呼称も元々は(サンカクサボテン類)の果実全体を指す言葉です。ただし日本では青果をドラゴンフルーツ・加工品をピタヤと呼び分けたり、赤い果皮で果肉が白いものをピタヤと呼んで区分することもあるようです。ちなみにサンカクサボテン類は一晩のみ白く大きな花を咲かせる事から「夜の女王(Queen of the Night)」「ムーンフラワー(Moon Flower)」と呼ばれ、園芸植物としても人気です。

ドラゴンフルーツはヒモサボテン属に分類される果実全体を指す言葉のため、食用とされる種・品種は20種類以上あります。また現在でも品種改良が行われており新品種が生み出されていますし、日本では果皮・果肉の色で大まかにしか区分していないので実際に世界に何品種あるかは定かではないそう。流通しているピタヤは果皮が赤く果肉が白いホワイトピタヤ(Hylocereus undatus)果皮だけではなく果肉も赤いレッドピタヤ(Hylocereus costaricensis)黄皮白肉で果皮がゴツゴツしたイエローピタヤもしくはゴールデンピタヤ(Hylocereus megalanthus)の3種が多いと言われています。そのほか同じく黄皮白肉ですが、果皮が一般的なドラゴンフルーツと同じようになっているゴールデンドラゴン・日本で作られた果皮が赤く果肉が淡めのピンク色をしているピンクドラゴンもありますよ。

見た目からも人気が出ているドラゴンフルーツですが、実は味についての評価は分かれる存在。果肉はゼリー状で柔らかいキウイに似ていると称されているものの、買って食べたものの「味がしない」と感じた方が多いのではないでしょうか。これはドラゴンフルーツが追熟しない(収穫後糖度が増さない)果物で、多く流通している輸入品は輸送時間などの関係から未完熟状態で収穫されているため。無糖と書かれていても、熟したものを現地で加工した冷凍ピタヤ・ピタヤピューレなどのほうが甘く濃厚に感じるのもこのためですね。

しかし最近では沖縄や九州でもドラゴンフルーツ(ピタヤ)の栽培が行われており、国産品を購入できる機会も増えています。国産の方が輸送時間が短いため熟した状態で出荷されているので、地域にもよりますが生で糖度の高いドラゴンフルーツを食べられる機会は増えていると言われています。またアサイーよりもピタヤを勧める方が少なくないのも、味や栄養価だけではなく、国産品を生で食べられるということも大きいと考えられます。アサイーは日本での栽培が出来ないため冷凍か加工されたものを摂取する形となりますが、ドラゴンフルーツはそのまま食べられるため栄養素や酵素の損失が少ないというメリットもあります。またドラゴンフルーツは農薬をほとんど使わずに栽培できるということも、健康意識の高い方から評価されるポイントとなっています。

ドラゴンフルーツの歴史

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)の原産地は中央アメリカから南アメリカ北部にかけてのエリアだと推測されています。食用・栽培が行われた歴史については分かっていませんが、アステカ文献から少なくとも13世紀以降のアステカ帝国時代には一般的に食されていたと考えられています。日本では果実(ドラゴンフルーツ)しか食べられていませんがメキシコでは花・蕾・葉も食用とされているそうですし、原産地付近の気候であれば果実も年に5回くらい実るそうですから、作物としても理想的であったのかも知れません。

コロンブスのアメリカ大陸到達以降はヨーロッパへと伝えられ、探検家や宣教師によってオーストラリアや中東からアジアにかけての地域などへ伝えられています。100年位前までドラゴンフルーツは高級フルーツの一つであり主に富裕層のみが食していたと言われています。鮮やかな色・個性的な見た目が好まれ、食用として以外に装飾用として使われることもあったのだとか。その後栽培条件とも一致していた東南アジアでは広く栽培されるようになり、ドラゴンフルーツは東南アジアや台湾などで人気のトロピカルフルーツとなっていきます。

余談ですがドラゴンフルーツという呼び名は中南米で使われていたものではなく、中国語名である「火龍果」をベトナムから輸出するのに販売用に英語へと直訳したものだそう。「火龍果」の由来としてはドラゴンフルーツは昔、龍と人間の兵士が戦った時に竜が吐いた最後の火から生まれた果物という中国の伝説と言われています。と言っても“昔”に中国にはドラゴンフルーツはありませんでしたし、アメリカ大陸で龍との戦いが起こったわけでもありません。これは貿易商がドラゴンフルーツを売るためにインパクトのあるお話を作っただけで、果皮が龍の鱗の様に見えた・サボテンの茎を竜に赤いドラゴンフルーツを龍の目や火に見立てたという辺りが実情でしょう。

現在沖縄県などでは特産品として扱われているように、2000年頃からは日本国内でも栽培が行われるようになっています。従来の品種以外に桃肉種(ピンクドラゴン)系などの新品種も作られています。特に2007年に品種登録された沖縄県産の品種「ちゅらみやらび」は果実が大きく、15度~20度と糖度も高いことが特徴。ネットショップなどでは品切れも多く見受けられる、人気品種となっています。

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)の栄養成分・効果について

栄養成分含有量の参考元:日本食品標準成分表2015年版(七訂)

ドラゴンフルーツは100gあたり50kcalと果物類の中では比較的カロリーが低く、ビタミン・ミネラル類を幅広く含む食材です。ミネラル類ではカリウムとマグネシウム・ビタミン類ではビタミンB群の含有が多めで、ポリフェノールを豊富に含むことから様々な健康メリットや美容効果が期待されています。

だたし、日本食品標準成分表記載のビタミン類やミネラル類含有量としては、他果物と比較して全ての栄養素が圧倒的に多いという程でもありません。メディアでは栄養価の高いスーパーフードとして紹介されていることも少なくありませんが、過信は禁物です。

ドラゴンフルーツ/ピタヤのイメージ

ドラゴンフルーツの効果効能、その根拠・理由とは?

疲労回復・夏バテ予防

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)には糖代謝に関わるビタミンB1をはじめビタミンB2やB6などエネルギー代謝に関わるビタミンB群、カリウムが100gあたり350mgと果物類の中では多く含まれています。カリウムは筋肉の動きを安定させたり神経伝達をスムーズに行う働きのほか、ナトリウムとバランスを取り合うことで体内の水分量調節機能などにも関係しているため不足すると食欲不振・脱力感・筋無力症・精神障害などの原因になることが指摘されています。様々な食材にも含まれているため普通の食事で欠乏することはあまりありませんが、カリウムは塩分の取り過ぎや汗をかくことによって失われてしまうミネラルでもあります。

このため大量に汗をかくことの多い“夏場”は意識的に摂取したい栄養素の一つで、夏バテの原因としてもカリウム不足が挙げられています。ドラゴンフルーツのカリウム含有量はバナナとほぼ同じくらいで、カリウムと同様に夏バテ予防効果が期待されているミネラルであるマグネシウムも多く含んでいます。マグネシウムはカリウムと共に細胞内電解質を構成するミネラルで、エネルギー(ATP)産生や体液循環保持など生命維持に必要な様々な機能にも関わっています。全体重量の約1割が糖質でブドウ糖が主成分のためエネルギー補給に役立つこと・ビタミンB群が含まれていることと合わせて疲労回復促進や夏バテ予防に役立ってくれるでしょう。暖かい地域の果物だけに、暑い時期に嬉しい食材と言えそうですね。

むくみ・高血圧予防

カリウムは夏バテ予防以外に、血圧が気になる方のサポートとしても注目されているミネラル。これはカリウムがナトリウムと対になるような形で協力し合い浸透圧の調整などを行っているためで、ナトリウム量が多い場合には体外へ排出させる働きも持ち合わせています。塩辛い食事を摂取するなどして体内のナトリウム量が増えすぎると、身体は血中ナトリウム濃度を一定に保つために水分を取り込むことで血液量を増やします。結果、血管が圧迫されて血圧が上がりますから、ナトリウムを排出させるカリウムの補給は血圧上昇を抑えることに繋がります。

またカリウムはナトリウム排出を促すことで、血液中のナトリウム濃度を一定に保つために取り入れられていた水分の排出にも役立ってくれます。カリウムがむくみ改善に良い・利尿作用があると言われるのもこの働きによるもの。ドラゴンフルーツ(ピタヤ)はカリウムを多く含んでいる他、筋収縮や血管収縮を調節して体液循環を整えてくれるマグネシウム・血行促進作用を持つとされるナイアシンやビタミンEなども含まれているため、相乗してむくみ予防や軽減効果が期待されています。

抗酸化・生活習慣病病

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)がスーパーフードとして注目された理由として、抗酸化物質を豊富に含む果物であるということも大きいと考えられます。ビタミンCやビタミンEが含まれているのはもちろんですが、特に果肉が濃いピンク色をしているレッドピタヤは“ベタシアニン”というピンク色の色素成分が含まれていることが注目されています。ベタシアニンは赤ビーツなどにも含まれているポリフェノールの一種で、アントシアニン以上の抗酸化力を持つという報告もなされています。「アサイーを超える」と称されるのもベタシアニンに強力な抗酸化作用が期待できるということが関係しているのかも知れません。

加えてドラゴンフルーツにはアントシアニンなどのフラボノイドが含まれていることも認められており、様々な成分が複合して抗酸化作用を発揮することで細胞の酸化を抑制して健康・若々しさを保持する働きが期待されています。アンチエイジングフルーツとして以外に、カリウムの働きと合わせて高血圧予防に、不飽和脂肪酸の働きと合わせて動脈硬化ほか心臓血管系の疾病予防にも繋がるでしょう。レッドピタヤ抽出物を使用した動物実験ではがん細胞の成長抑制効果や、血糖値上昇の抑制作用を持つ可能性があることも報告されています。現時点ではまだ確証のあるデータとは言えませんが、こうした報告があることからドラゴンフルーツは生活習慣病予防やがん予防に役立つのではないかと期待されています。

イライラ・骨粗鬆症予防

マグネシウムは補酵素として300種類以上の酵素の働きに関与することから、体液循環や筋収縮以外にも多岐に渡り私達の生命活動に関わっています。セロトニンの生成に関わる・神経の興奮を抑えて神経伝達を正常に行うなど神経機能とも関わりが深く、不足するとイライラや神経過敏をはじめ神経・精神疾患を起こしやすくなることも指摘されています。このため神経系にとってマグネシウムは“自然の精神安定剤(トランキライザー)”であると称されることもある存在。ドラゴンフルーツ(ピタヤ)は生100gあたり41mgと非常に多くのマグネシウムを含んでいますし、脳・神経機能を正常に保ってくれるビタミンB1の補給にも役立つことから、イライラ予防や精神面の健康維持にも効果が期待されています。

そのほかマグネシウムはリンやカルシウムと共に骨の形成にも必要なミネラルで、骨粗鬆症予防に関わる栄養因子にも数えられている存在。このためドラゴンフルーツは骨を丈夫に保ちたい方のサポートにも適していると考えられています。ただしドラゴンフルーツは100gあたり6mgとカルシウム含有量は低めですので、カルシウムが豊富な食材と食べ合わせるようにすると良いでしょう。マグネシウム不足によって心疾患・糖尿病・高血圧などの生活習慣病リスクが高まる可能性も示唆されていますから、年齢が気になる方は骨粗鬆症と生活習慣病予防のサポートに取り入れてみても良いかも知れません。

便秘軽減・デトックス

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)は食物繊維を豊富に含む果物の一つとして、整腸や便秘改善にも効果が期待されています。ただしインターネットなどでは「バナナの65倍もの食物繊維を含む食材」として紹介されているものの、『日本食品標準成分表』によると生100gあたりの食物繊維含有量はドラゴンフルーツが1.9gバナナの場合は1.1gとなっていますので同条件での比較であれば謳われているほど顕著な差はありません。

と言っても生100gあたりの食物繊維量はそこそこ多いですし、キウイなどと同じくゴマ状の種子にも腸を刺激して便通を促す作用がある・含まれている不飽和脂肪酸が潤滑剤のような形で働くという説もありますから、便秘予防としては十分に役立ってくれる可能性があるでしょう。便通促進効果が期待出来ることに加えて、カリウム含有量が多くむくみ軽減に繋がること・抗酸化物質の補給に役立つことからドラゴンフルーツはデトックスフルーツとしても注目されています。

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ダイットサポート

他の果物類よりも際立って多いかについては疑問が残るものの、ドラゴンフルーツは食物繊維が豊富なことに加えて100gあたり50kcalとあまりカロリーの高くない食材。カリウムが豊富で利尿効果が期待できること・果物類にはあまり含まれていないビタミンB群が多く代謝向上効果が期待できることなどからダイエットのサポートにも適した食材であると考えられています。抗酸化物質が多いことも代謝低下予防に繋がる可能性がありますね。ダイエット中に不足しがちなマグネシウムなどの補給にも繋がりますし、便秘対策や食物繊維が消化管の中で膨張する=満腹感の維持に良いとする説もあります。

ただし食べただけで代謝が上がって痩せるというものではありませんし、100gあたり50kcal=まるまる一つ食べれば130kcal前後と「ものすごくローカロリーな食材」と言い切れるほどに低カロリーなわけでもありません。必須栄養素の全てを補えるわけでもありませんので、ドラゴンフルーツやピタヤボウルをメインとした食事を続けるのは避けた方が良いでしょう。肌荒れや代謝低下予防にも役立つ優秀な食材ではありますので、栄養バランス・運動などにも意識して健康的なダイエットを心がけつつ取り入れてください。

美肌保持・美白

ベタシアニンやフラボノイドなどのポリフェノールを豊富に含むドラゴンフルーツ(ピタヤ)、特にレッドドラゴンは美肌の保持やお肌のアンチエイジングをサポートしてくれる食材としても女性を中心に注目されています。抗酸化物質は肌細胞の酸化ダメージを抑制することで、酸化によって引き起こされるシワ・たるみ・くすみなどの肌老化を予防してくれるでしょう。際立って多くはないものの、ドラゴンフルーツにはメラニン色素生成抑制作用のあるビタミンC・末梢血管への血流を促すことで血色を良くしたり透明感を高める働きが期待されているビタミンEも含まれています。このため美白(シミ予防)や紫外線対策にも繋がると考えられますし、ビタミンEやポリフェノールによるくすみ軽減からも美肌・美白サポートが期待できるでしょう。

そのほか抗酸化作用は皮脂などが酸化して出来る“過酸化脂質”の生成を抑制することからも、お肌を健康に保つ手助けをしてくれます。過酸化脂質は大人ニキビの原因の一つであるほか、ヒアルロン酸の破壊・アトビー性皮膚炎の悪化などを引き起こす要因にも数えられています。ドラゴンフルーツには皮膚の健康維持と関わりの深いビタミンB群も広く含まれていますから、複合して肌荒れの予防や軽減をサポートしてくれるでしょう。便通改善からもニキビ・吹き出物などの肌荒れ予防予防効果が期待できます。

ピタヤの貧血予防効果について

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)は果物の中では比較的多くの鉄分、造血のビタミンといわれる葉酸を含んでいることから貧血気味の方や妊娠中の方のサポートにも適した食材と言われています。葉酸の含有量は100gあたり44μg・鉄分含有量は100gあたり0.3mgと果物類の中では比較的多い部類に入りますが、ホウレンソウであれば生100gあたりの鉄分含有量は2mg・葉酸は210μgとなりますから補給源として最適かというと微妙なところ。

あくまでも果物の中では豊富に含むと部類であだけで、一日の必要分を補う主力食品とは考えないようにしたほうが良いでしょう。さっぱりとした食感や風味ですから妊娠中の栄養・葉酸補給元としては役立つと考えられますが、貧血、特に鉄欠乏性貧血の方の場合はピタヤで鉄分補給をしようとは思わないほうが無難です。通常の食生活だと不足してしまう分をカバーしてくれる可能性がある程度に思っておきましょう。

目的別、ピタヤのおすすめ食べ合わせ

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)の選び方・食べ方・注意点

ドラゴンフルーツにはビタミンAが豊富という説もありますが、日本食品標準成分表ではレチノールないしカロテン含有量は0となっています。多いと言われているビタミンB群も“果物類の中では多い部類”という程度の量であり、ビタミン類は全体的にそう多くありません。鉄分や葉酸につても上記でご紹介したとおりですので、完全栄養食のようなイメージは持たないようにした方が確実です。

ドラゴンフルーツは追熟しない果物で、かつ、熟しているかどうかは判別しにくい果物でもあります。このため購入時には新鮮そうなものを選ぶのがベストと言われています。果皮や鱗片(うろこ状になっている果皮)の先が瑞々しくきれいな色をしているもの・全体的にハリのあるものを選ぶようにすると良いでしょう。

追熟しませんし日持ちもよくありませんので、買ってからは早めに食べきるようにしましょう。保存は冷蔵庫(野菜室)が適していますが、冷やしすぎると味が抜けてしまうため、購入日に食べるのであれば食べる1~2時間前に冷蔵庫に入れると最も美味しいといわ荒れていますよ。

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ドラゴンフルーツの注意点

ドラゴンフルーツは特に副作用や健康へ悪影響を及ぼす可能性などは報告されていませんが、食物繊維が多いことから食べ過ぎると下痢や腹痛などを起こす場合もあります。また南国の果物で体を冷やす食材であるとも言われていますので、冷え性気味の方・お腹が弱い方は注意して取り入れるようにしましょう。そのほか色素成分の関係からレッドピタヤは食べ過ぎると尿の色が濃くなる・赤っぽくなることもあるようです。

ドラゴンフルーツは完熟したものでは糖度20度程度まで甘さが出る果物ですが、流通しているものは未熟果の段階で収穫された、味が薄く食べにくいものが少なくありません。味の薄いドラゴンフルーツについては、レモンやシークワーサーの果汁をかけると食べやすくなると言われています。またフルーツとは思わずサラダに入れるなど野菜のように使用するのもおすすめですが、熱に弱い栄養素が多いのでなるべく生で食べたほうが良いでしょう。

ピタヤボウルについて

アサイーボウルに次ぐブームと言われるピタヤボウル。レッドドラゴンフルーツ(レッドピタヤ)をピューレ状にして、アサイーボウルと同様にフルーツやブラノーラをトッピングして食べます。ピタヤボウルの方がアサイボウルよりも味にクセが少なく甘味が強いこと、未完熟なドラゴンフルーツを食べるよりも味の調整がしやすい点も人気です。

ドラゴンフルーツはアサイーを上回る抗酸化作用を持ち、高栄養なフルーツという言葉で紹介されることも多い存在。またレッドピタヤを使ったものであれは、アントシアニンよりも強力な抗酸化作用を持つとされる“ベタシアニン”を含むことからアンチエイジングなど美容面でも高い効果が期待されています。…と言っても○○の方が優れているというのは商売上の関係なども絡んでいると想像されますので、それほどこだわらずにお好きな方を食べても問題はないでしょう。メーカーによっても差はありますが、単体でのカロリーは100gあたりアサイー72kcal・ピタヤ50kcal程度と、ピタヤのほうが低めになっています。

ドラゴンフルーツ(ピタヤ)の雑学色々

ドラゴンフルーツの種類紹介

ホワイトピタヤ(白肉種)

最も多く流通しているドラゴンフルーツの種類で、赤い果皮に半透明白色の果肉のものを指します。キウイフルーツに近い食感があると言われていますが、ねっとりというよりはさっくりした印象。味は酸味が少なく、ライチに似ていると称されます。糖度が高く表示されていても主成分が「ブドウ糖」のためあまりはっきりした甘さを感じることはありません。

レッドピタヤ(赤肉種)

最近少しずつ見かけるようになってきた種で、赤い果皮に赤紫色の果肉が特徴。食感も味わいもホワイトピタヤと近いですが、若干水分が多くジューシーで甘みがあると言われています。赤色の色素成分であり強い抗酸化作用を持つとされるポリフェノール“ベタシアニン”を含むことが注目されており、白肉のドラゴンフルーツよりもアンチエイジング効果が高いと考えられています。生活習慣病予防や美容面での働きかけを期待する場合にも、ぜひ選びたい品種ですね。ただしレッドピタヤの色素は染料や口紅に使われるほど強力で、衣服に着くと色が落ちにくいので食べる際には注意してください。

イエローピタヤ

同列で扱われる事が多いものの、果皮が黄色く開いた松ぼっくりのようにゴツゴツした突起状になっているイエローピタヤはハシラサボテン‐セレニケレウス属と別属の植物の果実です。糖質の主成分がブドウ糖であるレッド・ホワイトピタヤに対して、イエローピタヤは果糖が多いため甘みを強く感じると言われています。酸味が少なく甘みが強いほか、ジューシーさもあり「ドラゴンフルーツの中で一番美味しい」と感じる方も少なくないそう。ただし収穫量が少なく、特に産地から離れた地域の方であれば見かける機会は少ないでしょう。

ピンクピタヤ(桃肉種)

白肉種と赤肉種の交配種で、果皮が赤・果肉部分が淡いピンク色をしていることが特徴。日本で交配された品種と海外で交配された品種がありますが、特に沖縄県産の「ちゅらみやらび」は甘みが強いこと・糖度が高いことから高く評価されています。ドラゴンフルーツの中で一番甘み(糖度)が強いとも言われていますが、イエローピタヤよりもサッパリとした印象の甘みです。“ベタシアニン”の含有量については不明。

ゴールデンピタヤ/オレンジピタヤ

イエローピタヤと同様に外側(果皮)は黄色いですが、ゴツゴツとした突起はなく一般的なドラゴンフルーツのように鱗状のものを指します。味は淡白でサッパリとしており、ホワイトピタヤの皮が黄色いバージョンというところ。ドラゴンフルーツの中でも最もタンパクで、あっさりとした風味である称されることもあります。

オレンジピタヤはイエローピタヤとホワイトピタヤの交配種で、果肉の色は白・ピンク・赤と色々なのだとか。現時点でも安定した品種が存在しないため“商品”として果実(青果)が流通していることはほぼないようです。

参考元:19 Health Benefits Of Dragon Fruit (Pitaya)Everything you need to know about dragon fruit